関東のタンポポ

 
 18歳の子と歩道で立ち話をしていると、突然、コンクリートの脇に生えていた飛散直前のタンポポを摘んで私に吹きかけた。吹きかけ終わると、「えいっ!」と言って茎ごと私に投げつけた。
 
 ああそうか、今はタンポポの飛び立ちの時期なのか。毎日歩道を歩いていても、道路の端に群生している植物に目をやることもなくなってしまった。都会はコンクリートジャングルなどと言われているが、目をこらせば緑は意外と多い。コンクリートになっているのは、街ではなく私だった。
 
 くだんの女の子は夜だったのにもかかわらず、よくタンポポを見つけたものだ。大人になるとわざわざ緑に会いに行くが、柔軟な頭は見つけることを知っている。
 
 えへへ、と笑った彼女はその花のように素朴な子であった。
 
 
☆ 若いというのはうらやましい。すべてが明快で、白か黒かのどっちかしかない。ところが年をとると妥協することばかり覚えてしまう。(映画『スウィング・キッズ』)
 
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★ 関東のタンポポ、4割クローン…セイヨウ生き残り図る(読売新聞・06/5/12)
 
 
 

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