今月に時効 井の頭公園バラバラ殺人事件

 1994年(平成6年)に起きた事を調べてみた。総理大臣が3人もいた年だった。順に、細川護煕、羽田孜、村山富市の3氏である。この頃から首相の名前を覚えるのが大変だったことを覚えている。羽田内閣は約2ヶ月の短命内閣だった。
 
 そしてこの年はオウム真理教関連の事件が多数発生している。評論家の江川紹子氏襲撃事件、会社員VXガス殺害事件、滝本弁護士サリン襲撃事件などに加えて、代表的なものが「松本サリン事件」だ。第一通報者の男性が犯人として疑われ、警察もマスコミも新事実が発覚するまで男性を犯人扱いした。男性の妻はサリン被害のため、低酸素脳症による呼吸不全で昨年8月に亡くなっている。最後まで意識が回復することはなかった。
 
 1度の現金強奪事件としては最高金額になる5億4千万円が奪われた事件が、神戸市中央区で発生した「福徳銀行5億円強奪事件」だ。犯人の男を特定したが男は逃亡を続け、2002年の4月1日に時効が成立した。男は別の強盗事件で逮捕されたが「5億円強奪事件」については当然のことながら起訴されることはなかった。
 
 94年4月23日に東京・三鷹市で発生した「井の頭公園バラバラ殺人事件」が間もなく時効を迎える。公園内で清掃員の女性がゴミ箱に入っていたビニール袋を空けたところ、人間の足首が出てきた。警視庁で公園内のゴミ箱を調べたところ、27個に分断された手足や胴体の一部が発見された。
 
 遺体は全て20センチ間隔で電動ノコギリによって切断され、指紋も消されていたが、わずかに残っていた指紋から現場近くに住む一級建築士の男性(当時35)と判明した。遺体は全て血が抜き取られているという点でも猟奇的であったが、犯人を特定するに至る物証がなく、交友関係からも犯人像は謎のままである。
 
 被害者に似た男性が近鉄百貨店(現:ヨドバシカメラ)横の道路で2人組の男に殴られていた、現場近くで車と人がぶつかる衝突音が聞こえた、また、被害者が都内の宗教施設に通っていたことから、その団体との関連もあるのではないかというさまざまな憶測を呼んだ。
 
 警視庁三鷹署捜査本部は延べ37,000人の捜査員を投入して、公園に近いJR吉祥寺駅周辺などを中心に聞き込み捜査を続けてきた。同署は「何とか犯人を逮捕したい」と情報の提供を呼びかけている。
 
 そういえばこの年の4月上旬には、井の頭公園で夜に花見を楽しんだ。友人と屋外という開放的な空間で酒を飲むのは美味かった。その後にこの事件を知ったとき、被害者の身元さえ分かればすぐに犯人は捕まるだろうと思っていた。怨恨やトラブルなど、顔見知りでなければバラバラになどしないであろう、そう思っていたからだ。しかし、遺体の発見状況は常軌を逸している。動機が理解不能な事件の多い昨今であるが、このころから理由なき殺人の被害者が増え始めたような気もする。
 
 いま、井の頭公園の桜は花見をするには絶好の開花状況だ。今年もきれいに咲いているソメイヨシノ。しばらくすれば散ってしまうのであろうが、また来年には開花するだろう。しかし、人間の命は一度しか花を咲かせない。一度散った花びらを誰かが拾ってくれるだけである。犯人にもぎ取られた被害者の花は誰にも拾われずに終わってしまうのか。この事件は24日の午前0時に公訴時効が成立する。
 
 
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★ 東京・井の頭公園切断遺体 24日時効 解決願う元上司ら(毎日新聞・09/4/5)
★ 時効まで1ヶ月 東京・井の頭公園の切断遺体事件(産経新聞・09/3/22)
★ 警視庁三鷹警察署
★ 事件ファイル(警視庁)
 
 

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