「湾岸署」誕生へ
東京・臨海副都心地区に「東京湾岸警察署」が来年2月に誕生することとなった。同地区は埋立地であるが、いろいろな区が入り組んでおり、東京水上署、深川署、城東署などが管轄してきた。いずれも臨海地区から本署が離れており、人口急増に伴う措置として「湾岸署」の誕生となった。これら埋め立て地区を一気に管轄するもので、23区内では最も広い面積を担当することとなる。ちなみにお台場地区にある東京水上署の「お台場海浜公園駅前交番」は日本一長い交番名となっている。
当初、仮称として「臨港警察署」としていたが、地域住民の要望に応える形で「湾岸」の文字を取り入れた。ただ「湾岸署」の場合、フジテレビ系のドラマ「踊る大捜査線」に登場する「湾岸署」と同じになり、同名を登録商標としているフジテレビとの兼ね合いもあったため回避策として「東京」の文字を入れた。
警察署の名前は地域に根ざしたものを取り入れられるものとなっている。警視庁の場合、かつて葛飾区に本田署があったが、本田という町名がすでに消滅していることなどから、葛飾署と名称変更された。かつて大田区田園調布地区を管轄していた東調布署も、調布市を管轄する調布署と紛らわしいことから、田園調布署に名称変更された経緯がある。
交番が地域に根付いているように、警察署もそうであった。大阪・あいりん地区を管轄する西成署は同地区のど真ん中にあり、労働者が気軽に訪れる場所でもあった。頼れる場所の象徴でもあったに違いない。新宿の繁華街を担当する新宿署もかつては旧地区名「ヨドバシ」と言われて親しまれた。
地域住民との距離が近いことで、防犯や捜査の障壁が少なくなるだろう。それは町が一体となって犯罪を追い出すことができるからである。
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★ 東京湾岸署:来春、臨海副都心に誕生 お台場など管轄(毎日新聞・07/6/28)