「トイレ掃除ができない」 観光人材育成研修脱落者相次ぐ 愛知
愛知県が緊急雇用対策として10年度に実施した「観光地域作り人材育成事業」で、雇用した6人中、5人が脱落し、研修終了者が1人しかいなかったことが分かった。中途退職した5人の中には「観光に役立つ人材を育てると説明されたのに、トイレ掃除や駐車場の誘導をやらされた」と語った人が複数いた。県の担当者は「見解の相違だと思うが、誤解を招いたら申し訳ない」と話す。
参加者は昨年6月から今年の3月まで座学研修35日間と、県観光協会や旅行会社、ホテルなどで観光業務を体験する実技研修56日間で構成された。参加者には月給20数万円が支払われた。
観光といっても業務は多岐にわたることがあろう。ツアーコンダクターは、引率している客が病気になれば常備薬を提供するか、症状が重ければ病院の手配もしなくてはならない。つまり、自分で率先して動かなければ客を満足させることはできないうえ、事故に繋がる恐れもあり、先を読んだ行動が求められる。駐車場の誘導も、車の動きを読むことで客を危険から遠ざける重要な意味があったはずだ。
座学や実技ではそうした事に対応できる一環としての育成事業であったはず。いろいろな観光業務の状況が想定される中で、駐車場の誘導やトイレ掃除が中途退職の理由だとすると少々寂しい。自分で動くよりも提示された仕事を黙々とこなす方が遙かに楽であるからだ。
与えられた仕事が小さな事であっても、淡々とこなす、”淡々の境地”を獲得して欲しかった気がする。本当に「トイレ掃除」がいやで脱落したのだとすれば、そうした人はこれまでに自ら率先して掃除をしたことがない人である。率先して他の仕事もすることもきっとないのであろう。これでは頼りない。
トイレは毎日お世話になるところなのに、掃除を嫌うというのはただのわがままである。利用したいが自分の手は汚したくない、という人間性が垣間見える。
トイレ掃除をやったよ、べっぴんさんになったよ、という体験談には興味がなかったようだ。
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