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強制退去のイラン人一家

 
 長年にわたり不法残留状態が続き、強制退去処分が決まったイラン人家族4人が、群馬県高崎市内で、交流のあった地域住民などを招いて感謝の集いを開いた。短大に進学が決まった長女(18)は在留特別許可を取得、両親と次女は出国となった。
 
 父は「また日本に帰ってきたい。みなさんの支援は一生忘れない」と頭を下げ、長女は「私が頑張ることが、皆さんの期待に応えることになる」と涙を浮かべた。
 
 平成2年頃から短期滞在ビザで来日した一家は、不法滞在状態が続いたままで過ごしてきた。次女は日本で誕生、12年に強制退去処分を受け、取り消しの提訴をするも最高裁で敗訴した。
 
 外国人の違法滞在はどこの国でも許されない。それを守らなければ、法律の存在が意味を成さない。次女が日本語しか話せなくても、イランに帰さなくてはならない。日本で真面目に生活してきたという既成事実を作ってしまったからといって許されることではない。情けは介入してはならないのだ。
 
 万引きをした者がその後真面目に生活したからといって、罪を償わない限り、それは消えない。法律というのは断固として守られるべきである。
 
 交流のあった地域住民との別れは辛かったに違いない。父親が述べた「また日本に帰ってきたい」という言葉は、かけがえのない既成事実を作った証拠である。法律とは関係のないところで残った重要な人間関係が、そこにはあった。
 
 
☆ 一緒に泣いた時に、はじめてお互いがどんなに愛し合っているのかが分かるものだ(エミール・デシャン)
 
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★ 「支援忘れない」強制退去のイラン人一家、感謝の集い(産経新聞・07/4/15)
 
 

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冤罪の男性

 富山県で強姦と同未遂罪で逮捕され服役していた男性が、のちに真犯人が現れたことにより無罪となった事件の再審初公判が富山地裁高岡支部であった。弁護側は、富山県警の犯人のでっち上げについて追求すべく、当時の取調官の証人尋問を申請したが、裁判長は却下した。
 
 男性は「冤罪が晴れたとは思っていない」とし、弁護団は「不当な捜査が闇に葬られた」と批判している。
 
 鳥取県警が逮捕した男の供述から真犯人が明らかになったが、もし、この男が捕まっていなければ、男性は言われなき罪を背負って生きていかなくてはならなかった。
 
 刑事裁判は被告を裁くことに重きが置かれ、事件の被害者や被冤罪者を救済する主旨ではないのが残念だ。しかしこれでは男性は救われない。今後は富山県を相手に国家賠償責任を問うことになるだろう。
 
 性的暴行事件は後を絶たない。しっかりと犯人を補足すべき重要な事件の1つである。本来であれば、1被害者と1加害者が公になればよかったのに、2つの被害者だけを出し、男性の人生を歪ませた富山県警と検察の幼稚な捜査であった。
 
 
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★ 冤罪男性、証人却下に怒り 検察側、無罪を立証(産経新聞・07/6/20)
 
 

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死刑にならなければ払わない、2ちゃんねる管理人

 
 2ちゃんねるへの書き込み等について、名誉毀損などで訴えられ、相次いで敗訴している管理人の西村博之氏。彼は敗訴している賠償金等をほとんど支払っていない。
 
 「支払わなければ死刑になるのなら支払うが、支払わなくてもどうということはないので支払わない」、「踏み倒そうとしたら支払わなくても済む。そんな国の変なルールに基づいて支払うのは、ばかばかしい」という拙いコメントをしている。
 
 プロバイダー責任制限法では、プロバイダやWebサイトの管理者に対してその管理責任を定義したものだ。これに基づいて彼は賠償責任を負う。多くの債権者がいるのにもかかわらず、妙な理屈で支払を免れようというのは理解を超える。裁判所が判決を出しているのに、それに背こうとしているのだ。
 
 とりあえず彼が死刑賛成論者だということは分かった。もう少しまともな人だと思っていたが、彼は友達に金を借りても相手が忘れていたら支払わない、そういう男らしい。
 
 
☆ どんな馬鹿でも、あらを探したり、難癖をつけたり、苦情を言ったりできる。そしてたいていの馬鹿がそれをやる。(ベンジャミン・フランクリン)
 
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★ 「死刑になるなら払う」2ちゃんねる管理者、賠償拒否(読売新聞・07/3/20)
★ プロバイダ責任制限法 【プロバイダ責任法】(IT用語辞典)
 
 

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脳脊髄液減少症と事故の関係認定

 
 事故直後や激しいスポーツのあとに発症することのある「脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)」の後遺症が残ったとして、交通事故の被害者が運転手に損害賠償を求めた訴訟の判決があった。福岡地裁小倉支部は運転手に580万円の支払を命じた。
 
 因果関係を認めた画期的な判決で、似たような事例で苦しんでいる患者に一光が射したことであろう。
 
 被害者の生活態様と事故直後の異変を精査すれば、因果関係は分かりやすいと思われるが、立証するとなると困難なのだろう。しかし、この病気は黙っていてなるものではない。交通事故という特異な場面に遭遇したことを考えれば、もっと早くに理解されるべきであった。
 
 判決は双方とも不服として、高裁に控訴された。病気の訴訟というのは他にも大きなものがあるが、判決は遅々として進まないことが多い。大気汚染などの公害認定も線引きが難しいとされている。しかし、なんら落ち度のない生活を送っていた原告側に突然降りかかる不運を早期に真実として見極めなくてはならない。
 
 高齢の原告が判決を聞くことなく他界してしまった、というのはあまりに解せない。
 
 
☆ 「分かったような、分からないような……」と言っている人は、 やっぱり分かっていない。 (マーフィーの法則)  
 
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★ 脳脊髄液減少症:事故との関係認定、580万円の賠償命令--全国で3例目(毎日新聞・07/2/6)
★ 脊髄液減少症(本ブログ・06/10/23)
★ 脊髄液減少症・2(本ブログ・06/11/19)
 

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モラルの低下

 衆議院規則・第二節第二百十五条 議事中は参考のためにするものを除いては新聞紙及び書籍等を閲読してはならない
 
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 
 
第五条  3  何人も、公園、広場、キャンプ場、スキー場、海水浴場、道路、河川、港湾その他の公共の場所を汚さないようにしなければならない。
 
 こうした条文をわざわざ出すのも馬鹿馬鹿しいくらい、個人のモラルが低下が散見できる。国会本会議中に携帯をいじる議員、高級外車に乗っているのに給食費数千円を払わない親、携帯電話を所構わず操作する人、平気で不法投棄される一般ゴミ、タクシー代わりに救急車を使う。
 
 昨年くらいから、粒が最後まできれいに飲めるコーンスープ缶が登場した。なんのことはない。飲み口を大きくし、大きなふたを付けただけのアイディアだった。缶飲料がプルリングだった時代、プルリングのポイ捨てが問題になり、現在の捨てられないプルトップとなった。新たなコーンスープ缶はリサイクル意識の高まっている現在だからできるアイディアなのだろう。リサイクル意識の高まりは、ゴミ分別のモラルを形成した。
 
 現在、日本の法律は1700以上ある。規則や条例を含めるとその数倍になることだろう。法律が増えているというのは、モラルの低下が比例して上昇している証拠である。「個の権利」を主張するのも結構だが、権利には義務がともなう。義務を果たして権利を行使できるのである。
 
 自分の世界だけを大事にする人はその権利を主張すればいい。ただし、一生一人で生きていかなくてはならない義務を負う。
 
 
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★ 【溶けゆく日本人】携帯の奴隷(産経新聞・07/1/8)
★ 【溶けゆく日本人】子供以下の親 身勝手な論理、平然と(産経新聞・07/1/9)
★ 【溶けゆく日本人】 “自己中”マナー(産経新聞・07/1/10)
★ 【溶けゆく日本人】街に溢れる家庭ごみ(産経新聞・07/1/11)
★ 【溶けゆく日本人】救急車をタクシー代わりに(産経新聞・07/1/12)
★ 図書館で「切り抜き」「線引き」横行(本ブログ・06/12/12)
★ 崩れる「公」意識(本ブログ・06/10/31)
 
 

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盗難防止装置付き車の盗難に、損保不払い

 
 イモビライザーという盗難防止装置がある。キーを差し込むと、キーから出された電波を車内のアンテナが認識して車が動く。盗難防止に強い威力を持つ。
 
 この装置が搭載された車が盗まれて、盗難保険の支払を求めた顧客に対し、損保側が「保険金詐欺だ」などとして支払を拒んでいるケースが多発しているという。「イモビライザー搭載車が盗まれるはずがない」というのが損保側の主張だ。多くは訴訟になり、損保側が敗訴している。装置の搭載車でも、レッカー車で盗んだりすることが判明しているからだ。大阪府警に窃盗団グループが摘発された際、この装置搭載車でも盗みが可能であることが発覚している。
 
 顧客に対して詐欺師呼ばわりは失礼千万だ。こうした車は高級車であることが多い。ゆえに、保険額も高い。損保側の不勉強は否めない。
 
 そもそも、「盗まれるはずがない」というのであれば、それに盗難保険を商品として設定していることがおかしな話である。
 
  
☆ 他人はあなたに反対なのではなく、自分に賛成なだけです(ジーン・ファウラー)
 
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★ 盗難防止装置つき車の盗難、不払い損保の敗訴相次ぐ(読売新聞・06/11/17)
 
 

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広島女児殺害事件 被告に無期判決

 
 昨年11月に広島市で起きた、小一女児殺害事件の判決が広島地裁であった。検察側の死刑求刑に対し、判決は無期懲役だった。判決理由で裁判長は「陵辱したあげく、尊い命を奪ったが、被害者は1人であり、計画性はなく、前科も立証されていない」などと述べている。また「一生を持って償わせるのが相当であり、仮釈放は可能な限り慎重な運用がなされることを希望する」と付け加えた。
 
 この事件だが、当初は殺害行為のみが報じられていたが、実は非情なわいせつ行為が伴っていたことが明らかになった。これは報道側の配慮もあったことだが、被害者の両親が「真実を世間に公表して欲しい」との訴えがあり公になった。
 
 厳罰を望む世論に対して、裁判所の判決はそれとはかけ離れたものになっている文言がある。死刑選択の基準を明示する際によく出てくる「被害者は1人」というのがそれだ。犯罪が凶悪化している現状で、その態様が劣悪であれば、被害者の人数や負傷の程度を、加害者の量刑のために過度に考慮する必要があるのか疑問が生じる。
 
 加害者の矯正も大切ではあるが、被害者の無念さをどう理解すればいいのか。この被告、わいせつ行為のあとに殺害している。犯意が2度起きているのに、「計画性がない」という部分はいかがなものか。被害者の受けた恐怖や絶望感は想像することができない。
 
 「悪魔の声に支配されていた」という、ペルー国籍のホセ・マヌエル・トーレス・ヤギ(34)被告側の主張。こどもは天使であるというが、悪魔に支配されてしまったのは、木下あいりちゃんという、たった7才の天使である。
 
 
★ ヤギ被告に無期判決 広島女児殺害事件(朝日新聞・06/7/4)
 
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万引き親子に裁判官が苦言「いい加減、これっきりに」

 最近親子で盗みをする事件が多くなってきた。見張り役、実行役と分担しているというから、計画性があり悪質だ。愛知県内の母親(52)と娘(27)がブランドバッグを盗んで窃盗罪に問われ、名古屋地裁が懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡された。裁判官は「いい加減、これっきりにしてください」と苦言を呈した。
 
 「おつかれさまでした」「もったいない」という日本語特有の言い回しがあるが、それは日本人の美徳に根付いている。美徳があったから昭和の時代には犯罪に対する目も多かった。子供も自由に外を遊べた時代があった。この美徳が崩れる傾向にある昨今だ。これを守るべき我々はどこに向かっていっているのだろう。
 
 公判で出廷したそれぞれの夫が「家のことを任せきりだった」「会話がなかった」と述べると、親子は涙を流してうなだれたという。その涙が本物であれば、ブランドバッグを盗んだ行為は非常にもったいない。
 
 
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★ 「いい加減、これきりに」裁判官、万引き親子に苦言(朝日新聞・06/6/30)
 
 

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