旅立った15歳のナナ
私的日記。先日ペットショップに行ってポメラニアンの子犬を抱かせてもらった。ちっちゃいその”女の子”をだっこすると、これでもかというくらいに私の顔をなめ続けた。「おー遊びたいの?そうなの?」と他人に聞かれたら恥ずかしい声を出してその子と楽しい時間を過ごせた。
そう考えると、我が家のミニチュアシュナウザーのナナ(メス)は寂しい幼少期を過ごしていたようだ。顔を近づけてもペロペロなめてくれることなく顔をそむけてしまう。普通は幼少期に、母親から顔や全身をペロペロなめてもらって愛情をたっぷり受けて育つ。ナナはその経験が無いのだ。
どんな環境で育ったのか分からないのだが、ナナはいつもオドオドしており、後ろからちょっと触っただけでビクッと反応する。晩年はお漏らしをしないようにオリの中に入れていた。時々外に出しても、ふらふら倒れてしまう。たまに会いに行っても私のことはもう覚えてくれていない。もっとも、聞こえない、見えない、そんな状態になっているようだった。
先月末に電話をしたときナナの様子を聞くと、「今夜が最後かもしれない」と母が言っていた。しかし、「ご飯は食べている」とのことで、もう少しがんばれるのではないかと思っていた。一般に、最期が近づくと水しか飲まなくなるが、ナナは最後までちゃんとご飯を食べていた。食べていたと言っても自分で食べることはできず、家族が口元に運んでという具合ではあった。
翌3月1日午前、15年間家族であったナナが旅立った。老衰。これまでに病気を患ったこともないナナは大往生であったといえる。今ごろは、14年前に先立った雑種犬(14歳没)と久しぶりの再会を楽しんでいることだろう。ナナちゃん、もう、ビクビクしなくていいんだよ。
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