オウム特別手配犯の容疑者逮捕 彼女が懺悔する時
今年の元日にオウム真理教の元幹部である男の容疑者が逮捕されたことは衝撃的であったが、6月3日、同じ特別手配犯の女容疑者(40)が相模原市内で逮捕された。逮捕容疑は殺人及び殺人未遂である。
相模原市緑区城山の一軒家に捜査員が訪れ「○○か」と名前を問いかけると「はい」と応じた。抵抗することもなく捜査車両に乗り込んだ。捜査員は容疑者を見て手配写真とは違いやせ細っていたことから、この任意同行の時点で確信は持てなかったが、警視庁に移送後の本人確認で手配容疑者と断定、殺人と殺人未遂容疑で逮捕した。
95年3月20日にオウム真理教教団幹部による地下鉄サリン事件が起きたが、容疑者はこのサリン製造に加担した疑いである。地下鉄サリン事件では13人が死亡、約6300人が負傷した。女の容疑者はサリン生成に関わったことは認めているものの、それがサリンであったことは知らなかったと供述している。
未曾有のテロ事件の片棒を担いだ特別手配犯がまた1人逮捕されたことで、残る手配犯は男の容疑者(54)だけとなった。男の容疑者は捜査の網が身に迫っていることを察知したとみられ、警視庁の捜査員が川崎市幸区内の住居に踏み込んだところ、すでに逃走していた。警察庁は全国の警察本部に男の容疑者の足取りを追うように指示した。
女の容疑者は「捕まってホッとしている」と供述している。これからは教団の全てを話し、自分の関わった事件について全容解明に協力しなくてはならない。手配時は23歳だった容疑者も今は40歳。若かったから猛進してしまったこともあるかも知れない。
しかし、彼女は覚えておかなくてはならない。未曾有のテロ事件で亡くなる必要がなかった人が犠牲になったこと。今でも傷を負っている人がいること。逃亡していた17年という時間は罪を広げていただけであること。そしてこれからは罪を償わなくてはならない。介護の仕事をして生計を立てていたのであれば、困っている人が必要なことは自ずとわかるはずである。
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