カテゴリー
ニュース

情報流出どう防ぐ 盗聴、盗撮、データ盗難

 警視庁が顧客情報流出事件で逮捕した男の容疑は、CD1枚(65円相当)を盗んだことに対する窃盗罪だけであった。CDには顧客情報が149万件含まれており、うち5万件分を名簿業者に32万8000円で売り渡していたにもかかわらず、たった1枚のCDに対する立件だった。捜査幹部は「情報が会社のCDではなく、私有のCDであったら窃盗容疑での立件は難しかった」と話す。
 
 ここで問題になるのは、情報の持ち出しに関して法令では何の規制もないことにある。「情報窃盗罪」のような法令の制定を考えなければ、今後もこうした犯罪は止まないことだろう。情報を持ち出したことについて罪に問うことができるとすれば、今回のような窃盗罪の他に、窃盗行為に伴う不法侵入罪、強盗罪、業務上横領罪などもあり得る。サーバーやパソコンに不正に侵入すれば不正アクセス禁止法違反がある。データの入ったCDやUSBメモリなどを紛失する事案も多いが、それ自体が罪に問われることはない。
 
 
 試着室、脱衣所、トイレに露天風呂、こうした所が盗撮の被害に遭っている。ネットで検索するといとも簡単にそうしたサイトが出てくるが、同時にあまりにも無防備に盗み撮りされていることに驚く。盗撮カメラは小型のもので、小さな場所あれば簡単に設置することができる。カメラが小型なのは、携帯電話に付いているカメラを見れば、その小型化に納得がいってしまう。最近ではペン型で録画機能を備えたものもあり、その辺にあるボールペンにまさか盗撮されているとは気付くこともない。
 
 盗撮行為は都道府県の迷惑防止条例で禁止されており、犯罪として摘発が可能である。しかしスカート内盗撮はよく報道されるが、脱衣所などの盗撮が摘発されるケースはあまり聞かない。それでもそうした小型カメラを仕組むということは、不法侵入の罪も成立することが多いであろう。海外のあるホテルではシャワー室内が盗撮されて、インターネットでその動画が出回った。そのことによりホテルの売り上げは激減、特に「女性のお客様が来なくなった」という。
 
 ある女性服売り場では、試着室周辺などに特殊な機械を設置して盗撮を防いでいる。盗撮するための小型カメラは電波を出して、どこかでそれを受信するようになっている。そうした電波をキャッチして未然に被害を防ぐのだ。売り場の責任者は「お客様との信頼問題、店の死活問題に関わる」として盗撮事案を重要視している。
 
 盗聴も企業にとって死活問題になる。あるゲームソフトメーカーの担当者は「ゲームの内容は発売日まで公表できない。それが漏れればそれまでの努力が水の泡になる」と話す。製品が販売前に盗撮されたり、会議の内容が盗聴されたりすれば、時間や金というコストをかけてきたものが全て無駄になってしまう。
 
 盗み聞きするためのマイクはカメラと違い、音だけ拾えばいいのであるから隠され方も巧妙だ。前述のペン型もあれば、自宅にあるような電源タップ型(中にマイクと電波発信装置がある)もあり、さらには壁のコンセントに仕組まれている場合、電源供給もそこからなされることから、半永久的に盗聴された音声が発信されることになる。ある企業では、専門業者に定期的に調査を依頼。業者は特別な装置を使って不審な電波が流れていないかをチェックし、PCコードや電源コードなども調べる。さらにはオフィス内の椅子やテーブルなどの隙間を目視でチェックする。
 
 こうした被害を個人で防ぐ手段もある。盗聴盗撮機の類が発信する電波を見つける「盗撮・盗聴器発見器」なるものも販売されている。値段は1000円台から上限は数万円までいろいろだ。自宅や試着室・脱衣所などに妙な機械が設置されていれば発見することも可能だ。一部はコンビニでも売っているが、量販店やインターネットで探すと見つけることができる。
 
 データ盗難・盗撮・盗聴というものは、企業が被害に遭えば大きなダメージを受ける。それはコストだけではなく、取引先や客の信頼というものも失うという点で重大なリスクだ。個人の被害としても、コピーされた情報はネットで流れれば取り返しが付かない。
 
 信用も情報も無形の財産だ。それを守るための術を知っておくべきであるし、「私は大丈夫」という過信も捨てた方がよい。試しに安価な発見器で身近な所を調べてみてはどうだろうか。しかしその結果、信頼していたはずの人を失う結果になる可能性も、全否定できない世の中である。
 
 
☆ 人間は誰でも月である。誰にも見せない暗い面を持っている。(Mark Twain)
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 日本情報安全管理協会 
★ 情報セキュリティホームページ(総務省)
★ 盗聴器発見プロ 盗聴調査はAOS
★ アリコ顧客情報流出:通販への信頼失墜 売却、再建に影響も(毎日新聞・09/7/24)
★ 相次ぐ個人情報流出 「情報窃盗罪」がなく立件に壁(産経新聞・09/7/1)
 
 

カテゴリー
ニュース

警官、教師・・携帯に依存しわいせつ事件を起こす気味の悪い大人たち

 かつて有名メーカーから、あるビデオカメラが発売された。赤外線を搭載し、夜間でもきれいに映せることがウリであったが、この機種で水着を撮影すると透けて見えることが判明し、メーカーは発売を中止した。また、別のメーカーからはレンズの部分が本体から外れて、電話のコードのようにカール状に伸びるレンズ付きビデオを発売した。ところが、これが「のぞきにも使える」ということになり、発売中止となった。
 
 こうした機器は10万円以上する物であったと思うが、最近は何といっても携帯電話である。わいせつ事件を起こす者というのは、被害者を1人の人間として見る前に、自分が”考える足”であることを忘れ去っているようだ。どこに置き忘れているかというと、主に携帯電話のようだ。携帯の中のやりとりだけで人間関係の一部を完璧に構築していると思っている。異性とのやりとりならば楽しいのは分かるが、エスカレートする端末操作に相手は見えず、自分の血走った眼をインカメラで見ることはない。 
 
 携帯電話の内側にある「インカメラ」というのは必要なのだろうか。これのせいでスカートの中を盗撮する”デジタルスカートめくり”をする愚か者が後を絶たない。いい大人がスカートの中を撮影して逮捕されている。年端もいかない子供のいたずらレベルのことを、社会的地位のあるような大人が平気で、”果敢に”挑戦しているのだ。キャリアを放棄してまで行動に移すその勇気に拍手を送りたい気分だ。
 
 岩手では、青森県三戸郡内の公立中学校男性教師(39)が痴漢や盗撮のために、岩手まで「一泊二日旅行」をした。盗撮や痴漢など、女子高校生を辱める行為をさんざんした後に岩手県警に任意で事情を聞かれた。青森県教育委員会はこの教師を懲戒免職処分にした。
 
 神奈川県では同県警国際捜査課の警部補(41)が女子大生の下半身を携帯のカメラで撮影して逮捕された。容疑を認めているという。
 
 誰でも想像の範囲であれば罪にはならない。しかしそれを実行に移そうかと考えた時点で、この手の犯罪者というのは盛りのついたイヌ、ネコ、サルのごとく発情するのだろう。発情したらもう止まらない。あとは身柄を確保されることが待っている。そして仕事から捨てられ、仲間からも捨てられる。
 
 児童ポルノ法の「画像単純所持」の規制法案が審議されているが、盗撮行為についても現行の都道府県迷惑防止条例で罰金刑で済ませるのではなく、禁固・懲役刑まで格上げした方が良さそうだ。罪の意識がなくならないのは、収監される恐怖がないからに他ならない。ケータイでスカートの中を撮影するなど、国土の狭い日本だから成立してしまう犯罪なのかもしれない。がんばって教師や警官になったのは、社会の規範となって悪い見本となるためだった、かのようである。普段、女性との付き合いがへたくそなのだろう。
 
 そんな彼らに1つだけ感謝するとすれば、ブログのネタが尽きなくて助かる、ということだ。次はどこの大人がやってくれるのだろう。社会的地位が高ければ高いほどいい。盗撮なんかよりもよっぽど楽しい。盗撮記事用フォーマットを作ってお待ちしております。
 
 
☆ 愚か者のいることに感謝しよう。彼らなしには他の人間の成功はないのだから。(マーク・トゥウェイン)
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 電車内で下半身を盗撮 警部補を逮捕(産経新聞・09/7/17)
★ 一泊二日「痴漢旅行」 青森の中学教師、懲戒免(読売新聞・09/7/17)
★ わいせつ公務員の税金無駄遣い止まぬ(本ブログ・09/2/11)
 
 

カテゴリー
ニュース

「ミニスカポリス」に痴漢した男 釈放 横浜地検

 アイドル「ミニスカポリス」のメンバーで、タレントの蜂須賀ゆきこさん(23)に痴漢をしたとして、神奈川県迷惑防止条例違反(痴漢)の現行犯で逮捕された、東京都狛江市内の男性会社員(43)が、横浜地検川崎支部に処分保留で釈放された。男性は容疑を認めていた。
 
 事件は10日午後6時50分頃起きた。蜂須賀さんは都内世田谷区の下北沢駅で小田急線に乗車、約10分間にわたり男に尻を触られた。乗車してすぐに痴漢行為は始まったといい、蜂須賀さんは「最初は手の甲でお尻を触られ、それが手のひらに変わって指が不自然に動いたので確信した」としている。その後、男の腕をつかんで向ヶ丘遊園駅で駅員に突き出した。男は逃げようとしたが、蜂須賀さんは手を離さなかったという。男は駆けつけた神奈川県警多摩署員に逮捕された。
 
 蜂須賀さんは人生初の痴漢被害だったという。所属事務所は「小柄なので、男性を取り押さえたと聞いたときは驚いた」と話している。蜂須賀さんは「悪いことをしたら捕まるのは当然」と話していた。
 
 この事件では男が容疑を認めたが、電車内の痴漢事件に関しては冤罪を作り出すことも多い。3月にはJR大阪環状線内で痴漢をしたとして府迷惑防止条例違反の罪に問われた男性会社員が大阪高裁に無罪を言い渡された。4月には、防衛医大名誉教授に対して最高裁が無罪判決を言い渡すなど、客観的な犯罪証拠を得るのが難しいのが、この種の犯罪捜査の難しい部分である。
 
 警察庁は6月25日に通達を出し、△DNA型や繊維片の鑑定の活用など客観的証拠の収集に努める△被害者供述の変遷、他の証拠との矛盾などの不自然・不合理な部分を徹底して吟味する△被害が頻発する路線や時間帯を分析、捜査員を電車内に集中的に投入して犯人の現行犯逮捕に努める、などを指示した。
 
 痴漢犯罪の多くは都道府県迷惑防止条例違反が適用され、罰金刑で済む。しかしながら、逮捕されることで”加害者”の社会的信用の失墜は避けられない。警察も客観的な証拠集めに尽力すべきであろう。そうでなければ、被害者もやり切れない上に、”加害者”も被害者になってしまう。そして再犯性の高い犯罪として、真犯人がまた新たな被害者を作り出すことになる。
 
 最近では警官や検事など、社会的規範を守る立場にある者の犯罪も珍しくなくなった。拳銃やバッジを着けていない”丸腰”の司法職員や他の犯罪者に対して、”犯罪は許さない”をいう心構えが強力な武器になることだけは決して揺るぐことはないのである。
  
 
☆ 他人に対しても自分に対しても親切であること。人の生きるのを助け、自分自身の生きるのを助けること。これこそ真の思いやりである。(アラン)
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
 
★ ”ミニスカポリス”痴漢容疑者取り押さえる(読売新聞・09/7/14)
★ 初体験も果敢に ミニスカポリスが本物の痴漢逮捕!(ZAKZAK・09/7/13)
★ 痴漢捜査は慎重な判断を 警察庁通達(産経新聞・09/6/25)
 

カテゴリー
ニュース

視覚障碍者と晴眼者 全盲受験者と受験受付拒否の大阪市(2009.7.8)

 視覚障碍者が点字で受験できる試験を簡単に検索してみた。仙台市のウエブサイトに「視覚障碍のある方は点字受験も可能です」と書いてあったが、一般事務職のみの採用枠であった。他には東京、名古屋、京都、神戸、北九州、福岡の各市のサイトを見てみたが、市職員採用試験で視覚障碍者について記されていたところはなかった。
 
 民間の試験はどうだろう。英検のサイトに行くと、あった。「目や耳・肢体などが不自由な方には、特別措置を講じます」とある。視覚障碍者に限っていうと、「点字による教育を受けている者」は「点字による解答」であり、試験時間は通常の1.5倍、試験会場とは別室で行われる。弱視のかたも拡大文字などの問題用紙が用意されている。それぞれ点字機器、拡大機器などの持ち込み使用が認められている。
 
 他にそのような配慮のある試験はないものかと探していたら、「MIDI検定試験点字受験体験記」というサイトを見つけた。「MIDI?あのMIDIなの???」。「MIDI(ミディ)」とは “Musical Instrument Digital Interface”の略語で、電子音楽機器同士や、電子楽器とPCをつなぐための規格のことだ。昔からシンセやPCを使ってちょこちょこ作曲するので、MIDI機器にはお世話になった。しかしそんな検定試験があるとは知らなかった。しかも「点字受験体験記」とは。
 
 この受験者である”Kuyo”さんが、MIDI検定事務局に「点字受験を認めて欲しい」と話したところ、「問題の点訳や、解答の墨訳などをしてもらえるところを紹介してくれれば、点字による試験を実施してもよい」と言われたと記されている。英検などとは違って、MIDI検定はどちらかというとかなりマイナーな検定だ。条件付きとはいえ、OKが出たのがすごい。しかしその後が大変で、Kuyoさんは点訳作業を引き受けてくれる所を探したとのこと。詳細はKuyoさんのウエブサイトを見てください。
 
 Kuyoさんは作った作品をサイトにアップしている。「星に願いを」はリアルタイム録音(生演奏録音)であり、オリジナルの「夏の終わりに」は、まだ梅雨が明けてもいないのに、切ない気持ちになりそうな曲だった。
 
 ところで、大阪市が保育士採用試験を昨年に実施する際、受験資格を満たしている全盲の女性の受験を認めなかったことが分かった。同市では「特別の配慮はできない」「視覚障碍者が働く職場は確保されていない」「試験は競争なので、働く条件が同じなのが前提。一部の人を特別扱いできず、点字受験の導入は考えていない」という。
 
 女性は大阪市在住のKさん(31)。短大を卒業後、01年に保育士資格を取得、私立幼稚園で8年間の勤務実績がある。同市天王寺区内の幼稚園では、点字の透明シールを張った絵本を指でなぞりながら朗読をする。Kさんは子供の声や手、髪型はもちろん、しがみついてくる仕草や服についているにおいなどで子供を判別している。保護者からの不安の声も特にない。
 
 同僚の保育士、Mさん(41)は「園児の着替えでも服の着心地が悪くないかなど、一つ一つの動作が丁寧です」と話す。Kさんは「私の実際の仕事ぶりを見ることもなく、全盲者は何もできないという机上の空論で判断されているように感じる」と話している。
 
 「晴眼者」という言葉があるのを知らなかった。「視覚障碍者」の反対の意味だが、晴眼者であるはずの市側がKさんの働く姿に目を閉じてしまっている。これで分かった。障碍のある人にとって不自由なのは身体ではなく、むしろそれを取り巻く社会環境のようだ。「バリアフリー」という言葉はいったい誰が先陣を切って使っている言葉なのだろう。
 
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
 
 
★ 保育士採用試験:全盲女性を門前払い 大阪市(毎日新聞・09/7/7)
★ シンクロ:視覚障碍者12人が体験 45秒の動きをマスター(毎日新聞・09/7/7)
 
★ Welcome to Kuyo’s Homepage(Kuyoさんのウエブサイトです)そして、MIDI検定試験点字受験体験記
 
★ 生きる上での道しるべ(本ブログ・09/6/8)
★ 刑務所で育てられる盲導犬(本ブログ・09/5/2)
★ 拡大教科書が不足(本ブログ・09/4/8)
★ 採用試験:介助犬同伴拒否した兵庫県、女性に謝罪(本ブログ・09/1/7)
★ 全盲の先生(本ブログ・08/8/15)
 
★ 英検申し込み(左下に「障がい者特別措置について」があります)=日本英語検定協会
★ MIDI検定 オフィシャルサイト(社団法人 音楽電子事業協会)
 
 

カテゴリー
ニュース

99年「東芝クレーマー事件」の男、窃盗容疑で逮捕 福岡

 1999年、インターネット上で東芝製のビデオレコーダー修理に関連して、その対応が「悪い」として同社に電話をかけて抗議、その内容を録音してインターネットで公開していた「東芝クレーマー事件」の男が窃盗容疑で逮捕された。
 
 福岡県警早良署に逮捕されたのは会社員の男(48)。同容疑者は4月11日、母親が入院している大学病院の医療相談の部屋で職員のノートパソコン1台を盗んだ疑い。パソコンには患者の名前や相談内容など約9000人分の情報が入っていたという。今のところ情報流出はない。
 
 当時、同容疑者はホームページを開設して「AKKY(アッキー)」をハンドルネームとして名乗っていた。東芝製のビデオテープレコーダーを購入したあとノイズが発生するとして修理を依頼、勝手に改造され、担当窓口も次々と変更され、最後には担当者から「お話しはもうしました」「要求は何なんですか?」「お宅さんみたいのは、お客さんじゃないんですよ。クレーマーっちゅうの」と言われたとして、ホームページで抗議していた。アクセスは1000万を超える。
 
 その後は東芝の不買運動にまで発展した。東芝はその後、対応の不手際を謝罪したが、製品の初期不良については仕様通りとした。その後、AKKYに同調していたネットユーザーも、彼の主張や執拗な”抗議”に疑問を抱き、「AKKYはクレーマーだ」との論調に変わった。
 
 ”大企業と一個人の戦い”はネット上で大きな話題となった。その後も別の男性が、某牛丼チェーン店で弁当を持ち帰ったところ、中にカエルの死骸が入っていたとして、チェーン店とのやりとりをホームページに掲載する”事件”もあった。こちらはチェーン店側が5万円分の無料飲食券を男性に渡したが、納得のいかなかった男性がさらに食い下がったところ、チェーン店は弁護士を立てて応戦する構えとなり、萎縮した男性は”終結宣言”した。
 
 クレーマーには共通点がある。要領を得ないので何が言いたいのか分からないうえ、揚げ足を取ってそこを攻撃する。通常の人間関係を築くことができていないがゆえの悲劇にも思えた。ブログと違い、開設に少々手間のかかるホームページ。まだブロードバンドではなく、多くの人が23時から8時までの夜間に「テレホーダイ」を利用してネットをすることが多かった、そんな時代の”事件”であった。
 
・他にもあったこんな”事件”
 某量販店のとウエブマスターとの交渉の模様。深夜まで営業していた量販店に対する騒音や、交通渋滞についての抗議の内容を公開したもので、量販店の横柄な態度には閉口した。
 
 某医大における医療ミス。点滴の代わりにミルクを乳児の体内に入れてしまい、その医療ミスを隠蔽。のちに内部告発があり、当事者の実名も挙がった。
 
 某自動車メーカーが修理依頼されていないところまで修理、ウエブマスターは工場内外でぶつけられたのではないかという疑念を持った。ウエブマスターもまた同業者であった。
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ あのクレーマー事件で一躍有名になった男が窃盗で逮捕(ZAKZAK・09/7/3)
★ 東芝クレーマー事件(wikipedia)
 
 

カテゴリー
ニュース

児童ポルノはなくなるか 被害者とは知らない子どもたち 単純所持規制の可否

 
 未成年に対するわいせつ事件が後を絶たないが、そうした事案を増やしている一因がネット上に氾濫する児童ポルノの画像や動画の類だ。言葉巧みに子供を誘って”援交もの”を撮影して稼いでいる業者もある。警察は摘発の手をゆるめていないが、いたちごっこが続いている。ネット上に氾濫するものは、有料のものからタダのものまであり、言うまでもなく、一度コピーされたらどんどん量産されていく。
 
 昨年11月、警視庁は児童ポルノを販売目的で所持していたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(提供目的所持)容疑で、北海道の会社員(49)と茨城県の県立高臨時講師(33)を逮捕した。接点のない2人が持っていた映像は同じもので”古典”もので、マニアに人気のある昭和時代の少女ものだった。
 
 しかし撮影の意図を理解せずにモデルになってしまう子供もいれば、自分の子供をそうしたモデルにして金を稼ぐ親すら出てきている。子どもが知らずに、または強制的に取られた自分の裸体がネット上で出回っているのを知るころにはもう回収不可能なのである。そのように大人になってショックを受けて通院している被害者もいる。
 
 国会では衆議院法務委員会で、児童買春・ポルノ禁止法改正案が審議入りした。焦点となっているのは児童ポルノの「単純所持の規制」である。日本ユニセフ協会によると、単純所持を禁止していないのは、主要8カ国で日本とロシアだけだ。与党は「性的好奇心を満たす目的」の所持には罰則を科す改正案を提出したが、民主党は「一方的に送られた画像で犯罪になる恐れがある」と批判した。
 
 性表現に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授(刑法)は、現行の児童ポルノ禁止法の定義の1つである「衣服の全部または一部を着けない児童の姿態で性欲を興奮させるものの撮影」が問題であるという。「どの程度の表現で性的に興奮するかは人さまざま。一番大事なそのあたりの議論を深めないといけないが、話題は『単純所持』に終始している」と解説する。
 
 石川県議会は「県いしかわ子ども総合条例」を可決した。小中学生に防災や防犯以外目的で携帯電話を持たせないようにする保護者の努力規定を盛り込んだもので、条例による所持規制は全国初となる。さらに携帯電話のフィルタリング(閲覧規制)を販売事業者が解除する際、保護者に理由記載書類を提出してもらうことを義務づけた。
 
 急速に普及したネットや携帯文化の悪い側面の1つが児童ポルノだ。この背景には人々が孤独になっている部分がある。テレビも家族で見る時代は終わった。人の目を気にしてなかなか見られなかったものも、今は女性の裸を見ようと思えばネットでそれが叶う。それが小遣い稼ぎになるのであれば、携帯だけでも”商売”は成り立つ。平面のモニタという二次元の世界でのやりとりが主流になり、三次元の人との立体的な関わりが薄くなった。
 
 もちろん便利な部分も多く、インフラとして生活の一部になっているIT生活。しかし、「やめなさい」とストップをかけてくれる人の存在もが二次元の中にしか存在しなくなってきた。想像する力があれば自浄作用が働くだろう。しかしそれが貧困な者は犯罪に手を染めることになる。
 
 二次元の世界では犯罪が開き直っている。そうした開き直りに毅然とする姿勢が重要であり、それよりも大切なのは、未成熟な子どもが犯罪に巻き込まれている事実と危険性を常に考える”人”でいることだ。それができなければ、人間は知能指数が高い高等動物だと自認しているだけの、ただのロボットに過ぎない。
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 子どもの携帯所持を規制 全国初、石川で条例成立(読売新聞・09/6/30)
★ 気持ち悪い(本ブログ・07/12/19)
★ わいせつ教師に実刑3年4ヶ月判決 東京家裁(本ブログ・09/3/9)
★ 心の殺人犯を追う、警視庁の女性刑事(本ブログ・08/10/10)
★ 広島女児殺害事件 被告に無期判決(本ブログ・06/7/5)
★ 恥を忘れた日本人(本ブログ・05/3/10)
★ 情報流通の男性に何の嫌疑が?(本ブログ・07/9/27)
★ 判決15年(本ブログ・06/1/13)
★ ロボットと人間(本ブログ・07/12/11)
 
 

カテゴリー
ニュース

愚行は繰り返される 貧困な想像力の欠落

 京都教育大学の学生6人が集団で女子学生に乱暴した事件に関連し、この被害者をネット上で中傷したとして訓告処分を受けた男子学生が再度中傷を繰り返した。大学側はさらに厳しい処分を科すことを決めた。大学は24日までに男子学生に対して訓告処分をしたが、中傷の書き込みが続いていることを外部からの指摘で分かった。本人は認めているという。
 
 この女子学生に対する集団暴行事件に関しては、大学側が当初公表せずにいたために非難の声が上がった。守るべき対象は加害者でもなく、大学でもなく、被害者だったはずだ。しかし、ネットに中傷の書き込みをした男子学生に対する訓告処分は妥当であり、それにも関わらずこの学生は中傷を続けた。大学という高等教育の場において処分を受けるということに対する認識の甘さ。大学側の指導よりも、中傷を続けた学生の稚拙さが垣間見える。大学にこれ以上指導する責務などあるだろうか。
 
 話を警察の不祥事に移す。福岡県警小倉北署の警部補(56)が、酒を飲んで追突事故を起こし、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕されたが、県警は29日付けで懲戒免職処分にした。容疑者呼称となった警部補は「(こんなに高い値の)アルコール検出量は認められない」といった供述をしている。
 
 福岡での酒の事故というと、福岡市職員が酒を飲んで運転してRV車に追突したために、RV車に乗っていた幼い子供3人が死亡する事件が記憶に新しい。この事件を機に全国で飲酒運転追放運動が始まったと言っても過言ではない。それにもかかわらず全国では、警察官だけではなく飲酒運転による事故がなくならない。
 
 これまで「歴史は繰り返される」という文言は、無知や無関心のために続くものだと思っていたが違うようである。それは無責任のために繰り返される愚行なのだ。人の痛みを分かろうとしない無責任、善悪を追求しようとしない無責任、責任を取ろうとしない無責任。一部の無責任者が、人間の歴史に恥の上塗りをしている。
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 訓告学生、また被害者を中傷 京教大集団暴行、より重く再処分へ(京都新聞・09/6/29)
★ 酒気帯び運転容疑で逮捕 小倉北警部補を懲戒免(西日本新聞・09/6/29)
★ ミクシィが2ちゃんねる化!無責任に”言いたい放題”(ZAKZAK・09/6/19)
★ 京教大性、準強姦被害者を非難するネット書き込み(朝日新聞・09/6/18)
★ 京都教育大暴行事件の被害女子学生をネットで中傷 立命館大が学生2人に人権指導(産経新聞・09/6/10)
★ 京都教育大学 ホームページ
 
 

カテゴリー
ニュース

コンビニの値引き販売、公取委がセブンイレブンに排除措置命令(2009.6.24)

 フランチャイズ契約を結んでいる加盟店に弁当の値引き販売を不当に制限したとして、公正取引委員会はセブンイレブンジャパンに排除措置命令を出した。経営側や消費者には歓迎の声が上がっているが、業界側には収益基盤が揺らぐ懸念があるとしている。
 
 セブンイレブンでは月間の弁当などの廃棄目標を「50-60万円分」としてきた。加盟店主の中には「廃棄するのに胸が痛んだ」という声もある。これに対してセブン側は「指導に行き過ぎた面がある」と認めながらも「多くの加盟店主が見切り販売(値下げ)に反対している」と反論。顧客に店頭価格や鮮度、ブランドへの不信を生じさせかねないこと、ディスカウント店などとの価格競争に巻き込まれ、加盟店自身の利益を圧迫しかねないという主張だ。
 
 ブランドイメージの維持などを懸念するのであれば、こうした廃棄分の加盟店負担を無くすように本部が努力すべきである。加盟店のみに負担を押しつけるのではなく、本部も痛み分けをすべきなのだ。コンビニにとって、弁当などの類は必要不可欠な商品に位置づけられている。独自の弁当開発にも力を入れて、10円でも20円でも安くできるように本部の営業マンが原材料の仕入れ先まで営業に出向く。
 
 この努力があるのを知っているはずなのに、廃棄を推奨するような運営方針には疑問が残る。日本消費者連盟代表運営委員の富山洋子さんは「値引きはコンビニ各店と消費者の判断で行われる商行為。期限切れ前の商品が安く買えるようになれば、選択肢が広がる」とし、消費者不在の論争にも釘を刺す。
 
 値引きシールが貼ってある商品を見て嫌悪感を示す消費者がいるだろうか。もちろん、鮮度の高いものがいいという客がいれば買わなければ済む話であるし、スーパーでは見切り販売が昔から存在して客にもそうした販売方法が認知されている。であるならば、コンビニも硬直した運営方針を貫こうとはせずに、多様な方法を認める方がイメージアップにつながる。
 
 こうした議論が起きるのも、コンビニがいかに弁当などの食材に頼って営業をしてきたかということである。他にテコ入れすべき品物はないのか、それを精査したほうがいい。コンビニに格調高いブランドイメージなどは必要ない。客にとってコンビニは身近な商店の一部となっている。客の平均滞在時間3分を使ってどうやって客にアピールできる商品を陳列するかを考えるべきなのである。
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
 
★ クローズアップ2009:公取委排除命令 揺らぐコンビニ商習慣(毎日新聞・09/6/23)
★ セブンイレブン:食品廃棄、加盟店の損失を15%負担(毎日新聞・09/6/23)
 
 
 
 

モバイルバージョンを終了