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今回は伝えたマスコミ 草なぎ君の逮捕

 
 SMAPの草なぎ君が逮捕されたと聞いた時に思ったのが、またマスコミはそろって及び腰になるのではないかということだった。というのも、平成13年に東京・渋谷で稲垣くんが公務執行妨害で逮捕された時、産経新聞は社会面の右ページ上段に比較的小さい扱いで報じていた。芸能人の”逮捕”ならば通常は社会面左ページの扱いであろうに。他紙は知らない。
 
 テレビも同様であった。交通事故でも伝えるかのような”ごくありふれたニュース”扱いである。それどころか、当時のテレビ朝日では容疑者呼称を付けずに「稲垣吾郎スマップメンバー」と呼んでいることに驚いた。他社も同様の扱いで、力を持つプロダクションなのは分かるが、日本のマスコミには正義のかけらもないものだと失望した。
 
 だが今回は違った。時間を割いて積極的に報道していたのは日本テレビのように感じたがどうであろう。NHKですら夜7時と9時のニュースではトップで報じた。他局も同様であったが、報道ステーションの冒頭のニュースは「北京で洋服チェーン店オープン」であって驚いた。なぜこの日に中国国内の地域ニュースなどを冒頭に流す必要があるのだ。そこで消したので、後は分からない。
 
 今日になっても草なぎ君事件はどこでも報じていた。公然わいせつ罪にしては異例の報道体制だが、犯罪の態様そのものよりも、あの「草なぎ君が」という部分が大きいのだろう。
 
 鳩山総務相は草なぎ君の逮捕に際して「最低の人間だ」との発言を撤回した。「彼は日韓友好にも尽力している。あの時ははらわたが煮えくり返っていた。人は多面的に評価しなくてはならない」とした。
 
 総務相のお兄さんである、民主党の鳩山由紀夫幹事長は「逮捕され、すぐ自宅が捜索される。そこまでやる話なのか」と、草なぎ君事件について述べた。これは小沢代表の公設秘書が、西松建設の違法献金事件を巡って、検察批判を繰り返している中での発言のうち、「どんな基準で立件する、しないかを国民、少なくとも政治家に提示する義務がある」と発言した後のことであった。
 
 そして何故かいつも「この人は・・・」と言われて画面が変わって登場する石原都知事は、草なぎくん逮捕について「ストレス発散したいこともあったんでしょう」と微笑んだ。
 
 ところで処分保留で釈放された草なぎ君は、24日夜に記者会見をした。黒のスーツ姿で弁護士と現れて「この度は、ファンの皆さま、各関係者の皆さま、スマップのメンバーのみんな、本当にご心配をおかけしました。たくさん迷惑をかけてしました。本当にすみませんでした」と頭を下げた。
 
 「僕はたくさんお酒を飲みまして、自分でも訳が分からなくなるくらいになりました。僕の弱さです。大人として恥ずかしい行動を起こしてしまいました。とても反省しております」「メンバーには、ごめんなさいと話しました」とした。
 
 もういいよ、草なぎくん。謹慎期間が過ぎたらまた頑張ってね。
 
 
☆ 過去は安い本と同じ。読んだら捨ててしまえばいい(『ヤングガン』) 
 
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★ 草なぎ容疑者逮捕「そこまでやるか」 民主・鳩山氏が批判(読売新聞・09/4/24)
★ 鳩山総務相「最低の人間」発言→撤回 草なぎ容疑者逮捕で(読売新聞・09/4/24)
★ 「大人として恥ずかしい」草なぎさんが謝罪会見(読売新聞・09/4/24)
 
 

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漢検前理事長ら背任容疑 京都地検捜査

 公益法人であるにもかかわらず「儲けすぎ」との批判を受けており、多額の金がファミリー企業に流れていた、財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市下京区)の問題で、京都地検は一連の取引が協会に損害を与え、関係4社から前理事長(73)に多額の利益が流れた疑いがあるとして、背任容疑で捜査を始めた。
 
 関係者によると、前理事長と長男の前副理事長(45)及びその家族計5人が、関連企業4社から昨年度までの3年間に5億3000万円の報酬を得ていた。前理事長は、代表を務める出版会社「オーク」と広告会社「メディアボックス」から年間約7000万円の収入を得ていた。
 
 前副理事長や役員を務める家族3人も、4社から年間3980万〜7110万円の報酬を得ており、08年度までの3年間に一族が得ていた総額は5億2985万円になるという。4社の売上の8割以上が協会との取引によるもので、協会の調査委員会はこうした取引に「合理性がない」「重大な任務違背で責任は重い」とした。
 
 92年以降、協会から関連4社に対して、250億円にのぼる資金が流れており、京都地検はこのうちの一部が刑法の背任罪に当たる可能性もあると見て捜査している。
 
 公益法人である漢検協会は、法人税が非課税であることから必要以上の利益を出してはならないとされている。しかし「儲けすぎ」を文部科学省から指摘されても改善されなかったことから、文科省の立ち入り調査を受けていた。ファミリー企業である「メディアボックス」「文章工学研究所」「オーク」「日本統計事務センター」に流れた金を14億円であると文科省には申告していた。
 問題発覚後3ヶ月経ってからの記者会見では、「関係各位、多くの皆様にご心配をかけて申し訳ございません」と、冒頭で陳謝するも「英検があるなら漢検があっていい」と75年に設立した同協会について、「漢字の普及に社会的貢献をした」と胸を張った。私的流用や私物化についても「そうは思っていない」とした。
 理事長を辞するとしたが、「新理事長をサポートするという気持ちに代わりはない」と影響力の維持を示唆した。記者から「今の気持ちを漢字一文字で言うと?」と聞かれると、前理事長は笑みを浮かべながら「一言というのは難しいんですよ。急に言われても出てきませんな」と述べた。
 
 5年前、京都市左京区に”資料館”の名目で購入した豪邸は6億7000万円。しかし登録上は「住宅用」のままとなっている。資料館に飾られたレーシングカーについて、前副理事長は「くるまへんの漢字は数多く、その普及のため」と言うと記者からは失笑が漏れた。ちなみに「くるまへん」を使う漢字は54字、同じ7画の「ごんべん」を使う漢字は162字である。
 
 92年に財団法人化してから受験者は急増。思えばこの年、「文部省認定」(※)となった第1回の漢検を受験するため、東京・市ヶ谷の法政大学に行った。当時はテレビカメラも取材に来ており、新しい検定試験の注目度の高さがうかがえた。しかしあのときの検定料も、一族の私腹を肥やすためになっていたかと思うと腹立たしい。
 
 年末に清水寺で行われる同協会主催の「今年の漢字」は行われるのであろうか。漢検が漢字の普及に貢献したことは間違いがない。しかし背任となれば、法人としての協会のみならず、英検をしのぐ250万人の受験者の期待にも背くことになるだろう。
 
 
※ 現在は漢検や英検など、文科省の認定制度は廃止されている。
  
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★ 財団法人 日本漢字能力検定協会 
★ 漢検前理事長ら背任の疑い、関連4社と不適切取引 地検捜査(読売新聞・09/4/17)
★ 【漢検】”蓄財”依然40億円超 ファミリー企業所有の本部ビル買い取りへ(産経新聞・09/4/15)
 
 

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バリアフリー化は不可能か 公共の施設

 森永乳業が行っている「育児相談窓口」の相談内容から、子ども連れの外出事情が分かった。それによると、子どもを連れて外出するときの主な移動手段で最も多いのが「自家用車」(100人中、73人)、以下、「電車」「バス」となっており、10年前の調査結果と差はなかった。公共交通機関を利用しない理由は、「荷物、ベビーカー、子どもを抱えて、バスや電車に乗れない」「ぐずったりして周囲に迷惑をかけそうなので」とある。
 
 子ども連れでの外出で不便を感じることを「道路」「買い物場所」「交通機関」の3つに分けて聞くと、道路は「歩道が狭い」「段差がある」「ガタガタの路面」、また「階段などがあると、時間がかかっても遠回りする」ともある。自転車との接触事故が多いことから、走行中の自転車に危険を感じたことがある人が半数を超えた。
 
 買い物場所については、「授乳場所がない」「おむつ替えの場所がない」「通路が狭い」「エレベーターがない」となっている。交通機関については、「駅にエレベーターがない」「エレベーターはあるが、ベビーカーを乗せるといっぱいになるので肩身が狭い」とある。バリアフリー法の施行で公共施設は一昔前に比べて格段によくなっているとは思うが、子連れママさんにとっては大変な苦労が伴っているようだ。
 
 先日、近所の楽器屋から出たところ、車椅子の青年が近くのおじさんに声をかけていた。楽器屋に入りたいのだけれども、道路との段差があるために入れないらしい。「板1枚あればいいんですけどね」と青年。おじさんが「ちょっと待ってて」と板を探していた。わずか5センチの段差を我々は気にすることがないが、子連れママさんにしろ、車椅子の人にしてみれば大きな障害となっているのだ。
 
 それのみならず、放置自転車や店の看板がこうした人達の行く手を阻んでいる。歩道等には点字ブロックが配されているが、その上に自転車が放置されていることも珍しくない。放置自転車は各自治体の条例で違反となっているであろうし、看板の類は道路の不正使用で違法であるから逮捕もあり得る。実際に今年1月には名古屋で、22歳の男が警察官の警告を無視して歩道でスケートボードを続けていたとして、道路交通法違反(道路における禁止行為)の現行犯で逮捕されている。
 
 自治体も歩道を整備する際に、歩行者等に心理的に訴えかける作戦に出てはどうだろうか。点字ブロックのみならず、車椅子や松葉杖のイラストを配したマークを歩道に埋め込むなどすることは困難ではないはずだ。人の集まりそうなスーパーやコンビニは、自転車を一時的に停車しておけるスペースを確保すべきであろう。
 
 ところで、都内のJRや私鉄各線の駅は次々とバリアフリー化が進んでいるが、都心にありながらバリアフリー化が全く進んでいない駅がある。JR御茶ノ水駅がそれで、エスカレーターもエレベーターもない。駅周辺には大学病院も多いことから、近隣の病院関係者らはJRと千代田区に改善を申し入れている。患者によっては手前の駅で降りて、タクシーで病院に向かう人もいるという。
 
 しかしながらこの駅、バリアフリー化には困難が伴いそうである。この駅は北側に神田川、南側に高台という間に挟まれた所に位置しており、乗降客が多い割にはホームも狭い。東西に延びるこの駅は、駅舎東口がお茶の水橋に階段がもたれかかるように配置され、西口側も聖橋に階段がもたれかかるようになっており、素人目から見てもこの駅のどこにエスカレーターやエレベーターを配置するのだろうと思ってしまう。とはいえ、バリアフリー法に違反することになってしまい、このまま放置しておく訳にもいかないであろう。
 
 公共の工事は自治体等に任せることとして、歩道上の迷惑行為対策は我々にも何かできそうである。公共のマナーとは自己満足のためだけではない。他人をも巻き込むから”公共”なのである。
 
 
※ 2019.1.19 追記
御茶ノ水駅に初のエスカレーターが整備されました。今後も完全バリアフリーに向けての工事が進むそうです。良かったですね!
 
ようやくバリアフリー化 JR御茶ノ水駅に初のエスカレーター(TOKYO MX・2019/1/19)
 
★ 「公共交通機関は使いにくい」と感じるママが7割、”電子レンジのある授乳室”も登場し、外出先の子育て環境に格差(MarkeZine・09/2/2)
★ JR御茶ノ水駅をバリアフリーにすべきだ(OhmyNews・08/2/29)
★ 「スケボーマン」歩道暴走&悪態ついて逮捕(スポニチ・09/1/25)
 
★ JR御茶ノ水駅を聖橋から臨む(グーグル・ストリートビューより)
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紙一重の紙メディア

 広告収入の減少によりアメリカの出版各社がリストラを強化している。経済誌「フォーブス」では50人の人員削減、1週間の無給休暇などを通告した。新聞社もロサンゼルス・タイムズなどを傘下に持つトリビューン社が破綻、ニューヨーク・タイムズも報酬カットや社屋売却、AP通信は人員の約1割削減に追い込まれた。
 
 不況による広告減収だけが原因ではない。数年前からアメリカのみならず日本でも新聞や出版社が苦戦し続けている。それは情報受信者である購買層がテレビやインターネットに流れてしまったことが大きい。アメリカの一部の新聞は「ネットに殺された」と表現している。
 
 テレビも苦戦している。広告収入減も一因だが、タレントが騒いで楽しんでいるだけのような、在り来たりの番組作りに視聴者がそっぽを向いてしまった。昨年秋の改変期には、視聴率が好調であるNHKの「クローズアップ現代」のようなドキュメンタリー番組の放送に着手した局もある。
 
 しかしながら、テレビ番組には放送倫理違反を勧告されたテレビ朝日の「報道ステーション」や偽証問題で社長が辞任をした日本テレビの「真相報道バンキシャ!」といった具合に、テレビ番組が過去にやらせやねつ造で非難を浴びたのにもかかわらず、自浄作用が機能していないことも視聴者をあきれさせたと言える。
 
 話しを紙メディアに戻すと、不況と活字離れが指摘されているにもかかわらず、部数を伸ばしている雑誌が「Hanako」(マガジンハウス)だ。歴史ある雑誌が休刊や廃刊に追い込まれる中で、確実に部数を伸ばしているという。昨年のリニューアル時期に編集長に就任した北脇朝子氏の手腕が大いに発揮された。写真選びとレイアウトに時間をかけて「よりビジュアルを重視した紙面構成」を構築した。
 
 さらに、1冊の特集に社員編集者1人が1つの特集を全て担当することで、特集テーマの軸がぶれずに紙面に統一感が生まれるのだという。これは読者に媚びてモノを作ろうとするものではなく、「これが今号のHanakoです」と自己主張させることで読者を引き寄せるコツなのだろう。この自己主張に読者が少しずつ共感を覚えたに違いない。
 
 この手の雑誌の広告も凝っていることが多く、一見すると広告なのかコンテンツなのか分からないことがある。そんな異次元の世界に引き込むのがこうした雑誌である。しかし読者を夢中にさせるのはビジュアルを重視することだけではない。
 
 つまるところ、どんな媒体でも大切なものといえば情報である。人は情報を求めてあらゆるメディアに接しようと試みる。取材スタッフが苦労して手に入れた情報であれば報われるだろう。しかしそれは必ずしもスクープや目新しいものだけではない。大衆の目が行きがちである情報と、それとは違う何かを取り入れることで、同じ内容を扱うにしても情報の鮮やかさは違ってくるものである。
 
 インターネットの情報は便利であるが、真贋を見定める力量を養わなければならない。それを補完してくれるのはテレビの情報であり、その責任が半永久的に残るであろう紙メディアである。ページを1枚めくるときに、読者が望む内容がそこに含まれているかどうかで紙媒体の価値が決まる。すなわち紙一重であることをないがしろにしてはいけないのであろう。
 
  
☆ 我々はものを生み出すためだけでなく、時間に価値を与えるために働くのだ。(Eugene Delacroix)
 
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★ 新聞社の次は出版社=広告急減で業績悪化 米メディア業界(時事通信・09/4/3)
★ 『Hanako』が絶好調 ”雑貨化”する女性向け情報誌とは!?(日経トレンディネット・09/3/30)
★ 新聞の発行部数と世帯数の推移(社団法人日本新聞協会)
★ テレビ朝日に放送倫理違反 放送人権委員会が勧告(産経新聞・09/3/30)
★ 「バンキシャ」偽証容疑者、テレビ朝日でも証言(産経新聞・09/3/24)
★ デジタルメディア観(本ブログ・06/7/10)
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★ ブログを書く人の気持ち(本ブログ・08/4/13)
 
 

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犬猫殺処分ワースト1返上目指して 福岡県が本腰

 
 2007年度に福岡県内の保健所などに持ち込まれ、殺処分されたイヌとネコが16,155匹に上り、全国ワースト1位となった。全国最多は3年連続のため、県は対策に乗り出すことを決めた。子犬に限ってきた新たな飼い主への譲渡対象を、成犬やネコにも拡大し、安易な持ち込みに歯止めをかけるため、イヌとネコの引き取り手数料も新たに徴収する。今後10年間で処分数半減を目指す。
 
 県内の施設に運ばれるイヌやネコは、その大半がその日か翌日にガス室で処分される。月に1度のペースで開かれている子犬の譲渡会で引き取りの対象になるのは、生後90日以下の子犬のみで年間80匹ほどにとどまっているという。これを成犬を含むイヌ250匹、ネコ190匹の計440匹に増やす考えだ。さらに、迷い犬、迷い猫が飼い主の元に戻る機会を増やすために、保健福祉環境事務所での収容期間を、現行の3日から6日に延長。「捜索支援ホームページ」を開設して、収容場所や特徴、写真を掲載する。
 
 安易に捨ててしまう飼い主の気持ちが理解できないが、動物を売る側にも何らかの取り決めを作る必要があるのではないだろうか。ドイツでは犬猫を展示販売することが禁止されている。衝動買いを防ぐためである。これのみならず、ドイツでは飼う側にも厳しい法律で規制をしており、罰則規定も設けられている。
 
 下記リンクの中には、”終末処理”される直前直後のイヌたちの動画がある。彼らがもし人間の言葉を話すとしたら、その悲痛な叫びを忘れることはできないはずである。
 
 
☆ 楽しく生きていきたいなら、与えるための袋と、受け取るために袋を持って行け。(ゲーテ)
 
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★ 殺処分の犬、猫救え ワースト返上へ福岡県が本腰(読売新聞・09/3/9)
★ イヌネコの殺処分に立ち会った、人間には「看取る責任」(読売新聞・09/2/19)
★ CAJA(カヤ)成犬譲渡の会
★ ドイツの動物保護法 犬(地球生物会議ALIVE)
★ 殺処分される動物などの動画 – 地球生物会議ALIVE
★ 元タカラジェンヌ、捨て犬飼い続け20年 ファンが協力(朝日新聞・09/1/11)
★ 犬を失った友人(本ブログ・09/1/3)
★ 小泉容疑者の孤独(本ブログ・08/11/30)
★ 犬の殺処分数が全国一 沖縄県(本ブログ・08/7/9)
★ 捨て犬ネコ天国 四国汚名返上へ(本ブログ・07/10/30)
★ 人間の罪、ここにひとつ(本ブログ・07/7/4)
 
 

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淫行警官、1人は逮捕、1人は停職処分 北海道警(2009.3.8)

 北海道警監察官室は4日、18歳未満の少女といかがわしい行為をしたとして、北海道青少年健全育成条例違反(淫行)容疑で、中標津署地域課巡査(24)を逮捕した。携帯電話の交流サイトで知り合った十勝地方の少女(当時17)とホテルで淫行に及んだ。容疑を認めているという。
 
 さらに、道警稚内署生活安全課長の警部(44)が18歳未満の少女とみだらな行為をしたとして、道警監察官室はこの警部を停職3ヶ月の懲戒処分にした。警部は同日付で依願退職した。いつものパターンだが、懲戒免職(クビ)にはせずに停職処分にし、依願退職をさせて退職金を支給するケースだ。
 
 同じ18歳未満に対するみだらな行為でも、巡査は逮捕されたのに警部は逮捕はされずに懲戒処分で済んでいる。この警部に対する道警の発表がなかなか興味深いので、法曹関係を目指すかたは参考にするといいだろう。
 
 道警監察官室では、
(1)警部は性行為の対価として少女に現金を払っており、児童買春禁止法違反容疑もあったが、「少女が『自分は20歳だ』と言っているので立件を見送った。
(2)大人びた少女で、警部は20歳以上と認識し、双方の供述に矛盾がなかった。年齢に対する認識がない場合は立件できない。
(3)少女が(売春を)業としていないので、売春防止法違反も適用できない。
と説明している。
 
 つまり、
(1)少女が「わたしは20歳」と言い張って譲らない。
(2)相手の男性が、少女のことを20歳と強く認識して疑わない。
(3)管理売春ではなく、たまたま少女の小遣い稼ぎ。
以上の条件がそろえば、逮捕されないことになる。北海道では。
 
 警部は道警本部生活安全部で警部補として勤務していた07年2月〜08年3月、携帯電話の出会い系サイトで知り合った女子生徒(当時17)に現金を渡し、札幌市内のホテルで数回にわたり淫行に及んだ。警部は1回につき1万数千円を払っていた。
 
 ここで是非知りたいのは「出会い系サイト」における双方の書き込みだ。少女は自分の年齢についてどう表現していたのか。警部はそこでどのように認識したのかは興味深いところであるものの、触れられていないのは残念である。北海道青少年健全育成条例違反(淫行)ですら適用されていない。
 
 この件が発覚したのは、道警が出会い系サイトを装ったデートクラブを摘発した際、顧客名簿に警部の名前があったことだという。警部の他にも約10人の一般顧客がいたが、いずれも立件されていないそうだ。警部が逮捕されていないのだからそうであろう。”逆芋づる式”に、立件することは困難だ。時間をかけて内偵捜査をして摘発に至ったのにもかかわらず、全てが水泡と化した。
 
 そして相手の少女は、「大人は汚い」または「男はチョロい」と強く認識して譲らなくなっていく。全くばかばかしい。これが犯罪にならないのなら、世の中何が犯罪なのだ。
 
 
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★ わいせつ公務員の税金無駄遣い止まぬ(本ブログ・09/2/11)
★ 少女に淫行 生活安全課の警部に停職3ヶ月 北海道警(朝日新聞・09/3/5)
★ 17歳少女と淫行の疑い 北海道警の男性巡査逮捕(産経新聞・09/3/4)
 
 

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警官、難病の生徒に暴言「おまえはタリバンか」

 飲食店で働いていたころ、常連さんがいた。そのかたは両手首が何らかの事故で欠損しており、手首あたりでうまくお金を出したり、飲食物ののったトレイを持ったりしていた。別のお客さんは声帯に障害があり、ノドのあたりに特殊な機械を当てることでロボットのような声になるかただった。お二人とも最初に接客したときは驚いたが、そこは冷静に対処した。
 
 米子市内で昨年の10月、紫外線を浴びることで皮膚が腫れ上がるなどの障害が起きる難病の「ポルフィリン症」かかっている男子生徒が黒いずきんをかぶっていたところ、鳥取県警米子署員に「おまえはタリバンか」と言われていたことが明らかになった。県議会の代表質問で自民会派の安田優子議員が明らかにし、佐藤幸一郎・鳥取県警本部長が「不適切だった」と謝罪した。
 
 詳細は昨年10月28日の夕方、同市内で自転車の2人乗りをしていた境港市の生徒を米子署員2人が見つけた。その際に「その変な格好したやつ、止まれ。おまえはタリバンか」とずきんを取るように求めた。生徒と母親が米子署に抗議、署長らが謝罪した。県警では病気の理解を深めるため、生徒が出演して病気を紹介するDVDを全署に配布すると述べた。
 
 ポルフィリン症は紫外線が当たることにより、皮膚がただれたり腫れ上がったりする。このため光を遮る処置を執るべく、患者は全身に紫外線が当たらないように防護服のような遮光服を着ることもある。
 
 暴言を吐かれた生徒の学校では理解が徹底されていたことだろう。しかし警察官に病気であることを反政府武装勢力のようにからかわれたのではたまらない。患者は外見を奇異な目で見られることは慣れているかもしれないが、辛いことである。少数派の病気を知ることはなかなか難しい。しかしそうした難病が存在するかもしれないことを一つ一つ知っておかなくてはならない。そのような人に会った場合に努めて自然に接する術を知っておかなくては意図せず人を傷つけることになる。
 
 無知と無関心と想像力の欠如によって、人はあまりにも過ちを犯すことが多い。
 
 
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★ 病気の高校生に警官「おまえはタリバンか」(産経新聞・09/3/7)
★ ポルフィリン症 まず、専門医へ相談!!(島根県済生会江津総合病院)–米子市内の鳥取大学医学部付属病院へのリンクも
 
 

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「もったいない」は、いけないこと?

 高級料亭「船場吉兆」(昨年廃業)のとき、腑に落ちないことが1つあった。「食材の使い回し」がそれである。確かに使い回されたら気持ちが悪いと思うが、店側がきちんと見定めて出しているのであれば、そんなに大きな問題にすることかな、と思った。
 
 だって、もったいないじゃない。
 
 店のほうだってプロである。消費期限の切れたものをだしたりすれば食品衛生法で問題にはなるが、品質が劣化しているかどうかは従業員が見れば分かるはずで、箸を付けていないと推定できれば、廃棄処分するのはもったいないと思った。
 
 大手コンビニチェーンの「セブンイレブンジャパン」が、加盟店側に値引きをしないように圧力をかけていた疑いが強まり、公正取引委員会は独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑で同社本部(東京)への調査に乗り出した。
 
 加盟店側が消費期限が迫ってきている弁当や総菜を値引き(見切り販売)したところ、同社本部が「フランチャイズ契約を打ち切る」「大変なことになる」などと圧力をかけ、販売を制限した疑いがある。「個人商店」である加盟店側が自由に値引き設定をできるが、値引きを認めない本部に対する加盟店の苦情が多いことから、公正取引委員会は02年4月にフランチャイズ・ガイドラインを改定し、「見切り販売を正当な理由無く本部が制限し、売れ残りとして加盟店に廃棄を余儀なくさせること」を「優越的地位の乱用」にあたる事例に追記し、業界団体などに改善を促していた。
 
 セブンイレブン・ジャパン側では「値引き販売は新鮮な食材を扱っているというイメージを壊す」「消費期限の新しいものと古いものが混在している状況は良くない」などとしている。しかし消費者側の反応は決してそうではない。私も値引きしてある商品をむしろ積極的に買う。それは安いからというだけではなく、このまま買われなかったらこの商品は廃棄になってもったいないと思うからだ。牛乳なども商品の奥に手を伸ばさずに、手前から買う。
 
 ゴミになるくらいなら、買ってもらったほうがよっぽどエコだと思う。レジ袋削減、割り箸削減と言っている割には、エコロジーを推進すべき企業姿勢としておかしい。コンビニでの買い物はほぼ100%がゴミになる。物を売る業界ならば、ゴミを出さない、生かすという意識した方がいいだろう。といっても、月に30万円を廃棄目標にしているというコンビニチェーンもあるようですが。
 
 食の安全等いろいろ言われていても、やっぱり日本は食に恵まれている。「もったいない運動」を推進している、ケニアのワンガリ・マータイさんに「もったいない」という言葉はどういう意味かを教えてもらったほうがよさそうだ。
 
 
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★ セブンイレブン、加盟店の値引きを制限か 公取委が調査(朝日新聞・09/2/20)
★ もったいない MOTTAINAI
 
 

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