言葉のリサイクル

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もう一度知っておきたい緊急地震速報

 テレビ放送では唯一NHKだけが番組を中断して全国放送を行うのが「緊急地震速報」である。気象庁から送られてきた情報のうち、震度4以上の地震が起こるときに放送される。東北地方の地震であっても、九州沖縄まで放送される。NHKは災害対策基本法に基づく国の指定放送機関だからである。NHKの他に、警察庁、国土交通省、海上保安庁、NTT東西日本、都道府県に気象庁より通知が行く。
 
 緊急地震速報は気象庁が出す「大雨警報」や「津波警報」などと同じ「警報」扱いである。警報というのは、国民の生命に危険が及ぶ可能性のある時に出されるものと定義されている。地震が発生するときに出る「P波」という小さい地震波を利用して速報を出す。我々が体に感じるのはその後に来る「S波」と呼ばれる大きな本震である。P波とS波の間の時間に地震に備えることになる。
 
 実際に緊急地震速報を受け取る場合はどんなときであろう。テレビを見ていれば、NHKなら即時に出され、民放は自動ではなく手動で出されるため、局によって出るタイミングが異なる。「高度利用者向け」の緊急地震速報というものがある。専用の端末を購入し、月々の通信費の負担があるが、常に電源を入れておくので、寝ているときでも受信することが可能である。
 
 最近では携帯電話各社が緊急地震速報を利用者に知らせるシステムが整っている。NTTドコモの場合であれば「エリアメール」がそれであり、音声通信、データ通信とは関係なく、自治体より発信される災害用の電波を受信することになる。
 
 パソコンやスマートフォンのNHKラジオアプリ「らじる★らじる」やその他のラジオアプリの場合、データ受信に時差が生じるため、緊急地震速報と時報は放送されない。こうしたラジオを聴いている場合は、速報が出ても無音となり、アナウンサーが速報を伝えていることが聞こえるだけだ。
 
 また、パソコンのブラウザ「GoogleChrome」のブラグイン(付加機能)で緊急地震速報を受信するシステムや、スマートフォンのアプリで緊急地震速報を出すものもあるが、いずれもネット回線を使ったものなので、実際の速報よりも遅く知らされることもある。携帯電話であれば、当然そのときの電波状態に左右されることもある。
 
 自治体の防災無線で知らせる仕組みもあるのだが、システム構築に費用がかかるため、参加している自治体は少ない。
 
 あまりに慣れてしまったが、わずか数秒とはいえ、本震より前に地震に備えることができる緊急地震速報は世界でも日本だけである。本震が来たときの最初の行動がその後を左右することになる。世の中に「想定外」があったとしても、自分はいつどこで地震にあったときにまずどうする、ということを考えておかなくてはならない。
 
 自分を助けなければ、大事な人たちを守れない。1年前に大勢の人が犠牲になった事実を何度でも思い出さなくてはならない。何度でも。
 
 
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