乙女たちの一票
AKB48の第5回総選挙があった。これで一番票を集めるとセンターに立ってステージングができるということだ。AKBのような大所帯だと、ファンはどうやって好みの女の子を選ぶのだろう。選挙開票イベント会場に集まったファンの数、実に7万人となった。
時のアイドルというのは多くの場合若い。そのため、年齢の離れた者にとっては人気のほどが分かりにくい。何故人気があるのかも分かりにくい。しかし、人にとってアイドルとなる人物というのは、わずかなきっかけで人の心を揺さぶるものだ。
人の心を熱くし、疑似恋愛対象とも言えるアイドルの存在というのは必要なのである。人は誰かをアイドルに見立てて、自分の日常の時を奪われる。人を魅了する人の存在というのは日常生活に必要なのだ。
勿論、誰かにとってのアイドルの年齢が若い必要は無い。10代、20代ではなくても、一瞬心奪われときめく存在というのは当然いるはずだ。
そうは言ってもやはり若さは羨ましい。今日、都内の駅前広場で座っていると、隣に7人の女子高校生が集まった。何やらスマートフォンで写真を撮るようである。
二本の指を立てている友人たちを、スマートフォンの”ファインダー”越しに真剣な眼差しで撮影する女の子。体勢を変えて表情を作っている女の子。カメラの前で腕を使いアーチを作る女の子。人数分のテニスラケットを立ててポーズをとる女の子。
撮影した写真を見ては、ああでもない、こうでもないと、黄色い声を上げていた。静かになったかと思うと、またすぐに笑った。そして、全員で一斉にジャンプするとまた笑った。
純粋無垢というと可愛らしい描写になると思っていた。しかし違った。成長過程の若い元気というのは美しいのだ。若さに羨望の眼差しが注がれる社会現象が分かる気がする。
初夏の広い空間で目立っていたのは、少し上品で元気な娘たちだった。可愛らしく風に揺れている、コンクリートの上に芽生えた7つの小さい若葉。この子たちは将来、誰のアイドルになるのだろう。
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