「ベスト・キッド」の「ミスターミヤギ」、死去
”I promise teach Karate.” (カラテを教えてあげよう)
80年代にヒットした映画「ベストキッド」シリーズの空手のセンセイ役「ミスターミヤギ」を演じた、ノリユキ・パット・モリタ氏がラスベガスの自宅で亡くなった。73歳。
「ワックスオン」「ワックスオフ」(wax on, wax off)は、この映画ファンの流行語にもなった。
いじめられっ子のダニエル(ラルフ・マッチオ)に空手を教えるミヤギ。その内容は車のワックス掛けや壁のペンキ塗りなど、おおよそ空手の訓練とはかけ離れたものだが、その中で基本技術を習得させていく。ミヤギが教えたのは、カラテのみならず、武道のココロでもあった。
ミヤギ 「何故、カラテを学ぶ?」
ダニエル「敵と戦うためだ」
ミヤギ 「本当にそう思うかね?」
ダニエル「・・・戦わなくてもすむようにです」
ミヤギ 「それでいい」
本編の中で、ミヤギは戦時中は収容所で過ごし、妻の出産を知る。しかし、合併症により母子共に死んでしまったことを酔いながらダニエルに漏らす。ノリユキ・パット・モリタ自身も日系人収容所で過ごしている。日米戦時中の暗部を描写した部分でもある。
モリタ氏は戦後にスタンダップコメディアン(マイク1つで観客を笑わせる芸人)として活躍、その後俳優デビューした。
モリタ氏の死因は老衰だという。この映画は青春時代のちょっとした思い出ではあるが、その記憶の断片がもぎ取られていくようで切ない。この時期の訃報は寂しい。春ならば桜が、初夏ならば新緑が、真夏ならば青い空が気を紛らわせてくれるものだ。
氏の最期の場所である、ラスベガスの明日の天気は「晴れ時々曇り」、最高気温は21度と温暖なところである。
☆ ”Karate is defense only.” (カラテは防御のみ)ー ミスターミヤギ
★ 「ベスト・キッド」のミヤギ役、パット・モリタが死去(eiga.com)
★ ノリユキ・パット・モリタ(allcinema)
★ ラルフ・マッチオ(allcinema)
★ タムリン・トミタ(allcinema)
|
ピンバック: 84年版「ベスト・キッド」のサントラとDVDをゲットした – 言葉のリサイクル