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死ぬ権利を実行した女性、息を引き取る 米国・オレゴン州

 
 
 末期の脳腫瘍のため激しい痛みに晒されていた女性が自ら尊厳死を選んだ。29歳。
 
 米国・オレゴン州のブリタニー・メイナードさんは、今年の1月に末期の脳腫瘍と診断され、尊厳死を選択できるオレゴン州に移り住んだ。尊厳死支援団体がブリタニーさんについて動画投稿サイトに動画を発表したところ、大きな反響があったという。
 
 「私は尊厳を持った死を選択し、今日がその日です。世界は美しく、旅は多くのことを教えてくれ、親友や仲間たちは多くのものを与えてくれた。さようなら」などとソーシャルメディアに投稿した。
 ブリタニーさんは、医師から処方された薬物を自ら投与し、家族に看取られて息を引き取った。
 
 国内外で議論を呼んだ。アメリカUSA TODAY紙では反対意見として、

「脳のガンで亡くなることはとても怖いことだが、伝統的なカトリックの家で育った人間としては自殺は受け入れられない」(”Brain cancer is a horrific way to die but, being raised traditional Catholic, suicide still a no-no.)

というコメントがあった。
 
 彼女の行為は自殺か。自然死以外は事故死か自殺である。彼女の行為が宿命づけられていたのだとしたら、それは自然死になりうるかもしれない。
 
 病気の苦しみはなった者にしか分からない。死の選択もそれをなした者にしか分からない。人の宿命とは闇である。いずれ誰もが死を迎える。その死に際して、国内外から議論が起こる尊厳というものを彼女は手に入れた。尊厳もなく死に至る人もいるというのに、である。
 
 
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★ Brittany Maynard, right-to-die advocate, ends her life(USA TODAY・14/11/2)
★ 脳腫瘍女性が「尊厳死」実行 ネットで宣言、議論呼ぶ 米(時事通信・14/11/3)
 
 
 
 

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古都・東京

 英語学習番組を見ていたら、アシスタントの女性がアメリカの首都としてワシントン州を指していた。メインキャスターに「ワシントンD.C.はこっちね」と訂正されていたが、ワシントン州は西海岸で、首都ワシントンD.C.(Washinton, District of Columbia)は東海岸であり、メリーランド州とヴァージニア州に挟まれたところに位置する。
 
 専門番組のアシスタントですらうっかり間違えて覚えている首都の位置。名前や地理が曖昧なのは外国人にとって仕方のないことなのかもしれない。
 
 外国人には有名だと思われていた首都東京。ところが、古都京都と混合、勘違いされていることが多いと判明した。「トーキョー」も「キョート」もひっくり返せばそうなるのであり、両方連呼していると間違える外国人も多いのだろう。京都に行ったのに「東京を観光した」という外国人もいるのだというから驚きである。せめて首都くらいは覚えて欲しいものだが。 
 
 東京五輪が開催されることで、名前も地理的要素も理解が進むことになるだろう。コンパクトで機能的な東京が世界にしれるよい機会である。
 
 外国人が東京を見るに当たって印象的だった記事を見つけた。それは、「東京は近代的でビルが建ち並んでいると思ったが、果てしなくビルが建ち並んでいた」といった内容のコメントだ。高層ビルから東京の街並みを眺めると、確かにひたすらビルが隙間なく作られている。これ見よがしに経済発展の矛先が地に着いている感じがする。
 
 それに比べて京都のほうは、高さ規制などの景観が条例で保たれており、歴史的建造物を守る姿勢が貫かれている。芸者ガールの本場でもあり、自然美と人工美の融合は東京はかなわないところである。

 ニューヨーク・タイムズの東京支局長は「長らく日本に住んでいるが、新宿に着物を作る町があることを2年前にようやく知った。東京にもそういう場所があることをアピールすべきだ」と述べた。(産経ニュース・14/10/21)
  

 それはしらなかった・・・。
 
 Tokyo is the capital city of Japan located in the eastern Japan. On the other hand, Kyoto is famous for its historic buildings and situated in the western Japan. By the way, Mt. Fuji is in eastern Japan and is closer to Tokyo than Kyoto.
 
 
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★ 「TOKYO」以外と知られていない 「京都」と間違われる”屈辱”(産経ニュース・14/10/21)
 
 
 

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革命を起こす傘 香港

 一国の社会が変化するときは独裁主義と民主主義がぶつかったときである。香港で、民主化を求める学生らが香港中心部に集まり香港政府に抗議している。「傘の革命」といわれている。
 
 かつてのフィリピンやイラク、リビアなどでも独裁政治に嫌気がさした国民が立ち上がった。エジプトを発端にした”アラブの春”ではフェイスブックなどのSNSが重要な役割を果たした。
 
 海外での出来事について、我々は報道の伝える部分しか分からなかったが、今では素人がそれを発信する。インターネットを自由に使い、表現・言論の自由という、日本ではほとんど当然の権利が他国でも担保されているかどうかが、その国の自由度を測る一つの指針となりうる。
 
 映像投稿サイトYouTubeに投稿された映像では、女子学生が世界に向けて「香港を助けてください」と題し、「この映像を見ている人には投票する自由があるでしょうが、私たちにはない」などと訴えかけている。
 
 民主国家といわれる国でも必ずしも100%の民主主義が保たれているわけではない。投票による結果が、その後の国民生活に難題を強いるときもあるからだ。
 
 だから、時として国民は声を上げなくてはならない。その声が、届くはずである。その声に共感してくれる世界の誰かに。
 
 そして、社会の変化に政府と国民がぶつかるなどではなく、自国の文化と他国の文化が出会い、社会が変わるような穏やかな”衝突”を願う。そのためには、その先見性を確保するための教育、そしてやはり声を上げ続けなくてはいけない。
 
 革命は「傘」が起こすのではなく、傘を持った人の言葉が起こすのである。香港の”雨”が早くやみますように。
 
 
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★ 香港民主化デモ(ハフィントンポスト・14/10/1) 
 
 

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ホームでの救出劇、オーストラリアでも 50人が協力

 
 オーストラリア西部パースのスターリング(Stirling) 駅で6日、電車に乗り込んだ男性がホームと電車の間に片足が転落した。駅スタッフが10分かけて救出しようとしたが全く動かなかった。その光景を見ていた乗客が自然と集まり、およそ50人が協力し、車両を押して傾けて男性を救出した。男性は無事で、電車は15分遅れて出発した。
 
 同様の事は昨年7月にさいたま市内のJR南浦和駅で起きた。女性がホームから転落したが、乗客ら駅員が協力して女性を救出する事ができた。
 
 さらにその昔、1986年(昭和61年)に国鉄北浦和駅(当時)で、午前7時過ぎに女子生徒(16)が入ってきた電車と接触して電車とホームのあいだに挟まれた。女生徒はぐったりとし、自力で上がれなくなった。付近にいた駅員や乗客ら十数人が協力し、電車を押し傾けて女子生徒を救出した。女子生徒は2週間のケガで「めまいがしてふらついた」と語っていた。
 
 パースの駅や南浦和の駅の写真を見て清々しいなと思うのは、救出している人たちの顔が映っていない事である。いつも利用している駅に、人知れず他人を助けた人たちがさり気なく電車が来るのを待っている日常が存在するのである。
 
 昨年の南浦和駅の救出劇では、乗客らが「せーの!」と掛け声を上げて重い車体を傾けた。パースの駅ではなんと言ったのだろう。「ワン・ツー・スリー!」だろうか。「スリーと同時か、スリーを言った後か」などと言っている暇は、善意の瞬間にはきっとなかったのであろう。
 
 
★ Commuters Tilt Train to Rescue Man Who Got Stuck in the Gap(TIME・14/8/6)
 
 

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民間機を撃墜か マレーシア航空機がウクライナ上空で(2014.7.18)

 
 1983年9月1日、アンカレッジ発ソウル行きの大韓航空ボーイング747型機が、ソビエト連邦(現:ロシア)の戦闘機に撃墜される事件があった。同機はソ連の領空を侵犯したために撃墜されたが、民間機を撃ち落としたソ連に対して国際社会から非難の声が上がった。同機が領空侵犯をした原因は分かっていない。
  
 ウクライナ共和国で17日、マレーシア航空ボーイング777型機が、地上からの迎撃ミサイルに撃墜された。ミサイルを発射したのは親ロシア派の武装勢力と思われているが、親ロシア派はウクライナ側に原因があると主張している。
 
 墜落現場周辺には、燃え尽きた機体の残骸が散乱した状態になっている。ブラックボックスは親ロシア派勢力が保管しており、真実の追究には同派が協力的である必要がある。
 
 300人近くが亡くなった。
 
 飛行機は人が便利に移動できる手段というだけではない。国と国をつなぐ夢の発明だったはずだ。最初はいつも、新しい発明は夢を語ることができるが、その目的が変容することがあるのが寂しい。飛行機は、戦闘機となると国と国を分断する。
 
 そして今回、夢を語ることのできないミサイルという発明によって罪の無い人たちが犠牲となった。人は時に、無意識のうちに悲しみを発明してきた。この発明だけは失敗を繰り返して欲しいものである。83年の大韓航空機には当時中学生だった同級生が乗っていた。そうか、あれから31年が経過しようとしているのか。
  
 
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★ 日航機墜落ともうひとつ、(本ブログ・05/8/16)
 

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顔に負傷で”顔が怖い”から入店を断られた少女 KFCの対応 米国 

 
 3才のヴィクトリア・ウィルシャーは最近祖父のもとを訪ねた時にピットブルに襲われ重傷を負いました。
  
 上あご下あごに加えて、鼻などの部分も負傷。ヴィクトリアは右目を失い、顔の右側全てを動かすことができなくなったのです。
 
 彼女は現在、栄養管を通して食事をし、複数の整形手術を受けましたが、成長過程でありしばらくの間手術を待たなければなりません。
 
 文字通りの傷という侮辱を加えることとして、ミシシッピ州のとあるケンタッキーフライドチキン(KFC)の店舗が、ビクトリアと家族を退店させたのです。理由は「彼女の顔が店内の他の客を怖がらせる」というものでした。
 
 ヴィクトリアの祖母であるケリー・ムリンズは、「家族がKFCにとどまっていたとき、ヴィクトリアは病院にいました。祖母はマッシュポテトを注文。ヴィクトリアは噛むことができなくても飲み込めると考えたからです。一人の従業員が祖母に近寄ると、”彼女の顔は他のお客様を怖がらせるので、お引き取りいただきたい”と言ったのです」。
 
 ヴィクトリアは帰宅途中ずっと泣いていました。今は外見を恥じているのですー 前例のない外見を。
 
 
 幸いなことにこの話には続きがあります。
 
 Facebookにヴィクトリアの画像を投稿しネットで提起したあと、話がKFCに伝わり、会社が間違いを正すために動き出しました。
 
 「金曜日にこの知らせを受けると共に、我々はすぐに調査を始めました。こうした人を傷つけ無礼な行動に対してKFCは許容できないのです」とKFC広報のリック・メイナード氏はAssociated Pressにメールで回答しています。「調査の結果にかかわらず、我々はヴィクトリアの家族に謝罪をし、彼らを援助することを約束しました。会社は3万ドルの寄付で医療援助します。KFCはヴィクトリアと共にあるのです」。
 
 Victroria’s Victories Facebook pageでヴィクトリアの回復への模様が分かります。該当の従業員に関しては、彼らの戯言と思うべきです。失業者の列に並ぶ店長ほど悪くはないですが、かなりたちが悪い。
 
 
(訳出:Nono)
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ヴィクトリアはかわいい女の子。大人になって手術が受けられるようになったら、きれいな女性に変身するでしょう。
 
 Victoria is a pretty pretty girl. When she grows up,She will transform herself into a beauty EVER.
 
 
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★ KFC Will Now Pay The Medical Bills Of The Little Girl Whose Injured Face Was Too ’Scary’ For Customers (UPROXX・2014/6/16)
★ Victoria’s Victories
 

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毎日がボスの日 上司と部下

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 10月16日は米国やカナダで全国上司の日(National Boss’s Day)だったそうだ。起源は会社経営をしていた父のためにパトリシア・ベイ・ハロキスさんが提唱。ボスにプレゼントを贈ったり、昼食に招待するのだという。日本では1988年(昭和63年)からデパート業界が実施しているそうだが、あまり馴染みがない気がする。
 
 実践ビジネス英語10月号のテキストに、”ご一緒にお仕事ができてラッキー”というテーマで話が進んでいる。内容は職場の上司に部下が感謝の意を込めてランチに誘う話だ。この中で「セイジ」が、「あなたは自分の部下全員の能力を開発することの大切を、強く信じています」と話す。それに対して上司は「それは私の主要な責務だと思っています。どんなビジネスでも人が最も重要な資源なのです」と応える。
 
 さらに、「自分だけが注目を受けず、部下たちの方を立てる」、「自分の成功を部下たちを分かち合う」、「新たに挑戦することを恐れない人」、「仕事にプレッシャーがあるのに、積極的に人付き合いをし、音楽やスポーツも楽しんでいる」と続く。
 
 日本もバレンタインデーやホワイトデーが流行っているように、ボスの日も認知度を上げれば良い。年に一度のこの「査定」の日にどれくらいの社員が動くか興味深い。上司の労をねぎらい、一緒に会食をするなんて素敵な時間である。
 
 こういうやりとりが職場内で行われれば、ブラック企業もパワハラもセクハラも、それに起因するメンタルヘルスも改善への一歩を踏み出すに違いない。「半沢直樹」の人気が出たのはブラック企業に勤める人が見て爽快感があったことが理由の一つに違いない。
 
 人が人を考えて指示を出し、それに忠実に業務遂行する。利潤を追求する歩みはこうした考え方が始業時間から始まっている。
 
 たまたま見た刑事ドラマがあった。上司の警部である課長(地井武男)が責任をとって辞職することとなった。部下である主任刑事(沢口靖子)が目を赤くして、静かに歩み寄る。
 
「はい、でも残念です、尊敬する上司がいなくなるなんて」
 
「いや、おまえ、尊敬だなんて、照れくさいよ」
 
「いいえ、課長のこと、心の底から尊敬してました、私だけでなく、みんな、」
 静かにうなずく課長。
 
「では、行ってきます」
 そういうと、主任刑事は敬礼をしてパトロールに出かける。警部は彼女の後ろ姿を見て敬礼をするのである。
 
 分かれるのがとても惜しい上司がいたこと、涙した部下でいたこと。とても寂しい別れに、二つの魂が揺れている経験。
 
 上司と部下の良好な関係というのはタイムカードを押して帰宅した後も続く。退職した後も続く。その人たちの人生の色を塗り替えるほど、良い影響を永遠に残し続けるのである。
 
 
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★ 10月16日 今日は何の日~毎日が記念日~
★ 実践ビジネス英語(NHK語学番組)
★ 重圧感のある上司の言葉 20代意識調査 言葉一つで人間関係は変わる(本ブログ・12/4/16)
★ 職場のいじめで不安障害、抑うつ状態を発症 富士通の元女性社員に労災認定 大阪地裁(本ブログ・10/6/2) 
 

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夢を語ることのできる瞬間

 マーチン・ルーサー・キング牧師の演説50年記念式典があり、オバマ大統領が演説をした。「50年前に示した共感と同志愛、良心の連帯の残り火にもう一度灯をともそう」などと訴えた。
 
 1963年8月28日、34歳だった黒人牧師は「私には夢がある。私の四人の子供がいつしか、肌の色ではなく、性格によって判断される国に住むということだ」と述べた。
  
 人は何かを夢見るとき、最初に自分の置かれている現状を考える。現実に満足していなければ、明日からへの一歩として、その瞬発力となり得る夢を見る。その時に自分の新しい姿を想像することになる。新しい自分を描くことで、あたかも周りの環境がすべて新しくなると考えるのだ。
 
 しかしキング牧師は自分のことではなく、子供たちのこと、そして多くの人たちのことが一つの国で平等に過ごせることを夢見たのだ。我々は他人の夢を語ることができるだろうか。
 
 自分という存在を強く意識することで、自分以外のものを正確に評価しようとする。しかしその評価が誤った方向に偏ると差別につながる。物事を分けるというのは危険な差別と紙一重なのだ。
 
 我々が尽力しなくてはならないのは、まず相手の存在を尊重することだ。一人で人生は動かない。人生を動かすためには他人の存在が重要だ。なぜなら、夢というのは実現させる最初の一歩として、「私には夢がある」と、夢を語ることのできる相手が必要だからである。
 
 
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