人を笑顔にする笑顔を持つ人

 
 とある飲食店に行ったときに、「いらっしゃいませ!」と、元気よく若い女性が応対してくれた。気持ちが落ち込んでいたときだったが一気にその気分が晴れた。気分がよくなったところで”お礼のメモ”を別の店員さんに渡して店を後にした。当の店員さんはいなかった。
  
 仕事上、笑顔も売っていたのであろうと分かっていても、優しい目、謙虚な言葉遣い、ピンと伸びた背筋。こうした瞬間に助けられることもある。もしかすると、これは大げさではなく、相手の人生を変えるかもしれないその笑顔であるにもかかわらず、彼らの時給はそんなに高くなさそうなのはなぜだろう。 
 
 誠実な人柄が相手を魅了し、鼓舞することはあるに違いない。こうした人の姿勢が処方薬となって広く伝わればいい。そしてこの良薬はとてもとても甘い。
 
 昨今では、異性の店員さんに”ラブレター”でもあげようものなら、ストーカー的に考えられるかもしれなくて厄介だが、似たような経験をしたことがあったがゆえの行動だった。
 
 かつての職場である飲食店で、同僚の若い人たちが元気よく接客していた。お客さんの帰った後を片付けていると、そのテーブルにメモが置いてあり、「いろいろとふさぎ込んでいましたが、若い人たちの元気な姿を見てそんな自分がばかばかしくなりました。ありがとう。変なおばさんより」と書いてあった。そのメモで、私たちはさらに笑顔になったのである。
 
 

 

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