花を育てて防犯効果 東京・杉並区(2009.6.10)

 昨年1年間の空き巣被害が2002年に比べて4分の1に減った。これは東京・杉並区が人通りの少ない路地裏で花を育てるなどして、街の美化を進めた結果である。花の世話や鑑賞のために路地を行き来する人が多くなることで、窃盗犯などを寄せ付けない防犯効果である。かつては井戸端会議が行われることのあった東京では、そうした人の目があることで空き巣や変質者を寄せ付けない空気があった。それを花の力でもう一度、そういうことであろう。
 
 「窓ガラス理論」が、一枚の窓ガラスが割れていると、そこからゴミが捨てられたり自動車が壊されたりして街の治安が乱れるというものであれば、それの逆を行く防犯効果であろう。全国の自治体からは視察や問い合わせが相次いでいる。
 
 東京・武蔵野市にある藤村女子中学・高等学校の北側に「大正通り」という通りがある。かつてこの通り沿いの同校の塀には落書きがされ、多数の放置自転車があった。そこで美術部の卒業生が描いた作品を壁に飾ったところ、落書きも放置自転車もゼロになった。このアイディアは近くのホテルにも採用され、プランターを置くなどしたところ、放置自転車が消えた。
 
 杉並区は住宅密集地が多く存在し、空き巣多発地帯として知られていた。00年に1353件、01年に1485件、02年には1711件の空き巣被害があった。こうした状況に対して区では防犯パトロール隊や防犯カメラを導入し、03〜05年の被害は1000件前後に抑えた。ところが、06年には1206件と増加に転じた。なぜ増加したのかを被害宅100世帯に調査したところ、玄関先や庭先に花を飾っている家の被害は2件しかないことが分かったという。
 昨年の杉並区内の空き巣被害は387件だったという。防犯カメラもさることながら、植物がその役割を担ってくれるのは頼もしい。花の観賞のために善意の人々の往来があればあるほど、犯罪者にとってその街は息苦しいことになるであろう。
 
      
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