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平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震から1年

 今でも、多くの生還した人が自分の取った行動に疑問を感じて自責の念に駆られている。「目の前で女性が腕を伸ばしていたが、自分も動くことができなかった」「目の前で友人が流された」「大好きだった先生が亡くなった」「明日に助けに行くと言ったのに行けなかった」「危うく仲間を津波の被害に巻き込むところだった」。
 
 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)は地震の被害そのものよりも、津波の被害が甚大であった。これまで津波になれていたはずの沿岸部周辺住民ですら飲み込まれた。一度は高台に避難した人が、自宅に帰って津波にのまれた。車や飛行機を流し、建物すら破壊した巨大津波。
 
 街が新しく生まれ変わったときに、少しでも気持ちの区切りになるかもしれない。それには、まだまだ多くの支援が必要である。東日本大震災では死者・行方不明者が1万9千人。津波にのみ込まれた人が流したかも知れない涙も、海の水に紛れてしまった。冷たい海に飲まれたかたたちに慰めとなるようにすべきことは何であろうか。
 
 
 3月11日に起きた悲劇を決して忘れてはいけません。そこには、思い出すことが辛い過去もあるかもしれません。ただ、思い出して良い過去もあります。それは、3月11日午後2時46分になる前の時間であり、想い出です。楽しかったとき、つまらなかったとき、寂しかった瞬間、心ときめいた人がいたこと、尊敬する人がいたこと、頼りになる人がいたこと、愛する人がいたこと。
 
 震災を知るものとして、後世に伝える伝達者として、私たちは生きていきます。英語では「伝達者」のことを、”bearer”といいます。bearerにはその意味の他に、「担う人」や「花のなる草木」という意味もあります。悲しみをいっぱい吸い取って、被災した地域の沿岸に、たくさんの花が咲きますように。悲しみが癒える大きな花が咲きますように。
 
 
 
 
 
 
★ 巨大地震(読売新聞)
★ 東日本大震災(毎日新聞)
★ 東日本大震災 パノラマ写真館(産経新聞)
★ 東日本大震災 ニュース特集(朝日新聞)
 
※東日本大震災関連の本ブログエントリ
★ 本ブログ「災害」タグのついたエントリ一覧
 
★ 死者10489人、不明者16621人 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/27)
★ 死亡・行方不明者2万2千人に 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/23)
★ ”火事場の泥棒”を許すな・2 気仙沼の信金から4000万円盗まれる:東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/22)
★ 元気な空気を作りたい 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/20)
★ プロの仕事に敬服 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/19)
★ ツイッター トップリツイートにみる世相・8(本ブログ・11/3/17)
★ ”火事場の泥棒”を許すな 東北地方太平洋沖地震に便乗(本ブログ・11/3/16)
★ 死者・行方不明者は千人超える 岩手・陸前高田市は壊滅状態 東北地方太平洋沖地震(本ブログ・11/3/12)
★ 国内最大規模、東北地方太平洋沖地震 M8.8と気象庁 死者20人以上、行方不明者数十人(本ブログ・11/3/11)
 
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もう一度知っておきたい緊急地震速報

 テレビ放送では唯一NHKだけが番組を中断して全国放送を行うのが「緊急地震速報」である。気象庁から送られてきた情報のうち、震度4以上の地震が起こるときに放送される。東北地方の地震であっても、九州沖縄まで放送される。NHKは災害対策基本法に基づく国の指定放送機関だからである。NHKの他に、警察庁、国土交通省、海上保安庁、NTT東西日本、都道府県に気象庁より通知が行く。
 
 緊急地震速報は気象庁が出す「大雨警報」や「津波警報」などと同じ「警報」扱いである。警報というのは、国民の生命に危険が及ぶ可能性のある時に出されるものと定義されている。地震が発生するときに出る「P波」という小さい地震波を利用して速報を出す。我々が体に感じるのはその後に来る「S波」と呼ばれる大きな本震である。P波とS波の間の時間に地震に備えることになる。
 
 実際に緊急地震速報を受け取る場合はどんなときであろう。テレビを見ていれば、NHKなら即時に出され、民放は自動ではなく手動で出されるため、局によって出るタイミングが異なる。「高度利用者向け」の緊急地震速報というものがある。専用の端末を購入し、月々の通信費の負担があるが、常に電源を入れておくので、寝ているときでも受信することが可能である。
 
 最近では携帯電話各社が緊急地震速報を利用者に知らせるシステムが整っている。NTTドコモの場合であれば「エリアメール」がそれであり、音声通信、データ通信とは関係なく、自治体より発信される災害用の電波を受信することになる。
 
 パソコンやスマートフォンのNHKラジオアプリ「らじる★らじる」やその他のラジオアプリの場合、データ受信に時差が生じるため、緊急地震速報と時報は放送されない。こうしたラジオを聴いている場合は、速報が出ても無音となり、アナウンサーが速報を伝えていることが聞こえるだけだ。
 
 また、パソコンのブラウザ「GoogleChrome」のブラグイン(付加機能)で緊急地震速報を受信するシステムや、スマートフォンのアプリで緊急地震速報を出すものもあるが、いずれもネット回線を使ったものなので、実際の速報よりも遅く知らされることもある。携帯電話であれば、当然そのときの電波状態に左右されることもある。
 
 自治体の防災無線で知らせる仕組みもあるのだが、システム構築に費用がかかるため、参加している自治体は少ない。
 
 あまりに慣れてしまったが、わずか数秒とはいえ、本震より前に地震に備えることができる緊急地震速報は世界でも日本だけである。本震が来たときの最初の行動がその後を左右することになる。世の中に「想定外」があったとしても、自分はいつどこで地震にあったときにまずどうする、ということを考えておかなくてはならない。
 
 自分を助けなければ、大事な人たちを守れない。1年前に大勢の人が犠牲になった事実を何度でも思い出さなくてはならない。何度でも。
 
 
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都内の交通規制見直し「震度5強」でも規制の可能性 警視庁

 東日本大震災発生時、東京都内で大渋滞が発生し交通が滞った問題を受け、警視庁は、大災害が発生した場合の交通規制の改正を発表した。これまで「震度6弱以上」での規制だったが、「震度5強」でも状況に応じて交通規制をかける。規制する通行帯も変更となった。
 
 交通規制運用時、これまでは救援物資を運ぶ一般車両の通行も優先的に認めていたが、パトカーや救急車などの緊急車両のほうを優先させる。
 
 震災等発生時、環状七号線から都心への通行は禁止される。しかし都心から環七の外へ流出することは認められる。東日本大震災の時に大渋滞を引き起こした教訓から、これまで原則「車を止めて避難する」としていたものを、「いったん停止して安全確認をした後に駐車場に止めるか、やむを得ない場合は運転可能」に変更した。家族の送迎などに車両を使うことは控えるようにと呼びかけている。自転車は自動車と同じ規制を受けてきたが、緊急用道路以外の通行は可能とした。
 
 緊急用道路に指定される一般道は、外堀通り、国道4号、国道17号、目白通り、国道20号、国道246号。
 
 東京都の人口は約1,300万人で、うち850万人ほどが23区に集中している。この都心には他県からの流入もあることから、昼間の人口も車両数もふくれあがる。こうした状況で首都直下型地震などが起きれば大混乱を引き起こしかねない。ハンドルを握ることの多いかたはこの新しい規制を今一度確認を。
 
  
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★ 震度5強でも交通規制へ 警視庁が災害時の対応見直し(朝日新聞・12/3/5)
★ 警視庁:大地震想定の新交通規制発表 通行止め路線減らす(毎日新聞・12/3/5)
 
 

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緊急・災害避難時、必要な物とは

 ツイッターで「私ね、阪神大震災の被災者なのよ」として震災時に必要な物をつぶやいているかたを見つけた。それを元に一部をリストアップする。
 
1. 軍手・手袋(防寒・片付けの際に有用)(軍手一覧)
 
2. 帽子(防寒対策)(防寒帽子一覧)
 
3. チョコ、飴、ようかんなど甘いもの。塩、昆布、ふりかけ、ノリの佃煮、梅ガムなど塩分補給のためのもの
  
4. 黒いビニール袋を簡易トイレに。中に入れる吸水性のある物として丸めた新聞紙、生理用品。(黒いビニール袋一覧)
 
5. 赤ちゃんのお尻拭き 体を拭くため(簡易トイレ・からだ拭き、ハンドタオル
 
6. 防災用ご飯(防災用ご飯一覧)
 
7. ミカン・桃・パイナップル缶(ミカンの缶詰一覧)
8. 水。ペットボトル、ポリタンク。体重1キロに対して水50mlは必要。例:体重60キロの人は3リットル/1日。この例なら1日分としてせめて2リットルは欲しい。(最近はストロー浄水器が便利)
 
9. カセットコンロ、ボンベ。(カセットコンロ一覧)(ボンベ一覧)
 
10. ホイッスル。助けを呼ぶとき有用。携帯電話につけられるような物を。(ホイッスル一覧)
 
11. 常備薬
 
12. マスク(防寒・ホコリ・風邪予防)(マスク一覧)
 
13. 寝袋。防寒シート・保温シート→(防寒シート・保温シート
そして、人型寝袋は便利そう。来たまま動ける。
 
14. ラップ。からだ・頭に巻いて防寒。お皿に巻くと食事後洗わなくて済む。(ラップ一覧)
 
15. 乾パン・カロリーメイト・おかず缶詰(乾パン一覧)
 
16. キャリーバッグ・キャリーカート・台車(台車はこれだと平時でも邪魔にならない
)。キャリーカートは例えばこれ。
17. ラジオ、ライト、電池。ライトとラジオがついていて手回し充電タイプは壊れることが多いそう。別に用意するのが好ましいとか。
単三乾電池を単一乾電池として利用できるスペーサーが売っている。
その他、LEDライトなど。携帯ラジオ。
そして水発電電池→(水で発電する電池一覧)
18. カッパ、ヤッケ(防寒防雨)(カッパ・レインコート一覧)
 
19. トイレットペーパー、ティッシュ(トイレットペーパー・ティッシュ一覧)。ゴム手袋(手は洗えないので)
 
20. 耳栓(安眠のため)(耳栓一覧)
 
21. ポリタンクの水(平時に生活用水として利用。非常時に使えるようにまめに交換)(ポリタンク一覧)
 
22. 非常用ローソク
 
23. 上記全てが必要ではない。必要な物を予めリストアップしておくと良い。(非常袋一覧)
 
 以上は、用意しておけばとりあえず家からすぐに持ち出せる物です。
 
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阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)から17年

 「近畿地方で強い地震が発生した模様です」とテレビの速報は伝えた。95年1月17日午前5時46分、神戸市沖を震源とする強い地震が発生した。テレビのニュースで震源周辺地域の震度を表示していたが、神戸だけは空白になっていた。兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)は発生から今年で17年目を迎える。
 
 当初、早朝であったことに加えて、自治体や警察消防、地元報道機関なども打撃を受けたため被害状況が伝わらず、全容が明らかになるまで時間を要した。兵庫県警本部は奇跡的に建物の崩壊がなかったが、神戸市内の阪神高速道路の崩落や長田区内から兵庫区にかけての火災の発生により、被害の全体像を把握するのに時間がかかった。
 
 警察庁や自治省消防庁(現:総務省消防庁)からの応援部隊も到着したが、現地での統率や機材装備などが順調に行われなかったことで、救助や消火活動は完全に遅れることとなった。
 
 85年8月に発生した日本航空123便墜落事故の時にも、警察、消防、自衛隊、そして救助の応援を申し出た米軍などが入り乱れ、墜落現場の特定や救助に時間がかかったのは縦割り行政の弊害と言われたが、阪神・淡路大震災にも同様のことが起きてしまい、過去の教訓は生かされなかった。
 
 都市部自身が被災した場合の救援インフラが完全にマヒしたことで、地元消防などは大規模火災に対して無力となった。こうした経験から、消防は「消防起動救助部隊(ハイパーレスキュー隊)」、警察も「広域緊急救助隊」を発足させることとなった。後の新潟県中越(沖)地震やハイチ地震でも活躍することとなった。
 
 新潟の地震や岩手内陸地震、そして東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)と大きな災害を目の当たりにしてきた。発生場所や時間、そしてその土地の地形や人口。そうしたさまざまな作用が働くために経験があっても事の全容把握が難しいことがある。
 
 神戸という都市部で発生した大地震は国内のほかの都市部でも衝撃であった。もし同じ地震が自分の街を襲ったら、誰もが当時はそう思った。建物を強くする、救援隊を補強する、非常袋を用意する、どれだけ対策をとっても防げない事もあるのが自然災害の恐ろしさである。阪神・淡路大震災では多くの方が建物の下敷きとなって亡くなった。
 
 1月17日、神戸の日の出時間は7時6分。まだ寝静まっていた都会から、6,434人の御霊が静かに浮かんでいった。神戸の天気予報は晴れ。地平線から昇る太陽が、誰かを慰めてくれることを静かに祈る。
 
   
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★ 節目の年に伝えなくてはならない15年【阪神・淡路大震災】(本ブログ・10/2/6)
★ 阪神・淡路大震災から13年(本ブログ・08/1/17)
 
★ 阪神大震災:課題、今もなお 17日で発生から17年(毎日新聞・12/1/17)

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携帯各社が連携 災害時、「災害用音声お届けサービス」で統一のサービス

 携帯電話事業6社は、大規模災害時にデータ通信を利用して音声メッセージを送り安否を伝えられるサービスで連携することを決めた。「災害用音声お届けサービス」という名称で統一し、異なる事業者間でも連絡が取れるようにする。早期実現に向けて今後各社は詰めの作業に入る。
 
 連携するのはNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、イーアクセス(イーモバイル)、ウィルコム、沖縄セルラーの各社。
 
 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)発生の際、音声通話が混雑して通じなかったのに対し、メールやインターネットへのアクセスが比較的容易であったことから、音声を録音し音声ファイルとしてデータ通信で送信。相手がその音声ファイルを開いてメッセージを聴くことができる仕組み。こうした取り組みにより、音声通話の混雑が軽減され、緊急通報などの重要通信を確保しやすくなる。
 
 震災発生時は音声で伝えた方が手っ取り早い。しかし物理的に音声通信の輻輳(ふくそう=集中すること)が発生することは避けられない。そのため、通じやすかったデータ通信を活用することになった。これまでは各社が「災害用伝言板」を稼働させていたが、実際に使った人は少なかったようで存在を知らなかったという声もある。こうしたことから、全ての端末で簡単にサービスが利用できる方法を事業者には考えて欲しいところである。
 
 
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★ 災害時、データ通信で音声お届け 携帯各社が連携(共同通信・12/1/7)
※各社同じプレスリリースなので、代表でドコモのものだけ掲げておく↓
★ 携帯電話事業者間における「災害用音声お届けサービス」の共通的な運用に関するガイドライン(NTTドコモ・11/11/28)
 
 

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2011年3月11日

 3月11日午後、翌日に引越を控えていた私は部屋の中を整理をする。段ボールが10箱積まれ、ベッドとパソコンデスクだけが出してある。ノートパソコンを開いて交流サイト「mixi」をのぞく。好きなアーティストが「あしあと」をつけてくれたことがとても嬉しい。
 
 時間など気にせずネットをしているとマンションが揺れる。いつもの地震だと思いすぐに済むと予想する。しかし揺れは大きくなり止まらない。携帯と札入れと上着を持ち出して表の駐車場に避難する。
 
 目で確認できるほどの強い揺れは一向に止まる気配がない。どこで何が起きているのか。ネットや通話はダメだろうと思いワンセグで確認する。画面の隅に日本地図があり、そこには「大津波警報」と書かれている。 
 
 東北地方太平洋沖地震はこれまで経験したことのないような甚大な被害となる。震度7、マグニニュード9・0と最大規模である。大きな地震は津波を引き起こす。10メートルを超える津波が東北の街をのみ込む。川をさかのぼって襲う。
 
 夜になると気仙沼の街が火に包まれる。船などから流れ出た油が引火する。暗闇に写るのは全く整然としない炎の列。
 
 夜が明けると想像もできない光景が広がる。街が根こそぎ流されている。そして電源焼失の東京電力福島原子力発電所で事故が起きる。放射性物質が大量に飛散する。
 
 未曾有の大震災は今後長期的な支援が必要となる。「がんばろう日本」、そのスローガンを掲げて励ますのであれば、それは一過性のものであってはならない。無知や無関心は人間を残酷なものにする。生きていくということは、亡くなった人たちやその家族のかたたちの悲しみに寄り添うことである。
 
 「いつまでも下を向いていられないから、一歩ずつ進んでいきたい」という被災者の言葉に心を打たれた。悲しんでいる人に心のエスコートをいつまでも。
 
 
 本年も本ブログをお読みいただきありがとうございました。来年が皆さまにとって素晴らしい年であることをお祈りいたします。どうぞよいお年をお迎えください。
 
 
Nono
  
 
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★ 2011年、来年の目標は・・(本ブログ・2010/12/31)
 
 

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世界最大級ガス田をモザンビーク沖で発見 三井物産 非原発エネルギーは民間頼りか

 三井物産は、アフリカ南東部・モザンビーク沖合で世界最大級の埋蔵量である天然ガスを確認したことを明らかにした。三井物産は20%の権益を保有をしており、液化天然ガス(Liquedfied Natural Gas=LNG)日本の年間使用量(約7000万トン)の1割弱が日本向けとなる計画。
 
 同社はアメリカ石油ガス大手などと探鉱しており、ロシアの石油・ガス田「サハリン2」の埋蔵量を上回る。モザンビーク政府らと事業家を協議しており、2013年末までに事業計画の結論を出す。
 
 原子力発電所が軒並み稼働停止となっている状態で、期待されているのは火力発電。その燃料となるのが液化天然ガスだ。技術の向上で掘削が容易になったことも天然ガスに期待が高まる。
 
 日本は電力の3分の1を原子力に頼ってきた。産業の繁栄も「夢の発電」と言われた原子力政策に依存してきた部分も多いだろう。しかし原発事故は引き起こした代償はあまりに大きく、大震災に暗い影を落とした。
 
 人や食物が汚染されているのというのに、自然エネルギーに転換しようという空気はない。例えば地熱発電は世界で第3位のエネルギー埋蔵量を誇るのに「国立公園などに指定されている」という理由でやらない。これだけの事故を起こしたのにもかかわらず、エコなエネルギー政策を推進します、と言わない国は海外から見れば奇異に映るかも知れない。
 
 三井物産のような民間会社に電力政策を担ってもらうしかないのか。旗振り役の日本政府も自治体も、汚染された地域の状況に多少なりとも情けを感じないのか不気味である。
 
 
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★ 三井物産:世界最大級ガス田 モザンビーク沖で確認(毎日新聞・11/11/29)
★ モザンビーク共和国(外務省)
 
 

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