サマータイム7年目、札幌商工会議所が撤退 省エネ実績打ち出せず
当時の小泉純一郎首相が「サマータイムはやりたいところがやればいい」と突き放したような言い方をしていたことを覚えている。サマータイムとは夏季に時計の針を1時間進めることで、涼しいうちに出勤し、早めに退勤することで余暇を増やし省エネ効果を出そうという制度で、世界70カ国で行われている。
札幌商工会議所はサマータイムを今夏は実施しないことを決めた。景気低迷でエネルギー消費量が減っているためで、省エネ実績を打ち出せないことによる。ただ「クールビス」については今年も行っている。
サマータイムは省エネであり、人の生活も良くするような気がするが、近年の気象状況では1時間は早めた所で意味がないかもしれない。朝から晩まで30度を超すような日もあれば、その有効性に疑問符が付くことだろう。加えて、コンピュータなどの設定を大幅に変えなくてはならないこともあり、導入には経費がかかることも追い打ちをかける。
一部の企業が導入しても、取引先がサマータイムを導入していなければ、相手に合わせなくてはならないことになり、結局早く退社することなどできず「残業」することになる。サマータイムはやるとしたら国を挙げてやらなくてはならないプロジェクトなのだ。
国を挙げて行う計画は金がかかる。しかしクールビスのように金をかけずに成功しているものもある。省エネ云々であれば、個人的にそれをするほうが手っ取り早い。最近早起き生活を推進する書籍なども出ているようだが、個人レベルでそれを成せば体調も良く、省エネにも貢献できる。エネルギーを使うのは人間の体調が悪いからである。
だから「水打ちキャンペーン」などは止めて欲しい。あのイベントを行うのにどれだけのエネルギーが消費されたか考えるともったいないからである。こっそり起きて、こっそり寝て次の日に備えることが一番のようだ。
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★ サマータイム「息切れ」 7年目で札商も撤退(読売新聞・10/7/10)