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伊藤詩織さんが会見 「ブラックボックスと言われた」

 
 性的暴行被害を訴えていたジャーナリストの伊藤詩織さんが、東京都内の日本外国特派員協会(FCCJ = Foreign correspondents’ Club of Japan)にて会見を行った。前回は”Too personal, too sensitive”(個人的すぎであり、繊細すぎる)ということで会見を断られていたが、今回は行われることとなった。この件について詩織さんは、「これまでにも性暴力被害やストーカー被害で会見を行っている人はいる。こうした被害はすべて個人的なものである」とした。
 
 また会見では元TBSワシントン支局長の男性も登壇、「立場上質問しようかどうか迷ったのですが」と前置きをし、「警察が示談を勧めて捜査車両に詩織さんを乗せて弁護士事務所まで行ったというのはとても特異なこと。確認ですがこれは詩織さんが望んだのか」などと質問した。これについて詩織さんは「警察に勧められた。連れて行かれた先の弁護士も示談を進めてきたので断った」と答えた。
 

手記については、「密室でのできごとということであり、警察や捜査員から何度も『ブラックボックス』という言葉を聞きました。しかし私は2年以上この事件と向き合ってきたことで、警察そのものにもたくさんのブラックボックスが存在していることに気が付きました。いかに光をあて、箱を開くか。少しでもそのきっかけになったらと思い、この本を執筆しました。

 
 詩織さんは元TBSの記者の男性に対して準強姦罪で警視庁高輪署に被害届を提出。同署では捜査した後に逮捕状を請求、本人逮捕当日になって逮捕が取りやめとなった。東京地検は嫌疑不十分で不起訴。詩織さんは検察審査会の申し立てを行ったがこれも「不起訴相当」と判断がされ、今度は真実究明のために民事訴訟を起こしている。
 
 捜査は行われており、逮捕状の発布までたどり着いた。しかし直前になって逮捕が取りやめとなった状況。被害者の詩織さんを絶望の淵にまで落としたことは間違いがない。
 
 性犯罪被害に限らず、被害者が責められるようなことはありうる。振り込め詐欺の被害者でも「なぜ気が付かなかったのか」と責められる。交通事故の被害者でも「安全確認したのか」と責められる。殺人事件の被害者もまでも「抵抗しなかったのか」「なぜ逃げなかった」などと誹謗中傷されることがよくある。
 
 しかし被害者になるのは詩織さんがいうように誰にでも起こりうる事である。そのときに被害者に対してワンストップの被害者支援があればよいのだが、そうした施設以前に人々の関心があまりにも低い。病気のケアは病院だが、心のケアは誰もができるはずである。しかし、それが足りていない憂うべき状況である。まずは周りの人が被害者に寄り添わなくてはならない。特定の団体ではなく、身近なところがブラックボックスであってはならない。
 
 

 
 

 
★ 元TBS金平氏「元同僚に非常に怒りを覚える」、伊藤詩織さんの記者会見で強く批判(弁護士ドットコム・2017/10/24)
★ 伊藤詩織さん会見、手記に込めた思い「遠い誰かの話ではない」(ORICONニュース・2017/10/24)
★ 性暴力を受けたと被害届提出した伊藤詩織さん、会見で「被害者の救済制度整備を」(産経新聞・2017/10/25)
 
 
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