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日本の東西で類似事件相次ぐ 犠牲者の無念さを思う 千葉・埼玉・鳥取・島根

 千葉県松戸市松戸のマンションの一室で、千葉大学園芸学部4年の女性(21)が殺害された事件は、何のトラブルもなく生活していた一学生に降りかかった不運であった。メッタ刺しにされた挙げ句、火を放たれて黒こげの状態で見つかった。その後、女性のキャッシュカードで現金を引き出した中年とみられる男の写真が公開されている。千葉県警松戸署に寄せられた情報は140件を超えるという。しかし直接犯人につながる情報はない。
 
 飲食店でバイトをしていた女性に対しての一部中傷が見られるが、水商売や風俗で手っ取り早く金を稼いで、留学費用や予備校の資金に充てるような子もいる。キャバクラに行ったことがあるが、訳ありの女性というよりもむしろ、普通の子が働いていることのほうが多い。それに複数箇所刺されたうえに、火あぶりにされるほどの落ち度が女性にあるはずもない。こういう場合、犯人が見えないだけに、それを探るべく被害者のプライバシーが必要以上に過大解釈されるのが残酷である。
 
 島根県浜田市では、島根県立大学総合政策学部1年の女性(19)が広島県北広島町の山林で遺体で見つかった。それも頭部のみの切断遺体だ。7日にご遺族が女性と対面をしたが、遺族のかたの悲しみは察するに余りある。遺体の一部としか対面できないだなんて。そして女性が最後に見たであろう犯人の顔に対し、こわばった表情のままの顔だったのだろうか。
 
 バイト先であるアイスクリーム店を出て、2キロほど離れた学生寮に続く道は、人通りもほとんどない山林であった。女性は居酒屋でのアルバイトが決まっていたといい、その店の店長も「快活な子であった」と述べている。ボランティアサークルに所属し、貧困や飢餓問題を考える活動をしていた。「留学のためにお金を貯めたい」と語っていたという。
 
 この東西で起きた女子大生殺人事件は、死に至らしめるのに十分な苦痛を与えながらも、一方は放火、もう一方は切断というおおよそ想像を超える強い殺意である。
 
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 埼玉、千葉県内で男性が相次いで不審な死を遂げた事件。この2人に共通しているのは都内に住む34歳無職の女=詐欺容疑で逮捕=の存在だった。ネットで次々と男性を物色し、「学費が必要」などといって多額の現金を振り込ませた。2人の男性は練炭による一酸化炭素中毒死であったが、女が処方されていたのと同じ睡眠導入剤が体内から検出されていた。
 
 女は少なくとも8人の男性と交際しており、前述の2人の他にも都内と千葉県内に死亡した男性がいる。残る4人は実際に詐欺に遭い、また未遂で終わっていた。独身にとって、女は女神のような存在に見えたのかもしれない。自分に幸せが回ってきた、そんな思いだったのだろう。結婚相談所に登録している知人がいるが、彼らの思いは切実である。そんな純粋な思いを己の欲望のために利用したのがその女だとしたら、断じて許されない、そんな言葉でも足りないくらいだ。
 
 鳥取県内では元ホステスの女(35)=詐欺容疑で逮捕=の周辺の男性が相次いで不審な死を遂げた。3人の男性からは、女が処方されていた睡眠導入剤「ハルシオン」が検出されている。県警では川の浅瀬で死んでいるのが見つかった、円山秀樹さんに対する殺人容疑で捜査を始める模様だ。この3人の男性以外にも、3人の男性が女と接点を持っていて死亡しており、そのうちの1人は鳥取県警の警察官である。
 
 こうした睡眠導入剤は、不眠の症状に悩む人が飲めば効果があり、また効果がないほど不眠症が悪化している人もいる。健康な人が飲めば、極度の眠気で意識がもうろうとし、歩いていても眠くなる。許し難いのは、元ホステスの女が不眠を偽って医師に処方薬をもらっていたことだ。
 
 不眠の経験があるので分かるのだが、こうした治療は患者の自己申告によってのみ行われる。本当に病態の悪い人は話し方や素振りで分かるが、不眠だけとなると外見からは分からない。そんなことを悪用したのだとすれば、こうした問診に頼る治療も問題となりかねない。それが本来の目的ではなく、殺人を完遂するためだとすればなおさら許し難い。
 
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 こうして国内東西で似たような大きな事件が発生した。捜査当局は懸命に犯人を追うであろう。そしてその容疑者は必ず捕まるであろう。なぜなら、遺族の悲しみと被害者の怨念と警察の執念が、ホシを追い込むことになるからだ。逃げていたとしても生きた心地のしない生活を余儀なくされる。殺人の公訴時効は25年となった。犯人にとっての逃亡劇は、無駄な時間を与えてられているだけの無味乾燥した人生に他ならない。
 
 6日、大阪空港(伊丹空港)に男の容疑者(30)=英国人女性死体遺棄容疑で手配中=に似た人物がいるという通報が相次いだ。兵庫県警伊丹署員、大阪府警の捜査員らも駆けつけての大捕物になるところであったが、職務質問を受けた男性は「?」全くの別人であることが分かった。捜査員曰く「確かによく似ていた」とのことで、渡航先で騒ぎにならないように空港と現地警察には連絡を入れたそうだ。容疑者が逃げているせいで、無関係な人までもが容疑者扱いされてしまった。
 
 いつの時代も凶悪な犯罪が起きる。これを防ぐにはどうすればよいか。1つは、こういう悲惨な事件があることに目をそらさないこと。そしてもう1つは、時代に合わせて良い人間であり続けることだ。悪いことをしていないのが良い人間なのではない。それでは時代にあった人間でいられない。目立たなくても、善い行いを率先してするということが非常に大切なことなのである。
 
 
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★ 容疑者いた!?通報相次ぎ大阪空港騒然(イザ!・09/11/7)
 
※ 8日午前、広島県北広島町の臥龍山頂付近で、平岡都さんとみられる胴体部分が見つかった。
 
 

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