「不正、故意ではない」
企業の求心力となるのは、その長である。ホンダの創業者である本田宗一郎氏はかつて「土地や紙を売り買いしているのは、会社とは言えない。ものを作らないやつはだめだよ」「学校で教えることも必要だけれども、教えているのは過去のことなんだ。ほんとに問題なのは、未来なんだな」という言葉を残した。
テレビ出演したグッドウィル・グループの会長(45)は「事務処理をきちっと行っていなかったケースが多く、故意ではない」と述べた。田原総一朗が「会長がしらないことを野口社長がしていたのであれば、背信行為。社長を訴えれば良いではないか」「関西テレビの社長も最終的には辞任した。あなたは責任を取らないのか」との激しい追求にも「誠に申し訳なく・・」と歯切れが悪い。田原氏の追求に知らないことも多すぎ、会長というよりは、広報担当者がテレビ出演しているようにも見えた。会長というのはなんでも知っていて、なんでもできるスーパーマンのような存在ではいけないはずだ。
介護は絵空事ではない。2055年には国民の2人に1人が高齢者になる。100人に1人は認知症になるともいわれており、介護事業はその重要な社会的役割を担っている。グッドウィルというのは「善意」という英語の意味があるが、末端の介護士、そしてサービスを必要としている顧客にその善意は伝わっているのかは甚だ疑問だ。
介護サービスは介護保険も絡んでくる。すなわち、税金を食い物にしたこの会社にその資質があるのか。未来を見据えた本田氏のように、会社は社会に貢献してなんぼのものである。介護サービスというモノを作る先駆者に成り得たのに、この会長の残せる言葉は「申し訳ありませんでした」でしかないところが情けない。
☆ 飛躍的に金持ちになった人が、善良であったためしがない。(シルス)
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