自転車「死亡ひき逃げ」73歳女性死亡 大阪・柏原(2009.6.9)
自転車の無謀運転による悲劇が多くなってきている。大阪府柏原市で5月7日、同市内の無職女性(73)が自転車にひき逃げされ、その後死亡する事件があった。大阪府警柏原署は重過失致死、道交法違反(ひき逃げ)の疑いで捜査を始めた。
5月7日午後4時25分ごろ、柏原市今町の市道を歩いていた女性が、後ろから来た自転車にはねられて転倒し、頭を強打した。女性は意識不明の重体になり、同18日に脳挫傷で死亡した。目撃者によると、自転車を運転していたのは30歳くらいの男で、紺色の上着に黒のズボン姿だったという。男は女性をはねた直後に振り返ったが、そのまま北へ逃げ去った。
警察庁によると、自転車が人をはねるなどの加害者側になる人身事故は昨年7000件を超え、10年前から5倍に急増しているという。同庁は全国の警察本部に自転車の危険走行の取り締まり強化を指示している。
2007年には東京・渋谷区渋谷の宮益坂で女性会社員(当時40)が無職の女性(当時75)をはねて死亡させる事故が起きた。警視庁渋谷署は女性会社員を重過失致死容疑で検挙した。それにしても何故、自転車事故が急増しているのだろうか。
移動手段としての自転車が見直されてきたこと、それは昨今の健康ブームやマウンテンバイクなどの人気も後押ししていることだろう。環境にも優しいことから、都心などでは自転車タクシーなるものも登場している。さらに、携帯電話や音楽プレーヤーの普及により、自転車に乗りながらこれらを操作する人も目立つ。自転車に対しても道路交通法が適用されることへの意識の欠如も垣間見える。
しかし一番の要因は利己主義が蔓延しているのであろう。日本の人口は1億3千万人で、世界でもトップ10の中にランクインする。人は多いのだが、個人が社会との接点を避けて孤独になっている気もする。いずれにせよ自転車も速度が増せば、危険を回避する操作をするのには限界がある。標識を守ること、そして他人を守ることが最終的に自分を守ることにつながるのである。
☆ 人生は、10段変速の自転車のようなもの。だれもが、自分がもっているものの大半は使っていないのです。(チャールズ・シュルツ)
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