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オウム特別手配犯の男の容疑者の”さまよい出頭”で危惧されること

oosaki_police※ 大崎署の入り口。確かに大きな建物の割には入り口が小さい。(GoogleSVより)
 オウム真理教元幹部、男の容疑者(46)の大晦日の出頭劇に驚かされた元日であったが、それにしても出頭することはこんなに困難を伴うことなのだろうか。
 
 接見した滝本太郎弁護士によると、容疑者は目黒公証役場事務長拉致事件の捜査本部がある大崎署に向かった。署まで行ったが入り口が分からずにJR大崎駅に向かったとされる。警察の入り口が分からないと言うことがあるのか不思議だが、グーグルストリートビューで確認してみると(写真)、確かに大きな建物の割には入り口が交番ほどの大きさしかない。入るのに躊躇しそうである。
 
 次に110番をして「特別手配犯の○○は大崎署の手配ですか」と尋ねたところ「警視庁の手配です」と答えられ、「分かりました、すみません」と電話を切った。約24秒間のことであった。
 
 次には地下鉄「霞ヶ関」で下車して警視庁本庁舎に向かったが、警備中の機動隊員に門前払いされ、丸の内署に向かうこととなった。最終目的地となった同署前でも女性警察官に「うそでしょ」と言われ、「(手配通り)背も高いでしょう」と言ってようやく中に入れてもらえたということだ。
 
 よりによって世間を震撼させた教団の特別手配犯であったので、門前払いをした警視庁庁舎前の機動隊員が非難されることとなる。
 
 しかし機動隊員に同情的な考え方もある。警備中の警察官や交番勤務の警察官に対して、酔っぱらってくだを巻く者がいたり、意味不明のことを言って絡んでくる者もいる。相手はお巡りさん、乱暴されることもないから安心して絡んでくるわけである。
 
 本部前で警戒していた機動隊員も、あと少しで新年を迎えることとなり、もしかすると心の中でカウントダウンでもしていたかもしれない。そんな日時に「特別手配犯です」と来られても「ああ、また偽物か」と考えたことであろう。
 
 しかし危惧すべきは、こうした状況が1人の機動隊員だけでなく、全国の警察官にあれば大変問題であるということだ。もしかすると本署や交番前でみすみす手配犯を見逃していることはないだろうか。毎年11月になると指名手配犯検挙強化月間となる。しかし11月のみの問題ではないのは当然であり、”立番”をしているから見つけられるのと同時に見つけられないことがあってはならない。
 
 一連の事件発生後、全国警察がオウム信者の不法行為を摘発すべく自転車泥棒の様な比較的微罪(窃盗、占有離脱物横領罪)でも片っ端から検挙した。街では徹底した職務質問が行われ、オウムとは関係のない手配犯やナイフの不法所持などの検挙という副産物も生まれたほどだ。当時の徹底した警察のやり方に「人権問題だ」という声がほとんど上がらなかった記憶がある。
 
 年月が経過したとはいえ、警察官だけではなく我々も、折に触れて容疑者の顔を見ておきたい。重要事件の時効は撤廃されている。ということは、男の容疑者のような16年を超えるような手配犯がこれからはもっと増えることになるからである。
 
 
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