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発音するとかっこいい英単語・4

 鳩山首相が就任してから気になっていたことがあります。それは鳩山さんが「スタンフォード大学博士課程修了」という学歴の持ち主だということです。実際の鳩山さんの英語力が気になって仕方がなかったのですが、今回はその鳩山首相が国連総会で演説した英語についてみてみます。
 
 原文はもっともっと長いですが、テレビでハイライト的に取り上げられたのは、だいたい以下の演説部分です。
 
 1. Japan will aim to reduce its emissions by 25% by 2020, if compared to 1990 level. (日本は1990年比で、2020年までに25%の排出削減を目指します。)
 
・aim(イム)=努力する、目指す。
・reduce(リデュース)=減らす
・emission(エミッション)=排出
・compare to〜(コンアー・トゥ)=比較する、たとえる、なぞらえる。
・level(ベル)=水準
 
 この前の部分を省略していますが、emissionsは「温室効果ガス(greenhouse gas)」の「排出」のことです。 compareは to を伴うと、”Life is compared to a voyage.”(人生は航海に例えられる)という具合に「例える」といった意味で、withを伴うと「比較する」の意味になると教わりました。しかし今となってはどちらでも良いようです。
  
 
  2. The commitment of Japan to the world is premised on agreement on ambitious targets by all the major economies. (国際社会への日本の約束は、全ての主要国の意欲的な合意が前提となります。)
 
・be premised on (ビー・プレイズド・オン)=〜を前提とする。名詞の premise は(プミス)と発音。
・ambitious (アンシャス)=野心のある、意欲的な。”Boys, be ambitious.”(少年よ大志を抱け)のambitiousですね。
・最後の major economies ですが、economyには「(経済)国家」という意味があります。ですので、主要国=先進国(advanced nations)と捉えても良いでしょう。似たような例で ”power” があります。力→権力→支配するもの→軍事力→「国」という場合です。
 
 オバマ大統領が以前に、 「…as the only a power to have used a nuclear weapon , ….」「核兵器を使用した唯一の核保有国として」と述べています。ここに出てきた”power”は「国」という意味です。
 
 
 3. Japan is prepared to provide more financial and technical assistance than in the past, In accordance with the progress of international negotiations. (我が国は、国際交渉の進捗(しんちょく)過程に従いつつ、これまで以上のさらなる資金的、技術的支援をする用意があります。)
 
・be prepared to(ビー・プリアード・トゥ)=〜の用意がある。
・provide(プロイド)=供給する
・in accordance with〜(イン・アコーダンス・ウイズ)=〜に従って
・negotiation(ネゴシエーション)=交渉
 
 
 4. Japan is expected to take the lead in the international community in setting its own reduction target and to achieve such target through the development of innovative technologies. (我が国が国際社会をリードし、排出削減目標を定め、革新的な技術の発展を通して、この目標を達成することと考えています。)
 
・be expected to(ビー・イクスクティド・トゥ)=思う、期待する。
・set=定める、設ける ・achieve(アチーブ)=達成する。
・innovative(ノヴェイティブ)=革新的な
 
 
5. I would like to propose to the international community a “Hatoyama Initiative”, based on what I have just outlined. (私はこうした考えを元に、国際社会に対し「鳩山イニシアティブ」というものを提案したいと考えております。)  
 
・would like to(ウドゥ・ライク・トゥ)=want to の丁寧語
・propose(プロポーズ)=提案する ・initiative(イシアティブ)=指導力、先導、主導権。この「鳩山イニシアティブ」と鳩山さんが言ったことは驚きました。自らの名前を国際社会に印象づけただけでなく、「主導する」と言ってるのですから凄いことです。
 
・based on =〜に基づいて ・outline = 要点を述べる、輪郭を描く。
・a “Hatoyama Initiative” = 「鳩山イニシアティブ」というもの。
 
 最初に不定冠詞の”a”がついているところに注目です。例文を以下に示します。 例)A Yamada is coming. =山田さんという人が来ています。 
 
 ということで、今回の演説の目玉は政策的にも英語の勉強としても「initiative」だと思います。そして何といっても、日本語ではなく英語で訴えかけたスピーチは、国際社会に直接届いたものでしょう。全部で10分ほどのスピーチでしたが、英語でスピーチをしたことのないかた、試しに3分間スピーチをやってみるといいと思います。原稿書くだけでもけっこう悩むものです。
 
例えば自己紹介で、
・名前 ・仕事(会社名・学校名)
・所属(部署・学部)
・↑の楽しいところ。
・趣味など この程度で3分はいけると思いますが、当然ながら、文章にしなくてはなりません。 My name is Hanako Yamada. と考えたら、自分で突っ込みを入れるのです。Hanakoってどういう意味?と。
 
Hana means flower in Japanese and Hanako is very popular and a common name in Japan. といった感じにすると、時間が稼げます。
 
 あと、文章を活気づけるために副詞を無理やり入れるのが大切です。けっこう口から出てきづらいのが副詞です。上の文で言えば「very」です。さらには副詞句を入れるともっと素敵。
 
Generally speaking, Hanako is very popular and common name in Japan. (一般的に言って、花子は・・・)
 
 最後に、一般討論演説の中で出てきた「友愛」思想の部分は、 an advocate of the concept of yu-ai, or “fraternity”. となっています。「国連」の事を、”UN” or the United Nations のように、略語を使った後に、何のことだか分かるように、正式名称を並べる言い方があります。
 
 それにしても”yu-ai”はいいですね。”YOUとI “のようで、各国首脳の耳にも入りやすい言葉だったかも知れません。
 
 
 ということで、第五弾はまたいつか。。。See you ….    
 
 
☆ 「『負け組』がどういう意味か知っているか?負けるのを恐れて、挑戦しない奴らのことさ」 (『リトル・ミス・サンシャイン』 )
 
 
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★ 第64回国連総会における鳩山総理大臣一般討論演説(外務省・09/9/24)
★ 発音するとかっこいい英単語・3(本ブログ・09/8/20)
 
 

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八ツ場ダム中止で失うもの、お金ともう1つ

 藤井裕久財務相は大臣就任会見時に「マニフェスト(政権公約)を守ることが一番大切」と述べていた。単純に納得したが、その単純な公約がこれまで守られず、国民が裏切られたとの思いがあるから政権は交代したのだろう。聞こえのよい公約が並ぶが、その一つが八ッ場(やんば)ダム建設中止問題である。
 
 前原国土交通相は23日、八ッ場ダム建設中止を表明してから初めて群馬県長野原町のダム建設予定地を視察した。現地には大沢正明・群馬県知事、高山欣也・長野原町長らが出向いた。前原国交相は、首長らを前に「政策の変更で、皆さんにご迷惑をかけ、素直にお詫び申し上げます」と謝罪した。住民への補償や生活再建などを実施する新法制定の考えを示したが、「中止を白紙にするつもりはない」とし、就任以来の「ダム建設中止」の姿勢を変えることはなかった。
 
 地元住民との意見交換会も予定されていたが、「建設中止ありきの話し合いには応じない」。旅館経営者などは「連休の書き入れ時に手が離せない」として誰も参加しなかった。
 
 もともと、長野原町の人たちはダム建設反対派が多数を占めていた。建設予定地では昭和27年にダム計画が持ち上がり、名勝地である吾妻渓谷の一部や、川原湯温泉が水没することから反対運動が始まったのだ。賛成派と反対派は小さな町を二分した。親戚同士がいがみ合い、隣近所同士が敵対し、町を出て行く人もいたのである。その後の昭和62年、ダム建設反対運動に疲れた住民は、国の現地調査を受け入れることにした。
 
 ダムの総事業費は4600億円。うち3210億円がすでに使われた。建設を中止すれば、残されたダム本体工事関連費620億円については削減できる。当然ダム維持費用も不要になる。
 
 しかし建設を中止した場合、水の供給を目的に事業費を拠出した下流の1都5県に対して費用を返還しなければならなくなる。石原都知事も「当然、返還請求しますよ」と公言している。その総額は1460億円。加えて地元住民に対する今年度以降の生活再建関連費770億円も必要となる。合計2230億円。
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 国連での演説で鳩山首相は「90年比で25%のCO2を削減する」と演説すると、会場からは拍手が起こった。サルコジ仏大統領、タンザニア環境相、パン・ギムン国連事務総長が鳩山首相の演説を賞賛した。
 
 ダムにしろ、環境問題にしろ、高速道路無料化にしろ、あまりに聞こえの良い文言が並ぶ上でどうも納得のいかないことがある。具体的な代替原資はどこから捻出するかということだ。無駄を減らせば浮くお金があるとのことだが、どうも安易に納得が出来ない。
 
 例えるならば、平置きされている「民主党マニフェスト」という名の本の帯に景気のいい文言があったがうえに、「話題の新刊」だったからつい手にしてしまった、そういうことにはならないだろうか。
 
 八ッ場ダム中止と建設のどちらが無駄になるのか。いずれにせよ、お金以外でもう1つ、すでに無駄になっているのが「時間」である。長野原町民は57年間もこの問題と対峙してきた。旅館を経営する人は古くなった建物を改築したいが、ダムの有無により移転するのかしないのかを決めなくてはならない。それが未だに決められないでいる。「何でいまさら」「国の都合で」という声が聞こえてくる。造る、造らないで翻弄されてきた町民のかたがたの時間は1秒1秒、今も時を刻んでいる。建設予定地には無駄になっている時間が蓄積されている気がする。
 
 政府が大切にすべきは国民であり、国を動かすのに必要な税金をいかに効率よく使うかにかかっている。そして、時間や空間・環境といった無形の財産にも目を向けるのが政治がすべき”イニシアチブ”である。民主党の皆さん、自己満足のためのマニフェストなら今すぐやめてください。
 
 
☆ この世の大きな脅威は、何でも変えたがる人々…あるいは何も変えようとしない人々である。(Nancy Astor)
 
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★ 【八ッ場ダム】前原国交相が視察 地元の中止白紙撤回に「戻すつもりはない」(産経新聞・09/9/23)★ 鳩山首相が国連で「温室効果ガス25%削減」を表明(産経新聞・09/9/22)
 
 

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鳩山新政権の即効力に期待 通信鳩のように活躍できるか

 
 ハトレースというのがある。一定の距離までハトを運んで空に放し、ハトの帰巣本能で鳩舎に戻る時間を競う。かつて7〜8割だった帰還率も今では半分程度もしくはそれ以下に落ち込んでいる。英国の「王立ハトレース協会」のピーター・ブライアント会長がその理由の1つとして「携帯電話」を挙げている。ハトの帰還率が低下した時期と携帯電話が普及した時期が重なるのだという。
 
 日本のハトレースも同様である。春と秋に行われるレースで、帰還しなかったために次のレースに出せない鳩舎もある。はっきりとした原因は分かっていないが、イギリス同様に携帯電話の電磁波説が根強く言われている。ハトは嗅覚や視覚、磁気を感知して帰巣する。ゆえにレースの最中に地震が発生すると地球の磁場が乱れ、帰還率が落ちることも知られているという。(※)
 
 かつて新聞社の通信手段にこの「通信鳩」が重要な役割を担っていた。古くは電報や電話しか使えなかった昭和初期、最高時速100キロで飛んでいってくれるハトは重要であり、写真のネガや原稿などをセルロイド製の筒に入れて現場から本社に飛ばした。しかし途中で迷子になったり、タカやワシなどの猛禽類に襲われるなどして帰還できないハトもいる。そのために一羽ではなく数羽を飛ばすことが慣例だった。新聞社の屋上には鳩舎があって、ハト係まで存在したというから、携帯電話を片手に世界に向けて画像を発信できる今では考えられない話である。
 
 その後、通信・物流手段の発達で1969年をピークに「通信鳩」などに登録されていたハトは減少した。通信手段は電話、ファックス、インターネットに携帯電話へと変わっていった。
 
 「伝書鳩—-もうひとつのIT」(文春新書)の著者である黒岩比佐子さんによれば、新聞社にはハトの「成績表」なるものが存在し、記者もスクープを狙って優秀なハトを連れて行ったのだという。ハトの寿命は10年、長生きするものは20年であるが、新聞社の「通信鳩」は平均5、6年。黒岩さんが取材したハト係の人は「よく働いてくれたハトほど短命で、鳴かず飛ばずのハトは長生きした」とのことである。
 
 衆議院選で圧勝した民主党、鳩山政権が始動することとなる。マニフェストを読むと、夢のような日本が描かれているが、すぐには手をつけられるものではない。これまであった体制を変えていくのは困難が多い。そして決断力や実行力というのは速さが大切である。それと同時に確実に国民に政策が届かなければ意味がない。有益な政策が迷うことなく放たれて、家に戻ってくるのを国民は待っている。それは短命で終わるか、長生きするかよりも重要な部分である。
 
 
 
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(※参考=読売新聞・98/10/13・東京朝刊) 
★ 暑いので伝書鳩の話(11)新聞社ではたらく通信鳩の悲哀(古書の森日記by Hisako・05/8/18) 
 
 

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政策が変わる日 8月30日

 30日の衆議院選投票日では日本の政治が大きく動くことになりそうだ。期日前投票は過去最高の1094万人に上った。前回2005年の時の1.6倍になるという。有権者の10.49%が投票を済ませたことになり、この選挙への国民の関心の高さが分かる。
 
 政策を語るときに未来を語ることは簡単である。聞こえの良い言葉の羅列は新しい日本を作ってくれるかも知れない、変えてくれるかも知れない、そんなふうに感じるが、日本の未来を救ってくれるのは当然のこととして、過去にどれだけのことをした実績があるのかが気になるところである。
 
 介護、医療、教育、経済、外交、安全保障など問題は山積している。どれも先送りのできない喫緊の課題である。
 
 医療については産科・小児科のみならず、外科の医師も不足していることが指摘されている。救急医療が崩壊しかかっている現状に歯止めをかけなくてはならない。介護においては業務従事者の辞めてしまう確立が他の業種に比べて高い。報酬の低さや社会的認知が高くなく、その士気が低下してしまっている。ほころびはすでに存在し、いつそこから大きな穴が開いてもおかしくない。
 
 そして政治は1人1人の力で成り立っている。かつて民主党に山本孝史という参議院議員がいた。自らがんを告白し、「がん対策基本法」「自殺対策基本法」の成立に尽力した。酸素吸入器を装着しながら登院、その間は与野党を超え、医師の資格を持つ議員たちが山本議員の体調の変化に備えたという。
 
 山本議員は07年12月22日に胸腺がんで58歳で亡くなった。のちに交流のあった元厚労相の尾辻秀久参議院議員が追悼演説を行った。「先生、今日は外は雪です。ずいぶんお痩せになっておられましたから、寒くありませんか。あなたは参議院の誇りであります。社会保障の良心でした」と声を震わせながら述べた。
 
 政治家の先生たちには有言実行、無言実行、そして無限実行をお願いしたい。権限のある人たちに、国民があっと驚くような歴史を築いて欲しい。それは日本が先進国であると、対外的に胸を張って言えることではなく、自国民に対してそれが成せることが政治では一番大切なことである。
 
 
☆ どんな政府も同じさ。労働党だろうと保守党だろうと。どちらもお互いに反対しあっているだけだ。彼らの仕事はそれだけだ。どうして肩を組んで祖国のために働けないかな(リンゴ・スター)
 
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★ 自由民主党 自民党の政策「日本を守るための約束。」
★ 民主党 web-site 民主党の政権政策 Manifesto2009
★ 公明党 
★ 日本共産党中央委員会
★ 社民党OfficialWeb
★ みんなの党
★ 国民新党 ホームページ
 
 

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地図、読めますか? GPS精度低下の恐れ 米監察院報告

 一昔前、ドライバーが欲しいモノのトップは老若男女問わず「カーナビゲーションシステム」であった。これがあれば地図とにらめっこして、東西南北に混乱させられることなく目的地までスムーズに行ける画期的なもの。現在ではその当時に比べて精度も上がり、現在地により近い表示をしてくれるようになった。しかし、そのカーナビに危機が迫っている。
 現在米軍が運営しており、車や携帯電話、航空機や船舶のナビゲーションシステムに利用されているGPS(Global Positioning System=全地球測位システム)が、早ければ来年から精度低下に陥る可能性があることが分かった。
 
 日本の会計検査院に当たる米議会の行政監察院(GAO=General Accounting Office)によると、現在のGPS衛星が老朽化し、それを補う衛星の開発が遅れているのが原因。GPSは24基以上の衛星が適性配置されることによって運用が可能となっている。
 
 しかし来年以降に寿命をむかえる衛星が次々に停止する。これらを更新するための次世代衛星の打ち上げが遅れる見通しとなっている。宇宙政策を決定する米国政府内の部局に指導力が無く、予算確保が十分でなかったことも原因となっている。
 
 もはや当たり前となっているGPS衛星を利用したサービスは多岐にわたる。現在地から近くにある飲食店を検索するサービスなどはカーナビや携帯にある。ストーカーから身を守るため、防犯のためのGPSケータイもある。
 
 そうした日常的なことに加え、もともとGPSは軍事利用が目的であったことから「ミサイルの命中精度に問題が生じる」「航空機や船舶が安全に運行できない」などといった大きな問題もはらんでいる。
 
 日本も衛星3基でGPSを補う計画があるが、これも文字通りGPSを補う役割に過ぎない。社会インフラとなったGPS。過去にはカーナビの登場で大手地図会社が倒産した。来るべき事態に備えて、地図を読めるようにしておいたほうが良いかもしれない。
 
 日常の中に当たり前のように存在するIT技術。その技術は人間を超えてSF映画の中の怪物のように襲ってくるわけではなく、実際はこのように静かに襲ってくるようだ。
 
 
☆ 海しか見えないからといって陸がないと思うのは、探している人間が無能なのである(フランシス・ベーコン )
 
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★ GPS、精度低下の恐れ 来年以降、米の衛星更新遅れ(朝日新聞・09/8/24)
 
 

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厚労相「新型インフル本格的流行が始まった」と宣言(2009/8/19)

 舛添厚労相は「新型インフルエンザが本格的な流行が始まった」との宣言をした。
 学生・児童が夏休みであるにもかかわらず、患者は増えている一方であり、個人としてできる予防策を講じるように国民に呼びかけている。不要不急の外出自粛や、マスク・手洗い・うがいの実施が必要だ。
 舛添大臣は「学校が始まれば、感染拡大の恐れがある」としている。国内メーカーのワクチン製造だけでは間に合わないため、ワクチン接種の優先順位を決める方針。
 感染すると危険な人は、腎臓病、糖尿病、呼吸器疾患を患っている人。妊婦や子供も重症化する恐れがあるとしている。

 新型インフルエンザの感染が流行期のように拡大し秋以降に懸念される大流行の兆しがすでに見られることが18日、国立感染症研究所の調査で分かった。
 9日までの1週間で、全国約5000の医療機関の平均インフルエンザ患者数は、流行指標となる「1人」に相当する0・99人。全国推計6万人とされる患者のほとんどが新型の感染者とみられる。
 感染研によると、夏場のインフルエンザの流行は、調査を開始した1987年以来、例がない。5000医療機関を3~9日に受診した患者数は4630人で、前週(7月27日~8月2日)の2655人(1医療機関あたり0・56人)の約1・7倍に上った。
 都道府県別にみると、流行入りしたのは6都府県で、15日に死者が出た沖縄が突出しており、1医療機関当たり20・36人。次いで奈良(1・85人)、大阪(1・80人)、東京(1・68人)、長崎(1・50人)、長野(1・44人)の順。(読売新聞・09・8・19)

 
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★ 【新型インフル】「本格的な流行が始まった」舛添厚労相(産経新聞・09・8・19)
 

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64回目の戦没者追悼式 平和の誓いを永遠に 参列者最高齢は101歳

 東京・千代田区の日本武道館で第64回「全国戦没者慰霊式」が開かれた。天皇・皇后両陛下をお迎えし、出席者には麻生首相ら各界代表、戦没者遺族ら約6000人が参列した。参列者は正午の時報を合図に1分間の黙祷をささげた。
 
 麻生首相は「先の大戦では、300万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ亡くなられました。戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対しても多大な損害と苦痛を与えております。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表します」などと語った。
 
 37歳で出兵し、台湾南方のパシー海峡で魚雷を受けて船が沈没、亡くなったのが池端正雄さん。その妻で遺族としては最高齢の池端志津江さん(101)も出席した。車椅子を三男の正之さん(69)に押されながら参列。報道陣のインタビューに「お父さん、会いに来ましたよ。お国のためだと思ってやったことだけど、少し残念なことになっちゃったんですね」としっかりした口調で語った。
 
 ここでも、広島でも長崎でも、そして沖縄でも、「二度と戦争は起こしてはいけない」とお年寄りは語る。戦争について多くを語らないお年寄り、そういう方々がこういった式典に参列することの意味を考えなくてはならない。
 
 日本武道館周辺はセミの声が凄い。よく晴れた15日だったが、64年前のこの日もきっと暑かったに違いない。今のような異常な暑さではなかったはずだが、当時を知る人にしてみればきっと、脳裏をよぎる同じ暑い夏の日だったに違いない。お天道様は何も言わずに煌煌と人々を照らし続けるだけである。
 
 8月15日という日は、明るい未来を作ろうと平和を誓うための、悲しい64年前の出来事が起きた、今日である。
 
 
☆ この命に賭けて誓う。たとえ、皆が戦争について語る時でも、声の続く限り、私は平和を語る。(ロバート・エイトキン)
 
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★ 【戦没者慰霊式】「3人の息子は立派になりましたよ」語りかける101歳(産経新聞・09/8/15)
★ 「悲しい歴史、絶対繰り返さない」310万の戦没者追悼(朝日新聞・09/8/15)
★ 戦没者追悼式、平和への誓い新たに 終戦64年(読売新聞・09/8/15)
★ 特攻時の日米元軍人が対面へ(本ブログ・07/7/10)
★ 8月15日(本ブログ・06/8/15)
★ 沖縄戦没者追悼式典(本ブログ・06/6/24)
 
 
 

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ひとびとを泣かせる愚か者たち

 これまでの人生で、他人名義の賃貸マンションに自由に出入りし、部屋で裸の女性に渡された何だか分からない固形物を飲んだが、それを一緒に飲んだ女性の様子が変なので、蘇生措置をした後に怖くなって自ら119番通報をすることなく、友人に電話してから同じマンションの別の部屋に逃げた、そんな経験をしたことがないし、そんな人を聞いたことがないので分からない。
 
 婚姻の経験がないが、夫婦の関係が複雑な関係があってうまくいっておらず、自称プロサーファーとなって、覚醒剤に手を出したという経験もなければ、そんな人は周りにいない。
 
 都内の中学校副校長が、覚醒剤の使用で逮捕される事件があったが、この時はさすがに「世も末だな」と思った。こうなると、暴力団員がひったくり犯を捕まえたなどの美談でも作ってくれない限り、全く驚くことはない。世の中、悪い人ばかりになってしまった。
 それはちょっと言いすぎた。
 
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 6日に広島で64回目の原爆の日を迎える。9日には長崎だ。原爆を落とした米兵は「原爆の後遺症として辛い思いをしている人たちが今もいるとは知らなかった」という。しかしその一方で「戦争を終結させるために原爆投下は必要だった」とも言う。
 
 オバマ大統領は「…as a nuclear power , as the only a power to have used a nuclear weapon , the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it….」「核兵器を使用した唯一の核保有国として、行動すべき道義的責任がある。我が国だけではできないが、世界をリードする用意がある」と核廃絶宣言をした。
 
 では我々が歴史に汚点を残すことなく、未来に負担をかけないようにするにはどうしたらよいのだろうか。広島の「平和記念式典」で、子供代表による「平和への誓い」のメッセージが印象的であった。世界を平和にするためにはいじめやけんかをなくすこと、と話したことだ。大きな憎しみに変わる前に、小さな争いごとを無くそうという子供たちのメッセージだった。
 
 小さい争いなら被害も小さくて済む。大きな争いになれば、悲しみは計り知れない。朝太陽が昇り、夕方には沈んでいく、そんなごく平凡な日常を創っていかなくてはならない。
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 話は冒頭に戻る。逮捕された俳優の容疑者は依然として容疑を否認している。のりピーの夫は「自分で使うために持っていた」と容疑を認めた。それぞれあんなに良い奥さんをもらっておきながら、薬物に手を出すというのはいい年をして何をしているのだ。
 
 そしてそれぞれ男の子がいる。これから未来を託すべき自分の子供に何て言うつもりなのか。どんな顔をするつもりなのか。それとも子供のことなど忘れたか。もし忘れたのならば、自らの未来も創ることはできないであろう。あとは惰性で生きるのみだ。
 
 行方不明の、のりぴーが心配だ。父の友人が、のりぴーの上京当時に、のりぴーが何度か家に泊まりに来たことがあると教えてくれた。「とっても可愛い子だったよ」と。時期的に福岡から東京に出てきたころだ。そののりぴーは現在、山梨県内で消息を絶っている。
 
 何も悪いことしていないのに、不運というのは時として降らなくてもいい人たちの上に降ってくる。そしてそれを降らせている愚かな者というのは、身近な存在であることがとても悲しい。身近な平和の灯火を保つことが重要だ。平和を祈願するための炎は力強く煌煌と燃えているが、戦火は人々にとって脅威でしかない。我々1人1人の中にある灯火を消すようなことがあってはならない。
 
 
☆ 家族を大切にしない奴は男じゃない。 (映画『ゴッドファーザー』 )
 
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