現実と非現実
少年少女がオノで親を切りつける事件が続いた。ゲームや漫画の影響が問題視されている。宮崎勤事件の時、猟奇ビデオの存在が注目された。こうしたものの影響が少なからずあるということだった。
しかし、漫画やテレビを観る者すべてが犯罪者になり得ないのは明白である。もしそうしたメディアが問題なのであれば、殺人、ヤクザ、暴力を扱うものはすべて排除しなくてはならず、現実的ではない。
問題の根底にあるのは日常生活の変化だ。昔なら、夜遅くまで起きていれば親に叱られた。朝になればたたき起こされた。自発的ではなくとも、強制的に生活のリズムは作られていった。サスペンスドラマを観ていても、夜遅くなったら「はい、おしまい」とテレビを消されたものである。
今では小学生ですら夜更かしをする。それはテレビであり、ゲームであり、インターネットである。区切りのある時間を教わっていないので、そうしたメディアから受けた余韻を引きずって寝ることになる。それが非現実的な世界と現実を認識する境を曖昧にしてしまっている。
「親の交友関係が気に入らなかった」の文言のどこに人の命をあやめる動機があろうか。規則正しい生活の重要性をもう一度考えなくてはならない。これは親御さんの重要な責務になる。
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★ おので切りつけ相次ぐ 凶行はアニメの影響?(産経新聞・07/9/24)
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