言葉のリサイクル

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学校の4月入学

 国の「会計年度」というは財政法で「毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」と定められている。これに習って一般企業などもこの方式になっているのだろう。この他にも「いも年度」「肥料年度」など必ずしも4月始まりではないものが存在する。
 
 ちょっと前に学校の始まる時期を現行の4月ではなく9月にしたらどうかという話が持ち上がった。欧米に9月入学する制度があるためで、互いの学生を留学させるのに好都合であるという理由と、2月という寒い時期に入学試験を受けさせるのは酷であるということも理由に挙がった。
 
 この連休中は各地で降雪があり、受験生は不慣れな交通機関を使って足下に気を配っての受験となったことであろう。寒い時期に社会へ進む試練の一歩が入試ともいえる。そしてほどなく「サクラサク」となるのである。卒業と入学の季節には桜が枕詞になっている。この情緒が好きなのであるが、9月入学になったらどうなるのであろう。
 
 近年の夏は酷暑が続いている。暑い時期の入試も結局は辛いことになるのかもしれない。桜という風情はなくなるが、ヒグラシやスズムシの鳴き声やヒマワリにススキが新入生に花を手向けてくれるのかもしれない。
 
 先日デパートの文具売り場に行くとランドセルがいっぱいおいてあった。値段はピンキリだが2万円から3万円ほどが相場と言ったところだろうか。その倍の値段のものもあった。そして今のランドセルはカラフルだ。赤と黒に加え、ピンク、青、緑などのものがあった。
 
 少子化でカラフルなランドセルが町を闊歩する姿が少なくなっているが、それでも時節を問わずに元気な声が響き渡るのがいい。ススキにヒグラシよりも、やっぱり桜に子供の元気な声という光景が好きだ。きらきらピンクに光る花びらが、小さなスターの登場を祝福しているように見えるから。
 
 
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