いじめ、体罰、セクハラ、パワハラ 人権侵害が合法化される異様な現場
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大阪の市立高校で2年生の男子生徒が昨年暮れに自殺した。所属したバスケ部顧問である男性教諭(47)から亡くなる前日に体罰を受けていた。残された顧問宛の手紙は「体罰が辛い」という内容だった。
スポーツの世界では「指導」と称する厳しい体罰が慣例的に行われる風潮がある。かつて相撲部屋で若い力士が亡くなった事件でも激しい暴行があったのは「かわいがり」と称した無意味な傷害致死現場であった。
勝ち負けという2つに1つである結果が重視される現場では、多少の暴力は仕方ないと考えられる風潮がある。学校や会社組織において、いじめ、体罰、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントが無くならないのは、こうした考え方を支持する傾向が残っているからである。
組織が設置する「セクハラ・パワハラ相談窓口」などの類も虚しい。果たして身内の訴えに良識を持って対応してくれるところがあるかどうかが疑わしい。大切なことは窓口の設置よりも、現場の人たちがどれだけそうした嫌がらせに対する意識を持っているかということだ。
いじめとは何か、セクハラとは何か、という質問をいきなり投げかけて、まともに答えられる人が学校や組織にどれくらいいるのだろう。
「結果が全て」という考え方を口にすることで、その過程を重要視しない傾向にある。有形無形の暴力が無くならない以上、こうした事案を壊滅するのは困難だ。音頭を取るべき上の立場の人が、こうした事に無知であったり無関心であることで悲劇は始まる。
仕方ない、という考え方が始まった時に人権侵害が組織を浸食し始める。この手の事案は初めてではないのに、実際に動いて人を助ける人がいないのが悲しい。
1日が終わる前に考えたい。今日学校や職場で、自分の言動が相手を傷つけてしまってはいなかったかどうか。相手と話した時に、相手が笑顔で応対してくれていたかどうか。相手が話しかけてきた時に、自分が笑顔で話していたかどうか。
もし、学校や会社内で人権侵害に対して苦しんでいる人がいたら、最後に頼れるのは赤の他人である。利害関係がないぶん、真摯な対応が期待できる。窓口を設けている所は真剣な対応が望まれる。
そしてもう1度考えたい。いじめとはなんですか、体罰というパワハラとは何ですか。性的嫌がらせとは何ですか。
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★ 法務省:人権相談