坂本総務政務官の発言

 
 総務省の仕事始め式の挨拶にて、坂本哲志総務政務官が「年越し派遣村」について「本当に働こうとしている人たちが集まっているのかな、という気もした」と述べた。
 
 いわゆる「派遣切り」が問題になっているが、もともと派遣というのは一定期間の雇用が約束されているが、契約期間が過ぎれば次の仕事を紹介してもらえる保証というものはない。「はい、終わりです」と言われれば、それに従わざるを得ない雇用体系なのだ。もちろん、契約期間内に一方的に解雇されれば契約違反となり、相応の補償を派遣会社はするべきであろう。
  
 かつて派遣従業員といえば、通訳や貿易事務などの専門職が大半で、誰もが簡単にできる雇用体系というイメージがなかった。のちの法律の改正により、一部の危険な職種を除き、あらゆる職種で派遣従業員として働くことができるようになった。
 
 派遣従業員が契約期間満了で仕事を失うことは、ある意味においてアルバイトよりも状況がひどい。正社員でもアルバイトでもよほどの事情がない限り、一方的に会社が従業員を解雇することはできない。雇う企業側にとって、人員削減のトップバッターとなってしまうのが派遣従業員であった。しかし、あらゆる職種において、この人たちの働きが日本経済を支えていることも忘れてはいけない。経済情勢が悪化したからと言って、これではまるで、”捨て駒”である。
 
 少子高齢化が進行していく中で、働き盛りの人材というのは資源のない我が国にとって貴重な財産である。正社員ですらリストラの恐怖におびえているこの状況を、何とか改善しなくてはならない。正社員でも心身に余裕がある所は決して多くないようで、セックスレスの夫婦が4割近くに上っている。疲弊しているのは経済だけではなく、被雇用者全体が疲れてしまっている。不景気だからの一言で片付けられる話ではなくなってきているのだ。
 各自治体が職を失った人に対して、緊急の臨時雇用策を次々打ち出している。ここを踏み台にして、新たな生活や活の入った展望が見えてくるといいだろう。
 
 かつて雲仙普賢岳が噴火し、多数の犠牲者を出した。そのときに島原市に対して1千万円を寄付した団体がいた。さらに阪神・淡路大震災の時に炊き出しを行った団体がいた。前者も後者も日本最大の指定暴力団である山口組のことである。国の対応が後手に回る中で、山口組の動きは早かった。
 
 「年越し派遣村」には、高校生など若い人たちもボランティアとして参加した。坂本政務官のみならず、労働行政に携わる人たちがどんなふうにテレビに映った「派遣村」を見ていたのか聞いてみたい。
 
 
☆ あの言葉はもちろん、思わず口からこぼれたのだが、思わず言っただけによけい重大なのだ (『カラマーゾフの兄弟』・ドストエフスキー)
 
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★ 派遣村、まじめに働こうという人なのか?と坂本総務政務官(読売新聞・09/1/6)
 
 

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