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無理心中、難病の妻と介護の夫が死亡 「恐怖でいっぱい」 札幌

後を絶たない老老介護の悲劇。

 こうした悲劇が後を絶たない。札幌市で、難病の妻と介護していた夫が死亡しているのを親族が見つけた。警察では無理心中とみて調べている。
 
 北海道警南署(札幌)によると、死亡していたのは札幌市南区藤野の無職の男性(80)と妻(74)。妻の首には手で絞められた痕があった。夫婦は二人暮らしだったが、妻は難病指定されている「筋萎縮性側索硬化症」で寝たきりの状態であった。
 
 介護をしていた夫は「自分も寝たきり状態になることを考えると、恐怖でいっぱい」と書かれたノートの切れ端が残っていた。同署では夫が書いたものとみている。妻は布団の中で死亡しており、顔にはタオルがかけてあった。夫は敷地内の納屋の棚にひもで首を吊っていた。
 
 以上の状況だと日常的な生活風景が見えてこないが、老老介護の現実がまた悲しい結末を迎えることとなった。デイケアサービスの利用はなかったのか、近所づきあいや友人との付き合いはなかったのか、そう考えてしまう。
 
 年を取るとだんだん友人が少なくなっていくのは仕方のないことである。高齢化が進行している現在、何らかの形でお年寄りが社会と接点を持っていれば、この夫は自分の妻に手をかけることはなかったであろう。
 
 お年寄りは未来を語ることより過去を語ることのほうが多い。いま絶望している人というのがお年寄りであるならば、そして光が差すことなどないと考えたならば、今回の事件はあまりにもやりきれない。札幌のご夫婦のご冥福をお祈りいたします。
 
 
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