懐かしい再放送「ウルトラマン80」
初代ウルトラマンやセブンにタロウを観て育ったが、それらは再放送であった。それゆえに、本放送で観ることのできた「ウルトラマン80(エイティ)」が懐かしい。80というのは1980年に放送されたことに由来する。主演は長谷川初範。UGM隊長役に中山仁、隊員に石田えり。
人間の邪悪な心が怪獣を生むという考えから、ウルトラマン80(以下80)が教師・矢的猛(たまとたけし)に姿を変えて地球で生活し、世直しを図る。そして矢的は、地球防衛軍・UGM(Utility Government Members)の隊員でもある。
「東京サイレント作戦」という話では、騒音を食べてエネルギーに変えるその名も「ノイズラー」という怪獣が出現する。矢的は騒音を出してはいけないことに気づき、隊長に東京中の騒音をストップさせるよう依頼する。各省庁との交渉は難航するも、隊長の粘り強い交渉により、東京及び近郊の機能をストップさせた。
こんなに簡単に首都機能を停止させられるわけもないが、30分番組、それも正味21分で完結させなくてはならないので仕方がない。この話に関して言えば、パニック映画のようであり、「東京サイレント作戦」の内容を30分番組のテーマで終わらせるのはもったいない気がする。
騒音がなくなってしまったノイズラーはおとなしくなるが、ある音をきっかけに目が覚めてしまう。その後はそれまでの怪獣にはみられない”荒れ狂う姿”が楽しめる。矢的は80に変身をしてノイズラーと闘うが、比較的珍しい形で怪獣の”最後”を見ることとなる。
80はそれまでのウルトラマンに比べてアクション性が高い。矢的が80に変身するときに正拳突きをしてからブライトスティックを上げるが、そのせいか80のキックやパンチは空手をなぞったようなものになっている。側転やバック転などの技もプロレスに近い。左右の腕を上と右に伸ばしてから繰り出す「サクシウム光線」は神秘的なアクションだ。
劇中の音楽はそれまでと同じで管弦楽器を使った曲が楽しめる。子どものころは意識をしていなかったが、この壮大な音楽が大きなウルトラマンの迫力を支えていたことだろう。80のオープニングテーマ曲も懐かしかった。
冒頭に書いた、人間の邪悪な心が怪獣を生む、という設定は共感できる部分がある。怪獣はもちろん存在しないが、その代わりに自然災害や異常気象が地球を襲う。そしてそれに立ち向かうのはウルトラマン80ではなく、我々ひとりひとりの人間なのである。
★ 円谷プロダクション公式WEBサイト
★ ウルトラ情報局(ファミリー劇場)
★ 長谷川初範(所属事務所によるプロフィール)
★ 痛みを知らない 少年たち(本ブログ・06/2/16)
初めまして。ウルトラの検索により参りました。
DVD化されファミリー劇場でも放映中の「ウルトラマン80」ですが、見直してみると結構良作の話が多い作品ですね。
私のお気に入りの怪獣は、まずは宇宙Gメン85の話に出てきた残酷怪獣ガモス。性悪な小僧っ子のような面構えをした怪獣ですが(笑)、気に入っているというよりは気になる存在ですね。彼には一体どのような過去が・・・?まあ、これについてはまた後日に。
後はプラズマ&マイナズマ。とても仲の良さそうな兄弟ですが、彼らの素性についても気になります。心に残るというか考えさせられる話は、バラックシップとゴースドンの回です。
私は学園編以降に心に残る話が多いですが、何とか路線変更無しで続けられなかったものかとも思いますね。