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組織内犯罪を防ぐにはどうするか

 学校でも事業所でも、そのほとんどが閉鎖的でありなかなか外から様子をうかがうことができない。組織防衛という点で当然のことなのだが、誤った方向に流れると昨今のいじめ問題にあるように手遅れになることもある。そうした組織の中の犯罪を防ぐ手立てはないのだろうか。
 
 「万引きは犯罪です」と言っても窃盗が減らない、飲酒運転はやめましょうと言っても悲惨な事故は減らない、人を殺せば死刑になるのに殺人は減らない、こうしたことは「規範意識のない者の愚行」で済まされることではない。
 
 規範意識を植え付けるためにはスローガンだけでは限界がある。有効なのは人間関係の構築である。信頼関係を築くことだ。犯罪者というのは往々にして孤独であることが多い。万引きで高齢者が逮捕されることが多いという報道を耳にするが、経済的な問題もあるものの、社会との接点が少なくなった孤独な者の犯罪であることが少なくない。
 
 一部の銀行員や経理担当者が金銭を一部着服、横領するのも会社で浮いた存在だからである。事業所というのは利益を出すところであるのは当然だが、その中で人との関わり合いの薄い者は潜在的に組織に不満を抱いている。会社に不満がなくとも家庭に問題がある場合は、そのはけ口を社内とする者もいる。犯罪を犯せば組織にどれだけ迷惑がかかるかを考えないのは、組織内の人たちの事が見えていないからだ。
 
 こうした孤独な人間を、周りが気付いてあげることができれば犯罪は防げる。上司や同僚が常に目を配ることができればよい。一声かけるだけではなく、たまには飲みに連れて行くことも良いだろう。仕事の話ばかりではなかなか信頼関係など築けない。
 
 学校では教師が子供達の動向を注視する。教師が足りなくても、クラス委員や班長に任せればよいし、それでも足りなければクラス内の親分肌の人間を作ることが重要だ。責任感のある生徒というのはいる。
 
 希薄な人間関係は犯罪にならないまでも、陰湿ないじめやセクハラ・パワハラを生じさせる。信頼関係を築くのは容易ではないと嘆くならそれは危機意識の欠如であり怠慢だ。まず、挨拶の実践を。「おはよう」「お疲れ様」「気をつけて」「ありがとう」という言葉なら明日からでも相手に届く。
 
 
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3.11以降の死生観

 姪が2人いる。手前味噌だがとても可愛くて、私に会うと「にいに〜」と呼んでくれる。上の子は私のことを気に入っているらしく、顔を赤らめて照れてしまうほどだ。まだ4歳であるのに、異性を意識するというのはどの瞬間に訪れるのだろう。
 
 3.11の震災後に日本人の死生観を見た。あの震災に誰もがショックを受けたはずだ。これまで見たことも想像したこともないような映像は生涯忘れることはない。誰もが無念の魂に同情し、悲しいお別れをした。
 
 それと同時に、震災以降は善悪を本気で考える人とそうではない人を明確に分けた。原発事故で自殺者が出たにもかかわらず、原発再稼働を国民に向けて発信した某国首相はその一例だ。東電福島第一原発事故が収束していないというのに、大飯原発の再稼働を訴えた。
 
 原発事故で日本は自然再生エネルギー(グリーンエネルギー=green evergy)に方向転換の舵を切るものと思っていた。世界から「震災から立ち直った日本」と賞賛されるのではないかと思っていた。しかし震災から1年以上が経過したにもかかわらず、政府主導でそうなる気配は全くなく、むしろ民間の太陽光発電や水力発電を期待するしかない。
 
 原発利権に群がる人や、あれだけの震災で傷ついた人を助けようと本気で行動している人とそうでない人も分けた。人というのはいざというときの言動でその本音がはっきりする。
 
 生に固執している人というのは、手段を選ばずなりふり構わずに嘘を装う。これが実にみっともない。最後に生きる手段として見栄や虚構ほどみすぼらしいこともない。
 
 人生後半戦に入ったところで、例えば姪っ子に血液が必要になったり、角膜が必要になったり、何らかの内蔵が必要になったら、喜んで提供しようと考えるようになった。思えばこれまでにまともに社会貢献したことがない。体の一部を削ることで若い未来が育つのであれば、命さえ差し出してもいいとすら思う。
 
 生きることにしがみついていると、人生はとても苦しい。しかし覚悟を決めてしまえば、その重荷は減ることになる。いずれ誰しもお迎えが来ることは明白であり、それから逃れることはできない。ならば、生きたいがために着飾るよりか、その着飾った服を差し出すことをためらうべきではない。
 
 次の世代に引き継がなくてはならない。あなたは、いつまで生きるつもりでいるのか。これまでは生きてきたかもしれないが、これからは生かされる。同じ人生を歩むのであれば、その時間を若い世代に託すべき。他人のために生きることのできない人生は本当の人生ではなく、単なるわがままな人生でしかないはず。
 
 生に生きるか、生に死ぬか。人生への執着を捨てたとき、人間の生命力は永遠のものとなる。
 
 
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わいせつ教師逮捕 犯罪者には強い制裁を 静岡

 静岡市清水区内の中学校男の教諭(55)が教え子の女性生徒の体を触ったとして、静岡県警清水署は強制わいせつ容疑でこの教諭を逮捕、2日に静岡地検に送致した。教諭は今年4月に学校校舎内で女子生徒の体を触るなどのわいせつ行為に及んだ疑い。教諭は容疑を認めているが、「守ってあげたかった」などと供述している。
 
 静岡県では以前、教師によるわいせつ事件が連続して起きた時に、県教育委員会側が「万策尽きた」と失望感をあらわにして、のちにこの発言を撤回している。監督する側がいくら倫理指導をしても、現場の教師がその指導を何とも思っていなかったとしたら全く気の毒なことだといわざるを得ない。
 
 先の連続わいせつ事案発生時には、生徒側から「学校は何をしている」「誰が守ってくれるのか」などという声が出た。県教委も気の毒だと思うが、何といっても守られるべきはずの生徒が学校内で被害者になっていることが大きな問題である。
 
 当然これは静岡だけの話ではない。学校内でいじめ自殺やわいせつ事件が起きると学校は事実を隠蔽する体質がある。ここに、過度に守られてしまうゆがんだ犯意のある教師像が見え隠れする。だから犯罪は全てオープンにすればよい。
 
 教委側は言ってやれ。「こんな馬鹿な教師がいるせいで現場が迷惑する。懲戒免職にするから退職金など払わない。何が『守ってあげたかった』だ、ばかばかしい」くらいのことを言わなければ犯罪者にその倫理指導は効かない。
 
   
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※ sanctions, punishment = 制裁
 
 

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幸せも1000倍になる?四つ葉のクローバー、品種改良で増産可能に

 むかし妹と見ていた女の子向けの「花の子ルンルン」というアニメがあった。幸せをもたらすといわれている花を探して町をさまよう女の子の話であるが、実はその花は自宅に咲いていたことが分かり話は終わる。
 
 未だに四つ葉のクローバーを発見したことがない。「あれ?これは」と思ったものもあったがクローバーではなくて落胆することがほとんどだ。京都市のタキイ種苗(しゅびょう)が、四つ葉のクローバーを通常の千倍を超える確率で発現させる品種改良に成功し法人向けに種子の販売を始めている。同社は改良を重ねて発現率を10本中1~2本までに上げたのだという。
 
 商品として四つ葉のクローバーがあるのは面白い。プレゼント用として需要があるだろう。贈られた人はクローバーにどんな想いを馳せるのか。それならば是非、贈ってくれた人にも別の形で幸せの種を蒔きたいものである。限られた時間の中で、持ちつ持たれつの関係の地球人である。他人を幸せにすれば、自分にも巡り行き渡る。その感覚は忘れずにいたい。
 
 「ルンルン」は「幸せをもたらす花」が虹色に輝いているのを見つける。自分が見つけるであろう四つ葉のクローバーのような幸運は、それが植物であれ、物であれ、人であれ、見つけた時に輝いて見えるに違いない。そしてそれは「幸せをもたらす花」と同様に、とても身近に存在する物であると気付かせてくれに違いない。つまり、幸せの到来は偶然ではなく必然なのだ。
 
 
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※ 参考 「クローバー:四つ葉の確率1000倍超に 品種改良で」(毎日新聞・10/9/18)
※ 種苗=seeds and saplings
 

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無免許少年の車が小学生の列に 3人死亡 2人重体 6人重軽傷 京都・亀岡

 京都市東山区の祇園で起きた7人死亡、11人が負傷した事故に関連した映像をテレビで見た。容疑者が電柱に衝突する瞬間を捉えたもので、渋滞で停車していた車に搭載されていたドライブレコーダーが鮮明に捉えていた。
 
 事故を起こした軽自動車は、撮影していた車の横を50〜60キロのスピードで一直線に進み、撮影者の前の車とその横にいた歩行者の間をすり抜けて電柱に衝突した。完全に一直線であり、病気による運転とは考えにくい。歩行者の方も間一髪であった。
 
 この事件を起こした容疑者が持病があったことから、その病気関連の協会には、一般の患者や病気そのものを非難する内容の心ない電話が何本も入った。結果、同協会のホームページはサーバー負荷となり閉鎖され、「協会から皆様へ」という内容に替わっている。道交法施行令では、一定期間に発作が起こる恐れなどがなければ免許取得や更新が可能。
 
 この病気にかかわらず、その他の疾患を持った人への偏見が助長される恐れがある。適正な運転が認められている人たちに無理解が暴走することが最も怖い。差別が社会をむしばむのはこうした部分から始まる。
 
 しかし、適正な運転が認められていないにもかかわらず、確信的に違法行為を行うものには我慢がならない。
 
 京都府亀岡市で23日、登校中の小学生の列に乗用車が突っ込んだ。児童1人と妊娠中の女性、そしておなかの中の赤ちゃん(7ヵ月)の3人が死亡した(※)。6人が重軽傷、2人が意識不明の重体となっている。
 
 京都府警交通捜査課と亀岡署は、無免許で乗用車を運転していた亀岡市の無職少年(18)を自動車運転過失傷害の容疑で現行犯逮捕し、同乗していた大学1年の少年=同府南丹市=と専門学校生の少年=亀岡市=(いずれも18)の2人を、無免許であったことを知っていたのに止めなかった道路交通法違反(無免許運転)のほう助の疑いで逮捕した。2人は運転していた少年に自宅まで送るように頼んでいた。
 
 運転していた少年は調べに対し「間違いありません」と容疑を認め、「居眠り運転していた」と供述している。少年は2年前にもバイクの無免許運転で摘発されており、少年の父親は「大変申し訳ない。一生かけて償うしかない」と話した。
 
 現場は住宅街にある一方通行の道路で、抜け道として普段からスピードを上げた車が通行しており、付近の住民からは危険視されていた。車両通行幅両脇にポールを立てるなどの対策があっても良かった。
 
 しかし、道路がどうであれ、運転者が交通規則を守ることで道路も人も守られる。家から一歩外に出た瞬間に道路は存在するものであり、車を運転するものというのは、車の中の空間だけではなく外の空間も意識して運転しなくてはならないのは当然である。
 
 逮捕された少年は”前科”があり、規範意識があったとはいえない。夜通しドライブをした後に人の命を奪った。そして、自分1人ではとても償いきれないほどの多くの人生に傷をつけた。これからの少年の人生は、自分がどれだけ傷ついて苦しみながら時間を過ごすのか、その覚悟だけを毎瞬間想像しなければいけない罰である。
 
 小学校1年から5年生の男女6人が重軽傷。重体となっているのは3年生の女の子(8)と1年生の男の子(6)。亡くなったのは、2年生の小谷真緒さん(8)と松村幸姫さん(26)。そして、松村さんのおなかの中にいた、あと3ヵ月で名前の付くはずだった赤ちゃんである。
 
 
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(※)民法では出生をもって「人」と規定しているが、妊娠中絶時期を過ぎており7ヵ月ということから、本稿では死亡者数におなかの赤ちゃんを入れた。加害行為によって被害者が胎児とするか乳児とするかを区別するのは適当ではないという判断による。本事件において、運転していた少年が上記罪の他に堕胎罪に問われるかどうかも判断が分かれる可能性がある。
 
 
★ 登校の列に車、2人死亡 無免許18歳運転 京都・亀岡(朝日新聞・12/4/23)
★ 妊婦、女児の2人死亡 少年「居眠りしていた」 同乗者2人も逮捕・京都車暴走(時事通信・12/4/23)
 
 

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重圧感のある上司の言葉 20代意識調査 言葉一つで人間関係は変わる

 ライオンが入社2年目の20代の社会人を対象にした意識調査で、新入社員時代に最も重圧を感じた上司の言葉は「言ってる意味、分かる?」(35.2%)であった。
 
 続いて、「そんなことも分からないのか」(24%)、「期待してるよ」(23.6%)、「あれ、どうなってる?」(22.4%)などが続く。そうしたプレッシャーによる体調不良の症状では、下痢・胃痛・腹痛が最も多いという。
 
 これだけであると、実際のやりとりの雰囲気が分からないので断定は難しい。上司に悪意がなくても新人が重く認識してしまう場合もあるだろう。しかし言葉のやりとりというのは人との関わり合いで基本中の基本だ。要らぬ一言で人間関係が悪化してしまう場合もあるし誤解を生む。
 
 少し機械的であるものの人に教える時に効果的なのは、箇条書き的に説明する方法だ。「まず、Aをします」「次にAを基にBをします。分かりにくい場合はCをします」「B、もしくはCができたら終わりです。分からない事があれば聞いてください」という具合である。コツとしては「余計なことは言わない」ということだ。
 
 実際に賢い人たちは、こうしたものの教え方をすることで、一つずつ丁寧にやっていき、小さな段階を終了することで自信をつける。習得した段階を基に自分で考えて行動するので、動きに無駄が無く、誤りがあっても分かりやすい。
 
 言葉の使い方を誤れば、「パワーハラスメント」になりかねず、体調不良を起こして倒れる社員もいるであろう。要点だけ伝えて、「余計なことは言わない」というのは単純かつ効果的な方法である。
 
 「言っている意味、分かる?」と言ったかた、「相手に分かるように言ってる?」
 
 
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★ 「言っている意味、分かる?」 重圧感のある上司の言葉 20代意識調査(時事通信・12/4/14)
 
 

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管理ができないのなら閉鎖を 2ちゃんねる、警察の削除要請1000件を放置

 インターネットの掲示板「2ちゃんねる」が警察から書き込み削除要請を受けていたにもかかわらず1000件以上放置していたことが読売新聞の取材で分かった。うち8割が薬物関連の書き込みで、同サイト内で犯罪行為を助長しているとの見方を強めている。運営側に通報しても削除されなかったケースは約2000件で、うち半数が2ちゃんねるであった。
 
 2ちゃんねるでは「削除ガイドライン」を公表し、誹謗中傷や他人の投稿への妨害など削除項目を規定している。ガイドラインに抵触するか否かは「削除人」と呼ばれる担当者が対応する。
 
 削除人経験者は「書き込みの自由を尊重するあまり、削除を裂ける傾向にある」、「もし違法薬物の取引などに対応しようとすれば今の体制では無理」「証拠保全」を理由に削除しない、などと主張しているが、あまりに稚拙な主張ではないだろうか。
 
 警察は「削除要請をする前に証拠は押さえてあり、薬物の蔓延を防ぐために即刻削除に応じて欲しい」としている。そのうえ、2002年に施行された「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)に則った考え方も重要である。
 
 2ちゃんねるのようなサイトは勿論、レンタル掲示板、ブログ、ホームページなど、あらゆるサイトの管理者は謝った情報やコメントが残された場合には適宜対処しなくてはならない。また被害者の権利を著しく侵害するような書き込みがあった場合、それに対する削除要請を受けた場合は積極的に善処することが求められている。権利侵害が止まないことで損害賠償請求されることもある。
 
 かつて某ポータルサイトで配信されたニュースにより権利侵害されたとして、被害者がポータルサイトを運営する会社を訴えて勝訴した。ポータルサイト運営会社は「配信元のニュースまでチェックできない」などと主張していた。チェックができない、削除まで手が回らないというお粗末な体制であれば、そんなサイトは閉鎖すべきである。人の権利が侵害されているのにそれを放置して良い理由など存在しない。ネット上の情報は瞬く間にコピーされる。そういう危機意識がないものが運営しているサイト管理者のあまりに幼い対応である。
 
 冒頭の薬物事案に関しては、麻薬特例法違反の幇助容疑で捜査がなされている。体をむしばみ人生を狂わす薬物事件の発展を巨大掲示板が助けていることは明白である。
 
 
★ プロバイダ責任制限法について(警視庁)
★ 2ちゃんねる、警察の削除要請1000件放置(読売新聞・12/3/28)
★ 元管理人側に広告収入 2ちゃんねる覚せい剤書き込み放置 当時の運営関与か(産経新聞・12/3/29)
★ 警視庁”有害情報提供サイト”統括事務局設置(本ブログ・09/9/30)
 
 

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過重労働、疲弊する従業員、疲弊させる法人

というつぶやきをツイッター上で展開しているのは、@May_Romaさんである。米国留学、イタリア在住、国連職員などを経て、現在はロンドン在住である。Mayさんはイギリスからみた日本の現状を憂うべくツイートを繰り返している。
 
 例えば、英語か何か武器がなければ、突然病気になったり、クビになったり、会社が潰れたらどうする、とし、誰も助けてはくれないから自分の身は自分で守るしかない、他人と違うことをやらなくてはダメだ、という具合である。
 
 最近は日本の「過労死」についてのツイート(つぶやき)がツイッターまとめサイト「Togetter」にまとめられた。詳細は下記リンク先を参照されたい。
 
 Mayさんのツイートに呼応したツイートは以下のようなものがある。

 たとえ残業代がたくさん出るとしても残業はしないほうが幸せ。お金なんかより時間のほうがずっと重要だから。お金は取り戻せるけど時間は絶対戻ってこない。(Shota Tさん)
 
 海外経験成功の判断基準の1つは、対日比較ができるフェアな目を養えたかどうか。たとえある来るに数年滞在してもちょくちょく帰国しその度に”やっぱ日本は最高!ここはヒドい”と現地批判してるよくいる連中は、海外体験の価値を半減させてしまっている。(すずや たいちさん)
 
 競争社会でうつ病になり死にかけましたがその後大好きな山での仕事をして金はないですが友人に恵まれた生活をしてとても幸せです。しかしコテコテ日本人にうつ病のことを話すと失笑されたり繊細なのねとか平気で言われます。僕は病が自分が無理していたと感謝しているくらいなのですが。(Akira Ogasawaraさん)
 
 N.Y.のレストランですら接客レベル低い、日本最高!と思えたのは働く前まで。バイトで接客系いくつかやってほんとによいのはどっちなのか、意見が変わった。(alt_soさん)
 
 自分の力量不足はしょうがないにしてもサービス残業を部下にさせたくなかったのも辞職理由の一つ。自分に力がなかったといえばそれまでやけど解決できんかった。(しゅーさん)

 
 労災認定もその因果関係を認めずに却下される場合が多い。しかし、その決定が裁判所で覆るケースも起きている。なかなか労働基準監督署が労災認定しないのには理由があることが産経新聞に書かれている。申請のあった順に職員の新人・ベテランを問わずに機械的に割り振られる。過労死問題に詳しいかどうかは関係ないというのである。であるならば、人が病気になったり死亡したりしないように適正に企業に是正勧告するはずの労基署が機能していない。
 
 居酒屋チェーン「ワタミフードサービス」の新入社員であった女性(当時26)が08年6月に入社わずか2ヵ月で自殺した。連日の過重労働で精神障害を負ったことが原因だったとして2月、神奈川労働者災害補償保険審査官は労災認定をした。
 
 女性は同社経営の横須賀市内の居酒屋に勤務。深夜の残業が連日続いた上、休日も研修やリポート作成を余儀なくさせられており、極度の睡眠不足の状態だった。1ヵ月で時間外労働が140時間を超えたと認定された。女性の父親(63)は「自殺が会社に責任のあったことが認められたことは、娘の一番の供養になる。これを機に会社の労働状況が改善されることを願う」とコメントした。
 
 85年にヒットした、ポール・ハードキャッスルの「19(Nineteen)」という曲がある。ベトナム戦争に派遣された兵士の平均年齢が19歳だったことが曲名の由来。しかし、帰国後に精神疾患にかかり、「何が起こったか分からなかったんだ」という兵士の声がサンプリングとして入っている。
 
 並べて考えるのは極論ではない。日本の過労死の現状も戦場のようなものである。会社に銃口を突きつけられ、死と隣り合わせで働いている状況は極限の精神状態を作るのに難しくない。
 
 同じ仕事の仲間を病気にしたり、死に追いやる経営手法、人事管理に何ら根拠の乏しい精神論を叩き込み、経営側はおかしいと思わないのだろうか。経営者に聞いてみたい。あなたの会社で「パワハラ」の具体例はどんなものを想定しているのか、と。
 
 そして厚労大臣や首相に聞いてみたい。英語の辞典では「karoshi」が掲載されているが、これを外国要人に説明する時にどのように説明するのであろうか。
 
 日本経済の繁栄が、こうした犠牲のもとに成り立っているのだとしたら、日本で働くことのメリットは一体何なのか甚だ疑問である。働く人たちがその仕事によって病気になったり死亡することはあってはならないのに、それを改善するような動きはなく、未来ある若者が社会に絶望し次々この世を離れていく。貴重な人材は貴重な日本の未来である。働き手を踏み台にして会社を動かす。この社会はあと何人死に追いやれば目が覚めるのだろうか。
  
 厚生労働省の09年の発表によると、自殺やうつ病が原因の失職による経済損失は2.7兆円であるという。人的資源の損失は非常に大きいことを考えるべきである。
 
 
★ 本当は「貧困」な日本社会 @May_Romaさんと素敵な仲間達。(Togetter)
★ @May_Romaさん(Twitter)
 
★ ”正社員”餌に残業100時間「マジで無理・・」首つり(産経新聞・12/3/18)
★ 美談で住まされぬ「フクシマの英雄たち」(産経新聞・12/1/7)
★ 労基署さえサービス残業 根絶へ防止法を(産経新聞・12/3/20)
★ 「過労自殺」入社2ヵ月ワタミ新入社員、労災審査官認定/神奈川(神奈川新聞社・12/2/21)
★ 職場のいじめで不安障害、抑うつ状態を発症 富士通の元女性社員に労災認定 大阪地裁(本ブログ・10/6/23)
★ 郵便局で職場内いじめ 腹蹴られ、退職強要される 公務災害認定で解雇取消し 静岡(本ブログ・10/7/4)
★ karoshi(Oxford Dictionaries)

 
 
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