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タレント犬、警察犬 日常で人に仕える犬たち

 ドラマ「相棒 Season2」の19話「器物誘拐」では、ワイヤーフォックステリアが登場する。「ラブ」という名前の犬が誘拐されてしまい、特命係の2人が捜査する。その中で、伊丹刑事が杉下と亀山に「ここからは(捜査)一課の領分だ。おまえたちは帰れ!」と言う。ラブを抱いた杉下が「そうはいきませんねぇ」と言った直後、ラブが杉下の顔をペロペロペロッとなめるシーンがある。予想外の”アドリブ”であった。
 
 この「ラブ」が可愛いので、犬好きな人には是非見てもらいたい話だ。そして「相棒」としては初めて警察犬が登場し「臭気選別」をする。臭いをかがせて、それと同じ物を探し当てるというものだ。
 
 警察犬というと、77年に放送されていたドラマ「刑事犬カール」を思い出す。このドラマは2クール(半年)だけの放送だったが、カールの芸達者ぶりが好評となり、人気を博したドラマである。カールと行動を共にする婦人警官役を木之内みどりが演じ、再放送を見ると当時の東京の懐かしい風景が散見できる。
 
 警察犬は通常、警視庁などの大規模警察本部には鑑識課員と活動をともにする「直轄犬」がおり、日々訓練、捜査活動に従事する。しかしそれ以外の地域ではほとんど、一般の民間人がボランティアで警察犬として訓練させた犬を捜査活動に使っている。すなわち”非正規労働”なのである。
 
 事件が発生してから初めて”出動命令”が下され、現場に向かうのである。ゆえに普段は飼い主と共に生活している”アルバイト警察犬”がほとんどなのだ。そうした民間人の善意で日本の警察犬制度は守られている。
 
 特に大型犬を飼う人の中には、しつけ目的で訓練所に預ける人もいる。大型犬ゆえ、他人に迷惑をかけないためのしつけである。この時に通常のしつけ以外に適性が見込めれば、警察犬の訓練をしたり、CMやドラマに出演する”タレント犬”として訓練させる飼い主もいる。携帯電話の”お父さん犬”もタレント犬か。
 
 「カール」を演じた「クラッフォー・オブ・ツカサドール号」は80年代後半に天国に旅立った。このジャーマンシェパードが「警察犬」だったのか「タレント犬」だったのかははっきりしないが、人に従順でいられたというのは、犬にとって幸せだったことだろう。そして従順でいてくれたことに感謝する人も多いことだろう。警視庁のホームページによると、能力の衰えた警察犬は、その余生を訓練施設でのんびりと暮らすそうである。 
 
 
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