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埼玉・熊谷のひき逃げ事件にチラシ印刷無償協力 過去に我が子を失った都内の夫婦

 
 1977年、東京都内で長女(9)をひき逃げで失った両親が、同じくひき逃げで子供を失った親御さんへ情報提供を求めるチラシの無償印刷をかって出た。現場の地図などが記載されたチラシは間もなく新聞の折り込みなどで配布される予定だという。
 
 印刷強力を申し出たのは、東京・文京区内で印刷会社を経営している夫婦。夫婦の長女は77年に都内でひき逃げされて亡くなった。犯人が逮捕されるまでの1ヶ月間、協力者とチラシ配りを続けたという。「娘の事件は周囲の強力のおかげで解決できた。その恩返しになれば」と語る。
 
 夫婦が協力したのは、埼玉県熊谷市内のひき逃げ事件。昨年9月30日午後6時50分ごろ、市立石原小学校4年生の小関孝徳くん(10)が、同市本石1丁目の市道で頭部をひかれて死亡しているのが見つかった。母親の代里子さん(42)は事件以降、同級生の母親らと現場周辺を通行する車両ナンバーをメモして熊谷署に提出したり、独自にチラシを配ってきた。
 
 
 私事だが、免許試験場で運転免許更新を済ませてきた。優良区分なので講習は30分。事故を未然に防ぐための啓発ビデオを見てきた。その中で、やはり子供を事故で失った母親のインタビューが流された。亡くなったのは小学生の男の子。現場に着いたときに「脳脱状態で死亡しているのが分かった」といい、しばらくは「台所にも立てないほど落ち込んだ」という。
 
 最近の事業仕分けで「交通安全協会」の発行する「教則本」が無駄ではないか、との指摘があった。理事長の年収が2,000万円とも聞くと呆れてしまうが、こういう機会があることで身を引き締めてハンドルを握らなくてはならない、そう思った。
 
 教則本もいいが、交通ルールは免許を持っている以上分かっていることだ。肝心なことは、そのルールを守らなければどんな悲惨な事故を作ってしまうか、そんなことの啓発活動のほうが大事である。教則本などの類は必要な人だけ持ち帰られるようにすればよい。
 
 交通事故は悲惨な現場であることのほうが多い。鉄のかたまりにつぶされ、ひかれてボロボロになった遺体というのは想像を絶するものである。そんな我が子の無念さを考える親御さんの、胸を締め付けられる思いというのは想像に難くない。犯人はつかまったが、ひき逃げする者を許せないという荻野さん夫婦の思いは一生続いていくだろう。悲惨な体験とはそういうものなのかもしれない。
 
 2人暮らしの親子を引き裂いた犯人はまだつかまっていない。犯人が素知らぬ顔をして生活しているのかと思うと腹が立つ。犯人が逃げている以上、これは事故ではなくて事件である。埼玉県警熊谷署では情報提供を募っている。(熊谷警察署:048-526-0110)
 
 
★ 熊谷市(平成21年9月)発生ひき逃げ事件(埼玉県警察本部)
★ チラシ無償で20万枚 亡き子思い捜査協力(読売新聞・10/5/23)
 
 
 

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