「東京晴空塔」は復興のシンボル 東京スカイツリー

 外国人が日本の不思議を語る時に、「地震があると言いつつ、なぜ高い建築物を建てるのだ」というのがある。確かに日本は地震多発国であり、東海地震や首都直下型地震があると言われつつもたくさんの高層マンションなどが建築されている。しかしそれは日本が誇る建築術が大きく貢献しているのだ。
 
 以前、中国で高層マンションの一室から出火したことがあった。その部屋が全焼するだけではなく、マンション全体が焼け落ちてしまった。日本のマンションで火災があったとしても、燃えてしまうのは出火した部屋だけであり、建物全体が焼失することはあり得ない。耐熱材やスプリンクラーなどの消火施設が整っているためである。
 
 東京・墨田区で22日、東京スカイツリーが開業した。ツリーの構造を支える鋼材は、JFEスチールや新日本製鐵、神戸製作所などが納入した。ツリー先端部に設置された電波を発信するアンテナは日立電線製で、最大瞬間風速110メートルに耐えられる。アンテナを支える先端部は三菱重工業のグループ会社製で、揺れをミリ単位で制御する制動装置が設けられている。展望台などのガラス製の壁はYKKAP製で、ツリーの照明はパナソニック製だ。いずれも最高の技術が使われている。
 
 東京スカイツリーのデザインは彫刻家の澄川喜一さんが監修しているが、モチーフとしたのは島根県吉賀町に自生するコウヤマキとなっている。吉賀町では「東京スカイツリーの敷地内にコウヤマキを植樹できないか」打診したところ、東京スカイツリー側から承諾されたといい、スカイツリーの足下にコウヤマキを確認することができる。
 
 こうした技術の結集がツリーを支えている。期待されているのは、ツリー及びその周辺の地域にもたらす経済効果である。期待が大きい反面、今さらツリーなど作っても・・という冷めた見方もある。確かに全国にあるタワーの類が観光経済を担っているとは思えない。しかし、東京スカイツリーは本来、電波塔として必要に迫られて建築されたのであり、商業施設としては二の次である。
  
 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)発生時、建築中だった東京スカイツリーも激しく揺れた。高所で作業中だった人たちが慌てて避難する様子が撮影されたビデオで確認できた。そんな経験もした東京スカイツリーである。日本は地震があってもこれだけの建築物を建てることができる、そういう意味で復興の一つのアピールになることを期待する。
 
 
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※ state-of-the-art technology = 先端技術
 
★ 最強鋼管、揺れ制御 ツリーに集う最新技術(読売新聞・12/5/23)
★ 東京スカイツリー:粋で丈夫 関西の技、頂点に LED証明や耐震工法(毎日新聞・12/5/23)
★ 東京スカイツリー ホームページ
★ 澄川喜一公式WEBサイト
 
 

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