17歳男子高生、女性を救出 埼玉・越谷

 
 埼玉県越谷市で火災発生の際に逃げ遅れた女性(16)を救出したとして、越谷市消防本部は沖縄県立那覇高校3年生の玉城弘次郎さん(17)を表彰することにしているという。
 
 玉城さんは友人宅に遊びに来ていたときに外の異変に気づき、燃えていた家の雨どいをよじ登り2階にいた女性を救出した。同本部では、「玉城さんの勇気ある行動は自らの身の危険を顧みず人命を救助した尊いもの」などとコメントした。

 玉城さんはとっさに雨どいを使ったのかもしれないが、雨どいがなかったらきっと別の方法をすぐに見つけたに違いない。緊急時の即断というのはそれまでの知識や経験をフル動員して行われる。そうした知識などがなかった場合でもきっと何らかの方法を使って玉城さんは救出をしていただろう。
 
 話が違うが、那覇市のモノレール車内で、沖縄県内の高校2年の男子生徒(17)が財布が無くなりうなだれていたところ、男性が高校生に6万円を渡して立ち去った。その後男子高校生がこの男性を捜していたところ埼玉県内の男性医師(68)だと分かった。医師は「捜してくれていることに感激して泣けてきた」などと話しているという。
 
 こうした報道で素敵だなと思うのは、人助けを生業としていてもしていなくても、目の前で困った人を助ける術をもっている人がいるということである。そんなことを隠し持っている人がたくさんいると考えると、ちょっとワクワクしますね。
 
 
★ 沖縄の男子高校生がお手柄 火災現場から少女救出、埼玉・越谷(産経新聞・2019/5/14)
★ 「信じてよかった」6万円を貸した男性は埼玉の医師 捜していることを知り感激の涙(沖縄タイムスプラス・2019/5/10)
 

中学校、性別無関係の制服を選択可能に 東京・中野区

 東京・中野区の中学出身なので非常に興味深い。中野区は区立中学校の女子の制服について、スカートだけでなくスラックスも選べるように2019年度から見直すと決めた。「スカートではなくスラックスをはきたい」という小学生の女児からの訴えだったといい、今後、男子生徒も制服を選べるようにすることも検討しているという。
 
 こうしたニュースで思い出すのが「3年B組金八先生 第6シリーズ」である。転校生である鶴本直(上戸彩)は女子生徒でありながら男子生徒と取っ組み合いの大喧嘩するなどの言動があった。その後に自分が男であることを教室で告白する。しかし鶴本の外見は女性であることから教室中が騒然とする。そのあとで鶴本直は性同一性障害であることが周知されることになる。
 
 金八は養護の本田先生(高畑淳子)の協力を得て教室で性に対する授業を行う。授業の最後には金八が鶴本直に対して、「直が成人になるころには、戸籍の性別変更ができる優しい優しい社会になっているでしょう」という。
 
 そして現在、戸籍の性別変更は一定の条件のもと、家庭裁判所の判断を経て変更が可能になっている。近年ではLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)という言葉も耳にすることが多くなった。自治体によっては同性婚を「パートナーシップ証明書」として認めている。
 
 人のさまざまな生き方というものをもう一度考えたい。人間は生まれながらに他人とは違い平等ではない。変えることのできない環境を背負っている人を指を指してはいけないということだ。
 
 生まれながらに背負った障碍や病気もある。その本人と同居する家族がいる。その人と同じ教室で勉強をしている人がいる。その人と同じ地域に住む人達がいる。その人たちが取り巻く社会がある。その社会を構成する国や地域がある。誰かを侮辱することが、見知らぬ人や人たちや地域や社会や国や地域を突き落とすことになり傷つけることになるのではないだろうか。
 
  前に「ジュラシックパークⅢ」のセリフを引用した。「世の中には二通りの男の子がいる。ひとつは、天文学者になりたい者。もうひとつは、宇宙飛行士が好きな者だ」。これからはそれに少し加えたい。占星術を学ぶ者、星の絵を描きたい者、誰もが憧れるスターになる者。そしてそうした夢や希望というのは、国籍や肌の色や老若男女を選ぶことを絶対にしない。
 
 
★ 中学校の制服、女子もズボン選択OKに 東京・中野区(@niftyニュース・2019/2/1)

勝利のサイレン

 今年はスポーツの話題が多い年である。それもあまりよくない内容の話である。相撲の話題、アメリカンフットボール、そしてボクシング。さらにはアジア大会で代表団の一員であったバスケットボールの選手が滞在先で女性に対する不適切行為があったとして帰国した。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックにおけるボランティア問題、そして夏期開催は危険であるという話などである。
 
 そんな中、甲子園では決勝戦で史上初の春夏連覇を狙う大阪桐蔭高校と、秋田県勢としては103年ぶりとなる決勝進出で湧く秋田県立金足農業高校が対戦した。結果は13対2で桐蔭高校の圧勝であった。
 
 金足農業高校のエースである吉田輝星はここまで一人で投げてきた。試合後に号泣したが、「周りの励ましの言葉でここまでこれた」と周囲に感謝の言葉を述べた。
 
 団体スポーツはなかなか一人だけの努力で成果が実るわけではない。周りの協力が不可欠であるが、それにしても秋田県の人は大変な騒ぎになっていたようである。秋田県内のある高校では「金足農業高校応援のため、21日は午前中で授業は終了し、その後は放課といたします」というメールを学内に配信したり、日本航空は21日の午前に臨時で秋田発大阪行の一便を増発し、応援に行く人達を後押しをした。金足農業高校には遠征部隊の寄付金を収める人たちが列をなした。
 
 ルールを守って行われるスポーツの勝敗は清々しい。勝利の女神は大阪桐蔭高校に微笑んだ。しかし実は一番最初に微笑みかけていたかもしれない。夢を追って甲子園にきた高校球児たち全員に。
 
 
 
★ 大阪桐蔭高校 
 
★ 秋田県立金足農業高校

身辺警護 まもる人たち

 
 イギリスでロシアの元スパイの男性とその娘が重体の状態で見つかった。駆けつけた警察官も重体で入院中である。この事件はかつて長野県松本市と東京都心で起きたサリン事件を思い出させた。その場にいた人たちが次々と倒れたのである。
 
 イギリス警察は基本的に銃を所持していない。相手を刺激しないためだと言われており、防犯スプレーと警棒が唯一の武器である。発砲事件などに対応するために狙撃部隊が編成されることがあるが基本的に一般の警察官は丸腰である。イギリスだけではなく、ニュージランド、アイルランド、アイスランドそしてノルウェーなどの警察も丸腰であるという。
 
 テレビ朝日系ドラマ「BG〜身辺警護人」は島崎章(演:木村拓哉)ら民間会社のボディーガードたちが体を張って警護対象者を守る。「民間」を毛嫌いする、警視庁SPの落合義明(演:江口洋介)たちとの確執もある。
 
 落合は「民間警護は役に立たない」と言うが、島崎が「武器を持たないほうが対象を安全に保てる場合もある」と返す。警察で言うとイギリスなどであるのは前述のとおりだが、民間の場合、米国発祥のパトロールボランティア「ガーディアン・エンジェルス」がある。米国で発足したのにもかかわらず、パトロールする彼らは銃などの武器を持たない。それが知られているため、声をかけられた犯罪者なども攻撃はしてこないということだ。
 
 木村拓哉、江口洋介、石田ゆり子、山口智子、萩原聖人などの面々を見ていると、かつての90年代を思い出す。海に向かって未来を誓った若い世代。彼らが今は国の中枢となって動いている世代となった。海を向いている若者を後ろから優しく見守る立場となった。世の中に存在する守る人と守られる人。そして武器を手にする人と何も持たずに戦おうとする人。危険な思想を持った人間を前に丸腰では戦えないのだろうか。
 
 21世紀の若者が丸腰で戦いに挑んでいる。アメリカの高校で乱射事件が発生したのを契機に米国内の高校生が大規模なデモ行進を行った。「何がほしいか」「銃規制だ」「いつ欲しいか」「今だ」と訴えている。米政権は銃規制に関しては20世紀の時代遅れであるが、米国の地で未来を生きようとしている若者は洗練されている。守りたいものは人によって違うが、市井の人々は常にそれを丸腰で守り抜こうとする。その姿勢にひたすら目を見張るばかりである。
 


 
 
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★ BG 身辺警護人(テレビ朝日)
★ 【フロリダ高校乱射】事件から1ヶ月、高校生らが全米で大規模デモ行進(BBC NEWS JAPAN・2018.3.15)

女子高生、見て見ぬ振りせず感謝状

 
 街中でゴミが散乱していたら、自分ならどうするであろうか。
 
 埼玉県鴻巣市で、女子高校生が路上で大量に散乱した新聞紙やチラシを見つけて回収し、警察から感謝状を贈られた。一度は現場を通り過ぎたのだが、見て見ぬ振りをする自分が許せなくなり現場に戻ったという。
 
 感謝状を贈られたのは同県立鴻巣高校一年の湯本里咲さん(16)。昨年12月、現場の路上で新聞紙をかき集めるが量が多い。コンビニに行ってゴミ袋を買ってきてまた回収。現場は交通量も多く作業は中断を繰り返す。多くのゴミをどうやって持ち帰るか考えていた。
 
 そのころ、「女子高生が落とした荷物を一人で拾っている。かわいそうだから助けて欲しい」との通報があり、鴻巣署員が駆けつけた。署員を見て安心した湯本さんからは涙がこぼれたという。
 
 自分の家の前を掃除することができても、いざ公の道路を歩いている時にゴミの散乱に遭遇しても目を伏せがちである。自分の家ではないこと、誰かに頼まれていないこと、誰かがやるであろうこと、そうした”整合性のある理由”を自分の中に熟成させて現場を通り過ぎるのが関の山である。世の中で捨てられたゴミはいくらくらいになるであろう。その中で見捨てられたゴミはどれくらいになるであろう。
 
 刑事ドラマなどを見ていると、犯人は犯行現場に戻ってくるという描写がある。これは自分から現場に戻って野次馬のふりをすることで自分を安心させる意味があるそうだ。たとえが悪いが湯本さんも同じである。本来動ける自分が胸の中にいたのに放置した。だから安心したかったから現場に戻った。何よりも、不穏な状況を放置するのが許せなかった優しい心の持ち主だった。
 
  
 ☆ 一人一人が自分の家の前をきれいに掃除すれば、町全体がきれいになる。(ゲーテ)
 
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★ 高1が涙、道に散乱した紙拾い集め 鴻巣署が感謝状  見ないふり辛い(埼玉新聞・2017/1/6)
★ 犯人は、なぜ「現場に戻る」のか?(雑学トリビア王)
 

昭和の時代からずっと

 昭和のころのCMというのはビデオデッキ、ビデオカメラやテレビのものが多かった。考えてみれば、携帯電話もインターネットもない時代。情報を集めるのにも娯楽にもテレビの存在が圧倒的な時代だ。テレビ番組を見て次の日に友人とその番組について話をした。半日遅れの情報の共有である。
 
 この昭和の時代からいじめ問題というのは存在した。あの頃にケリがついたはずの問題だったが、時は平成に入っても一向になくならない問題。大きな年月を経ての情報の共有である。共有はしたが、問題は棚上げされたままの部分もある。いじめはあるものだと公には認識されたはずだったが、教訓は生かされず、殺された。
 
 2015年12月25日、大手広告代理店に勤めていた入社2年目の高橋まつりさんが自ら命を絶った。まだ24歳だった。亡くなる前のツイッターでは、「眠りたい以外の感情を失いました」など、長時間労働や上司からのパワハラを嘆き苦しむ様子が投稿されていた。長時間労働が過労死(労災)を招いたとして、厚労省東京労働局は、同広告代理店に対して調査である臨検監督を実施した。
 
 2016年8月25日午前、青森県黒石市の中学2年生、葛西りまさんが自らの命を絶った。まだ13歳だった。遺書には「もう耐えられません。いじめてきたやつら、自分で分かると思います。二度としないでください」などと書かれていた。学校では無視をされ暴言を吐かれるなどしていた。葛西さんは美術工芸部の部活動のほかに、津軽民謡に合わせて踊る「手踊り」の学外チームにも所属していたという。
 
 なぜ企業も学校も、生きる若人に死の選択肢を示すのか。過労死やいじめの問題は今に始まったことではないことは知っているのに。
 
 時は平成となり、ビデオはブルーレイ、ビデオカメラは手軽なスマートホンにもなった。あのころよりも高画質な写真が簡単に残せるようになった。
 
 袖ふれあうこともなかった平成生まれの若い女性の笑顔が、これで美しくに残る。閉ざされた空間に抑圧されることもなく、優しく微笑む24歳のままで、命の高揚を踊りに託した13歳のままで、永久に記憶に残るのである。
 
 
★ 電通の女性社員を労災認定 入社9カ月、過労で自殺(時事通信・2016/10/7)
★ 青森で中2女子、自殺か 遺書「いじめしないで」(日本経済新聞・2016/8/30)
  

 
 
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