たったひとつのたからもの
明治安田生命のCMで、ダウン症の子の命に語りかけるものがあった。このCMは7回しか放映されていないそうだが、多くの反響を呼びドラマ化もされた。
そのドラマの主演は松田聖子が母親役。本編では実際にダウン症の子を起用して撮影に臨んだ。本編の他にメイキングもあり、そちらも観た。「秋雪くん」が坂道を上がってきて、母親の所に来るというだけのシーン。
このシーンでこの子は台本にはない行動に出た。
坂道を駆け上がる途中で花を見つけ、それを摘んで聖子に「はい!」と渡したのだ。聖子はそれで泣いてしまった。「あ〜あ、泣いちゃった」とスタッフにからかわれる聖子。
このドラマの制作発表では、会見の前にダイジェスト版を観た聖子が泣いてしまい、「今、聖子ちゃんが泣いてしまっているのでしばらくお待ち下さい」のアナウンスがあったほど。
ダイジェスト版が終わったあとには、司会の日本テレビ女性アナも声を詰まらせてしまった。
私たちは、小さな命や子どもの屈託のない行動に心を打たれることがよくある。それは自分の幼かった命を憶えていて愛おしいからだろう。
短い命も
長い命も
どちらも同じ
永遠の命
☆ わたしの赤ちゃんが生まれるんだもの。あしたは天気の悪いわけがない。鐘という鐘がいっせいに鳴らぬわけがない。(新川和江)
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