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児童ポルノはなくなるか 被害者とは知らない子どもたち 単純所持規制の可否

 
 未成年に対するわいせつ事件が後を絶たないが、そうした事案を増やしている一因がネット上に氾濫する児童ポルノの画像や動画の類だ。言葉巧みに子供を誘って”援交もの”を撮影して稼いでいる業者もある。警察は摘発の手をゆるめていないが、いたちごっこが続いている。ネット上に氾濫するものは、有料のものからタダのものまであり、言うまでもなく、一度コピーされたらどんどん量産されていく。
 
 昨年11月、警視庁は児童ポルノを販売目的で所持していたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(提供目的所持)容疑で、北海道の会社員(49)と茨城県の県立高臨時講師(33)を逮捕した。接点のない2人が持っていた映像は同じもので”古典”もので、マニアに人気のある昭和時代の少女ものだった。
 
 しかし撮影の意図を理解せずにモデルになってしまう子供もいれば、自分の子供をそうしたモデルにして金を稼ぐ親すら出てきている。子どもが知らずに、または強制的に取られた自分の裸体がネット上で出回っているのを知るころにはもう回収不可能なのである。そのように大人になってショックを受けて通院している被害者もいる。
 
 国会では衆議院法務委員会で、児童買春・ポルノ禁止法改正案が審議入りした。焦点となっているのは児童ポルノの「単純所持の規制」である。日本ユニセフ協会によると、単純所持を禁止していないのは、主要8カ国で日本とロシアだけだ。与党は「性的好奇心を満たす目的」の所持には罰則を科す改正案を提出したが、民主党は「一方的に送られた画像で犯罪になる恐れがある」と批判した。
 
 性表現に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授(刑法)は、現行の児童ポルノ禁止法の定義の1つである「衣服の全部または一部を着けない児童の姿態で性欲を興奮させるものの撮影」が問題であるという。「どの程度の表現で性的に興奮するかは人さまざま。一番大事なそのあたりの議論を深めないといけないが、話題は『単純所持』に終始している」と解説する。
 
 石川県議会は「県いしかわ子ども総合条例」を可決した。小中学生に防災や防犯以外目的で携帯電話を持たせないようにする保護者の努力規定を盛り込んだもので、条例による所持規制は全国初となる。さらに携帯電話のフィルタリング(閲覧規制)を販売事業者が解除する際、保護者に理由記載書類を提出してもらうことを義務づけた。
 
 急速に普及したネットや携帯文化の悪い側面の1つが児童ポルノだ。この背景には人々が孤独になっている部分がある。テレビも家族で見る時代は終わった。人の目を気にしてなかなか見られなかったものも、今は女性の裸を見ようと思えばネットでそれが叶う。それが小遣い稼ぎになるのであれば、携帯だけでも”商売”は成り立つ。平面のモニタという二次元の世界でのやりとりが主流になり、三次元の人との立体的な関わりが薄くなった。
 
 もちろん便利な部分も多く、インフラとして生活の一部になっているIT生活。しかし、「やめなさい」とストップをかけてくれる人の存在もが二次元の中にしか存在しなくなってきた。想像する力があれば自浄作用が働くだろう。しかしそれが貧困な者は犯罪に手を染めることになる。
 
 二次元の世界では犯罪が開き直っている。そうした開き直りに毅然とする姿勢が重要であり、それよりも大切なのは、未成熟な子どもが犯罪に巻き込まれている事実と危険性を常に考える”人”でいることだ。それができなければ、人間は知能指数が高い高等動物だと自認しているだけの、ただのロボットに過ぎない。
 
 
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★ 子どもの携帯所持を規制 全国初、石川で条例成立(読売新聞・09/6/30)
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中学生が13歳を買春 きっかけの出会い系サイト運営者を逮捕 神奈川県警(2009.6.24)

 出会い系サイトを無届けで運営したとして、神奈川県警少年捜査課と麻生署は、埼玉県川口市の自称家業手伝いの男(32)を出会い系サイト規制法(届け出義務)違反容疑で逮捕した。県警によると、このサイトは低年齢層に人気があり、書き込みをした疑いで事情聴取している男子中学生は「13歳と16歳の少女を4~6万円で買春した」と供述しているという。
 逮捕された男は、1月18日から3月6日、埼玉県公安委員会に届け出ずに出会い系サイト「援交掲示板」を運営した疑い。「若い人が使う隠語に興味があった。インパクトのある名前にしたかった」「(届け出義務を)知らなかった。他にも3つサイトを運営している」と供述している。
 
 県警によると、中学生ら10代による買春の摘発は異例。児童買春を誘う書き込みをしたなどとして同法違反(誘引行為)容疑で少年少女4人も調べた。このうち、当時中学2年生だった神奈川県内の中学3年の男子生徒(14)が2件の児童買春を供述した。このほか当時高校3年生だった東京都板橋区の大学1年男子学生(18)と新宿区の無職少女(16)を書類送検、当時12歳で小学6年だった都内の中学1年女子生徒(13)を児童相談所に通告した。
 
 利用した少女の供述を元に、昨年10月から同サイトを捜査、児童買春・児童ポルノ法違反容疑で男6人を逮捕。さらにサイト届け出を義務づけた昨年12月の改正法施行に伴い、今年になって県警が運営者に警告メールを送ったところ、返信がなかったことなどから悪質なサイトと判断した。
 
 出会い系サイト規制法では第7条および第8条にて、△サイトの広告や宣伝に児童が利用してはならない旨を記載する△サイト利用者が児童でないことを確認する、という義務が課せられる。
 ところで買春した中学生は「4万円~」という値段を供述しているが、ずいぶんと小遣いを多くもらっているようである。あるサイトでの調査では、中学生の小遣いは「2,000円程度」であることが一般的のようだ。私が中学生の時もその程度だった。
 
 性に対して好奇心のある年頃ゆえに、今回摘発されたサイトのような存在は危険である。ゆえに保護者も自宅のパソコンにフィルタリングをかけるなど、閲覧できるサイトを制限するように設定した方がよい。子供がPCにログインするときには、専用のパスワードを設定しブラウザの閲覧に一定の制限をかけるのである。専用ソフトを導入する方法も有効だ。他にも方法はあるようなので検索して情報を得ることも必要である。
 
 ネットは便利であり不便でもある。有益な情報を検索しようとすると、無関係な情報まで検索されることがあるからだ。検索結果の一覧性は無駄な情報まで羅列する。サイトの善悪を識別する目を持っていればいいが、「援交掲示板」などというキーワード検索すると怪しげなサイトがずらりと並ぶ。こんなに簡単に有害なサイトを見つけることができる。そういうことに対して便利か、不便か、どう思うかがインターネットによって試されている。
 
※出会い系サイト規制法違反:正式名称「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」(2003年9月13日施行):違反者には6ヶ月以下の懲役か100万円以下の罰金が科せられる。
 
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★ 子供を有害サイトから守る会
★ 出会い系:中学生が13歳買春 サイト無届け容疑の男逮捕(毎日新聞・09/6/24)
★ 中3男子が「13歳の少女買春」 無届け出会い系サイト運営容疑の男逮捕(産経新聞・09/6/24
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臓器移植 「死」の定義とは

 子どもが難病にかかり残された手段は臓器移植しかない、そんなとき、海外での臓器移植手術を選択することになる。海外渡航費、滞在費、手術費用などは高額になり、多くは寄付を募って渡航することになる。そしてそんな親御さんからはこういう声が挙がる。
 
 「なぜ日本人の子どもを日本国内で助けられないのか」
 
 それには臓器移植法により、15歳に満たない子どもの臓器移植はできないからだ。15歳という年齢は、民法における子どもの遺言の意思表示可能年齢に準じたものとなっている。臓器提供者(ドナー)の明確な意思表示が事前にあってこそ成り立つのが日本国内における臓器移植である。最近では臓器移植法改正に向けた議論が重ねられており、15歳未満ではなく12歳未満に引き下げるという考えもある。
 
 しかし年齢はもとより、「死」の定義に対して根強い異論があることも知らなくてはならない。脳死が「死」に値する状態なのかということだ。
 
 「長期脳死児」と呼ばれる子どもたちがいる。医師から「脳死状態」を告げられるが、その後も1ヶ月以上生き続ける子どもたちのことだ。人工呼吸器をつけて「生きている」のだという。母親は男児の皮膚を清浄綿で拭き、半開きになるまぶたを閉じて目の乾燥を防ぐ。3時間に1度の体位交換。栄養は鼻のチューブから。この6年間で身長は36センチ伸びて110センチになり、体重は7キロ増えて16キロに成長し、顔つきもすっかり男の子らしくなった。暑ければ汗をかき、排便時は顔を真っ赤にして踏ん張る。「苦には感じない。毎日一緒にいられることが幸せ」と母親は言う。
 
 脳死=死と定義させられれば、上記のような「生きている」子どもの存在が危うくなる。臓器移植を口実とした終末医療がカットされる恐れもある。「生きている」子どもから臓器が奪われる可能性すら危惧される。
 
 どういう状態をもって「死」と判断するのか、誰が、いつ、どのようにそれを決めるのか、人の尊厳が関わっているだけに、議論は尽くされるべきだ。しかし世界保健機構(WHO)では臓器移植目的の海外渡航を禁止する方針であり、あまり時間が残されていない。
 
 本当は、移植を必要とする子も長期脳死児という子に対しても、子どもの命を助けたいという親の願いが、先進医療を後押しすることを望む。
 
 
★ 人生の悲劇は、まだ生きているのに心が死んでいるということである(アルベルト・シュバイツァー)
 
 
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★ 脳死=死?臓器移植法改正の問題点(サンデー毎日09/5/10・17合併号=毎日新聞)
★ 臓器移植法改正を考える(LIFESTUDIES.ORG/JP 08/3/28)←エントリ内の男児の話はこちらからの引用です。
★ 東京の2歳児心臓移植、米コロンビア大が拒否(読売新聞・09/4/15)
★ 脳死や小児移植に多様な声 臓器移植法改正で討論会(09/5/19)
★ 臓器移植法改正案:自・民有志、「第4案」提出 15歳未満、条件付き容認(毎日新聞・09/5/16)
 
 

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児童買春教師逮捕、元同僚も強姦犯 広島県警

 ニュースサイトを見ていると「児童買春で逮捕」という見出しが珍しくない。教諭が、警官が、義父が、大学生が逮捕される。いつの事件だったか確認すると、新たな犯罪者の名前がそこにあることに辟易する。
 
 広島県警察本部は、昨年6月に女子中学生に対してわいせつな行為をしたとして、同県竹原市立小学校教諭の男(47)を児童買春・児童ポルノ法違反容疑で逮捕した。「若い女の子と関係を持ちたかった」などと容疑を認めている。同容疑者が勤務する小学校では、教え子10人に乱暴した強姦などの罪に問われている元教諭のM被告(43)も勤務していた。同被告逮捕の1ヶ月後に本件の容疑者は犯行に及んでいた。
 
 竹原市教育委員会のサイトに「竹原市立義務教育諸学校の適性配置について」というページがある。その中の「論点7 竹原市は『高質教育』の実践を」の中に、
 

「学校教育、社会教育の主たる担い手は教員であり、社会教育主事である。このいずれも、市民に必要な知識と技能、及び『生き方』を教える教育者である。それゆえに、強い責任感と使命感が求められる。(中略)現在、広島県といわず全国的に教員の『質』が厳しく問われている。(中略)児童生徒への猥褻やセクシャル・ハラスメント、体罰などを繰り返す教員、また、飲酒運転など公務員にふさわしくない行為をした者に対しては、免職等の重い懲戒処分を課す自治体も増加の傾向にある。『適切な指導』を欠く教員を児童生徒の前に立たせない措置が進んでいる」

としている。
 
 本来こうした文言を目の当たりにしなくても、教員を目指すのであれば、いかに楽しく、深く、清く、勉強というものを児童生徒に学ばせる、考えさせることに腐心するのが教員の本来の姿のはずである。子どもたちや親御さん、同僚に上司、そして市井の人たち、地域全体に背いた行為は断じて許されない。
 
 10人の児童に暴行をしたM被告の公判では、被害児童の母親が「100回死刑にしても許せない」「消えない傷を負わされ、子どもの一生はめちゃくちゃになった。(服役後に社会復帰するなら)被害者を傷つけた手を切り落として出てこい」と述べている。
 
 未来を切り開く子どもたちを作る義務の教育を担っている自覚が欠如していた。子どもの心を殺してしまった。「自分も児童生徒の心を殺すかもしれない」と不安のある先生がもしいるのであれば、潔く辞表を提出してください。
 
 
☆ 教えることのできない子供というものはない。あるのは子供達にうまく教えられない学校と教師だけである(M・アドラー)
 
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★ 女子中学生にわいせつ行為の教諭を逮捕 同僚は教え子への強姦などで公判中の小学校(産経新聞・09/5/14)
★ 「100回死刑でも許せない」 わいせつ元教師に女児母親(産経新聞・08/9/24)
 
★ わいせつ公務員の税金無駄遣い止まぬ(本ブログ・09/2/11)
★ 心の殺人犯を追う、警視庁の女性刑事(本ブログ・08/10/10)
 
 

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横須賀海保基地に「たからのちず」漂着

 神奈川県の横須賀海上保安部に、「たからのちず」がペットボトルに入れられているのが見つかり、同保安部が差出人を捜している。地図には「こたつ」「テレビ」「なつベッド」「ゆうたへや」など、部屋の間取りが描かれており、同本部では「3人兄弟」ではないかと見ている。部屋に散らばった3つのドクロマークは「たからのしるし」という。
 
 同保安部は「職員がほのぼのと和むことができた」として「差出人が見つかったら、ささやかなお礼をしたい」としている。(問い合わせ先:横須賀海上保安部・046-861-8366)
 
 かつてこのブログでも似たような事案を取り上げた。1つは福井県内の小学生が「この手紙を見た人はお友達になって!」とワインボトルに入れた手紙が700キロ以上離れた秋田県の海岸に漂着した話。もう1つは、下関から海流調査用として流されたビンが青森県で発見されたというもので、漂着するまで実に29年の歳月が経っていたというもの。
 
 メールが普及して、あまりに早く伝達できるようになった便利な時代である。しかしそのメールも送信先を間違えたりすると、情報の漏洩などの問題がはらんでおり、「送信ボタン」をクリックするには要注意である。手紙というのは、出す相手のことを思って時間をかけているものであり、それが分かるから受け取る方も嬉しいものである。そして、簡単に捨てようと思わないのも紙の手紙である。
 
 宝の地図とは存在しないようなものかもしれないが、かくれんぼが楽しかったように、「あるかもしれない」という期待と冒険心に満ちた時間というのは楽しいものだ。危険な任務も多い海上保安部。海上での行方不明者の捜索は宝探しよりも緊張を強いられることだろう。ゆえに、今回のボトルレターは海保の職員を和ませたに違いない。それにしても「たからのしるし」には何が隠されているのだろう。
 
 
☆ 港に停泊している船は安全である。しかし、船は港に停泊するために造られたわけではない(グレース・ホッパー)
 
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★ ペットボトルに「たからにちず」 横須賀海保基地に漂着(朝日新聞・09/5/8)
★ ボトルレター、700キロの旅(本ブログ・06/12/15)
★ 29年前のビンが漂着 青森(本ブログ・08/1/30)
 
 

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省エネ 緑のカーテン

 東京・板橋区内の小学校で「緑のカーテン運動」が実践されているとNHKで報じられていた。緑のカーテンとは、ゴーヤやアサガオのようにツル状に伸びる植物を窓際で育て、カーテン代わりにして夏季に涼しく過ごすことができる、そんな運動である。昨今のガーデニングブームで都内でも緑が少しずつ増えている気もするが、地球温暖化はそれを上回る勢いである。
 
 小学校のときに自宅の窓際にアサガオを育てた。ちょうど今くらいの時期に種をまくと、夏季にはツルがどんどん伸びて、花を咲かせるのである。当時は地球環境云々とは思わなかったが、これなら楽しみながら温暖化対策に貢献できる。そしてなんといっても安価で手軽だ。
 
 緑のカーテンであれば、クーラーも不要になるであろうし、緑からこぼれる風というのは涼しげな感じがして気分がいい。風情を大切にする日本人ならではのアイディアが復活したものともいえる。風鈴の音は暑い気持ちを落ち着かせてくれるし、すだれも窓の外に斜めにかけるだけで、部屋の温度は快適になるのだという。植物を使う利点は、日にさらされても熱を保つ事がないということだ。
 ツルをはわせた建物を見かけることがあるが、あれもそうした趣旨と同時に観賞用にも成りうることから一石二鳥である。最近テレビで見かけた緑のカーテンは、警視庁原宿警察署である。今年の3月に新庁舎に移転した同署であるが、何らかの事件のときの映像で同署の外観を見たとき、窓にプランターで植物が植えられていた。行政が積極的にこういう事をやると、市民への後押しになることであろう。
 
 緑のカーテンはそうした部屋の中にいる人を涼しげにしてくれるのみならず、温暖化対策にもなるという点でその意義は大きい。ところで冒頭の番組で小学生が「これで今年の夏は教室のクーラーを付けなくて済む」と言っていた。今の小学校はクーラーがあるのか。私の時代は扇風機すらなくて、下敷きをうちわ代わりにして使っていた。もちろん、昔は今ほど異常な暑さではなかったが。
 
 
 
★ 緑のカーテンコミュニティサイト 
 
 

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小学生に大ブーム 国語辞書

 電子辞書の内容がまだ頼りなかったころ、紙の辞書を使っていた。頼りないというのは例えば、英和電子辞書で知らない単語を調べても、その意味が載っているだけ。動詞であれば、用法や文例が欲しいところであるが、そういった解説は皆無に等しかった。
 
 ところが最近の電子辞書はそうではない。文例や文法についても詳しく載っていて、紙の辞書に引けを取らない。それが国語辞書、漢和辞典、その他外国語の辞書などがまとめて片手で持ち運べる便利な時代になった。
 
 しかし何か物足りないところがある。それは他の言葉との偶然の”出会い”だ。電子辞書だと調べたい言葉を入力して、その隣近所の言葉を接することはほとんど無い。紙の辞書の場合はその一覧性が威力を発揮する。調べたい言葉を見つけると、その前後にある言葉や単語、隣のページの単語まで目が行ってしまい、かなり寄り道をしてしまうことがある。
  
 電子辞書でも百科事典並みにイラストや写真が入っている物もあるが、そこは大きな紙の辞書の方が見やすいことは間違いがない。少し大きめの英英辞書を使っているが、こちらも適度にカラーが施されており、ページをめくることで勉強をしたような気分にも浸れる利点がある。
 
 そのように勉強した気になるようなアイディアが生かされ、最近小学生の間で紙の国語辞書がブームになっているのだという。やりかたは単純で、調べた言葉に付箋を貼るというものだ。これをすることで引いた”履歴”が目に見えて分かるので、子どもたちも競争よろしくやる気が出るのだという。
 
 発案者は立命館小学校(京都市)の深谷圭助校長(43)。「この学習法は知的好奇心を身につけるのに役立つ。遊び感覚でやる気を引き出し、やればやるだけ自信にもつながる」「頑張った分だけ付箋が増え辞書はふくらむ。目に見える成果が出ると、子どもたちはますます引きたくなるものです」と言う。
 
 三省堂の宣伝広報部長、瀧本多加志さん(47)によると、辞書の売れ行きはこの10年で約半分に落ち込んだが、小学生向けの辞書に限っては販売部数が伸びているという。
  
 三省堂というと「新明解国語辞典」が有名だ。その表現の仕方が独特なのである。
 
 例えば、Macに入っている「大辞泉」で「恋愛」の項を引くと、
「特定の異性に特別の愛情を感じて恋い慕うこと。また、男女が互いにそのような感情を持つこと」
とある。
 
 電子辞書の「広辞苑」で引いてみると、
「男女が互いに相手をこいしたうこと。また、その感情」
とある。ほとんど同じである。
 
 そして「新明解国語辞典」だとこうなる。
「特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態」
となっている。
 
 国語辞典というと、「〜のさまをあらわす」などとなるが、「新明解国語辞典」だと、「〜のようだ」という表記も特徴的だ。
 
 勉強のみならず、仕事でも知的好奇心旺盛な方が面白い。すぐに答えが分かるスピード感もいいが、ゆっくり検証したり寄り道したりして余計な知識を得るのも悪くない。
 
 知的好奇心というのは恋愛に似ている。”相手”のことを知りたいと思った時に、スピード感でタイミングを見計らって答えを知るか、じっくり考えて思いを巡らせて答えを出すか。それは”かみ”のみぞ知るといったところであろう。
 
 
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★ 国語辞書が小学生に大ブーム 売上倍増の辞書も(産経新聞・09/4/21)
★ 新明解国語辞典を読む 万省堂
 

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大阪女児遺体発見 母親ら3人逮捕へ 死体遺棄容疑(2009.4.23)

 小さな子どもの命を奪ったのは身内の犯行だった。大阪市西淀川区千舟2、市立佃西小4年の女児(9)が行方不明になっている事件で、大阪府警捜査一課と西淀川署は、母親(34)、内縁の夫(38)、その知人(41)の3容疑者を容疑が固まり次第、死体遺棄容疑で逮捕する。
 
 女児の母親と内縁の夫が「女児の遺体を奈良市内の墓地に埋めた」と供述したことから、府警では死体遺棄容疑で逮捕状を請求し、供述に基づき奈良市内で捜索を始めたところ、奈良市内北東部の山中で遺体の一部が見つかった。女児とみて確認を急いでいる。 
 
 大阪府警では、母親らが外出中に持病を持った女児がいなくなったことから、保護責任者遺棄容疑で自宅を家宅捜索、3容疑者に事情を聞いていた。自宅に出入りをしていた知人の男の車も押収し遺留品などがないかを調べていた。府警は女児が死亡したいきさつについても事情を知っているとみて追求する。
 
 女児の家出人捜索願が出されてから、大阪府警では延べ1000人の警察官を動員し、行方不明になった女児を西淀川区内全域で捜索したが発見に至らず、事件や事故に巻き込まれた可能性があると判断して公開捜査に踏み切っていた。しかし、周辺での目撃情報や防犯カメラなどを調べても女児の姿を確認ができていなかった。
 
 また、女児の通っている佃西小によると、体調不良を理由に長期欠席していた女児に会うために自宅に行ったが、家族から「忙しい」「共働きなので親戚宅に預けている」などと断った。その一方で府警には「(女児は)ずっと自宅にいた」などと学校側と説明が食い違っていた。さらに3月中旬から女児を病院にも行かせていないことも分かった。こうした母親らの態度は不自然とし、家族の周辺を慎重に調べていた。
 
★ 西淀川女児不明 遺体の一部を奈良市北東部の山中で発見(産経新聞・09/4/23)
★ 大阪女児不明:母親ら3人逮捕へ 死体遺棄容疑で 府警(毎日新聞・09/4/23)
 
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