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五千円札の手触り改善要請 財務省ら決定 物の価値

 
 物の価値というのは人によって違う。ネットオークションを見ていると、自分に興味関心がないものに入札があるのを見て驚く。かつて、外付けのCDドライブを出品した。箱なし、取説なし、ドライバーソフトなし、という悪条件だったにもかかわらず落札していただいた。ニッチ(隙間)な嗜好というのは大きな可能性を秘めているのだと感じた。
 
 そうした小さな市場ではなく、世界共通の価値あるものがお金である。お金は額面の価値に心が躍るが、時にそれ以上の価値を含むであろう。誰かにお小遣いとしてあげる相手にとって見える価値もあれば、飲食をおごるときに発生する見えない価値もある。将来、大きくなって返ってくる可能性もあるが、返ってこない場合もある。
 
 財務省と日銀などは視覚障害者がお札を識別しやすくするため、五千円の手触りの変更を決めた。偽造防止のホログラムの大きさと形を変えて一万円と区別できるようにする。改善を求める声が視覚障害側からあがっていた。
 
 お金は大事なものだと思いながらも、手触りまで感じたことはなかった。おサイフ携帯やクレジットカードの普及で見えるお金の流通が減っている昨今に、重い価値を求める声もあったのだ。
 
 価値があるかどうかは人に依る。財布の中のお金はどれくらいの価値を作り出してくれるのだろう。ちなみに、一万円札一枚の原価は20円なのだという。20円の紙に一万円の価値があるのだけれども、どうみても20円とは思えない一万円札である。
 
 
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★ 5000円札:手触り感を改善 視覚障害者の要望で(毎日新聞・13/4/26)
 
 

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電動車いす拒否 災害対応理由 ひろしま菓子博覧会

 ひろしま菓子博2013の実行委員会が、2人の電動車いすでの入場を拒否していた。抗議を受けて、平日の空いているときに限って電動車いすの入場を認める措置をとった。主催者側は「万一災害時にバッテリ切れなどが起きると困る」と説明している。
 
 ウェブサイトをみると電動車いすでの入場はできないと記されている。せっかく会場まで足を運んだのに入場を拒否されるとは、2人のかたも頭にきたことだろう。
 
 車いすのかたが専用駐車場を利用する場合、電動ではない車いすでも手続きが面倒だ。予約の電話が必要で、利用日、利用時間、氏名と同行者の数、連絡先などを伝えないといけない。こうした措置も、健常者で心ない者が勝手に利用するのを防ぐためであろうが、障害のある人に対して余計な障壁は極力取り払わなければならない。
 
 私事。ケガをしてしまい少々不便な生活をしている。何をするのも面倒で、駅では率先してエスカレーターやエレベータを使うようになった。健康であることはありがたいと感じる。
 
 それにしても、権利意識の低かった昭和の時代ならともかく、今の時代に車いすが電動か否かを議論するというのが余りに稚拙である。
 
 災害対応が理由。災害が発生したら、電動車いすの人を見捨てる人がいるというのがよく分かった。あらゆる人が来ることを想定できずに、何のための博覧会なのであろう。
 
  
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★ 車いす使用者用駐車場 ひろしま菓子博2013
★ 電動車いす入場拒否 ひろしま菓子博「災害対応」理由に(朝日新聞・13/4/20)
★ 視覚障害者と晴眼者 全盲受験者と受験拒否の大阪市(09/7/8)
 
 

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平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震から2年

 かつてマッキントッシュで「シムシティ」というゲームを遊んだ。何も無い土地にまずは道路を敷く。そして発電所を建設した後に電線を張り巡らせていく。するとあらかじめ「住宅地区」「商業地区」などに指定したところに建物が建っていく。人が多くなると車の往来も始まる。人口が増えると税収も増え、さらに人口を増やすべく公共施設や商業施設、交通機関を充実させていく。
 
 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の発生から2年が経った。津波で襲われた沿岸部の町は未だに道路が敷かれただけの場所も多く残る。復興事業には様々な障壁があり、元の町、とりわけ防災機能を備えた町を作り上げるのは容易なことではないようだ。
 
 「シムシティ」でも経験したことだが、原子力発電所のケアを怠ったために周辺の土壌が汚染されて使えなくなってしまった。東京電力福島第一発電所の事故は、津波による被害だけではなく土地そのものの機能を失わせてしまった。入れなくなってしまった故郷を想う住民の方の心中は察するに余りある。
 
 震災発生直後、ネット上では「芸能人のライブなんかよりも金が大事」という意見を目にした。確かにすべてを失ってしまった人たちには、お金が必要になる。本当に必要な額を必要な人に振り分けられるべきであり、その他必要な環境の整備が急がれる。
 
 テレビに出ていた被災者の中には毎日、「365歩のマーチ(作詞:星野哲郎、歌:水前寺清子)」を歌って自分を励ましているという女性がいた。歌詞には「汗かきべそかき歩こうよ。あなたの付けた足あとにゃ きれいな花が咲くでしょう」という部分があり、自宅の前に花を植えて気持ちを落ち着かせた、というのである。
 
 置かれている状態は被災者すべて違う。1人で暮らしている人もいれば、家族で暮らす人もいる。疲弊した被災地に寄り添うものはなんであろうか。
 
 その一歩を踏み出すのに道は必要になる。歩かなければ始まらない。人の流れや物の流れも動かなければ始まらない。それは被災地だけに課されたことだけではなく、支援する側が歩み寄らなくてはならない。
 
 「あなたはいつも 新しい 希望の虹を 抱いている」
 
 虹というのは場所を区別しない。大きな空に大きくかかる。希望というのは人を区別しない。大きな心を持つ人に大きく吹き込まれる。悲しみの涙にかかる希望の虹を創造したい。
 
  
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★ 三百六十五歩のマーチ(歌詞情報-goo音楽)
 
★ 透明な募金箱(本ブログ・12/12/13)
★ 3.11以降の死生観(本ブログ・23/6/9)
 
★ PTSDにかかる警察官、自衛官、テレビスタッフ ケアが急務 東日本大震災(本ブログ・12/5/25)
★ 「東京晴空塔」は復興のシンボル 東京スカイツリー(本ブログ・12/5/24)
★ 首都高速道路の地下化を検討 国土交通省の有識者会議(本ブログ・12/4/11)
★ 平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震から1年(本ブログ・12/3/11)
  
※東日本大震災関連の本ブログエントリ
★ 本ブログ「災害」タグのついたエントリ一覧
  
★ 死者10489人、不明者16621人 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/27)
★ 元気な空気を作りたい 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/20)
★ プロの仕事に敬服 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/19)
★ ツイッター トップリツイートにみる世相・8(本ブログ・11/3/17)
★ 死者・行方不明者は千人超える 岩手・陸前高田市は壊滅状態 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/12)
★ 国内最大規模、東北地方太平洋沖地震 M8.8と気象庁 死者20人以上、行方不明者数十人(本ブログ・11/3/11)
 
★ 巨大地震(読売新聞)
★ 東日本大震災(毎日新聞)
★ 東日本大震災 パノラマ写真館(産経新聞)
★ 東日本大震災 ニュース特集(朝日新聞)
 

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小さな警察犬「くぅ」が県警競技会で2位入賞 ミニチュアシュナウザーの底力 和歌山

 
 警察犬による訓練成果を披露する和歌山県警の競技会で、ミニチュアシュナウザーの「くぅ」(オス・5歳)が臭気選別部門で2位に入賞した。
 
 競技会は和歌山市内の県警鑑識科学センターで行われ、くぅは5枚の布から同じ臭いをかぎ分けた。4回のうち3回成功し、6頭中2位の成績を収めた。
 
 くぅは2010年に嘱託警察犬としてデビュー。もともとは飼い主の女性が「吠える癖を直したい」と施設に預けたことから始まる。くぅは施設で警察犬としての能力を認められて同年に嘱託犬となったが、その後の成績がふるわずに同年に”落第”、翌11年に再び合格して今年1月に返り咲いた。
 
 警察犬は犬種によって”差別”されるわけではないが、概ねジャーマンシェパードなどの大型犬が役割を担うことが多い。和歌山県警に限って言えば、くぅのように能力さえあれば体の大きさによる”応募資格”は問われない傾向にある。
 
 くぅは瓦礫などの中から人を探し出す”救助犬”として活躍が期待されている。大型犬では入れないような所でも難なく入れるのは小型犬の武器になる。そしてミニチュアシュナウザー特有のうるさく吠える声が、遭難者や被災者に「助かった」と思わせる希望の声となるだろう。
 
 うちにも年老いてヨタヨタになった14歳と、食べてばかりで小熊のようになった10歳のミニチュアシュナウザーがいる。これと言って特技はない。「お手」というと老犬のほうは忘れて何もしないし、小熊のほうは”両手”を載せて全体重をかけてくるので重い。
 
 他にこの子たちの良いところと言えば、犬種特有の毛が抜けないという利点、声がやかましいので番犬には向いているという素晴らしさ、ねずみ取りが得意な習性のおかげで掘る真似をしてあちこちをボロボロにしてくれるというパフォーマンスである。
 
 少し付け足すとすれば、久しぶりに会った時でも、忘れずに短いしっぽを振って出迎えてくれることである。
 
 
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★ 小さな警察犬くぅ、鼻きくぅ 和歌山の競技会で2位(朝日新聞・12/5/1)
※ 参考(読売新聞・10/9/19・「体高33センチ「かわいすぎる警察犬」デカい挑戦」)
 
 

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道仁会と住民を対峙させ、報復の恐れを認めない裁判所 福岡地裁久留米支部(2012.4.22)

 福岡県久留米市を本拠地とする指定暴力団、道仁会旧本部事務所立ち退き訴訟で、福岡地裁久留米支部(有吉一郎裁判長)が、道仁会関係者が傍聴に訪れる可能性があるにもかかわらず、住民側に被害状況を陳述させる事態になっている。住民側は報復を恐れ、対面しない形での陳述を求めたが同支部が認めなかった。
 
 住民側弁護団によると、抗争に巻き込まれる可能性があるとして、住民側の本陣尋問は必要ないと主張したが、裁判長がどのように生活に支障を来しているかを求めた。別室から陳述する「ビデオリンク方式」や、証言台につい立てを置くように求めたが、裁判長は理由を説明せずに認めなかった。今回出廷する住民は「怖いがやるしかない」と話し、弁護団は「今度同種訴訟の影響を考えても住民を法廷に立たせたくなかった」と話す。
 
 福岡県は今、暴力団による事件が頻発している。北九州市では福岡県警で暴力団捜査をしていた元警部が銃撃されて重傷を負う事件が起きたばかり。また、建設会社役員は射殺されている。官民挙げて暴力団追放の気運を高めなくてはならない時に、この裁判長の判断は正しいものか。万一、この意見陳述がきっかけで住民に危害が及んだ時に裁判所はどう責任を取るつもりか。
 
 暴力団対策は警察による捜査もさることながら、地域が一体となって締め出しにかからなければ成功しない。法曹関係者が反社会性力である指定暴力団に有利になるような判断をしてはならないのである。
 
 元警部狙撃事件では、事件発生前に容疑者と思われる男が、近くにいた男性に暴行を加える事件が起きていたことが分かった。この事件に対して、国家公安委員長が現場に視察に訪れたことも異例のことだ。昨年には警察庁長官も現地を訪れて捜査員を激励した。
 
 元警部狙撃事件の早期解決が求められるが、それと同時に住民が被害に遭わないように必要な措置を講ずるのは警察だけの仕事ではないはずである。
 
 
 
★ 報復恐れる住民を組幹部と直面させる裁判所(読売新聞・12/4/22)
★ 元警部宅付近、工藤会組員を数回職務質問 小倉の銃撃(朝日新聞・12/4/20)
★ 松原国家公安委員長が現場視察 北九州の元警官銃撃事件(朝日新聞・12/4/21)
 

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尖閣諸島を「買い取る」石原都知事が米国で講演 所有者と合意

 訪米中の石原慎太郎・東京都知事は、ワシントンで講演をし、沖縄県の尖閣諸島のうち、3つの島を都が買い取ることで地権者と基本合意をしたことを明らかにした。知事は「東京が買うことにいたしました。東京が尖閣諸島を守ります。日本の政府がいやがるかどうか。どこの国がいやがろうと、日本人が日本の国土を守るために島を取得するのは、何か文句がありますか」と述べた。
 
 都で買い取るとしているのは、魚釣島、北小島、南小島。都知事は「今の政府の姿勢じゃ危ない」とし、「(現在の地権者とは)基本的に合意している」と述べている。また都税を使うことについては「東京がやることは『国のため』が大原則なんじゃないの」と答えた。知事は講演の後に記者団に対して「面白い話だろ」と笑顔を見せた。
 
 現在、都が購入しようとしている尖閣諸島の3島は、民間人の男性=さいたま市大宮区=が所有し、国が借り上げて賃料を支払っている。年間賃料は魚釣島は約2110万円、北小島が約150万円、南小島が約188万円。この所有者が高齢などの理由で、今後の所有に不安があることを知った都知事が都による買い上げの話を進めていた。男性と都知事は40年来の付き合いであるという。男性の代理人である弁護士は購入時期について「今後の展開次第」と話す。
 
 都知事の発言を受けて藤村官房長官は、国による購入も検討することもあり得る、という考えを示しており、都知事の発言で個人所有の島が公有地になる可能性が出てきた。
 
 グーグルマップで住所入力による表示はされなかったが、尖閣諸島の島々には「石垣市登野城」という住所がつけられている。石垣市の他の島々も大変美しく羨ましい限りである。石垣島の北に位置する尖閣諸島が国境の離島という位置づけだけなのが悲しい。早く人々の往来のできる自由な島になって欲しい。
 
 誤解があるようだが、都が買い取ることで土地の所有者が東京都になるだけであり、買い取り対象の島々が「東京都」になるわけではない。尖閣諸島の島々自体は沖縄県石垣市であり続ける。例えて言えば、東京都の保養所などの施設が都外に点在するが、それと同じ都有地になるというだけである。
 
 
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★ 「東京都が尖閣諸島を買う」石原知事、米シンポで表明(朝日新聞・12/4/17)
★ 尖閣4島の国有化あり得る 藤村官房長官(読売新聞・12/4/17)
 
 

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首都高速道路の地下化を検討 国土交通省の有識者会議

 大部分を占める高架を撤去して地下化をするーーーーー
 
 国道交通省の有識者会議の初会合が10日に行われ、国交省側は道路の大部分を占める高架を撤去して地下化をすることを含めて議論を進めるように要請した。猪瀬東京都副知事は「東京外郭環状道路(外環道)が完成すれば、首都高の渋滞は減る。最小のコストでどう補強するかがテーマだ」と地下化に慎重な姿勢を示した。
 
 東京五輪のころに作られた道路は都心を縫うように作られた。独特の景観を抜けて走行できる面白さも感じるところであるが、無い土地に無理矢理作った感が否めない。そして何よりも老朽化が問題で首都直下型地震が起きた時に、現在の補強だけでは安心できない部分がある。
 
 現在も首都高は渋滞が多いが、ここに新たな高架式道路を作る余裕はない。そう考えれば地下化は当然の流れともいえる。地下化が実現すれば、騒音問題が解決されるであろうし、空いた土地の売却や貸し出しをすることも可能になる。阪神大震災の時のひしゃげてしまった高速道路の映像が頭から離れない。首都高もきっとああいう事態になるに違いない。昭和30年代に作られた建造物で、毎日重量のある車両が往来している道路には耐久性に限界があるだろう。これは一刻の猶予もない課題である。
 
 地下の道路が地震に対して安全かどうかは分からないが、少なくとも首都高の高架部分が崩壊した時に、その下を走っている玉川通り(首都高3号線)や甲州街道(首都高4号線)を走行している車への被害は無くなるであろう。バブル期に都心の建物は多くが新しいものに生まれ変わったといえる。しかし、これほど規模の大きな老朽建造物は都内でも首都高くらいである。東日本大震災を知る者として決して無視してはならない存在である。
 
 
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★ 地下化を検討 老朽・首都高改修で(産経新聞・12/4/10)
 
 

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過重労働、疲弊する従業員、疲弊させる法人

というつぶやきをツイッター上で展開しているのは、@May_Romaさんである。米国留学、イタリア在住、国連職員などを経て、現在はロンドン在住である。Mayさんはイギリスからみた日本の現状を憂うべくツイートを繰り返している。
 
 例えば、英語か何か武器がなければ、突然病気になったり、クビになったり、会社が潰れたらどうする、とし、誰も助けてはくれないから自分の身は自分で守るしかない、他人と違うことをやらなくてはダメだ、という具合である。
 
 最近は日本の「過労死」についてのツイート(つぶやき)がツイッターまとめサイト「Togetter」にまとめられた。詳細は下記リンク先を参照されたい。
 
 Mayさんのツイートに呼応したツイートは以下のようなものがある。

 たとえ残業代がたくさん出るとしても残業はしないほうが幸せ。お金なんかより時間のほうがずっと重要だから。お金は取り戻せるけど時間は絶対戻ってこない。(Shota Tさん)
 
 海外経験成功の判断基準の1つは、対日比較ができるフェアな目を養えたかどうか。たとえある来るに数年滞在してもちょくちょく帰国しその度に”やっぱ日本は最高!ここはヒドい”と現地批判してるよくいる連中は、海外体験の価値を半減させてしまっている。(すずや たいちさん)
 
 競争社会でうつ病になり死にかけましたがその後大好きな山での仕事をして金はないですが友人に恵まれた生活をしてとても幸せです。しかしコテコテ日本人にうつ病のことを話すと失笑されたり繊細なのねとか平気で言われます。僕は病が自分が無理していたと感謝しているくらいなのですが。(Akira Ogasawaraさん)
 
 N.Y.のレストランですら接客レベル低い、日本最高!と思えたのは働く前まで。バイトで接客系いくつかやってほんとによいのはどっちなのか、意見が変わった。(alt_soさん)
 
 自分の力量不足はしょうがないにしてもサービス残業を部下にさせたくなかったのも辞職理由の一つ。自分に力がなかったといえばそれまでやけど解決できんかった。(しゅーさん)

 
 労災認定もその因果関係を認めずに却下される場合が多い。しかし、その決定が裁判所で覆るケースも起きている。なかなか労働基準監督署が労災認定しないのには理由があることが産経新聞に書かれている。申請のあった順に職員の新人・ベテランを問わずに機械的に割り振られる。過労死問題に詳しいかどうかは関係ないというのである。であるならば、人が病気になったり死亡したりしないように適正に企業に是正勧告するはずの労基署が機能していない。
 
 居酒屋チェーン「ワタミフードサービス」の新入社員であった女性(当時26)が08年6月に入社わずか2ヵ月で自殺した。連日の過重労働で精神障害を負ったことが原因だったとして2月、神奈川労働者災害補償保険審査官は労災認定をした。
 
 女性は同社経営の横須賀市内の居酒屋に勤務。深夜の残業が連日続いた上、休日も研修やリポート作成を余儀なくさせられており、極度の睡眠不足の状態だった。1ヵ月で時間外労働が140時間を超えたと認定された。女性の父親(63)は「自殺が会社に責任のあったことが認められたことは、娘の一番の供養になる。これを機に会社の労働状況が改善されることを願う」とコメントした。
 
 85年にヒットした、ポール・ハードキャッスルの「19(Nineteen)」という曲がある。ベトナム戦争に派遣された兵士の平均年齢が19歳だったことが曲名の由来。しかし、帰国後に精神疾患にかかり、「何が起こったか分からなかったんだ」という兵士の声がサンプリングとして入っている。
 
 並べて考えるのは極論ではない。日本の過労死の現状も戦場のようなものである。会社に銃口を突きつけられ、死と隣り合わせで働いている状況は極限の精神状態を作るのに難しくない。
 
 同じ仕事の仲間を病気にしたり、死に追いやる経営手法、人事管理に何ら根拠の乏しい精神論を叩き込み、経営側はおかしいと思わないのだろうか。経営者に聞いてみたい。あなたの会社で「パワハラ」の具体例はどんなものを想定しているのか、と。
 
 そして厚労大臣や首相に聞いてみたい。英語の辞典では「karoshi」が掲載されているが、これを外国要人に説明する時にどのように説明するのであろうか。
 
 日本経済の繁栄が、こうした犠牲のもとに成り立っているのだとしたら、日本で働くことのメリットは一体何なのか甚だ疑問である。働く人たちがその仕事によって病気になったり死亡することはあってはならないのに、それを改善するような動きはなく、未来ある若者が社会に絶望し次々この世を離れていく。貴重な人材は貴重な日本の未来である。働き手を踏み台にして会社を動かす。この社会はあと何人死に追いやれば目が覚めるのだろうか。
  
 厚生労働省の09年の発表によると、自殺やうつ病が原因の失職による経済損失は2.7兆円であるという。人的資源の損失は非常に大きいことを考えるべきである。
 
 
★ 本当は「貧困」な日本社会 @May_Romaさんと素敵な仲間達。(Togetter)
★ @May_Romaさん(Twitter)
 
★ ”正社員”餌に残業100時間「マジで無理・・」首つり(産経新聞・12/3/18)
★ 美談で住まされぬ「フクシマの英雄たち」(産経新聞・12/1/7)
★ 労基署さえサービス残業 根絶へ防止法を(産経新聞・12/3/20)
★ 「過労自殺」入社2ヵ月ワタミ新入社員、労災審査官認定/神奈川(神奈川新聞社・12/2/21)
★ 職場のいじめで不安障害、抑うつ状態を発症 富士通の元女性社員に労災認定 大阪地裁(本ブログ・10/6/23)
★ 郵便局で職場内いじめ 腹蹴られ、退職強要される 公務災害認定で解雇取消し 静岡(本ブログ・10/7/4)
★ karoshi(Oxford Dictionaries)

 
 
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