言葉のリサイクル

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米兵 子犬を崖から投げる(2008.3.7)

 以前、夕方のニュースで不要なペットを回収する業者をリポートしていた。トラックに次々と近所から持ち込まれる犬や猫。突然窮屈なオリに入れられ扉を閉められる。恐怖を感じた犬や猫の悲痛な叫びは耳から離れない。恐怖のあまり、犬は大量のよだれを垂らしていた。
 
 飼い主は「引っ越しで飼えなくなっちゃったから」「そりゃあかわいそうだと思うよ。何年も飼っていたからね。でもしょうがないでしょ」と悪びれる様子もない。
 
 そしてYouTubeで戦慄の動画だ。米兵と思われる男が子犬を崖から投げてしまうものである。子犬は投げられて宙をクルクル回っている間はキャンキャンと声をあげているが、その後は途絶えてしまう。
 
 動物の虐待は多いが不思議でならないことがある。どうしてわざわざネットに公開するのだろうか。それも私服ではなく、わざわざ”制服姿”で顔もおおよそ特定できるものになっている。こうした者が顕示したいものとは何であろうか。この動画で米軍当局も調査を始めたようだ。
 
 兵士は命の危機にさらされながら任務に就く。身の危険を感じれば相手に銃を向けることになるのだろう。それは戦地にいる兵士なら認められる行為である。
 
 人間というのは敵には牙をむくところがあり、変貌するところが怖い。そして敵でもない命に対しても意味のない殺戮行為に出る異常なところがもっと怖い。沖縄での少女暴行事件もそうであるが、命を命として見ていないのである。
 
 冒頭の夕方のニュースでVTRが流れたあと、メインキャスターの横に座っていた女性アナウンサーが口をへの字にして涙をこらえていたのが忘れられない。
 
 
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