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サバイバル研修を無人島で 日清食品 異業種への研修の成果とは

 日清食品ホールディングスは26日から2泊3日で、グループ会社の若手管理職社員を対象に、瀬戸内海の無人島で生活させる「サバイバル研修」を実施する。研修中は「チキンラーメン」と水、小麦粉、ビニールシートしか持たされない。まきを拾って火をおこして手作りの道具で調理、ビニールシートで寝泊まりするなどのサバイバル生活を強いられる。同社では若手管理職の心身を鍛える事が目的だ。
 
 愛知県内の複数の企業は、県内の自衛隊春日井駐屯地に新人、社員研修を依頼している。1日1人1000円程度で受けられることから、経費削減の目的もある。自衛隊側も「隊内生活を経験すれば自衛隊に親近感を持ってもらえる」としている。入隊体験は2泊3日。午前6時起床、午後11時消灯という規則正しい生活の中で、隊列行進などの基本訓練、3,000メートル走などの体力測定を経験する。
 
 ある大学病院の研修医は末期がんの患者に「痛くて痛くて我慢ができないんです」と激しい疼痛を訴えられた。しかし研修医は答えに窮した。「つらいですよね」「しんどいですよね」そんな言葉しかでない自分が情けなかったという。それでも話を聞き続けたら「少し気分が楽になった」と言われて救われたという。04年度から義務化された新人医師研修では、患者の気持ちの分かる医師を育てようという目標が掲げられた。患者や家族とコミュニケーションの取れる医師の養成だ。(※)
 
 大学で劇作家・演出家の平田オリザ先生にワークショップを受けたことがある。動的な講義は座学と違いなかなか面白かった。先生は「医師の卵にもこうしたワークショップを実施している」と話していた。とかく冷たい対応と批判されがちな医師にならないための研修の一環とも言える。先生は「あまり演技の上手い医者ばかりでも困るけどさ」と笑ったが、長い時間待たされて診察30秒、ほとんど目を合わされることもない診察はまさに「病気は診るが人を診ない」の批判に当てはまる。
 
 日清食品のみならず、異業種で研修をすることは大きな意義があると思う。最近ニュースを見ていると、社会的地位のある人たちが起こす不祥事が多い。そのままいつも通りの生活をしていれば順風満帆な人生を歩めるはずなのに、ふとした瞬間から転落の人生を歩むことになる。それは恐らく「魔が差した」というレベルの話が原因ではない。自分の社会的立場や自分の仕事を客観的に見る力がないからだ。
 
 まったく未知の分野に入り込んだときに、自分に無力な部分があると知ることがある。それとは逆に、自分や他人の新たな可能性に気付くこともある。迷ったとき、立ち止まって冷静な視点で考えることで、導かれることは必ずある。
 
 
☆ 人生で本当に興味を持ってやれる何かを見つけなさい。それを続け、ゴールを設定し、優秀であることを自身に誓いなさい。できる限りのベストをつくすのです。(クリス・エバート) 
 
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★ 崩れる「公」意識(本ブログ・06/10/31)
★ 日清食品、無人島でのサバイバル研修を再開(産経新聞・09/8/17)
 
 
(※参考 読売新聞・東京朝刊・2006/3/23)
 
 

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64回目の戦没者追悼式 平和の誓いを永遠に 参列者最高齢は101歳

 東京・千代田区の日本武道館で第64回「全国戦没者慰霊式」が開かれた。天皇・皇后両陛下をお迎えし、出席者には麻生首相ら各界代表、戦没者遺族ら約6000人が参列した。参列者は正午の時報を合図に1分間の黙祷をささげた。
 
 麻生首相は「先の大戦では、300万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ亡くなられました。戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対しても多大な損害と苦痛を与えております。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表します」などと語った。
 
 37歳で出兵し、台湾南方のパシー海峡で魚雷を受けて船が沈没、亡くなったのが池端正雄さん。その妻で遺族としては最高齢の池端志津江さん(101)も出席した。車椅子を三男の正之さん(69)に押されながら参列。報道陣のインタビューに「お父さん、会いに来ましたよ。お国のためだと思ってやったことだけど、少し残念なことになっちゃったんですね」としっかりした口調で語った。
 
 ここでも、広島でも長崎でも、そして沖縄でも、「二度と戦争は起こしてはいけない」とお年寄りは語る。戦争について多くを語らないお年寄り、そういう方々がこういった式典に参列することの意味を考えなくてはならない。
 
 日本武道館周辺はセミの声が凄い。よく晴れた15日だったが、64年前のこの日もきっと暑かったに違いない。今のような異常な暑さではなかったはずだが、当時を知る人にしてみればきっと、脳裏をよぎる同じ暑い夏の日だったに違いない。お天道様は何も言わずに煌煌と人々を照らし続けるだけである。
 
 8月15日という日は、明るい未来を作ろうと平和を誓うための、悲しい64年前の出来事が起きた、今日である。
 
 
☆ この命に賭けて誓う。たとえ、皆が戦争について語る時でも、声の続く限り、私は平和を語る。(ロバート・エイトキン)
 
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★ 【戦没者慰霊式】「3人の息子は立派になりましたよ」語りかける101歳(産経新聞・09/8/15)
★ 「悲しい歴史、絶対繰り返さない」310万の戦没者追悼(朝日新聞・09/8/15)
★ 戦没者追悼式、平和への誓い新たに 終戦64年(読売新聞・09/8/15)
★ 特攻時の日米元軍人が対面へ(本ブログ・07/7/10)
★ 8月15日(本ブログ・06/8/15)
★ 沖縄戦没者追悼式典(本ブログ・06/6/24)
 
 
 

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ひとびとを泣かせる愚か者たち

 これまでの人生で、他人名義の賃貸マンションに自由に出入りし、部屋で裸の女性に渡された何だか分からない固形物を飲んだが、それを一緒に飲んだ女性の様子が変なので、蘇生措置をした後に怖くなって自ら119番通報をすることなく、友人に電話してから同じマンションの別の部屋に逃げた、そんな経験をしたことがないし、そんな人を聞いたことがないので分からない。
 
 婚姻の経験がないが、夫婦の関係が複雑な関係があってうまくいっておらず、自称プロサーファーとなって、覚醒剤に手を出したという経験もなければ、そんな人は周りにいない。
 
 都内の中学校副校長が、覚醒剤の使用で逮捕される事件があったが、この時はさすがに「世も末だな」と思った。こうなると、暴力団員がひったくり犯を捕まえたなどの美談でも作ってくれない限り、全く驚くことはない。世の中、悪い人ばかりになってしまった。
 それはちょっと言いすぎた。
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 6日に広島で64回目の原爆の日を迎える。9日には長崎だ。原爆を落とした米兵は「原爆の後遺症として辛い思いをしている人たちが今もいるとは知らなかった」という。しかしその一方で「戦争を終結させるために原爆投下は必要だった」とも言う。
 
 オバマ大統領は「…as a nuclear power , as the only a power to have used a nuclear weapon , the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it….」「核兵器を使用した唯一の核保有国として、行動すべき道義的責任がある。我が国だけではできないが、世界をリードする用意がある」と核廃絶宣言をした。
 
 では我々が歴史に汚点を残すことなく、未来に負担をかけないようにするにはどうしたらよいのだろうか。広島の「平和記念式典」で、子供代表による「平和への誓い」のメッセージが印象的であった。世界を平和にするためにはいじめやけんかをなくすこと、と話したことだ。大きな憎しみに変わる前に、小さな争いごとを無くそうという子供たちのメッセージだった。
 
 小さい争いなら被害も小さくて済む。大きな争いになれば、悲しみは計り知れない。朝太陽が昇り、夕方には沈んでいく、そんなごく平凡な日常を創っていかなくてはならない。
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 話は冒頭に戻る。逮捕された俳優の容疑者は依然として容疑を否認している。のりピーの夫は「自分で使うために持っていた」と容疑を認めた。それぞれあんなに良い奥さんをもらっておきながら、薬物に手を出すというのはいい年をして何をしているのだ。
 
 そしてそれぞれ男の子がいる。これから未来を託すべき自分の子供に何て言うつもりなのか。どんな顔をするつもりなのか。それとも子供のことなど忘れたか。もし忘れたのならば、自らの未来も創ることはできないであろう。あとは惰性で生きるのみだ。
 
 行方不明の、のりぴーが心配だ。父の友人が、のりぴーの上京当時に、のりぴーが何度か家に泊まりに来たことがあると教えてくれた。「とっても可愛い子だったよ」と。時期的に福岡から東京に出てきたころだ。そののりぴーは現在、山梨県内で消息を絶っている。
 
 何も悪いことしていないのに、不運というのは時として降らなくてもいい人たちの上に降ってくる。そしてそれを降らせている愚かな者というのは、身近な存在であることがとても悲しい。身近な平和の灯火を保つことが重要だ。平和を祈願するための炎は力強く煌煌と燃えているが、戦火は人々にとって脅威でしかない。我々1人1人の中にある灯火を消すようなことがあってはならない。
 
 
☆ 家族を大切にしない奴は男じゃない。 (映画『ゴッドファーザー』 )
 
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コラソン・アキノ・元フィリピン大統領死去 フィリピン民主化のシンボル

 当時、夏休みに家族でフィリピンに旅行に行っており、その当日はマニラ市郊外の刑務所を見学していた。その帰りには幹線道路でバスが横転しており、その近くを通ると白バイ警官がピースをしながら通過していった。ホテルに到着、ロビーで新聞を読んでいると父がつぶやいた「アキノ氏が暗殺か」。当時は子供で訳が分からなかったが、1983年8月21日、危険を察知しながらも米国から祖国フィリピンに帰国した、人気政治家ベニグノ・アキノ氏はマニラ国際空港(現:ニノイ・アキノ国際空港)で暗殺されたのだ。
 
 「アキノさんって人が暗殺されたの?」と事情も分からず聞く私に父は「あまりでかい声出すな」と注意した。それもそのはず、宿泊していたホテルは当時のマルコス大統領の夫人、イメルダ氏の経営するホテルだったからだ。突然ホテルは停電、フィリピンの暑い夏の停電は不便を強いられたが、1時間ほどで復旧した。
 
 アキノ氏暗殺以降、フィリピンは民衆の力、そして軍の離反によってマルコス大統領の独裁政権を追い出す形となった。その後の選挙でアキノ氏の妻であるコラソン・アキノ氏が大統領に選出され、フィリピンの民主化を推し進めることとなった。「コーリー」の愛称で呼ばれたアキノ氏は、それほど政治手腕があったとは言われていない。軍や支援関係者の後ろ盾があったからこそその地位を守り続けられた。そうはいっても、フィリピン民主化に最初に手を入れた大統領であり、フィリピン国民の心のより所になっていたことに違いない。
 
 コラソン・アキノ氏が1日、マニラ市内の病院で死去した。76歳。結腸ガンを患い闘病中であった。フィリピンは経済成長を続けてきたが、官僚の腐敗や貧富の格差は無くなったとは言えない。島が点在するフィリピンは、地方自治を統括するのにも大変である。そんなフィリピンの一時代を築いた人が亡くなった。フィリピンは1つの区切りを迎えたことであろう。
 
 私が初めて飲んだカクテルは「チチ」で、前述のホテルのバーで飲んだ。子供だったのでアルコールを抜いてもらったが、ココナツの味のおいしいこと。帰国後も忘れられず、大人になってから至るところでチチを注文するも、あれを上回る味には出会えていない。ただ、チチを飲むとフィリピンを思い出し、暗殺されたアキノ氏、夫の遺志を継いだコラソン・アキノ氏に思いを馳せる。甘いが苦いフィリピンの思い出。
 
  
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★ 【評伝】アキノ氏、各国の民主化運動に多大な影響 運命を変えた夫の死(産経新聞・
09/8/1)
★ アキノ元比大統領死去:民衆の力示した 農地改革は進まず(毎日新聞・09/8/1)
 
 

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成人の年齢 18?20? どちらが妥当?

 法制審議会が成人年齢を20歳から18歳に引き下げる方針をまとめた。仮にこの民法改正が実現すると、少年法で定める未成年の年齢、公職選挙法の選挙権、未成年者禁酒禁止法の酒類の扱い、そしてタバコにギャンブルなど308もの法令に影響がある。民法に準拠しているだけの法令もあり、全ての法令が直接影響するわけではないが、混乱することは避けられない。識者の間でも賛否は分かれている。
 
 例えば現行の民法では、未成年者の契約には親権者の同意が必要だ。未成年者が勝手にした契約は取り消すことができるのが現行法だが、新たに18歳が成人だと定義されれば、高校3年生でもローンの契約が可能になる。大人でもだまされるような悪質商法に巻き込まれる危険性が高まる。
 
 刑法の未成年を対象にした犯罪にも影響がある。未成年者略取・誘拐罪など、これまで保護の対象であった18、19歳がその対象から外れる。逆に少年法の下で少年院送致などの処分を受けていた未成年が一般の刑事事件の被告と同じ扱いになり、「更生に向けた支援がなされなくなる」(日本弁護士連合会)という声もある。
 
 射幸心を煽るギャンブルや、酒やタバコも若いうちから可能になることから、警察庁、農水省や経産省も法令の見直しを検討することになる。
 
 以上は法律論の一部である。
 
 時に人は「昔はよかった」「古き良き時代」などと懐古的発想になることがある。これはいつの時代でもそうであり、なぜそういう風に思うかと言えば、若いころというのは大人にはない自由があったからだ。親から守られ、社会からも守られて若さを享受していたからそう思うのである。しかし大人になると自由を甘受することよりも、自由や権利を得るために責務を果たすことが必要になってくる。
 
 この責務を果たさない大人も多いその一方で、若くして立派に社会に貢献する青年もいる。成人になるということは、法律が2年早まることでもなければ、酒やタバコができることでもない。本当の大人になるということは、周りを見回して多くの人々が躊躇してうつむいているときに、胸を張って小さな一歩を踏み出す勇気を持つということである。これができなければ、大きな人生の中のたった2年など何の意味もない。
 
 
☆ 少年は最初、自由に向かって溜め息をつく(ヴォルヴナルグ) 
 
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★ 「成人年齢18歳」 308法令に影響(毎日新聞・09/7/30)
★ 「18歳成人」評価と困惑 大人実感、悪質勧誘も(読売新聞・09/7/30)
  

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東京スーパーモデルに高3の山本美月さん

 小学館のファッション雑誌4誌が合同で主催するモデルコンテスト「第1回東京スーパーモデルコンテスト」の最終審査が東京であり、初代グランプリに福岡県の高校3年生、山本美月さん(18)が選ばれた。山本さんは「まだ夢なのか現実なのかよく分かっていない。たくさんの人に応援して欲しい」と語った。山本さんはグランプリの他に「キャンキャン賞」も受賞、グランプリ賞金100万円が贈られ、4誌いずれかの表紙でデビューすることになるという。
 
 同コンテストは「CanCam」「PS」「Ane Can」「Oggi」の4誌が合同で開催。応募総数5551件の中から最終選考で日本の他、中国・韓国から12人が残った。
 
 イベント後に、山本さんと、蛯原友里(29)、押切もえ(29)、杏(23)らが会見。蛯原友里は「これからも自分のためではなく、みんなのために頑張ろうと思いながら(モデルを)楽しんで」。押切もえはきれいの秘訣を「しあわせだって事に気付くこと」とし、恋愛に関しては「あんまり考えすぎると、プライベートのことは仕事にも影響するので楽しむのが一番で、あまり気にしないことと、お世話になっている人には迷惑をかけないことが大事だと思う」とコメントした。

 
 山本美月さんは、以前から俳優養成所に通っていたようです。身長1メートル67、B74W59H85のスリムな高校3年生である山本さんは、演劇部に所属しているという。
 
 そういえば、かつて一緒にアルバイトをした女性がモデルさんをやっていることがわかった。矢澤深雪さんという人であり、派遣会社やビールのCMに出たこともあるという。気がつかなかった。矢澤さんとは1年近く一緒に働いたが、当時からきれいな子だったので、もてるだろうなあと思っていた。なるべくしてなったという感がある。
 
 誰にでも向き不向きというものがある。背が高くてきれいな人はモデルをするべきなのだ。運動神経抜群ならばスポーツ選手になるべきだ。歌が上手かったら歌手を目指すべきだし、個性的な演技力があるのならば俳優になるべきなのだ。
 
 正義感にあふれるのならば警察官や自衛官を目指すべきであるし、料理が好きならば多くの人にふるまえばよいし、子供が好きであれば教師を目指せばよいし、倒れる人を助けたければ医師を志せばよい。
 
 幸運にも適職が見つかる人がいれば、思うようにいかない人もいる。そこで必要になってくるのは喜怒哀楽の経験である。心の底から喜び、怒り、悲しみ、楽しむ。そんな経験をしてきたかどうかで人生は決まるし、決めることになるだろう。山あり谷ありの人生だから、そうした経験が必要なのである。
 
 モデルさんに限らず職業を問わず、魅力的な異性の共通点がある。それは、話すときと聞くときに相手から目をそらさない、ということだ。相手と時間を共有する上で大切なことだ。これだけで、その人と一緒にいたという記憶は必ず残るものである。モデルさんがカメラ目線なのはそれが理由の1つだ。
 
 山本美月さんは夢を叶えるべく日々努力をしてきたのだろう。「夢は叶います」と言ったのは歌手のマドンナだが、それは夢を追っていることすら忘れるくらい猛進している人に降りかかる幸運なのだろう。
 
 
☆ トップにはなりたくはないわ。いつも自分より上にある何かを見上げていたいから。(カトリーヌ・ドヌーブ)
 
★ 山本美月オフィシャルブログ  BEAUTIFUL MOON
★ MIYUKI YAZAWAのブログ(矢澤深雪さんのブログです)
★ 目と目で・・(本ブログ・08/7/21)
★ ミス・ユニバース、48年ぶり日本人優勝(本ブログ・07/5/29)
 
 

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視覚障碍者と晴眼者 全盲受験者と受験受付拒否の大阪市(2009.7.8)

 視覚障碍者が点字で受験できる試験を簡単に検索してみた。仙台市のウエブサイトに「視覚障碍のある方は点字受験も可能です」と書いてあったが、一般事務職のみの採用枠であった。他には東京、名古屋、京都、神戸、北九州、福岡の各市のサイトを見てみたが、市職員採用試験で視覚障碍者について記されていたところはなかった。
 
 民間の試験はどうだろう。英検のサイトに行くと、あった。「目や耳・肢体などが不自由な方には、特別措置を講じます」とある。視覚障碍者に限っていうと、「点字による教育を受けている者」は「点字による解答」であり、試験時間は通常の1.5倍、試験会場とは別室で行われる。弱視のかたも拡大文字などの問題用紙が用意されている。それぞれ点字機器、拡大機器などの持ち込み使用が認められている。
 
 他にそのような配慮のある試験はないものかと探していたら、「MIDI検定試験点字受験体験記」というサイトを見つけた。「MIDI?あのMIDIなの???」。「MIDI(ミディ)」とは “Musical Instrument Digital Interface”の略語で、電子音楽機器同士や、電子楽器とPCをつなぐための規格のことだ。昔からシンセやPCを使ってちょこちょこ作曲するので、MIDI機器にはお世話になった。しかしそんな検定試験があるとは知らなかった。しかも「点字受験体験記」とは。
 
 この受験者である”Kuyo”さんが、MIDI検定事務局に「点字受験を認めて欲しい」と話したところ、「問題の点訳や、解答の墨訳などをしてもらえるところを紹介してくれれば、点字による試験を実施してもよい」と言われたと記されている。英検などとは違って、MIDI検定はどちらかというとかなりマイナーな検定だ。条件付きとはいえ、OKが出たのがすごい。しかしその後が大変で、Kuyoさんは点訳作業を引き受けてくれる所を探したとのこと。詳細はKuyoさんのウエブサイトを見てください。
 
 Kuyoさんは作った作品をサイトにアップしている。「星に願いを」はリアルタイム録音(生演奏録音)であり、オリジナルの「夏の終わりに」は、まだ梅雨が明けてもいないのに、切ない気持ちになりそうな曲だった。
 
 ところで、大阪市が保育士採用試験を昨年に実施する際、受験資格を満たしている全盲の女性の受験を認めなかったことが分かった。同市では「特別の配慮はできない」「視覚障碍者が働く職場は確保されていない」「試験は競争なので、働く条件が同じなのが前提。一部の人を特別扱いできず、点字受験の導入は考えていない」という。
 
 女性は大阪市在住のKさん(31)。短大を卒業後、01年に保育士資格を取得、私立幼稚園で8年間の勤務実績がある。同市天王寺区内の幼稚園では、点字の透明シールを張った絵本を指でなぞりながら朗読をする。Kさんは子供の声や手、髪型はもちろん、しがみついてくる仕草や服についているにおいなどで子供を判別している。保護者からの不安の声も特にない。
 
 同僚の保育士、Mさん(41)は「園児の着替えでも服の着心地が悪くないかなど、一つ一つの動作が丁寧です」と話す。Kさんは「私の実際の仕事ぶりを見ることもなく、全盲者は何もできないという机上の空論で判断されているように感じる」と話している。
 
 「晴眼者」という言葉があるのを知らなかった。「視覚障碍者」の反対の意味だが、晴眼者であるはずの市側がKさんの働く姿に目を閉じてしまっている。これで分かった。障碍のある人にとって不自由なのは身体ではなく、むしろそれを取り巻く社会環境のようだ。「バリアフリー」という言葉はいったい誰が先陣を切って使っている言葉なのだろう。
 
 
 
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★ 保育士採用試験:全盲女性を門前払い 大阪市(毎日新聞・09/7/7)
★ シンクロ:視覚障碍者12人が体験 45秒の動きをマスター(毎日新聞・09/7/7)
 
★ Welcome to Kuyo’s Homepage(Kuyoさんのウエブサイトです)そして、MIDI検定試験点字受験体験記
 
★ 生きる上での道しるべ(本ブログ・09/6/8)
★ 刑務所で育てられる盲導犬(本ブログ・09/5/2)
★ 拡大教科書が不足(本ブログ・09/4/8)
★ 採用試験:介助犬同伴拒否した兵庫県、女性に謝罪(本ブログ・09/1/7)
★ 全盲の先生(本ブログ・08/8/15)
 
★ 英検申し込み(左下に「障がい者特別措置について」があります)=日本英語検定協会
★ MIDI検定 オフィシャルサイト(社団法人 音楽電子事業協会)
 
 

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缶ビール552本、堂々と盗む 宮崎・都城

 かつて量販店で携帯電話の販売をしていたときに、臨時で神奈川県内の店舗に応援に行った。売り場担当者の方と挨拶をすると開口一番、「うちは万引が多い。不審者がいたら教えてください」とのことだった。比較的小さな店舗であったが、店内は大混雑。近くにカーナビ商品がヒモに縛られた状態で山積みされていたが、これらも「堂々と持って行かれる」のだという。
 
 宮崎県都城市内のスーパーから、552本もの缶ビール(23箱分=約10万円相当)を万引きした会社経営者ら5人が、窃盗容疑で宮崎県警都城署に逮捕された。スーパーの営業中、カートに入れたビールを堂々と店外に持ち出すという、あまりに大胆な犯行であったために警備員が気付いたという。 
  
 2人がトラックの運転席で待機、1人が店の出入り口で見張り、残る2人が店内から缶ビールを盗み出すという役割分担であった。トラックの荷台に積み込んでいたところを警備員が問い詰め、2人をその場で捕捉、他の3人は逃げたが都城署員が1人を逮捕、残りの2人は後になって同署に出頭した。
 
 私はいくつかの量販店を渡り歩いたが、どの店舗でも怪しい人間が出没したときの連絡体制が整っている。隠語を使った店内放送や、品物に張るテープ・紙の色などもに日にちによって変えている。私服警備員がいた店もあった。
 
 最近では高齢者の店内での窃盗が増えているという。専門家によれば「独居老人などが増えたことで、社会との繋がりが減り、社会に対する規範意識が薄れている。社会参加させることが重要」だという。
 
 孤独には2つのタイプがある。試練としてその身を置くものもいれば、自らの存在意義を見失ってしまう孤独である。前者はいずれ社会に参加することであろう。後者は日の当たらない暗闇のままで社会と対峙することになるであろう。しかし日が当たらなくても社会参加している人などたくさんいる。特別なことをする必要はない。善悪の中間に身を置くことこそ、社会のルールに沿って生きる最善の方法だ。
 
 窃盗罪は10年以下の懲役、または50万円以下の罰金という犯罪である。
 
 
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★ 第三十六章 窃盗及び強盗の罪(電子政府の総合窓口)
★ 万引き親子に裁判官が苦言(本ブログ・06/6/30)
★ 被害額「3銭」 駅コンセントで携帯充電の女性摘発(本ブログ・08/9/10)
★ 「大麻欲しさに万引き」の被告に、「バカ」と裁判官(本ブログ・09/4/17)
★ 万引、カメラが検知し警告 リテールサポート本格販売へ(産経新聞・09/6/21)
 

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