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火事場の馬鹿力は潜在能力 中学生、火災現場から幼児救出 大津(2010.2.25)

 25日は全国的に気温が上がった。いつもアメリカンコーヒーを飲むが、今日はアイスコーヒーを注文し、ガムシロップだけを入れてアイスコーヒーの透明度を楽しんだ。コーヒーというともっぱらドトールへ行くことが多い。そんなドトールコーヒー創業者の記事を目にした。
 ドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さんは、「『火事場の馬鹿力』というのは本当です。中学生のころ学校近くの民家で火事が発生しました。私たちはサッカーの練習を放り出して手伝いに走りましたが、家の前でご主人が大きなタンスを担いで出てくるのに出くわしました。私は『これだ!』と思いました。人間は危機に瀕すると、普段なら絶対にできないことができるのです」と語っている。危機意識を常に持っていたことで現在のドトールがあると述べている。過去の不況の中の営業もそれで乗り越えてきた。
 
 そうした「危険と隣り合わせ」の仕事に就いている人、またはそう認識して仕事に就いている人というのは失敗を回避できる潜在能力を持っているのである。一つの先見性ともいえる。しかし思いもよらない事態を目の当たりにしたら、人間はどんな行動をとるであろう。特に、「危険と隣り合わせ」の仕事をしていない人である。
 
 25日午後3時半ごろ、大津市国分の無職男性(72)方から出火、木造2階建ての家屋が全焼する火事があった。たまたま現場を通りかかった、市立北大路中3年生の4人が火災に気付いた。女子生徒2人が携帯電話で119番通報をするなどし、森健太朗君(14)と山本昂佑(こうすけ)君(15)が男性宅1階にいた孫の姉妹2人(8歳と5歳)を救出し、隣家で仮眠中だった女性(83)にも火事を知らせた。
 
 滋賀県警大津署によると出火当時、姉妹は留守番をしていた。同署などで出火原因を調べている。森君は「すぐに土足で入った。(姉妹)2人は火事に気付いていないようで、外に出たら泣いていた。無我夢中だった。無事でよかった」と話し、山本君は「気付いたら体が動いていた。人助けに協力できてよかった」と話した。森君は男性宅の飼い犬にかまれて軽傷。その犬も最後に助けた。
 
 この報道を読んで、ここで「勇気」という言葉を使うのはやめた。「がむしゃら」「わきめもふらず」「むがむちゅう」、そんな言葉のほうが北大路中の4人には合っているような気がする。若い人たちにはむしろそっちの言葉のほうがかっこいい。22日には京都市内でも高校生2人が火災から男児を救出した。バンクーバーのみならず、日本国内でもメダルラッシュではないだろうか。
 
 
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★ 高校生、火事から夫婦救出 消防総監感謝状(本ブログ・08/12/25)
★ ひったくり警官、高校生が”逮捕” 岡山(本ブログ・09/6/6)
★ 火事が多発 従業員は避難誘導することができるのか(本ブログ・09/11/23)
★ 中3生ら連携し、女児2人救出 民家火災、下校途中に 大津(時事通信・10/2/25)
★ 列島は春の陽気、大阪・堺で23.9度(読売新聞・10/2/25)
★ なぜドトールはセルフサービスの立ち飲みに気付いたか 社長の仕事術(プレジデントロイター・10/2/25)
 
 
 

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節目の年に伝えなくてはならない15年前【地下鉄サリン事件】

 95年3月20日午前8時、オウム真理教幹部らによって、都内の地下鉄に毒ガスのサリンがまかれた。未曾有のテロ事件は11人の死者を出し、約5千人が重軽傷を負った。この時の自衛隊や警視庁、東京消防庁などの救援体制は早かったが、何の罪もない人たちがオウムの犠牲となった。オウムは同年2月28日に起こした東京・目黒の公証役場事務長拉致・殺害事件の捜査を攪乱させるために本事件を起こした。
 
 警視庁は22日に教団施設を家宅捜査し、化学薬品などを押収。同年5月16日には、迷彩服に身を包んだ警視庁の捜査員が多数招集され、山梨県上九一色村(現在の甲府市、富士河口湖町)の教団施設に集結、教祖の麻原彰晃被告を殺人などの容疑で逮捕した。起訴された信者は東京だけで100人を超えた。
 
 オウムのテロを阻止すべく、全国の警察はあらゆる法令を適用して不穏な動きをする信者を封じ込めた。自転車泥棒などの微罪でも積極的に摘発、当時それを「別件逮捕」と非難する法曹家はほとんどいなかった。この事件をきっかけにサリン防止法が制定され、宗教法人法が改正されるなどした。
 
 豊かな国である日本において、なぜカルトにはまる若者がいるのか、そんなことを考えさせられるきっかけともなった事件。一連の事件で最近では、26人の殺人に関与した新実智光元幹部(45)の死刑が確定した。毎年3月20日になると東京メトロでは慰霊式が行われる。テロリストを許してはならない。そして何の落ち度もない被害者と悲しみを分かち合う瞬間を持っていたい。
 
 
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★ 元オウム真理教幹部、新実被告の死刑確定へ(産経新聞・10/1/19)
 
 

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ラジオ聴取率アップに中学生が貢献 ラジオの思い出

 
 ラジオを初めてまともに聴いたのが小学校6年生の時だった。当時読んでいた「学研の科学」の付録にラジオがあったのだ。ラジオといっても電源を必要としない簡素なもので、その構造はよく覚えていないが、何かにコイルをぐるぐる巻いて完成させるもの。緑色で細長いプラスティック製の完成品。その細長い物体の表面を上下にスライドさせることで”選局”ができる。付属のイヤホンをつけてみると「聞こえた!!」。
 
 夜な夜な聴いていた当時の番組は、山本雄二と春風亭小朝の「夜はともだち」(TBSラジオ)であった。
 
 ♪あなたはいまごろ〜 何してますか〜♪ 私は星を見つめています〜♪ 星と星との隙間の奥に♪
 ♪見えます 見えます 赤いバラ〜♪ そしてあなたが〜見つめています♪
  
というような竹内まりやによる主題歌で番組はスタートする。歌詞、うろ覚えですが結構覚えているものです。同番組内には「夜とも夢売りカンパニー」というコーナーがあり、すどうかづみと小堺一機が登場。ある日の内容は「街で流行っているものを見つけよう」といった内容で、すどうかづみが熊本の中学生に流行っていることを聞いていた。男子中学生は「うたるっざい(?)」という言葉が流行っていると言っており、意味は確か「面倒くさい」のようなものだったか。
 
 新しいラジカセを買ってもらってからは、谷村新司とばんばひろふみ出演、文化放送の「青春キャンパス」を聴くようになり、「天才・秀才・バカ」というコーナーでは、読者から送られてくるくだらないネタに爆笑した。(例:松崎しげる「歌うメラニン色素」、内山田洋とクールファイブ「若ボケの青年とその背後霊」←Wikipedia より引用)
 
 新しいラジカセは、それまであった古いものよりも高機能だった。それは「ステレオ」であるということ。それまでモノラル音声しか聞けなかったので、AMもFMも何だかよく分からなかったが、新ラジカセでは「サラウンド」のようなスイッチもついており、FM放送を聴くことが楽しくなった。
 
 ◆ ◆ ◆
 
 ラジオの面白いところは、テレビでは放送しづらいところをパーソナリティがベラベラしゃべるところにある。テレビと違って映り具合を気にすることがないのが手伝って、有名人の率直なコメントを聞くことができる。テレビにはほとんど出演しなくても、ラジオでパーソナリティをしているアーティストは多い。例えば山下達郎は音楽の解説のみならず、音楽機器についても言及することから、山下ファンではなくとも聴き応えのある内容だ。
 
 ここのところ、ラジオの聴取率が10代の若者を中心に右肩上がりなのだという。背景には、好きな音楽や有名人の情報をとことん追いかける若者気質が、ネットやテレビだけでは物足りなくなったということがあるようだ。そして生の声に触れることができる。もともとハガキや電話を通じてリスナーと1対1のコミュニケーションを取っていたラジオは双方向メディアとしての存在を確立してきた。それがいま新たに注目されてきているのだろう。
 
 ところで、パーソナリティがラジオ局の社員の場合は大変である。番組構成から取材に予算まで、何から何までを一人でこなすことも多い。かつて、旧ライブドアによるニッポン放送株取得騒ぎの時に、当時の社長に対して、「DJ上がりに経営の何が分かる」との批判があったが、上記理由によりそれはお門違いな考えである。
 
 ラジオ番組は音楽を流すことが多いことから、その著作権の問題もあり再放送されることはまれである。昔の放送に関しては残っていないことの方が多いようだ。
 
 ラジオを聴くようになった皆さん、ラジオはプレゼントが当たる可能性が高いです。ハガキやファックスなどで応募するときに「番組に対する感想」があればその熱い思いをたくさん書くと当たりやすいです。これはラジオ局に勤める社員の方が言っていたことなので間違いありません。実際に私、どうしても欲しかったそのCDに対する思いを書いてファックス送信、見事当選しました。
 
 そして大切な番組は録音して取っておいたら、きっと宝物になりますよ。
 
 
☆ 人々を退屈させるのは罪だ。何か大切なことを言いたいのなら、それをチョコレートにくるみなさい(ビリー・ワイルダー)
 
 
★ いのちの電話、相談員減少(本ブログ・07/6/13)
★ いただきます(本ブログ・06/1/23)
★ ラジオ女子、聴取率を牽引 中学生、テレビやネットじゃ物足りない?(産経新聞・10/1/2)
 
 

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2009年のニュースを振り返る・6【ネット犯罪】

【スマイリーキクチさんのブログ炎上】———-
 
 「足立区出身の元不良」。お笑いタレントのスマイリーキクチさん(37)がデビュー当時に掲げたキャッチコピーが騒動の始まりだった。足立区で89年に起きた少年らによる「女子高生コンクリート殺人事件」の犯人ではないか、そういう事実無根の誹謗中傷がスマイリーキクチさんのブログコメント欄に殺到した。「殺人犯のくせになんで芸人をやっているんだ」「人殺し」。
 
 スマイリーキクチさんは警視庁中野署に被害届を提出。警視庁で執拗な書き込みをした18人を特定し、名誉毀損容疑で書類送検した。ブログの”炎上”で検挙者が出たのは全国でも初めてのことである。容易にコメントが書き込める部分が芸能人のブログにアクセスしやすい環境を産む反面、悪意のない発言でも誹謗中傷の危険にさらされる。スマイリーキクチさんの場合は全く事件とは無関係なのは明白である。殺人犯がタレントとして芸能活動ができるはずがないことは考えれば分かることである。警視庁は送検した18人以外にも、「殺す」と書き込みをした20代の女を脅迫容疑で書類送検した。
 
 
【ブログやプロフでも個人攻撃】———-
 
 学校裏サイトなるものが開設され、そこでは実名を上げて「○年○組の△△は生意気だ」「死ね」などと誹謗中傷の限りが尽くされていた。言われなき事に対して、相手は匿名であり対抗手段がない。ひどいものになると本人になりすましたブログが開設されて個人情報が勝手に公開される被害も出ている。被害者の中にはノイローゼになった人もいれば、不登校になった人もいる。
 
 警察庁によると、08年にブログなどで中傷された被害は11,516件にも上り、問題の根深さが明らかになっている。名誉毀損罪は書かれた内容の真偽は問わない。殺人犯に「人殺し」といっても名誉毀損罪が成立する。それだけ人の名誉や権利については法で手厚く保護されている。
 
 こうした犯罪になり得る書き込みは「ばれない」と思っている者が多いようだが、多くはIPアドレスやリモートホストなどから追跡ができる。ブログやホームページなどでは、アクセス解析機能をつけている人もおり、迷惑コメントがどの地域からのアクセスかを知ることは容易だ。住所の詳細までは分からないが、それを元にプロバイダや警察が発信元を特定することが可能なのである。そうした迷惑行為を収集し、公開しているサイトも存在する
 
   【闇サイト殺人、2人に死刑、1人は無期判決】———-
 
 「話を聞いて」「お願いだから殺さないで」。07年8月、帰宅途中のIさん(当時31)は男3人に拉致され、車内に監禁された。包丁を突きつけて脅し金やキャッシュカードを奪った。そのあと男たちは情け容赦なくIさんを恐怖のどん底に落とし、殺害した。
 
 逮捕された男3人は、インターネット上の「闇の職業安定所」で出会った面識のない者同士。それが面識のない被害者を拉致して殺害した。インターネットがなければ起こらなかったであろう犯罪。3人は強盗殺人などの容疑で逮捕される。  
 
 3月18日の名古屋地裁は神田司(38)、堀慶末(33)の2被告に死刑判決を言い渡した。死刑の判断基準となっている「永山基準」は「要素の一つで、絶対的な基準ではない」とした画期的な判決だった。つまり、被害者が1人でもその事件態様が悪質であれば死刑になる判断をした。当然の判決である。被害者が少ないために極刑にならないのであれば、犯人たちは相手を数えて事件を起こしうる。もう1人のK被告(42)は事件翌日に「被害者の懇願する声が頭を離れない」と警察に自首した来たことで無期懲役となった。
 
 3被告はそれぞれ控訴をしたが、死刑判決を受けた神田被告は控訴を取り下げ、死刑が確定した。検察は無期懲役となった、K被告に対しても死刑を求めて控訴している。
 「闇サイト殺人」は最悪の例であるが、スマイリーキクチさんやプロフなどで個人攻撃を受けて恐怖におびえた生活を余儀なくされる被害者がいる。平穏な生活を壊すだけでも十分罰に値する。もう一度書くが、誹謗中傷などの迷惑コメントは”アシがつく”ということを肝に銘じたほうがよい。テレビやラジオ同様、双方向でやりとりできる生放送であることに気付かなければ、ネットから現実社会に引きずり出される覚悟が必要である。    
 
 
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★ ブログ「炎上」させた18人を名誉毀損で検挙へ(本ブログ・09/2/5)
★ 闇サイト殺人、3被告に死刑求刑 名古屋(本ブログ・09/1/20) 
 
 

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キャバクラ嬢の現実 セクハラ・罰金・・労組結成

 「Nonoさん、いい店があるから」と誘われて、都内のキャバクラに行ったことがある。待ち構えていたのは20代前半の女の子たち。「いらっしゃいませ〜!」と元気よく言われて着席。席に着くと女の子3人が自己紹介を始める。
 
 こちらも自己紹介「偶然なんだけど、うちら同じ町内に住んでるんだよね〜」と他愛のない会話で盛り上がる。タバコをくわえた瞬間に火がつけられ、水割りが残り2センチになるとすぐにあたらしいのが用意される。
 
 こちらが女の子にいう。「コインを4枚並べるから好きなの指さして。こっちは目をつぶるけど、当ててみせるから」といって当ててみせると「すご〜い!」と盛り上がる。タネは教えない。 
 この中でかわいい子は「ミーちゃん」という子であったが、他のお客に呼ばれて席を離れた。ああ、ミーちゃん。。この店は明朗会計で、30分ごとにウエイターが「お時間になりますが、延長なさいますか?」と聞いてくる。「じゃあ、もうそろそろ・・」というと、女の子は「えーー、まだいてよ〜」とお願いしてくる。
 
 キャバクラは明朗会計が安心だが、女の子にとって明朗会計ではない実態が明らかになった。キャバクラで働く女性たちの地位を守るべく「キャバクラユニオン」という労働組合が結成された。代表を務める桜井凜さん=仮名=が、勤務先の給与不払いの相談をしたところ、組合結成となった。 
 相談先となった上部組織の「フリーター全般労組」の共同代表である、布施えり子さん(28)によると、「客を呼べなかったから罰金」「遅刻・欠勤で高額な罰金徴収」「ヘアメーク代・化粧代などの名目での不当な天引き」「店長によるセクハラ・パワハラ」が横行しているという。多くの女性が「夜の仕事」と泣き寝入りすることが多い。布施さんは「あきらめないで相談して」と呼びかけている。
 
 かつての訳ありイメージと違って、どこにでもいるような子が働いているという印象を受けた。別の店も行ったことがあるが、客に付き合わされて酒を飲んだり愚痴を聞いたりすることもあるだろう。客からのセクハラもあるに違いない。それでも笑顔で接客するのは大変な仕事だ。そんな体を張った仕事に対して、女の子を守るべき店側に不当なやりかたがあってはいけない。
 
 ミーちゃんは席を離れると、初老のサラリーマン氏の話し相手になっていた。あの客は女の子と話すことでストレスを発散しているのだろう。そんな場所が提供されていることに感謝し、そんな中で働いている夜の仕事をしている人たちにも感謝である。
 
 女性の意識が変わってきている。店側は女の子を大事にしなければ、それは客離れにもつながることを認識したほうがよい。雰囲気の悪い店というのは女の子もギスギスしているものである。店の看板は外にあるネオンではなく、店の中にいる女の子たちであることを知らなくてはいけない。
 
 あぁ、もうミーちゃんはいないのだろうな。。。
 
 
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※ ユニオンの相談電話受付 12/27(日)正午〜午後10時 電話番号は(※終了しました)
★ セクハラ・不払い許さない、キャバクラユニオン(読売新聞・09/12/22)
★ 「露出の高い服で・・」「胸や下半身触られた」伽馬上の悩み続々(産経新聞・09/12/22)
 
 

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2009年のニュースを振り返る・2【島根・女子大生殺人事件】

 東京・表参道のイルミネーションが復活、そういうエントリを10月に書いた。そこへアクセスが多くなってきたころ、島根県浜田市では島根県立大学周辺の道路に街灯の増設を決めた。街灯が少なく、夜は暗い。「街灯は1基でも多いほうが安心」というのは近所の女性(71)である。
 
 都心や繁華街にある大学ではそうした心配はないが、駅から離れたところにある大学、とりわけ女子大や音大周辺では不審者の出没情報は昔からいわれてきた。女子学生専用アパートなども不審者のターゲットになりやすい。昼夜問わずに不審者が徘徊しているとしたら気持ちの悪いことであろう。昔ほど町内会や隣近所との情報交換がされなくなった地域が都心部を中心に多くなってきている。口コミでの不審者情報の共有が少なくなった。しかしそれは変質者にとっては居心地の良い町になってしまったのかもしれない。
 
 凶悪犯罪とは無縁と思える場所で起きた「島根県立大女子学生殺人事件」だが、島根・広島両県警は、遺体や遺留品の捜索を打ち切った。島根県警本部長は「警察の存在意義をかけた闘い」とし、執念の捜査を行うことを誓った。無惨にも遺棄された遺体の状況は、残酷この上ない猟奇的な犯行だ。遺族と対面するにはあまりにもひどい状態だった。
 
 ふたご座流星群が14日午後から15日未明にかけて肉眼で観測できる。東京は光害が多くて観測場所を選ばなくてはならないが、浜田市の夜は光害も少なくて多くの流れ星が見られそうだ。そんな静かな空を闇に変えた犯人は許すことができない。闇に生きる者は闇から外に出てきてほしくない。なぜ、手をかけたのか。
 
 亡くなった平岡都さん(19)にも、流星やクリスマスのイルミネーションを楽しむことができるはずだった、そう思うと残念でならない。素朴な街灯が、県立大の学生さんたちに安心をもたらすことを切に願う。
 
 
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★ 島根県立大学 
★ 島根県 女子大学生被害の死体遺棄等事件情報提供のお願い(島根県警察本部)
★ 【島根 女子大生遺棄】大学周辺に街灯増設始める(産経新聞・09/11/30)
★ 日本の東西で類似事件相次ぐ 犠牲者の無念さを思う 千葉・埼玉・鳥取・島根(本ブログ・09/11/8)
 
 

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沖縄・うるま市でまた集団暴行、中2女子が重傷「もう学校には行きたくない」(2009.11.22)

 中学2年生の男子生徒が集団暴行を受けた後に死亡した沖縄県うるま市で、別の中学校で中学2年生の女子生徒(14)が10人前後の女子生徒から集団暴行を受け、骨折などの重傷を負っていることが分かった。女子生徒は「こわくてもう学校には行きたくない」と話している。
 
 沖縄県警うるま署によると、16日夕、女子生徒が同じ中学の3年生の女子生徒6人を含む10人前後に呼び出され、公園で目隠しをされた上で殴る蹴るの暴行を受けた。女子生徒はあばら骨3本と左手首を骨折した。同署では傷害事件として捜査している。
 
 暴行の場所が学校ではなかったとはいえ、校内での兆候はあったはずである。この手の事件で卑劣だと思うことは「数の力」である。1人に対して、複数で暴行を加えている。必ず「ボス」がいるはずなので、その生徒を把握しておけば、「取り巻き」の生徒は行動に移さなかった可能性もある。
 
 一方、同市内の別の中学で起きた、男子生徒(14)に対する傷害致死事件で、舞台となったこの中学ではいじめの存在を事前に把握していたことも発覚したが、被害者からの訴えがなかったため、市教育委員会には報告していなかった。校長は「見えない力関係が存在したかもしれない」と語っている。県警に逮捕・補導された中学生8人は「(死亡した生徒が)生意気だからやった」などと供述しているという。
 
 生意気ならば殴っていいのか。暴力という有形力の行使というのは法治国家を前にして無力であることを知らなくてはならない
 
※ 沖縄県警は27日、女子生徒に暴行し重傷を負わせた女生徒数人を傷害容疑で逮捕しました。  
 
 
★ 集団暴行:中2女子生徒が重傷 沖縄県うるま市で(毎日新聞・09/11/12)
★ 中2暴行死、8人が「生意気」などと供述(読売新聞・09/11/22)
 
 

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日本の東西で類似事件相次ぐ 犠牲者の無念さを思う 千葉・埼玉・鳥取・島根

 千葉県松戸市松戸のマンションの一室で、千葉大学園芸学部4年の女性(21)が殺害された事件は、何のトラブルもなく生活していた一学生に降りかかった不運であった。メッタ刺しにされた挙げ句、火を放たれて黒こげの状態で見つかった。その後、女性のキャッシュカードで現金を引き出した中年とみられる男の写真が公開されている。千葉県警松戸署に寄せられた情報は140件を超えるという。しかし直接犯人につながる情報はない。
 
 飲食店でバイトをしていた女性に対しての一部中傷が見られるが、水商売や風俗で手っ取り早く金を稼いで、留学費用や予備校の資金に充てるような子もいる。キャバクラに行ったことがあるが、訳ありの女性というよりもむしろ、普通の子が働いていることのほうが多い。それに複数箇所刺されたうえに、火あぶりにされるほどの落ち度が女性にあるはずもない。こういう場合、犯人が見えないだけに、それを探るべく被害者のプライバシーが必要以上に過大解釈されるのが残酷である。
 
 島根県浜田市では、島根県立大学総合政策学部1年の女性(19)が広島県北広島町の山林で遺体で見つかった。それも頭部のみの切断遺体だ。7日にご遺族が女性と対面をしたが、遺族のかたの悲しみは察するに余りある。遺体の一部としか対面できないだなんて。そして女性が最後に見たであろう犯人の顔に対し、こわばった表情のままの顔だったのだろうか。
 
 バイト先であるアイスクリーム店を出て、2キロほど離れた学生寮に続く道は、人通りもほとんどない山林であった。女性は居酒屋でのアルバイトが決まっていたといい、その店の店長も「快活な子であった」と述べている。ボランティアサークルに所属し、貧困や飢餓問題を考える活動をしていた。「留学のためにお金を貯めたい」と語っていたという。
 
 この東西で起きた女子大生殺人事件は、死に至らしめるのに十分な苦痛を与えながらも、一方は放火、もう一方は切断というおおよそ想像を超える強い殺意である。
 
  ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 埼玉、千葉県内で男性が相次いで不審な死を遂げた事件。この2人に共通しているのは都内に住む34歳無職の女=詐欺容疑で逮捕=の存在だった。ネットで次々と男性を物色し、「学費が必要」などといって多額の現金を振り込ませた。2人の男性は練炭による一酸化炭素中毒死であったが、女が処方されていたのと同じ睡眠導入剤が体内から検出されていた。
 
 女は少なくとも8人の男性と交際しており、前述の2人の他にも都内と千葉県内に死亡した男性がいる。残る4人は実際に詐欺に遭い、また未遂で終わっていた。独身にとって、女は女神のような存在に見えたのかもしれない。自分に幸せが回ってきた、そんな思いだったのだろう。結婚相談所に登録している知人がいるが、彼らの思いは切実である。そんな純粋な思いを己の欲望のために利用したのがその女だとしたら、断じて許されない、そんな言葉でも足りないくらいだ。
 
 鳥取県内では元ホステスの女(35)=詐欺容疑で逮捕=の周辺の男性が相次いで不審な死を遂げた。3人の男性からは、女が処方されていた睡眠導入剤「ハルシオン」が検出されている。県警では川の浅瀬で死んでいるのが見つかった、円山秀樹さんに対する殺人容疑で捜査を始める模様だ。この3人の男性以外にも、3人の男性が女と接点を持っていて死亡しており、そのうちの1人は鳥取県警の警察官である。
 
 こうした睡眠導入剤は、不眠の症状に悩む人が飲めば効果があり、また効果がないほど不眠症が悪化している人もいる。健康な人が飲めば、極度の眠気で意識がもうろうとし、歩いていても眠くなる。許し難いのは、元ホステスの女が不眠を偽って医師に処方薬をもらっていたことだ。
 
 不眠の経験があるので分かるのだが、こうした治療は患者の自己申告によってのみ行われる。本当に病態の悪い人は話し方や素振りで分かるが、不眠だけとなると外見からは分からない。そんなことを悪用したのだとすれば、こうした問診に頼る治療も問題となりかねない。それが本来の目的ではなく、殺人を完遂するためだとすればなおさら許し難い。
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 こうして国内東西で似たような大きな事件が発生した。捜査当局は懸命に犯人を追うであろう。そしてその容疑者は必ず捕まるであろう。なぜなら、遺族の悲しみと被害者の怨念と警察の執念が、ホシを追い込むことになるからだ。逃げていたとしても生きた心地のしない生活を余儀なくされる。殺人の公訴時効は25年となった。犯人にとっての逃亡劇は、無駄な時間を与えてられているだけの無味乾燥した人生に他ならない。
 
 6日、大阪空港(伊丹空港)に男の容疑者(30)=英国人女性死体遺棄容疑で手配中=に似た人物がいるという通報が相次いだ。兵庫県警伊丹署員、大阪府警の捜査員らも駆けつけての大捕物になるところであったが、職務質問を受けた男性は「?」全くの別人であることが分かった。捜査員曰く「確かによく似ていた」とのことで、渡航先で騒ぎにならないように空港と現地警察には連絡を入れたそうだ。容疑者が逃げているせいで、無関係な人までもが容疑者扱いされてしまった。
 
 いつの時代も凶悪な犯罪が起きる。これを防ぐにはどうすればよいか。1つは、こういう悲惨な事件があることに目をそらさないこと。そしてもう1つは、時代に合わせて良い人間であり続けることだ。悪いことをしていないのが良い人間なのではない。それでは時代にあった人間でいられない。目立たなくても、善い行いを率先してするということが非常に大切なことなのである。
 
 
☆ 生きるとは呼吸することではない。行動することだ(ルソー)
 
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★ 容疑者いた!?通報相次ぎ大阪空港騒然(イザ!・09/11/7)
 
※ 8日午前、広島県北広島町の臥龍山頂付近で、平岡都さんとみられる胴体部分が見つかった。
 
 

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