耳の聞こえない男性 運転免許取得(2008.11.12)

 
 聴覚障害のある大阪市の男性(65)が、自動車免許を取得した。運転条件を緩和した改正道路交通法を受けてのことだという。教習所では挫折しそうになったが、聴覚障害の両親を持つ男性指導員(24)の励ましで、念願の免許証を手に入れた。男性は「大好きな釣りをしに遠出したい」と胸をふくらませているという。
 
 免許証を取得したのは東住吉区の男性。教習場の指導員に手話で「合格しました。ありがとうございました」と伝えた。
 
 男性は20年前に免許証を取りたいと思っていた。車がないために、釣り道具を担いで電車に乗り、終電を気にして帰るという生活だった。「車を運転できれば、終電を気にせずに四国や日本海まで遠出できる。クーラーボックスとか荷物の重さも気にならないでしょう」。
 
 改正道路交通法では、ワイドミラーの装着などを条件に運転免許取得が認められた。男性は手話のできる指導員がいる教習所を探し、大阪府内の教習所で、男性指導員に出会った。男性指導員の両親は聴覚障害者。原付免許を取得しようとした母親が、教習所で障害を理由にあきらめるように言われ、泣きはらした目で帰ってきた様子を見て指導員を志した。男性に出会って「母のような思いは絶対にさせない」と誓ったのだという。
 
 耳が聞こえないとなると、通常の指導と異なることがある。緊急自動車のサイレンが聞こえない男性に対して指導員は、「目で周りの車の流れの変化を読み取って」という具合に指導。男性が失敗しても、指導員が「大丈夫大丈夫、ちょっとずつやってみ」と励ました。
 
 こうした苦難を乗り越えて免許を取得した男性が路上で見たものは、全般的な運転マナーの悪さであったという。ここで我々が気をつけなければいけないことがある。男性のような障害を持つ方が運転している。初心者マークを付けた方が運転している。もみじマークの年配の方も運転している。そんなドライバーの手本になるべく、優しく安全な運転を心がけなくてはならないということである。
 
 免許証を持てば誰でもプロのドライバーだ。男性が車の流れを見て、安全な運転判断ができるように、免許証を持つ先輩は引き締めて安全運転に努めなくてはならないだろう。昔の交通標語を思い出した。「優しさと思いやりのある運転を」。
 
 
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★ 耳聞こえない男性が運転免許取得 改正道交法施行で 大阪(産経新聞・08/11/12)
 
 

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