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逆転する一方通行道路の思い出 東京・阿佐ヶ谷

 
 東京・杉並区阿佐谷北には松山通り商店街というところがある。ここは旧中杉通りとも呼ばれ、以前は練馬区・西武池袋線中村橋駅周辺、中野区上鷺宮、鷺宮、白鷺、そして杉並区阿佐谷北を結ぶ主要道路であった。道幅の狭い商店街なのだが、かつては路線バスのルートでもあり、JR中央・総武線阿佐ヶ谷駅に行くための要の道路であった。この商店街は午前0時になると阿佐ヶ谷駅・上り方面への一方通行、午後0時になるとそれが逆転する。
 
 この商店街の人の目は厳しく、うっかり逆走している車があると、運転手をにらみつけて逆走していることを暗に非難していることもよくあった。そんなある日にパトカーが緊急走行でもないのに逆走していた。にらみつける通行人。しかし当の警察官はそんな”異変”に気付きながらも状況が飲み込めていない感じでオロオロしていた。標識を見れば一方通行が逆転することが分かるものを、本職である所轄の警察官が間違えるとは何とも情けない。
 
 
 新潟県警新潟東署は、一方通行を逆走したとして、同署の男性警察官を道路交通法違反(通行禁止)の疑いで反則切符を切った。新潟市東区の一方通行を約100メートル逆走、通行人が目撃して110番した。切符を切られた同署員は「うっかりしていて、全く標識に気付かなかった」と話している。
 
 
 先日、冒頭の松山通り商店街に行く機会があった。長く住んでいた街なので懐かしい。しかし少しばかり寂しい光景を目にした。かつては商店ばかりで栄えていたここも、一部がマンションやアパートになってしまった。更地も目にする。商店街が商店街でなくなっているのだ。昭和57年頃に並行して位置する中杉通りが完成したこともあって、主要道路ではなく生活道路となった松山通り商店街。そして、時間になると逆転する一方通行は、終日下り方面への一方通行となっていた。
 
 JR阿佐ヶ谷駅を中心に南北に延びる中杉通り。ここは大好きである。けやき並木が美しいから歩きたくなるし、小さなお店ができて道に花を添える。そして道が一番活気づくのは、そこに人が通るときである。松山通り商店街が中杉通りに負けそうな感じがして少々寂しく感じた。
 
 
☆ 隣人よりもよい書物を著したり、よりよい説教をしたり、より上手にねずみ取りを作ったりすることができれば、森の中に家を建てようとも世間がその戸口まで人の通う道を作るだろう(Ralph waldo Emerson)
 
※ JRの駅表記は「阿佐ヶ谷」であるが、住所表記は「阿佐谷北」「阿佐谷南」です。
 

 
 
★ うっかり?パトカーが逆走で反則切符 新潟県警(産経新聞・09/5/2)
 
 
 

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