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警視庁と神奈川県警が都県境で合同訓練 県境での事件発生に対処

 テレビ朝日系ドラマ「相棒シーズン7」の11話「越境捜査」では、警視庁と神奈川県警が合同で事件解決のために奔走する。警視庁組織犯罪対策5課の角田課長率いるメンバーとともに杉下右京が銃刀法違反(拳銃の不法所持)容疑で男の逮捕に向かうが逃げられてしまう。現場が神奈川県との都県境であることから、警視庁と神奈川県警の合同捜査が始まる。その事件の解決を見ることになるが、もう1つの合同捜査が展開されることになる。
 
 この話は実際に起きた事件をモチーフにしていると思われる。92年7月、神奈川県警の捜査員数人が強盗容疑の男(当時23)を逮捕するために神奈川県大和市内のホテルに向かった。男を取り押さえようとしたが、男は拳銃を発砲して逃走した。
 
 男が銃を持っているということを予想していなかったため、捜査員全員は拳銃を所持しておらず、丸腰で男と対峙することになった。その結果、銃撃を受けた捜査員1人が死亡した。トラックで逃走を図った男に対して捜査員1人が車体にしがみついたが振り落とされて重傷を負った。
 
 男は逃走中に通行人に対して銃撃をして負傷させたあと、神奈川県と東京都町田市のと都県境で行方不明になった。このため県警は警視庁と連携して男の行方を追うことになったが、男の行方がはっきりしなかったことに加え、県を越える場合の連携の取り決めがなかったこともあり現場は混乱することになった。
 
 捜索の結果男の潜伏先が判明し、警視庁の特殊部隊が男を逮捕することになった。この事件を機に警視庁と神奈川県警の連携が考えられることとなった。
 
 警視庁と神奈川県警は11月24日、都県境での事件発生に対処するため合同で訓練を行った。JR町田駅付近で事件発生との想定で行われ、無線の連絡方法などが確認された。
 
 東京都町田市は地理的に特殊である。逆二等辺三角形の形をした町田市が神奈川県内に食い込む形になっている。そのため町田市内で重要事件発生時には、警視庁のみならず隣接する神奈川県警7署(相模原、相模原南、大和、瀬谷、緑、青葉、麻生)の協力が不可欠だ。
 
 繁華街であるJRと小田急線の町田駅周辺では事件が多いが、駅の西部は神奈川県相模原市南区が隣接する。都県境が複雑に入り組んでおり、緊急配備などの連携がうまくいかなければ92年のような事件の再発が懸念される。
 
 今回の合同訓練はそうした事件発生に迅速に対処するためのものである。東京、そして政令市となった相模原市では人口急増に伴い事件事故発生が多くなっている。周辺治安維持のために警視庁と神奈川県警の協力関係は維持されなくてはならない。そして、この地域のみだけではなく、全国でも都府県境での連携体制を整える必要があるだろう。
 
  
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★ 町田警察署(警視庁)
★ 警視庁と神奈川県警、都県境で合同訓練(日テレNEWS24・11/11/25)
 
 
 

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埼玉・三郷の女子中生切りつけ通り魔、埼玉の男子高校生を逮捕 千葉の事件関与供述  埼玉県警(2011.12.5)

 埼玉県警捜査1課と吉川署は、通信制高校2年の少年(16)=三郷市=を殺人未遂などの疑いで逮捕した。この少年は三郷市の路上で帰宅途中だった市立中学3年の女子生徒(14)のあごを刃物で切りつけた。女子生徒はあごに5センチほどの切り傷を負い入院していた。少年は調べに対して「歩いている人を殺そうと思った」「松戸もやった」などと容疑を認めている。
 
 隣接する千葉県松戸市でも女子中学生と女児が切りつけられ、1人は傷が肺にまで達する大けがをしており、埼玉・千葉両県警は事件の関連を調べる。3事件で共通していたのは、不審な黒っぽい服装をした男が目撃されていたことだった。
 
 埼玉県警は防犯カメラから少年を割り出した模様。容疑者が捕まらない状態が続いていたことで事件のあった小学校などでは、保護者らが見守る中、児童は集団で登下校をする事態になっていた。
 
 逮捕のきっかけは警察に寄せられた「少年がナイフを持っている」という情報であった。これをもとに外出していた少年を職務質問したところバタフライナイフ(刃渡り17センチ)を所持していたため、銃砲刀剣類所持等違反の現行犯で逮捕した。
 
 千葉県柏市では、カッターナイフを持った男が目撃されているが、その事件については少年は「知らない」と容疑を否認している。捜査当局では、松戸の事件や動機についても詳しく調べる方針。
 
 
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★ 連続きりつけ「なたで殺そうと思った」高2男子 さらなる犯行準備か(産経新聞・11/12/6)
★ 中3刺傷容疑で高2男子逮捕 女児事件も認める〔読売新聞・11/12/5)
 
★ 事件の発生状況県下全体(千葉県警察本部)
★ 市町村別の犯罪率(埼玉県警察本部)
 
 

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暴排進める企業への襲撃増加 警察による保護活動が急務

 警察庁は暴力団排除条例が全国で成立するなか、企業への襲撃事件が相次いでいることを受けて、関係者を保護するための指針を定めた要項を改正する方針を決めた。現在では暴排条例を進めている企業だからといって直ちに保護する法律も体制も整っているわけではない。こうしたことを明文化して企業を守る対策を進める。
 
 先月26日、北九州市小倉北区内の建設会社会長の男性(72)が2人組の男に襲われて射殺される事件が起きた。現在のところ、襲われた会社が暴力団排除活動を積極的に行っていたかは定かではない。しかし、「地元工事に介入する暴力団との交渉を求められたこともあったのでは」と捜査関係者の証言もある。いずれにせよ、拳銃で射殺するという手口から、犯行は暴力団関係者とみられており、福岡県警北九州地区暴力団犯罪対策課と小倉北署は捜査員100人を動員して捜査している。
 
 暴力団排除条例を制定するのはいいが、これを進める企業に対抗した暴力団の動きも推測できる。警察当局はこうした事も踏まえ、不審な情報を企業から収集して企業保護活動に乗り出さなければならない。もし保護活動がままならず、企業に対する暴力団の強い圧力があった場合、暴排条例は体を成さなくなる。
 
 一昔前であれば、暴力団が一般人に銃口を直接向ける事件は起きなかった。せいぜい会社や車などに発砲して”警告”する程度であった。それが命を取りに来るとなれば、暴排対策が萎縮する可能性もある。警察当局は是が非でも事件の解明と容疑者確保に努めなくてはならない。
 
 警察庁によると、企業に対する襲撃事件が先月までに27件発生。これは去年の同じ時期の2倍以上になるという。一般市民に暴力団排除を求めるのならば、強力な保護対策を打ち出さなければ暴力団対策が滞ることになる。
 
  
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★ 暴力団排除企業への襲撃が急増(NHKニュース・11/12/4)
★ 仕様拳銃は回転式か 少なくとも2発発射 建設会社会長射殺・福岡県警(朝日新聞・11/11/27)
 
 

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無理心中、難病の妻と介護の夫が死亡 「恐怖でいっぱい」 札幌

 こうした悲劇が後を絶たない。札幌市で、難病の妻と介護していた夫が死亡しているのを親族が見つけた。警察では無理心中とみて調べている。
 
 北海道警南署(札幌)によると、死亡していたのは札幌市南区藤野の無職の男性(80)と妻(74)。妻の首には手で絞められた痕があった。夫婦は二人暮らしだったが、妻は難病指定されている「筋萎縮性側索硬化症」で寝たきりの状態であった。
 
 介護をしていた夫は「自分も寝たきり状態になることを考えると、恐怖でいっぱい」と書かれたノートの切れ端が残っていた。同署では夫が書いたものとみている。妻は布団の中で死亡しており、顔にはタオルがかけてあった。夫は敷地内の納屋の棚にひもで首を吊っていた。
 
 以上の状況だと日常的な生活風景が見えてこないが、老老介護の現実がまた悲しい結末を迎えることとなった。デイケアサービスの利用はなかったのか、近所づきあいや友人との付き合いはなかったのか、そう考えてしまう。
 
 年を取るとだんだん友人が少なくなっていくのは仕方のないことである。高齢化が進行している現在、何らかの形でお年寄りが社会と接点を持っていれば、この夫は自分の妻に手をかけることはなかったであろう。
 
 お年寄りは未来を語ることより過去を語ることのほうが多い。いま絶望している人というのがお年寄りであるならば、そして光が差すことなどないと考えたならば、今回の事件はあまりにもやりきれない。札幌のご夫婦のご冥福をお祈りいたします。
 
 
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★ 難病の妻と介護の夫死亡、無理心中か(読売新聞・11/11/12)
★ 筋萎縮性側索硬化症(難病情報センター)
 
★ 日本人、4人に1人は65歳以上 積極的長寿の促進を(本ブログ・09/9/27)
★ 老老介護の現実 進行する少子高齢化の問題(本ブログ・09/9/8)
★ 「私を死刑に」男性被告に懲役7年(本ブログ・09/2/6)
★ 認知症の母親尾を殴り殺す 51歳会社員逮捕(本ブログ・06/5/28)
 
 

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福岡の追突3児死亡飲酒事故 上告棄却 懲役20年確定 最高裁

 2006年8月25日、福岡市で飲酒運転をした元福岡市職員の男の被告(27)が乗用車に追突、3児が死亡した事件で、最高裁第3法廷の寺田逸郎裁判長は上告を棄却した。危険運転致死罪などで懲役20年が確定した。
 
 裁判官5人のうち4人の多数意見。2001年に新設された危険運転致死罪は、適用の基準が曖昧であったため、悪質だと思われた飲酒事故でも検察や裁判所が適用を見送るケースがあった。飲酒運転を「危険運転」とし、積極的な同罪適用につながったことになる。
 
 事故当時、被告はその場で救護措置をすることなく、水を大量に飲んで証拠隠滅を図ったがその場で身柄を拘束された。幼い子供3人が海に投げ出された事実を同乗していた両親は目の当たりにしたことになり、ショックは筆舌しがたい。これだけ悲惨な事故であったのにもかかわらず、その後も飲酒運転は全国から無くなることはなかった。
 
 この事件の7年前、東京の東名高速東京IC付近で、飲酒運転していた男のトラックが乗用車に追突。乗用車は大破し炎上。両親の目前の車内で3歳と1歳の子供が焼死するという痛ましい事故が起きている。我が子が目の前で「熱い」といっていた声が聞こえた。この事故も、危険運転致死傷罪の成立に大きな影響を与えた。
 
 福岡の事件について、最高裁判決で危険運転致死罪が積極的に適用されたことで、現場の警察官や検察なども二の足を踏むことが無くなるのではないか。法の番人だけではない。車を運転するすべての人に結果の重大性を認識させるという大きな意味を持つ。好んで事故を起こす者はいない。だから結果の重大性を充分に認識してハンドルを握らないといけない。
 
 幼い我が子が一瞬にして奪われた悲しみを被告は考えなくてはならない。我々も、酒を飲んでハンドルを握ったらどんなことになるのかということを、何度でも何度でも考えなくてはならない。被害者になる必要の無かった小さな子供達の無念さを、何度も何度も考えなくてはならない。
 
 
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★ 福岡飲酒事故、被告の上告棄却 実刑確定(日テレNEWS24・11/11/2)
★ 福岡・3児死亡飲酒事故 懲役20年判決確定へ(朝日新聞・11/11/2)
★ 飲酒追突3児死亡、上告棄却 懲役20年確定へ(読売新聞・11/11/2)
 

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母親に覚せい剤漬けにされ売春をさせられた女の子 札幌 (2011.9.22)

 「あまりにもひどい家庭環境」と道警捜査員が語った。8月中旬、札幌市内の無職の少女(16)が覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで北海道警札幌西署に逮捕された。好奇心で手を出したというような話ではない。実母に勧められて覚せい剤を使用した。
 
 少女は札幌市内で先月任意同行を求められて、尿検査で覚せい剤成分が検出された。実母からの勧めを断ることができなかった。そればかりか、小学6年生のころから実母に命じられて売春をした。出会い系サイトに自らアクセスして相手を探す。もらった金は実母に渡した。覚せい剤欲しさに実母は少女に売春を命じた。
 
 実母が覚せい剤取締法違反(使用)で逮捕された数年前に、少女は児童相談所に保護される。しかし実母が出所すると再び同居し、中学にもほとんど通わずに実母や暴力団関係者とのつながりの中で生活が続いた。
 
 20日には少女にわいせつ行為をした暴力団関係者の男(36)が北海道青少年健全育成条例違反容疑で逮捕される。この男は覚せい剤の売人とみられている。また少女の養父(35)も覚せい剤取締法違反(使用)容疑で逮捕された。
 
 読売新聞の記事にもあるように、虐待ともいえる劣悪な家庭環境だ。少女にはきょうだいが何人かいるようであるが、父親が誰なのか説明できないほど複雑であるという。道警によると、少女は「家賃は大丈夫かな」と、住んでいるアパートの家賃の支払いを心配することがあるという。
 
 22日、少女は中等少年院送致の保護処分が決定した。

札幌市の無職少女(16)が母親の勧めで覚せい剤を使用したとされる事件で、覚せい剤取締法違反(使用)の非行内容で送致された少女の少年審判が22日、札幌家裁であった。池田好英裁判官は、少女を中等少年院送致とする保護処分を決定した。
 池田裁判官は「非行の性質や成育歴、家庭環境などを総合的に考慮すると中等少年院送致が相当」と述べた。中等少年院は、矯正教育を目的とする少年院のうち、主に16-19歳を収容する施設。<北海道新聞9月22日夕刊掲載>

 
 成長過程にある少女を覚せい剤漬けにした実母の罪は大きい。そして実母の私利私欲のために売春までさせられた少女の心理状態が心配である。少女は未成年であるし、今後実母と一緒に生活をすることは難しくなるであろう。
 
 ほとんど学校に通っていなかった少女を助けることができなかったのか非常に残念である。闇のような生活の中で少女の苦しみを見つけてあげられなかった地域社会の冷酷さを垣間見る気がした。虐待防止が叫ばれているが、家の中を他人が入ることの難しさを改めて痛感する。
 
 少女は取り調べの中で「専門学校に行って仕事をしたい」と話しているそうだ。少女のこれからの人生で味方になってくれる新しい環境が芽吹くことを期待したい。少女にとっての教育は、忘却であり、少女らしく新しいことに挑戦する初々しさだ。若さというのはそれが可能であることをいつか本人が自覚するときが来ることに期待したい。
 
 
★ 母にすすめられ覚せい剤、命じられ売春の16歳(読売新聞・11/9/20)
★ 16歳少女、母が強要し覚せい剤 使用容疑で道警逮捕 小6から売春も(北海道新聞・11/9/21)
★ 覚せい剤使用の少女、少年院送致に 札幌家裁決定(北海道新聞・11/9/22)
 
 

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JR北海道社長の遺体発見 北海道小樽市の沖合(2011/9/18)

 18日午前7時50分ごろ、北海道小樽市から約1キロの沖合で、釣り人が浮いている男性の遺体を見つけ、小樽海上保安部に通報した。死後数日が経っていると見られ、道警では指紋などから、12日に失踪したJR北海道の社長(64)と断定した。
 
 12日に家族が社長がいないことに気付き、北海道警札幌・東署に捜索願を出していた。その後、石狩市内の海岸で社長の自家用車が見つかり、道警や消防で付近を捜索していたが、社長を発見することができなかった。
 
 社長は、占冠村(しむかっぷむら)で発生したJR石勝線トンネル内での特急脱線炎上事故のあと、相次いだ一連の不祥事で心労が重なり「仕事で迷惑をかけた」などと書き置きに記されていた。
 
 残念ながら、最悪の結末となってしまった。事件や事故が起これば組織のトップが責任を取るのは当然だと言えるが、それにしてはあまりに荷の重いことの連続となってしまったに違いない。しかしこれは社長だけの責任ではない。事故や不祥事を起こした同社社員は、
これで襟を正して事件事故防止に社を挙げて全力で取り組まなくてはならない。不祥事を起こせば苦しむのは本人だけではないということである。
 
 社長のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
 
 
★ 失踪のJR北海道社長、遺体を確認 小樽沖(読売新聞・11/9/18)
★ 小樽沖の男性遺体、JR北海道社長と確認(朝日新聞・11/9/18)

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どこに行ってしまったの? 大分・北海道・川崎 行方不明になった人 

 大分では2歳の女の子
 
 大分県日出(ひじ)町のスーパー「マルショク川崎店」の駐車場で13日、停めておいた車の中から女児(2)が行方不明になった。大分県警日出署では事件に巻き込まれた可能性が高いとして公開捜査に踏み切った。
 
 女児が行方不明になったのは、母親が買い物に行ったわずか3分の間の出来事である。また、女児は足が悪いため自分で遠くまで動くことができない。女児が寝ていたため、エンジンをかけたまま車のドアをロックしていなかった。
 
 スーパー店内には防犯カメラがあるが駐車場にはない。スーパーの店長に対し、「不審者の防犯対策として防犯カメラをつけた方が良い」と進言した住民がいた矢先の出来事だった。県警では620人体制で周囲の捜索や不審者の目撃情報など聞き込みを続けている。
 
 札幌ではJR北海道社長
 
 12日、JR北海道の社長(64)が書き置きを残して行方不明になった。北海道警札幌・東署では、社長の車が発見された石狩市内の海岸付近を中心に、海上保安庁や消防、JR北海道の社員などとも連携して捜索したが、社長の行方はつかめていない。
 
 北海道滝川町では女性職員
 
 14日、北海道滝川町で町の臨時職員として町立図書館で働いていた、工藤陽子さん(36)が職場から行方不明になって1カ月が経った。行方不明になったのは30分ほどの時間帯であることが北海道警紋別署の調べで明らかになった。有力な手がかりはなく、道警では70人体制で捜査をしている。
 
 工藤さんは町営住宅で一人暮らしをしていたが、家の鍵を紛失したことから鍵を交換している。また、自宅付近では不審な男2人組が目撃されているが、工藤さんの失踪と関係があるかは不明だ。これまでの捜査で、工藤さん自らが失踪するような痕跡は見つかっておらず、県警幹部は事件や事故に巻き込まれた可能性が高いと判断している。
 
 同図書館は平日は複数の職員で勤務しているが、工藤さんが失踪した日曜日は1人の勤務であるという。かつて同図書館でアルバイトをしていた女性は「広くて電気がついていない部分もあり、1人で働くのは怖いと感じた」という。防犯カメラや防犯ブザーなどの設備はなかった。
 
 川崎ではリポーターの奥山英志さん
 
 30年以上にわたってテレビのワイドショーなどでリポーターとして活躍していた、奥山英志さん(62)が3月12日以降、音信不通の状態になっている。前日の震災発生時には所属事務所である吉本興業と家族が安否確認をしたときには連絡が取れている。家族が神奈川県警多摩署に捜索願を出した。
 
 家賃が滞納されていたことから奥山さんの失踪が判明。家族や同社社員が奥山さんの部屋に入った時には荒らされた形跡はなかった。室内には洗濯物が干されており、お風呂の水も張られた状態であった。トイレには4月5日付の新聞があったことから、この日には自宅にいた可能性が高いとみられる。
 
 フジテレビの情報番組「とくダネ!」では、司会の小倉智昭さんが、「もし見てたら連絡が欲しい」とコメント。長年の仕事仲間である前田忠明さんと武藤まき子さんも心配な表情を浮かべる。
 付き合いが長いぶん、前田さんは突っ込んだコメントをする。「もし自分の命を絶つようなことがあればその痕跡があるはず。それがない」とし、武藤さんは「取材で自殺をした人の事件の現場に行っても、『ああいうことは絶対にいけない』と大きな声で言う人だから自分で命を絶つことは考えられない」と語り、「奥ちゃんまってますよ、みんな心配してるから」と語り、前田さんが「どこかで見てたらぜひ連絡を」とカメラに向かって話した。
 
 行方不明者年間8万人
 
 警察庁によると、平成22年中に警察に捜索願が出された行方不明者数は全国で80,655人。男性が51,706人で全体の64.1%。所在確認ができたのは、「発見」が26,281人・「死亡確認」が4,795人・「帰宅等確認、その他」が47,391人となっている。原因・動機としては「家庭関係」が18,483人と最も多く、次いで「疾病関係」が12,690人、「事業・職業関係」が11,182人などと続く。
 
 統計が残っている昭和31年からみると、行方不明者数は約8万5千人から昭和58年のピーク時115,236人。その後は8万人から10万人で推移し、平成18年以降は9万人を下回る。所在確認者数は記録の残っている昭和41年が約6万3千人、その後は6万人から9万人の間を推移している。
 
 5月4日、茨城県鹿嶋市の海岸に漂着した遺体が、宮城県気仙沼市の女性(52)だということが15日に判明した。320キロも流されていた。東日本大震災で行方不明になっているかたは、6県で4千人を超える。
 
 一日も早く、みなさんが見つかりますように。発見されることで、悲しい時間が癒されますように。
 
 
 
★ 大分の不明2歳女児、県警が公開捜査(読売新聞・11/9/15)
★ 石狩の海岸 捜索続く JR社長不明(北海道新聞・11/9/14)
★ 《焦点》滝上 女性不明1カ月(朝日新聞・11/9/14)
★ 北海道警察本部 紋別警察署
 
★ リポーターの奥山英志さんが春から行方不明 洗濯物干されたまま(産経新聞・11/9/13)
 
★ 平成22年中における行方不明者の状況(警察庁・11/5・PDFファイル)
 
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