カテゴリー
ニュース

愚行は繰り返される 貧困な想像力の欠落

 京都教育大学の学生6人が集団で女子学生に乱暴した事件に関連し、この被害者をネット上で中傷したとして訓告処分を受けた男子学生が再度中傷を繰り返した。大学側はさらに厳しい処分を科すことを決めた。大学は24日までに男子学生に対して訓告処分をしたが、中傷の書き込みが続いていることを外部からの指摘で分かった。本人は認めているという。
 
 この女子学生に対する集団暴行事件に関しては、大学側が当初公表せずにいたために非難の声が上がった。守るべき対象は加害者でもなく、大学でもなく、被害者だったはずだ。しかし、ネットに中傷の書き込みをした男子学生に対する訓告処分は妥当であり、それにも関わらずこの学生は中傷を続けた。大学という高等教育の場において処分を受けるということに対する認識の甘さ。大学側の指導よりも、中傷を続けた学生の稚拙さが垣間見える。大学にこれ以上指導する責務などあるだろうか。
 
 話を警察の不祥事に移す。福岡県警小倉北署の警部補(56)が、酒を飲んで追突事故を起こし、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕されたが、県警は29日付けで懲戒免職処分にした。容疑者呼称となった警部補は「(こんなに高い値の)アルコール検出量は認められない」といった供述をしている。
 
 福岡での酒の事故というと、福岡市職員が酒を飲んで運転してRV車に追突したために、RV車に乗っていた幼い子供3人が死亡する事件が記憶に新しい。この事件を機に全国で飲酒運転追放運動が始まったと言っても過言ではない。それにもかかわらず全国では、警察官だけではなく飲酒運転による事故がなくならない。
 
 これまで「歴史は繰り返される」という文言は、無知や無関心のために続くものだと思っていたが違うようである。それは無責任のために繰り返される愚行なのだ。人の痛みを分かろうとしない無責任、善悪を追求しようとしない無責任、責任を取ろうとしない無責任。一部の無責任者が、人間の歴史に恥の上塗りをしている。
 
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 訓告学生、また被害者を中傷 京教大集団暴行、より重く再処分へ(京都新聞・09/6/29)
★ 酒気帯び運転容疑で逮捕 小倉北警部補を懲戒免(西日本新聞・09/6/29)
★ ミクシィが2ちゃんねる化!無責任に”言いたい放題”(ZAKZAK・09/6/19)
★ 京教大性、準強姦被害者を非難するネット書き込み(朝日新聞・09/6/18)
★ 京都教育大暴行事件の被害女子学生をネットで中傷 立命館大が学生2人に人権指導(産経新聞・09/6/10)
★ 京都教育大学 ホームページ
 
 

カテゴリー
ニュース

自転車の死亡ひき逃げは「ひったくり」 少年逮捕 大阪・柏原(2009.6.12)

 大阪府柏原市の路上で、無職の女性(73)が自転車にはねられて死亡したひき逃げ事件は、少年によるひったくりによる事故だったことが分かった。府内の少年(16)が女性のカバンを奪おうとして転倒させ、死亡させた疑いがあるとして、大阪府警交通捜査課と柏原署は強盗致死容疑でこの少年を逮捕した。
 
 大阪府内はひったくりが多いことで悪名高い。大阪府警も防犯ネットや雑誌を自転車のかごに載せるなど防犯指導に当たっているが、ひったくりの被害はあまり減っていない。今回のように、ひったくり(窃盗)目的が、強盗致死事件に発展した例は他にもある。99年12月、東京都大田区内で69歳の女性がバイクに追い抜きざまにカバンをひったくられて転倒、女性が死亡する事件が発生、警視庁田園調布署で捜査しているが未解決のままである。
 
 一方で高校生の活躍がまたあった。ひったくり犯を捕まえて逮捕に協力したとして、私立修道高校3年生の二反田淳春さん(18)が広島県警広島中央署から感謝状を贈られた。二反田さんは「怖かったが、いいことをしたのかな」と笑顔を見せたという。
 
 二反田さんは同市中区の路上を家族と一緒に車で通りかかったときに、ハンドバッグを奪われた女性の「泥棒」という悲鳴に気付き、車から降りて、逃走する無職の男(35)を追跡した。元サッカー部員であったので、二反田さんはすぐに男に追いついた。
 
 追跡しているときに男は「見逃してくれ」などと言ったが、二反田さんは「悪いことをしたんだから見逃せない」というと、男は観念して立ち止まった。この間に父の淳二さん(56)が110番通報し、男は強盗致傷の容疑で現場に到着した同署員に逮捕された。男は連行される際に「お兄ちゃんのお陰で人生やり直せる」と二反田さんに握手を求めた。
 
 二反田さんが見逃していたら男は犯罪者のままであった。「正義は勝つ」というが、それだけではなく、罪を犯した者を善意ある人間に導くこともあるのだ。
 
 
☆ 真の勇気は、第三者の目撃者のいない場合に示される。(ラ=ロシュフーコー)
  
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
 
★ 本ブログ内「ひったくり」関連エントリ(全24件)
★ 「悪いこと見逃せぬ」ひったくり犯説得の高校生に感謝状(朝日新聞・09/6/12)
★ 自転車ひき逃げ死亡、実はひったくり 大阪の無職少年逮捕(読売新聞・09/6/12)
 
 

カテゴリー
ニュース

自転車「死亡ひき逃げ」73歳女性死亡 大阪・柏原(2009.6.9)

 自転車の無謀運転による悲劇が多くなってきている。大阪府柏原市で5月7日、同市内の無職女性(73)が自転車にひき逃げされ、その後死亡する事件があった。大阪府警柏原署は重過失致死、道交法違反(ひき逃げ)の疑いで捜査を始めた。
 
 5月7日午後4時25分ごろ、柏原市今町の市道を歩いていた女性が、後ろから来た自転車にはねられて転倒し、頭を強打した。女性は意識不明の重体になり、同18日に脳挫傷で死亡した。目撃者によると、自転車を運転していたのは30歳くらいの男で、紺色の上着に黒のズボン姿だったという。男は女性をはねた直後に振り返ったが、そのまま北へ逃げ去った。
 
 警察庁によると、自転車が人をはねるなどの加害者側になる人身事故は昨年7000件を超え、10年前から5倍に急増しているという。同庁は全国の警察本部に自転車の危険走行の取り締まり強化を指示している。
 
 2007年には東京・渋谷区渋谷の宮益坂で女性会社員(当時40)が無職の女性(当時75)をはねて死亡させる事故が起きた。警視庁渋谷署は女性会社員を重過失致死容疑で検挙した。それにしても何故、自転車事故が急増しているのだろうか。
 
 移動手段としての自転車が見直されてきたこと、それは昨今の健康ブームやマウンテンバイクなどの人気も後押ししていることだろう。環境にも優しいことから、都心などでは自転車タクシーなるものも登場している。さらに、携帯電話や音楽プレーヤーの普及により、自転車に乗りながらこれらを操作する人も目立つ。自転車に対しても道路交通法が適用されることへの意識の欠如も垣間見える。
 
 しかし一番の要因は利己主義が蔓延しているのであろう。日本の人口は1億3千万人で、世界でもトップ10の中にランクインする。人は多いのだが、個人が社会との接点を避けて孤独になっている気もする。いずれにせよ自転車も速度が増せば、危険を回避する操作をするのには限界がある。標識を守ること、そして他人を守ることが最終的に自分を守ることにつながるのである。
 
     
☆ 人生は、10段変速の自転車のようなもの。だれもが、自分がもっているものの大半は使っていないのです。(チャールズ・シュルツ)
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 「自転車ひき逃げ」73歳女性死亡 大阪府警が犯人追う(読売新聞・09/6/9)
★ 自転車にはねられ、74歳女性死亡(本ブログ・07/11/30)
★ 無謀な自転車92件を摘発 愛知(本ブログ・07/12/9)
★ 子供たちに「自転車免許」(本ブログ・07/1/18)
 
 

カテゴリー
その他

逆転する一方通行道路の思い出 東京・阿佐ヶ谷

 
 東京・杉並区阿佐谷北には松山通り商店街というところがある。ここは旧中杉通りとも呼ばれ、以前は練馬区・西武池袋線中村橋駅周辺、中野区上鷺宮、鷺宮、白鷺、そして杉並区阿佐谷北を結ぶ主要道路であった。道幅の狭い商店街なのだが、かつては路線バスのルートでもあり、JR中央・総武線阿佐ヶ谷駅に行くための要の道路であった。この商店街は午前0時になると阿佐ヶ谷駅・上り方面への一方通行、午後0時になるとそれが逆転する。
 
 この商店街の人の目は厳しく、うっかり逆走している車があると、運転手をにらみつけて逆走していることを暗に非難していることもよくあった。そんなある日にパトカーが緊急走行でもないのに逆走していた。にらみつける通行人。しかし当の警察官はそんな”異変”に気付きながらも状況が飲み込めていない感じでオロオロしていた。標識を見れば一方通行が逆転することが分かるものを、本職である所轄の警察官が間違えるとは何とも情けない。
 
 
 新潟県警新潟東署は、一方通行を逆走したとして、同署の男性警察官を道路交通法違反(通行禁止)の疑いで反則切符を切った。新潟市東区の一方通行を約100メートル逆走、通行人が目撃して110番した。切符を切られた同署員は「うっかりしていて、全く標識に気付かなかった」と話している。
 
 
 先日、冒頭の松山通り商店街に行く機会があった。長く住んでいた街なので懐かしい。しかし少しばかり寂しい光景を目にした。かつては商店ばかりで栄えていたここも、一部がマンションやアパートになってしまった。更地も目にする。商店街が商店街でなくなっているのだ。昭和57年頃に並行して位置する中杉通りが完成したこともあって、主要道路ではなく生活道路となった松山通り商店街。そして、時間になると逆転する一方通行は、終日下り方面への一方通行となっていた。
 
 JR阿佐ヶ谷駅を中心に南北に延びる中杉通り。ここは大好きである。けやき並木が美しいから歩きたくなるし、小さなお店ができて道に花を添える。そして道が一番活気づくのは、そこに人が通るときである。松山通り商店街が中杉通りに負けそうな感じがして少々寂しく感じた。
 
 
☆ 隣人よりもよい書物を著したり、よりよい説教をしたり、より上手にねずみ取りを作ったりすることができれば、森の中に家を建てようとも世間がその戸口まで人の通う道を作るだろう(Ralph waldo Emerson)
 
※ JRの駅表記は「阿佐ヶ谷」であるが、住所表記は「阿佐谷北」「阿佐谷南」です。
 

 
 
★ うっかり?パトカーが逆走で反則切符 新潟県警(産経新聞・09/5/2)
 
 
 

カテゴリー
ニュース

バリアフリー化は不可能か 公共の施設

 森永乳業が行っている「育児相談窓口」の相談内容から、子ども連れの外出事情が分かった。それによると、子どもを連れて外出するときの主な移動手段で最も多いのが「自家用車」(100人中、73人)、以下、「電車」「バス」となっており、10年前の調査結果と差はなかった。公共交通機関を利用しない理由は、「荷物、ベビーカー、子どもを抱えて、バスや電車に乗れない」「ぐずったりして周囲に迷惑をかけそうなので」とある。
 
 子ども連れでの外出で不便を感じることを「道路」「買い物場所」「交通機関」の3つに分けて聞くと、道路は「歩道が狭い」「段差がある」「ガタガタの路面」、また「階段などがあると、時間がかかっても遠回りする」ともある。自転車との接触事故が多いことから、走行中の自転車に危険を感じたことがある人が半数を超えた。
 
 買い物場所については、「授乳場所がない」「おむつ替えの場所がない」「通路が狭い」「エレベーターがない」となっている。交通機関については、「駅にエレベーターがない」「エレベーターはあるが、ベビーカーを乗せるといっぱいになるので肩身が狭い」とある。バリアフリー法の施行で公共施設は一昔前に比べて格段によくなっているとは思うが、子連れママさんにとっては大変な苦労が伴っているようだ。
 
 先日、近所の楽器屋から出たところ、車椅子の青年が近くのおじさんに声をかけていた。楽器屋に入りたいのだけれども、道路との段差があるために入れないらしい。「板1枚あればいいんですけどね」と青年。おじさんが「ちょっと待ってて」と板を探していた。わずか5センチの段差を我々は気にすることがないが、子連れママさんにしろ、車椅子の人にしてみれば大きな障害となっているのだ。
 
 それのみならず、放置自転車や店の看板がこうした人達の行く手を阻んでいる。歩道等には点字ブロックが配されているが、その上に自転車が放置されていることも珍しくない。放置自転車は各自治体の条例で違反となっているであろうし、看板の類は道路の不正使用で違法であるから逮捕もあり得る。実際に今年1月には名古屋で、22歳の男が警察官の警告を無視して歩道でスケートボードを続けていたとして、道路交通法違反(道路における禁止行為)の現行犯で逮捕されている。
 
 自治体も歩道を整備する際に、歩行者等に心理的に訴えかける作戦に出てはどうだろうか。点字ブロックのみならず、車椅子や松葉杖のイラストを配したマークを歩道に埋め込むなどすることは困難ではないはずだ。人の集まりそうなスーパーやコンビニは、自転車を一時的に停車しておけるスペースを確保すべきであろう。
 
 ところで、都内のJRや私鉄各線の駅は次々とバリアフリー化が進んでいるが、都心にありながらバリアフリー化が全く進んでいない駅がある。JR御茶ノ水駅がそれで、エスカレーターもエレベーターもない。駅周辺には大学病院も多いことから、近隣の病院関係者らはJRと千代田区に改善を申し入れている。患者によっては手前の駅で降りて、タクシーで病院に向かう人もいるという。
 
 しかしながらこの駅、バリアフリー化には困難が伴いそうである。この駅は北側に神田川、南側に高台という間に挟まれた所に位置しており、乗降客が多い割にはホームも狭い。東西に延びるこの駅は、駅舎東口がお茶の水橋に階段がもたれかかるように配置され、西口側も聖橋に階段がもたれかかるようになっており、素人目から見てもこの駅のどこにエスカレーターやエレベーターを配置するのだろうと思ってしまう。とはいえ、バリアフリー法に違反することになってしまい、このまま放置しておく訳にもいかないであろう。
 
 公共の工事は自治体等に任せることとして、歩道上の迷惑行為対策は我々にも何かできそうである。公共のマナーとは自己満足のためだけではない。他人をも巻き込むから”公共”なのである。
 
 
※ 2019.1.19 追記
御茶ノ水駅に初のエスカレーターが整備されました。今後も完全バリアフリーに向けての工事が進むそうです。良かったですね!
 
ようやくバリアフリー化 JR御茶ノ水駅に初のエスカレーター(TOKYO MX・2019/1/19)
 
★ 「公共交通機関は使いにくい」と感じるママが7割、”電子レンジのある授乳室”も登場し、外出先の子育て環境に格差(MarkeZine・09/2/2)
★ JR御茶ノ水駅をバリアフリーにすべきだ(OhmyNews・08/2/29)
★ 「スケボーマン」歩道暴走&悪態ついて逮捕(スポニチ・09/1/25)
 
★ JR御茶ノ水駅を聖橋から臨む(グーグル・ストリートビューより)
ochanomizu_hijiribashi

カテゴリー
ニュース

「走り屋狩り」少年ら逮捕 大垂水峠で強盗 神奈川(2009.2.25)

 若いころ、特に意味がなくてもドライブすることが楽しかった。今では観光地となっているお台場周辺も、当時は船の科学館くらいしかなく、さみしい埋め立て地という感じだった。国道20号を都内から西部に向けて走ると、神奈川との都県境に「大垂水峠」というところがある。この周辺は片道1車線の狭い道路で、カーブが連続して続く。その大垂水峠付近で「走り屋狩り」と称して強盗を繰り返していた少年が捕まった。
 
 神奈川県警少年捜査課と津久井署は、相模原市内の18〜19歳の少年ら7人を強盗や傷害容疑で逮捕した。県警によると、少年らは2人乗りしたバイク4、5台で男性会社員(25)の車の前に割り込み、低速走行で無理矢理停車させ、顔を殴って現金6万円を奪った疑い。少年らは「スリルがあり、遊び感覚でやった」と容疑を認めている。
 
 現場は民家などはほとんどなく、車が停車させられたら逃げようがない。被害者にはお気の毒のことであったが、その被害者がもし本当に「走り屋」であるならば、これを機会にやめた方がいいだろう。相模湖にも近いこの国道20号では「走り屋」による暴走行為で毎年若い人が死亡している。暴走行為に及んで事故死するというのは一番つまらない死に方である。
 
 ところで、以前のこの場所は「相模湖町」であったが、相模原市、津久井町、藤野町、相模湖町、城山町が合併して「相模原市」となった。現在は来年3月までに政令指定都市に移行準備中であるという。市としての面積は県内で横浜市に次いで2番目となった。
 
 
☆ もし強盗に出会ったら、他の憶病者達と一緒に並んでいなさい。あなたの勇気は、もっと自分の得になる時のために取っておいたらいい。(O.ヘンリー)
 
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
 
★ ”走り屋狩り”少年ら逮捕 都県境の峠で強盗容疑(産経新聞・09/2/22)
★ 相模原市ホームページ
 
 

カテゴリー
ニュース

「医師の車」を緊急車両に

 
 8年前、自宅療養していた祖父が肺がんで他界した。「入院と自宅療養とどちらがいいですか?」と聞かれ、迷わず後者を選んだ。比較的、病院からは近かったとはいえ、容態が急変してから連絡し、訪問看護のスタッフが来るまではそう早くはなかった。スタッフが到着すると薬が投与されて、祖父も苦しみが和らいだようであった。そして30日ほどが経過した某日、祖父が苦しみだした。これまでにはない苦しみ方だ。急いで病院に電話をした。
 
 訪問看護師の女性が自転車で駆けつけて来たが、偶然にもかつて同じバイト先で一緒に働いたことのある女性だった。彼女は半分に切った座薬を入れてそのほかの処置もして帰って行った。その10分後、祖父とは永遠の別れとなってしまった。
 
 末期患者の場合、病院よりもできれば自宅療養をしたいと思うのは当然だ。しかし、自宅と病院があまりにもかけ離れている場合、容態が悪化したときにすぐに対応してもらえないのは不安だ。患者本人も苦しいであろう。
 
 国土交通省と警察庁は09年度から、在宅医療を受ける終末期患者の苦痛を和らげるために、緊急治療に駆けつける医師の車両を緊急自動車に認定することを決めた。救急車同様に優先走行などが許可される。車種は問わないが、赤色灯とサイレンを備え付ける必要が生じる。塗装にはパトカーや救急車などのような制限がない。「周辺住民に知られたくない」という患者側の要望に応えたものだ。
 
 少子高齢化が現実的に始まっている状態で、医師や救急隊員の負担増が懸念される。こうしたこともあり、「医師の乗った緊急自動車」の需要は高まるに違いない。人間の最期が穏やかに、そして一番人間らしい瞬間を迎えられるように、こうした取り組みが積極的に行われることが望まれる。
 
 「おじいちゃん、この看護婦さんとは前にアルバイトで一緒に働いてたんだよ」というと、看護師の彼女も「Nonoさんには大変お世話になったんですよ」と返してくれた。おじいちゃんはにっこり微笑んでいた。80年生きてきた人の最期っていうのは、たくさんの人に声をかけられて、手を握られて、看取られて、そんな風にはなかなかいかないものなんだな。
 
 
☆ 亡くなった人を悼むのは愚かだしまちがったことである。それよりもそのような人が生きていたことを神に感謝すべきだ。(George A. Patton)
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ 在宅終末期患者:苦痛緩和のため「医師の車」を緊急車両に(毎日新聞・09/1/13)
 
 

カテゴリー
ニュース

自転車にも免許証交付を

 前に書いたが、自動車の運転免許証そっくりの「自転車免許証」を交付する自治体が増えているという。本物の免許証に似ていることから、子供たちも大喜び。何よりも免許証を持っていることで、交通規範の自覚を持つことへと効果はつながる。
 
 自宅が繁華街に近いこともあって、車のみならず人も自転車も多いが、自転車のマナーの悪さには辟易してしまう。携帯電話を操作しながらの脇見運転は当たり前、交差点での一時停止無視、無灯火に二人乗り、歩行者を蹴散らして疾走する”暴走車”。盲導犬を連れている人の前を突っ切る若者。
 
 提案したいのは、自転車にも運転免許証を交付したらどうかということ。自動車のような専門的技術の習得はする必要はないが、標識を守る、歩行者優先を意識するなどの交通マナーの学べる機会を設けるべきである。地域の小・中学校を定期的に開放し、実際に走ってもらって問題点を警察官なり、交通のプロが指導するのである。
 
 そもそも自転車も車やバイク同様に、道路交通法によって交通規則を守らなければならない。都内ではかつて、自転車を運転していた女性会社員が、年配の女性をはねて死亡させる事故が起きた。自転車というのは、車やバイクよりも交通規範が薄れやすい。だから交通講習を受講してもらい、合格者に”免許証”を交付することを積極的に行い、安全に対する意識を向上させるべきだ。自転車免許証の交付というのは、十分に意義のあることではないだろうか。
 
 自転車を暴走させているかた、幼い子が見ていますよ。
 
 
☆ 人間が「わたし」という言葉で話し始めたその日から、エゴイズムは前進して止まるところを知らない(イマヌエル・カント)
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
  
★ 子供たちに「自転車免許」(本ブログ・07/1/18)
★ 全国初 荒川区自転車運転免許証制度がスタート(荒川区・自転車免許)
 
 

モバイルバージョンを終了