治水対策が急務 各地の豪雨災害

 注意報や警報が追いつかないほどの災害が発生している。
 
 山口県防府市を中心に被害を出した西日本の集中豪雨は、なおもその災害の爪跡を残している。道路が冠水した地区では、高速道路を無料開放してライフラインの一部を支援した。
 
 防府市の災害発生直後の報道各社の社説は、「災害警戒地区に指定されていたのに自治体の対応は遅かった」という論調であった。それも一理あるとは思うが、被災した特養ホーム「ライフケア高砂」の理事長は、大雨が降ると普段から近くの川の増水が気になっており、定期的に避難訓練をしていたという。しかしながら、一階部分に流れ込んできた土砂に対して99人のお年寄りを避難させることは容易ではなく、「本当に無念でならない」と落胆していた。
 
 同時に理事長は、近くの山林に造られた道路により山の保水力が落ちたと指摘していた。実際の因果関係は分からないが、全国的な林業の停滞、輸入材による国内材の需要低下は否めない。端材で作られていたはずの”箸”までも輸入するようになり、間伐も行われなくなった山には動植物もいなくなり、死の山と化してしまった。木の実などの食料がなくなったことにより、クマやイノシシが人里まで降りてくるニュースも珍しくなくなった。
 
 定期的な苗木や間伐が行われなくなったことで、力強く根を張るはずの樹木はぜい弱になり、流水を引き留める役目を果たさなくなった。
 
 「ライフケア高砂」のように、危険箇所に作られた病院などの施設は1万数千カ所にのぼる。「ハザードマップの作成が急務」と言うが、日本国内の68%が山林である。保水力のある山か否かを見極めた上で、優先的に避難できる対策を取らなくてはならない。
 
 そして特養ホームや病院などでは、必ずしも入所者の早期避難完了が望めるものではない。毎日新聞社説の言葉を借りれば「自治体の首長は空振りでもいいから早め早めの避難勧告をするべき」なのであろう。病院などの職員だけで対応が困難であれば、対策人員として消防以外に自衛隊の早期招集をすべきである。
 
 地方自治体の処理能力をはるかに超える異常気象が国内を襲っている。抜本的な対策は積極的な発令・命令に加えて、動的な活動を有効に運用するかにかかっている。そして国民1人1人の危機意識もまた問われている。
 
 
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