苦しまないで逝く祈願ツアーが人気 人生幕引きの拠り所とは【終活】
年を取ることで人生の幕引きについて考えることがある。「苦しまず安らかに逝きたい」という願いを叶えてくれるという全国の寺院には連日、ツアー客が押し寄せる。
奈良県斑鳩(いかるが)町の吉田寺(きちでんじ)は「ぽっくり往生の寺」と呼ばれている。山中眞悦(しんえつ)住職(56)は「寿命が延びたからこそ人生の質、生き方について真剣に考える人が増えたのではないか」と語る。多いときには100人以上の団体客が本堂に上がり、本尊に手を合わせる。
不景気といえども、物質的な豊かさには恵まれている日本。そうした先進国では内面的な豊かさをも時間をかけて求める傾向にあろう。それでは内面的な豊かさとは何であろう。
人生は時間との勝負であり、対峙している誰かと常に向き合っている。生活は1秒1秒の積み重ねの上に成り立っている。それが1日を形成する元になっている。同じ1日を過ごすのであれば、嘆くことよりもむしろ、1秒を豊かにかみしめるような時間経過を楽しみたい。時は進んでいるのだから、後ろ向きな考えは意味を持たない。
時に誰かは、怒り、嘆き、悲しみ、喜ぶ。そんな誰かに対して何らかの行動をとれるかどうかに人の価値はある。他人が認める価値ではない。そしてその誰かというのは自分自身のことである。
水に青空を映し、紅茶に夕焼けを映し、常に遠くに待っている何かを想う瞬間を大事にしたい。今日の東京は快晴であった。あんな空に吸い込まれるのであれば逝くこともまんざらではない気持ちになる。ただ、雲がかかったり雨が降ったりするから不安になるのだ。ぽっくり逝くことともうひとつ、最期に見える空が青く透きとおっていますように。
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