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人を笑顔にする笑顔を持つ人

 
 とある飲食店に行ったときに、「いらっしゃいませ!」と、元気よく若い女性が応対してくれた。気持ちが落ち込んでいたときだったが一気にその気分が晴れた。気分がよくなったところで”お礼のメモ”を別の店員さんに渡して店を後にした。当の店員さんはいなかった。
  
 仕事上、笑顔も売っていたのであろうと分かっていても、優しい目、謙虚な言葉遣い、ピンと伸びた背筋。こうした瞬間に助けられることもある。もしかすると、これは大げさではなく、相手の人生を変えるかもしれないその笑顔であるにもかかわらず、彼らの時給はそんなに高くなさそうなのはなぜだろう。 
 
 誠実な人柄が相手を魅了し、鼓舞することはあるに違いない。こうした人の姿勢が処方薬となって広く伝わればいい。そしてこの良薬はとてもとても甘い。
 
 昨今では、異性の店員さんに”ラブレター”でもあげようものなら、ストーカー的に考えられるかもしれなくて厄介だが、似たような経験をしたことがあったがゆえの行動だった。
 
 かつての職場である飲食店で、同僚の若い人たちが元気よく接客していた。お客さんの帰った後を片付けていると、そのテーブルにメモが置いてあり、「いろいろとふさぎ込んでいましたが、若い人たちの元気な姿を見てそんな自分がばかばかしくなりました。ありがとう。変なおばさんより」と書いてあった。そのメモで、私たちはさらに笑顔になったのである。
 
 
 

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革命を起こす傘 香港

 一国の社会が変化するときは独裁主義と民主主義がぶつかったときである。香港で、民主化を求める学生らが香港中心部に集まり香港政府に抗議している。「傘の革命」といわれている。
 
 かつてのフィリピンやイラク、リビアなどでも独裁政治に嫌気がさした国民が立ち上がった。エジプトを発端にした”アラブの春”ではフェイスブックなどのSNSが重要な役割を果たした。
 
 海外での出来事について、我々は報道の伝える部分しか分からなかったが、今では素人がそれを発信する。インターネットを自由に使い、表現・言論の自由という、日本ではほとんど当然の権利が他国でも担保されているかどうかが、その国の自由度を測る一つの指針となりうる。
 
 映像投稿サイトYouTubeに投稿された映像では、女子学生が世界に向けて「香港を助けてください」と題し、「この映像を見ている人には投票する自由があるでしょうが、私たちにはない」などと訴えかけている。
 
 民主国家といわれる国でも必ずしも100%の民主主義が保たれているわけではない。投票による結果が、その後の国民生活に難題を強いるときもあるからだ。
 
 だから、時として国民は声を上げなくてはならない。その声が、届くはずである。その声に共感してくれる世界の誰かに。
 
 そして、社会の変化に政府と国民がぶつかるなどではなく、自国の文化と他国の文化が出会い、社会が変わるような穏やかな”衝突”を願う。そのためには、その先見性を確保するための教育、そしてやはり声を上げ続けなくてはいけない。
 
 革命は「傘」が起こすのではなく、傘を持った人の言葉が起こすのである。香港の”雨”が早くやみますように。
 
 
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★ 香港民主化デモ(ハフィントンポスト・14/10/1) 
 
 

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いじめの思い出

 
 いじめの事件は子どものも大人のものも無くなる気配はない。いじめの内容も様々である。
 
 自殺の練習をさせられた、窃盗や恐喝の強要、持ち物の破損、服を脱がされ写真を撮られる、馬乗りになって殴られる、顔に落書きされる、廊下で顔面や腹を殴られる、小便をかけられる、ゴミや死んだハチ、カエルを食べさせられる、顔を踏まれる、被害者が自殺したあとも馬鹿にされる、いじめの現場を先生も見ていた、先生に相談しても何もしてくれなかった。先生が生徒に自殺の件を口止めした。
 
 昔からいじめが無くならないのは、いじめはいけないという事が充分に認識されていない事に加え、現場で対応する大人が及び腰になることである。こうした問題でいけないことは、見て見ぬふりをしてはいけないということである。いじめという嫌がらせは被害者が死に至る可能性が潜在的にある。死に近づいている人がいるかもしれない状況を看過していていいのか。
 
 私にもいじめられた経験もあれば、いじめた経験もある。
 
 特に、唯一のいじめ経験の相手は女の子であった。小学校2年生の時、同じ班の女の子のナオコちゃんがいじめられていた。暴力があったわけではないが、無視したりする嫌がらせの類いである。実はそのナオコちゃんと仲が悪いわけでは無かった。2人の時は仲良く話をしていたのに、班の友達が集まると私は加害者側に加わるのだ。卑怯者。
 
 そんなある日、そのナオコちゃんがふざけて私の体にぶつかってきた。その子の前だったので普通な態度でいたが、もの凄く痛かった。真似する人がいると困るので詳しくは書かないが、後日、彼女に同じ方法でぶつかっていった。やり方はシンプルなんだがこれがもの凄く痛かったらしく、彼女は泣いてしまった。私はその場で「ごめんね、ごめんね」といって謝った。
 
 今でもそれをたまに思い出す事がある。女の子をいじめるなんて男の子として最低でした。もしお会いする事があれば謝りたいと思っています。ナオコちゃん、ごめんね。
 
 こうして加害者側にいつまでも記憶に残る事がある。それを今後の教訓として生きるか、ただの過去として流してしまうか、その違いになる。過去を振り返ってはいけない、ということもあるが、振り返るべき過去もある。
 
 
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★ 「自殺の練習」をさせられていた・・凄惨ないじめの内容 大津市中学生死亡事件(NEVERまとめ) 
 

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届く思い、届かぬ想い

 イギリスでは45年ぶりに結婚した男女が話題になっている。男性と女性は若いころに一度親しくなったが、女性が別の男性と結婚。それから長い時を経て、女性は夫と父を相次いで亡くし意気消沈していたところ、元の男性が慰めて力になり結婚の運びとなった。45年の時が経過していた。
 
 岐阜県では風船に手紙を付けた小学生の女の子と60代の男性との交流が続いているという。手紙が風に乗って牧場経営の男性の所に届いた。牧場で子牛が生まれ、女の子が「モモ」と命名。男性は「名付け親の女の子にいつか遊びに来て欲しい」と喜んでいるという。
 
 結婚相手を探す場所として、選択肢の中にインターネットが珍しくなくなった。一昔前であればまゆつば物であったが、真摯なやりとりをしている事で相手の事も理解し、いきなり結婚という事も当たり前になった。
  
 Facebook(フェイスブック)やmixi(ミクシィ)などのSNSなどでは、友人が他の知り合いの日記に何とコメントしているのか分かる事もあり、誠実な言葉は周りにも安心感を与えるはずである。
 
 その一方で、冒頭の話のように時間をかけて信頼関係を構築し、親しくなる人たちもいる。出会いのきっかけは、時間の長短を区別しない時代になったのである。
 
 しかし、これが「出逢い」になるのであれば、少しばかり時間をかけたい。本当にこの人なのか、相手の存在が自分を高揚させるのか、会いたいのか、逢いたいのか、その結論までの時間を急ぐと自分の気持ちの詰まった風船は割れてしまう。若い人は特に自分を大切にし、ネットを介して人に会う事は気をつけた方が良い。
 
 イギリスの夫婦は共にSNSをしていないのだという。「風船」という言葉を見て、風の船とやらに乗りたくなった。 
 
 
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★ 29年前の手紙入りビンが漂着 青森(本ブログ・08/1/30)
 
 

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毎日が作る今日は何の日

 長崎で107歳の女性に記念品が配られたという。長崎市内にある特養ホームで過ごす内山マサヱさんは、明治40年2月生まれであり、市内の女性では最高齢であるという。田上・長崎市長が長寿のお祝いに訪れて記念品を手渡した。そのあと「もっともっと長生きしてください」などと声をかけたという。
 
 この手の報道を見聞きするたびに思う。長寿の秘訣とは何であろうと。テレビで語るお年寄りのかたの多くは、「細かい事を考えない」「毎日晩酌をする」「趣味を持っている」といった答えが見えてくる。
 
 内山さんも料理や編み物が得意で趣味が多かったとのこと。長女の吉田恭子さん(81)は、「こんなに長生きしてくれくれるとは思っていなかったので、すごく嬉しいです。母には、これからも幸せに長生きしてもらいたいです」と語った。
 
 こうなると恭子さんもプレッシャーである。いま、お母さんに追いつくとすれば30年近くもある。マサヱさんはさらに先を行くであろうからこうなると体力勝負である。
 
 親を気にかけるきっかけは敬老の日であるが、「今日は何の日か」を考えるときに、積み立てられた思い出の積み木をもう一度見直したい。家族にとって何かが起きた、または起きる日である。その積み木を崩さないようにしたい。そして、「長生きが、もっともっと流行ればいいな」と考えながら、母との電話を終えた。
   
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★ 敬老の日 107歳女性に記念品 長崎(NHKWEB・14/9/15)
★ お年寄りと接する常識の変化(本ブログ・09/2/19)
★ 「オハヨー」とあいさつするカラス出没 街の人気者に 福井(本ブログ・10/9/19)
 

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1000円カットのお姉さん

 1000円でヘアカットできるA店に行った。いつ来ても混雑しているが、この時はたまたま女性の美容師のかたと2人きりになった。そこでA子さんに話しかける。
 
私「最近、頭がかゆくてかゆくて辛いんですが、こういうのはシャンプーが悪いんですかね」
A子さん「最近ではストレスが原因になっている事もあるみたいですよ。気になるのであれば受診をお勧めします」
 
私「何でもストレスですね」
 
A子さん「私はかゆい事はないですが、花粉症がひどくて鼻水が垂れてくるので、鼻にちり紙をつめてマスクをしてごまかしています。花粉症はないですか?」
 
私「全然ないですね(笑)」
 
 いろいろ話していたが、お客さんが来店されたので会話をやめた。
 
 その一ヶ月後、またその女性にカットしてもらう事になった。指名ができるわけではないので偶然だ。しかし、お客さんが列をなしていたので話しかけるのをやめた。しかし、最後に「もう花粉症は大丈夫ですか?」と話しかけると、女性は「ああ、やっぱり覚えていてくださったんですね」と笑った。「あれ、じゃあ僕の事も分かってました?」「はい(笑)」
 
 その一ヶ月後にB店に行った。女性の従業員B子さんであった。
 
 だれもお客さんがおらず、無言の状況が5分ほど続いたところで話しかけた。
 
私「こういうお仕事されている人って凄いですよね。人の体(髪)に触れるわけですから。最初は緊張しましたか?」
 
B子さん「それは緊張しましたよ。今よりも10分15分余計に時間がかかっていましたね」
 
私「最初のお客さんを覚えていますか?」
 
B子さん「ダンディな男性のかたでした。そんなに難しいカットではなかったので助かりました」
 
私「これまで難しいと思った事は」
 
B子さん「今でこそ何でもできますが、当初、イメージだけで伝えられるのが困りました。どうせなら何センチ切ってくれ、と言われた方が楽でしたから。トラブルが怖いので、最初は少なめにカットしがちなんですよ」
 
私「じゃあモデルさんの写真とか見せて注文するのは効果ありなんですね」
 
B子さん「そうですね。ただ、人の髪質や頭の形があるので、切ったらどうなるというのは事前に説明します」  
 
 
 いろいろなトラブルも経験したことがあるようで、後輩から「やっちまった!」と電話で連絡があったりすることもあるそうです。1000円カットは薄利多売のお仕事です。混雑時に話しかけるのは迷惑ですので注意しましょう。
 
 
B子さん「・・・ちなみに、最初のダンディなお客さん、初めて指名をしてくれたかたで、今も常連さんになっています(笑)」
 
私「それは凄いですね!そのかたは自分がお姉さんの第一号だという事は知っているんですか?」
 
B子さん「いや、、言ってない(笑)」
 
私「もう言っても良いんじゃないですかね」
 
B子さん「そうですね。もう本当の事を言ってもいいかもしれませんね(笑)」
 
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ホームでの救出劇、オーストラリアでも 50人が協力

 
 オーストラリア西部パースのスターリング(Stirling) 駅で6日、電車に乗り込んだ男性がホームと電車の間に片足が転落した。駅スタッフが10分かけて救出しようとしたが全く動かなかった。その光景を見ていた乗客が自然と集まり、およそ50人が協力し、車両を押して傾けて男性を救出した。男性は無事で、電車は15分遅れて出発した。
 
 同様の事は昨年7月にさいたま市内のJR南浦和駅で起きた。女性がホームから転落したが、乗客ら駅員が協力して女性を救出する事ができた。
 
 さらにその昔、1986年(昭和61年)に国鉄北浦和駅(当時)で、午前7時過ぎに女子生徒(16)が入ってきた電車と接触して電車とホームのあいだに挟まれた。女生徒はぐったりとし、自力で上がれなくなった。付近にいた駅員や乗客ら十数人が協力し、電車を押し傾けて女子生徒を救出した。女子生徒は2週間のケガで「めまいがしてふらついた」と語っていた。
 
 パースの駅や南浦和の駅の写真を見て清々しいなと思うのは、救出している人たちの顔が映っていない事である。いつも利用している駅に、人知れず他人を助けた人たちがさり気なく電車が来るのを待っている日常が存在するのである。
 
 昨年の南浦和駅の救出劇では、乗客らが「せーの!」と掛け声を上げて重い車体を傾けた。パースの駅ではなんと言ったのだろう。「ワン・ツー・スリー!」だろうか。「スリーと同時か、スリーを言った後か」などと言っている暇は、善意の瞬間にはきっとなかったのであろう。
 
 
★ Commuters Tilt Train to Rescue Man Who Got Stuck in the Gap(TIME・14/8/6)
 
 

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言葉のリサイクル

今日の短歌・36

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 そら見上げ
  
 心でつぶやく
  
 もし・ならば
  
 ためらいが消え
  
 希望飛び立つ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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