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金八先生は必要か

 昭和63年、東京都足立区内で10代の少年7人が女子生徒を監禁、凌辱の限りを尽くし、凄惨なリンチを加えた挙げ句に殺害、遺体をコンクリート詰めにして遺棄する事件が起きた。「女子高生コンクリート詰め殺人事件」だ。
 
 逮捕された少年のうちの1人が言った言葉に「金八先生みたいな先生がいたらよかった」というのがある。当時「3年B組金八先生」は第3シリーズを終了した後、続編が作られないままでいた。この少年の一言もあり第4シリーズが作られたと言われている。
 
 金八先生シリーズは、その時代を反映する内容を扱ってきた。校内暴力やいじめなど、実際の学校現場で起こり、または起こりえるものだ。生徒の描写も昔と今とでは変わってきている。学校には昔「ツッパリ」と呼ばれる反抗的な態度を貫く若者がいた。学生服をだらしなく着たり、教師に対して高圧的な態度を示すことで真面目な生徒と差別化しやすかった。
 
 近年の生徒描写にそうした生徒の姿はなく、一見「普通の」生徒たちだ。「俺たちはワルだ」という示威行為が減った分、陰湿化している部分がある。金八先生はそんな生徒たちに体当たりしてきた。常に優しく時には一喝する。しかしこのような先生は実際にいるのだろうか。教諭をしている同級生は、「あんな先生がいたら迫害される」と言う。実際に金八先生になることは容易ではないことなのだろう。
 
 金八先生は必要か。くだんの事件の少年が必要としていたように、生徒を見て、耳を傾けてくれる存在は大きなものに違いない。子供たちは大人をよく見ている。先生というのは、たった1人の生徒たちのスターの存在であって欲しい。
 
 
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★ TBS 3年B組金八先生
 
 

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