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口蹄疫問題、政府の危機管理機能の欠如を露呈

 東国原英夫・宮崎県知事は記者会見で声を荒げていた。「我々は全力でやっています。寝ずに!」「ケンカ売っているのはそっちでしょう」。時折涙を浮かべながらの知事の姿は、宮崎の畜産が壊滅状態になることを憂いてのことか、疲労困憊気味のように見えた。
 
 口蹄疫の問題は政府の危機管理のなさを露呈することになった。政府は半径10キロ圏内の豚、牛について、ワクチン接種後に殺処分することを決めた。九州南部出身の自民党議員は、ゴールデンウイーク前に対策を採っていれば被害拡大を抑え込めたとする。自民党の浜田靖一国対委員長は、「4月30日に対応策を練るために海外出張を取りやめたらどうか、と赤松農水省に申し入れたが、振り切って海外に行った」と語る。
 
 産経新聞では「問題の本質を見誤った鳩山政権」という記事を書いている。補償の問題ばかりで、防疫対策を軽視している」と斬る。さらには殺処分対象の牛や豚を埋める土地について、政府が「充分足りる」としているが、宮崎県知事は「絶対的に足りない」としており、政府と県の意思疎通が欠如している、とも指摘している。
 
 「たらればの話はしない」と、麻生前首相がよく会見で語っていたが、あのときにやっていれば・・という政府の失態は多すぎる。薬害問題にせよ、石綿アスベスト問題にせよ、そして今回の口蹄疫の問題。補償ありきで解決するのではなく、先を見通した対策を採るのが政治のプロではないだろうか。これではまるで、保険に加入しているから自動車事故を起こしても大丈夫、と言っているようなものである。そもそも軽々しく「補償」というが、これは税金でまかなわれていることを忘れてもらってはならない。先手を打っていれば、人や時間という貴重なコストも省けた。
 
 壊滅的な被害が宮崎県にのしかかっている。補償は当然だが、県との連携を密にして、この不気味なウイルスに対処しなくてはならない。指揮権発動できる強い権力というものは、こういうときに使うのである。鳩山政権がぶれているのは、この指揮権発動するタイミングを知らないことにある。
 
 
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★ 【口蹄疫】問題の本質を見誤った鳩山政権(産経新聞・10/5/20)
★ 「やむを得ない決定だ」宮崎県知事(時事通信・10/5/19)
★ 和子牛競り、搬入車に消毒剤 但馬牛産地でも(読売新聞・10/5/19)
★ 殺処分作業、農家雇用の方針 農水省、豚優先で処理急ぐ(朝日新聞・10/5/19)
★ 石綿被害:国に責任 26人への賠償命令 大阪地裁(毎日新聞・10/5/19)
 
 

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