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久しぶりに見たSPEED

 
 大晦日のNHK紅白歌合戦を見た。水谷豊の緊張ぶりも面白かったが、久しぶりのSPEED(スピード)もよかった。9年ぶりの復活となったが、それでもまだ今井絵理子は25歳だし、他のメンバーもまだ若い。みんな綺麗になって大人の女性の貫禄を感じた。それになんと言っても全員そろっても違和感がない。メンバー最年長の仁絵の笑顔は大人の笑顔だったし、上原多香子はあどけなかった笑顔が魅惑の雰囲気を感じさせるものになっていたし、島袋寛子はいちばん幼い顔だったが、色気すら感じた。
 
 島袋は高音パートを歌う。紅白では「White Love」を歌ったが、歌詞で「天使がくれた出会いは・・」の部分とそれ以降の部分、かつての島袋だったら「若さと勢い」で歌っていたような感じすらあった。つまりちょっと苦しいのではないかと思っていたが、今回は高音パートに余裕を感じた。声に厚みが出ていたのに驚いた。表情に余裕があったのだ。
 
 SPEEDが再結成するきっかけになったのは、日本テレビの「24時間テレビ」。番組の企画でかつてあったことのある難病を抱えた女性に再会するSPEEDのメンバー。このときのプロデューサーの提案で復活することになったのだ。このときに今井絵理子の息子、礼夢(らいむ)くん(4)が耳が全く聞こえない障害を持っていることが明らかになった。
 
 琉球新報の記事の中で、今井が「障害は一つの個性だ」というくだりがあった。これまで健常者と障害者と区別している社会があったが、個性だと言われると区別していた自分が情けなく思う。そもそも障害者を定義するよりも、健常者を定義することの方が難しいかもしれない。他人の迷惑を考えずに行動する障害、うそをつく障害、法律を破る障害、冷たい言動で相手を傷つける障害、障害者だと区別する障害。果たして健常者がいたとしたら、どんな人なのだろう。
 「White Love」の中で「愛してる」という箇所があり、今井は手話でそれを示した。紅白を見ていたかもしれない礼夢くんに絵里子ママはどう映っただろう。手話をしない他の親子と違って、これからますます顔を向き合わせる時間が多いに違いない。絵里子ママと礼夢くんを羨ましいと思うことが一つある。それは、手話を知らない人の前で堂々とヒソヒソ話ができることだ。 
 
  
☆ 音楽という言葉は知っていました。 生まれて初めて聴いて…… 涙が止まりませんでした (障害を持った人たちのためのコンサート 『夢いっぱいの特等席』に参加した人の手紙 )
 
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★ 難聴の息子と向き合う 歌手・今井絵理子さん(琉球新報・09/1/1)
★ SPEED、完全復活(本ブログ・08/8/20)
 
 

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無料英語学習サイト「iKnow !」

  
 1ヶ月前からはまっているのが、英単語をリズミカルに覚えることのできる無料サイト「iKnow !」(アイノウ!)だ。英検や大学受験コースなど多岐にわたり、自分のペースで単語を覚える。単語はネイティブの発音がついているので安心だ。単語を覚えたら、今度はDictation(ディクテーション)に挑戦。これはネイティブが読む文章をタイピングしていく「書き取り」だ。
 
 単語を覚えていく作業というのは非常に地味で辛い作業だが、1ヶ月で800近い単語を覚えた。現在のところ覚えた単語というのは、以前に勉強したものであり復習の感が強いが、それで記憶にほぼ完全に定着した。ディクテーションは2000を超える文章を書き取った。このサイトで勉強できなかったら、もう他でなにをやってもだめであろう。現在苦労しているのが「英検1級の単語」で、字面だけでは推測できない難しい単語が並ぶ。でもやりがいがある。
 
 このサイトは会員制サイト(SNS)式を採用しており、「フレンド」を作ることで、お互いの学習進度を自動的に報告できる。一定の学習が終了すれば「ハイファイブ(High Five)」のメッセージを受けることができる。ハイファイブというのは、ハイタッチ(手と手を合わせてパチンと挨拶するアレ)のこと。
 
 そしてこのサイトに「日本語学習版」が登場した。日本語を学ぼうとする外国人にとって有益になることは間違いない。そして、英語を学んでいる人との交流もはかれる。無料でここまでできていいのかな、と心配するのであるが、いいのだ。
 
 というわけで、皆さんもぜひ試してみて下さい。
 
 
☆ 「『負け組』がどういう意味か知っているか?負けるのを恐れて、挑戦しない奴らのことさ」 (『リトル・ミス・サンシャイン』 )
 
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★ iKnow!が多言語化 まずは日本語学習、甲斐田裕子氏などの声優起用(ITMedia・08/9/9)
 
★ iKnow! (ここから無料で登録します)
 
 

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全盲の先生の生きた授業

 ICレコーダーに吹き込まれた生徒の感想は「目が見えないのに黒板に字が書けてすごい」「象の鳴き声の読み方が情感がこもっていてすごかった」「先生が努力しているから私も負けずにやりたい」などであった。
 
 埼玉県長瀞(ながとろ)町立長瀞中学校に勤務する全盲の国語教師、新井淑則さん(46)。網膜剥離で右目を失明、その後に左目も悪化した。リハビリを重ねて今年の春に普通中学校に復職した。前述の生徒の感想は夏休みに新井さんに届いた声の便りである。
 
 俗に目の見えない人は聴覚が鋭くなるという。わずかな音を拾って自分の周辺にあるものを認知する。アメリカに全盲で舌を鳴らして歩く人がいた。この人は舌を鳴らした音の反響で近くに何があるのかを察知するのだ。壁がある、建物がある、そして挙げ句の果てにはパスケットボールを見事”シュート”して見せた。
 
 せっかく目が見えて何ら不自由のない生活を送っているのに、人の心が見えないために、見ようとしないために、要らぬトラブルを起こしてしまう自分が情けない。
 
 新井さんは、生徒たちの表情が見えなくてもどかしさを感じているのだという。でも生徒たちの明るい声は、新井さんだけに聞こえる生きた声なのかもしれない。
  
 
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★ 全盲の先生「授業すごい」、生徒に通じた生きる力(読売新聞・08/8/15)
 
 

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わいせつ事件に走る懲りない先生たち

 ネットで先生の起こしたわいせつ事件を探すのがとても簡単になった。これは検索エンジンの機能が向上したことを意味していない。それだけこの類の事件が多いのである。
 
 「2人きりの卒業旅行」を計画し、女子生徒を誘って旅先で乱暴した都内中学校の被告(52)の公判が東京家庭裁判所で開かれた。児童福祉法違反に問われた被告人側の弁は「生徒に誘われたので無罪」との主張だった。
 
 検察の冒頭陳述によれば、被害者女子生徒の担任となったのが平成18年4月。受験の相談にのるうちに交際を迫ったという。そして昨年の3月に栃木県那須町のホテルに連れ込みわいせつな行為をした。また、中学校の教室でも同様の行為に及んだ。
 
 児童福祉法では、児童(18歳未満)に淫行させる行為をしてはならない、とある。これは「児童と淫行をする行為」も含まれる。従って、たとえ生徒が誘ったとしてもほぼ自動的に罪となる。
 
 法廷戦術なのだろうが「生徒に誘われた」などと主張するとは何とも往生際が悪い。誘われたのならば、教師という立場を考えて断ればよかっただけのことである。52歳のベテラン教師が築き上げたはずの教育者としての倫理観は聞こえてこない。こういう先生というのは、後に転職した時に「何故教師を辞めたのか」と聞かれて何と答えるつもりだろう。
 
 90年代に真田広之主演の「高校教師」というドラマがあった。先生と生徒の恋愛、そして生徒をレイプする先生、当時は衝撃的な内容であった。しかし「ドラマだから」という冷静な目で見ていた。このドラマを検証すべく、当時のTBSのワイドショー「モーニングeye」で”実際の女子校はどうなのか”を取材していた。
 
 レポートによれば、「実際に先生と生徒が恋愛関係になる例もあるようだ。ドラマの中の世界だけではない」とした。すると、司会の山本文郎アナ(当時)の隣に座っていた渡辺真理アナ(当時)がレポーターに詰め寄った。「私は女子校出身ですが、そんな先生はいませんでした。みんな素晴らしい先生でした」といったが、取材した男性レポーターは「でも実際に話としてあるので・・」というと、「女子校がそういうイメージで見られるのは・・」と涙ぐんだことがあった。
 
 渡辺さんが食ってかかったのは、学校時代の思い出がいい先生たちによって作られたに違いないからだ。未熟な生徒たちは学校で先生しか頼れないが、そこにつけこんだ性犯罪は許すことができない。生徒は先生から学ぼうとしているが、先生もその生徒たちから学ぶことは多いはずである。渡辺真理さんのように先生を擁護する卒業生がいたら、それはきっと教師冥利に尽きるに違いない。
 
 
☆ 謙虚は一つの装飾である。ところが人はこの装飾をしないで外を出歩く(Franz Grillparzer)
 
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★ 「生徒から誘われた」と無罪を主張 わいせつ教諭初公判(産経新聞・08/7/9)
★ 「奥さんも子供もいるでしょ」で我に返り 生徒にキスで懲戒免職(産経新聞・08/7/16) 
 

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余命半年の元校長 最後の授業 延地和子さん

「がん患者として生きていきます」
 
「人生はしんどいことがいっぱいだけど、しっかりと生きて欲しい」
 
「顔もむくんで自分じゃないみたいで、20万円もするカツラを買ったのよ。それで旅行に行けたのに」
 
「(校内暴力で荒れていた)やんちゃな子たちが50歳近くになって、いま洗濯とか身の回りの世話をしてくれる。大変だったけど、楽しかった」
 
「(24歳で先立った)子どもの分まで生きなくちゃ、そう思っていたのに、がんになって、悔しくて悔しくて・・・」
 
「がんと闘っている人は大勢いる。私の使命は希望を失わずに生きること。私の命がなくなったとき、話を聞いてくれた人の中に火種が残ってくれたら、私は第二の人生を生きられる」
 
 
 大阪府吹田市の前教育長である延地和子さんが、2年前まで校長を務めていた市立竹見台中学校で卒業を控えた3年生36人に「最後の授業」をした。延地さんは、がんで半年の余命を宣告されている。
 
 きっと延地さんにとって、ちゃんと話を聞いてくれる子供たちがいるということは教師冥利に尽きるに違いない。子供たちはこの授業で何を感じたであろう。時には教科書も板書もない授業が子供たちに考える力を与えることがある。生きていることが当たり前のことと錯覚しがちであるが、こういう先生の存在を知ることも生きることの糧となるはずだ。
 
 延地さんには、まだ春も来れば夏も来る。あまり旅の支度を急がないでいただきたい。
 
 
☆ 平凡な教師は言って聞かせる。良い教師は説明する。優れた教師は立証してみせる。偉大な教師は触発する。(出典不明)
 
★ 余命半年 元校長、中学校で「最後の授業」 吹田市(朝日新聞・08/3/9)
 
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金八先生は必要か

 昭和63年、東京都足立区内で10代の少年7人が女子生徒を監禁、凌辱の限りを尽くし、凄惨なリンチを加えた挙げ句に殺害、遺体をコンクリート詰めにして遺棄する事件が起きた。「女子高生コンクリート詰め殺人事件」だ。
 
 逮捕された少年のうちの1人が言った言葉に「金八先生みたいな先生がいたらよかった」というのがある。当時「3年B組金八先生」は第3シリーズを終了した後、続編が作られないままでいた。この少年の一言もあり第4シリーズが作られたと言われている。
 
 金八先生シリーズは、その時代を反映する内容を扱ってきた。校内暴力やいじめなど、実際の学校現場で起こり、または起こりえるものだ。生徒の描写も昔と今とでは変わってきている。学校には昔「ツッパリ」と呼ばれる反抗的な態度を貫く若者がいた。学生服をだらしなく着たり、教師に対して高圧的な態度を示すことで真面目な生徒と差別化しやすかった。
 
 近年の生徒描写にそうした生徒の姿はなく、一見「普通の」生徒たちだ。「俺たちはワルだ」という示威行為が減った分、陰湿化している部分がある。金八先生はそんな生徒たちに体当たりしてきた。常に優しく時には一喝する。しかしこのような先生は実際にいるのだろうか。教諭をしている同級生は、「あんな先生がいたら迫害される」と言う。実際に金八先生になることは容易ではないことなのだろう。
 
 金八先生は必要か。くだんの事件の少年が必要としていたように、生徒を見て、耳を傾けてくれる存在は大きなものに違いない。子供たちは大人をよく見ている。先生というのは、たった1人の生徒たちのスターの存在であって欲しい。
 
 
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★ TBS 3年B組金八先生
 
 

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大学のレポートは無くせばいい

 
 千葉県警生活経済課は、東京ディズニーランドのパレードを撮影しDVDにして販売していた男女を著作権法違反容疑で逮捕した。以前、ダンスの振り付けが著作物と認定されたことに触れたが、そうしたことを踏襲する内容となっている。パレードや振り付けが著作物ということがこれではっきりした。
 
 著作権というのは、著作物を作った瞬間から発生する権利であり、どこかに届け出る必要がない。ノートに書く日記もこのブログも楽譜もすべて著作物だ。著作物の権利が侵害された場合は当局に訴え出る必要がある。
 
 大学でレポートを作成する際の注意事項が伝えられる。盗作は停学などの処分を行う、引用などの参考文献はそれを明示すること、と。インターネットの普及に伴い、他人の書いた文章を引っ張ってきて体裁よく文章を整える学生が増えてきた。
 
 こうした”カンニング行為”よりも嘆かわしく思うのは、自分の言葉で文意を人に伝えられない事である。早稲田大学では1年時に「日本語講座」を全学生に受講させることを決めた。ゼミなどで何を主張しようとしているか分からない学生が多いことを、教授陣が嘆いていることによる。
 
 自分の意見をオリジナルの著作物として公にしたいものである。ついでながら、盗作レポート防止策として、期末にはレポートではなく教場試験を実施したほうがいいのではないか。その方が学生も本気になって勉強するだろう。
 
 
☆ あの言葉はもちろん、思わず口からこぼれたのだが、思わず言っただけによけい重大なのだ (『カラマーゾフの兄弟』・ドストエフスキー)
 
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★  新入生に「日本語の文章講座」、論理的思考力を育成…早大(読売新聞・07/10/19)
 
 
 

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表現の重要さ

 大学の授業で、表現に重きを置いて教育が行われつつある、ということを知った。演出家である先生は、人とのコミュニケーションが重要である医大生にも、表現のワークショップを施しているという。医師というとぶっきらぼうに患者と話す側面もある。本来ならば信頼関係が重要な部分でもあるのに、そこが不足している医師も少なくない。
 
 フィンランドの国語の教科書では、単元の最後に感想をまとめさせるのではなく、「表現してみましょう」という項目があるようだ。本当の理解というのは、表現できてこそ培われるのかも知れない。
 
 表現する場は社会では多い。商談や”先生”と名の付く職業の人は特に人を説得させる技術が必要だ。ここでは表現をするというある種の演技が組み込まれる。
 
 日本人はイエス・ノーをはっきりさせないと言われてきた。それは日本語特有の文法に根付いているものとも思えるが、最近はそうでもなくなってきている感がある。ただ、欧米に比べるとまだまだ回りくどい言い方が支配的だ。「で、結局何なの?」とイライラすることも多い。
 
 プロポーズというのは人生における究極な表現の場のひとつだ。これはきっと、演技という表現枠からはみ出したときに、真に相手を説得させることになるのだろう。
 
 
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★ 【断 藤本憲一】フィンランドに学べるか!?(産経新聞・07/10/3)
 

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